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【とらドラ!】大河×竜児【クネクネ妄想】Vol10

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 18:33:01 ID:hxAnGo4c
ここは とらドラ! の主人公、逢坂大河と高須竜児のカップリングについて様々な妄想をするスレです。
どんなネタでも構いません。大河と竜児の二人のラブラブっぷりを勝手に想像して勝手に語って下さい。
自作のオリジナルストーリーを語るもよし、妄想シチュエーションで悶えるもよし、何でもOKです。
次スレは>>970が立ててください。 もしくは容量が480KBに近づいたら。
    / _         ヽ、
   /二 - ニ=-     ヽ`
  ′           、   ',
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  ∧    〈 ∨ ∨ ヽ冫l∨
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/ ==',∧     ̄ ∧ 、\〉∨|         /.: : :′. : : : : : : : . 「∨ / / ヘ
     ',∧       | >  /│        /: :∧! : : : :∧ : : : : | ヽ ' ∠
      ',∧      |、 \   〉 、_       (: :/ ,ニ、: : :ィ ,ニ=、 : : 〉  ,.イ´
      ',∧      |′   ∨ ///> 、  Y: '仆〉\| '仆リヽ:|\_|: :|
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  ,'            |            /. : : : :|:///∧ : ∨///: : : : : : : : : . \

まとめサイト
ttp://tigerxdragon.web.fc2.com/

前スレ
【とらドラ!】大河×竜児【フワフワ妄想】Vol9
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1243354181/

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【とらドラ!】大河×竜児【ラブラブ妄想】(1スレ目)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1231122796/
【とらドラ!】大河×竜児【ニヤニヤ妄想】(2スレ目)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1234443246/
【とらドラ!】大河×竜児【デレデレ妄想】(3スレ目)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1236695653/
【とらドラ!】大河×竜児【イチャイチャ妄想】Vol4
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1237819701/
【とらドラ!】大河×竜児【ベタベタ妄想】Vol5
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1238865504/
【とらドラ!】大河×竜児【スキスキ妄想】Vol6
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1240317270/
【とらドラ!】大河×竜児【ドキドキ妄想】Vol7
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1241386432/
【とらドラ!】大河×竜児【アツアツ妄想】Vol8
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1242374673/

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 18:33:20 ID:hxAnGo4c
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3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 18:33:59 ID:hxAnGo4c
まとめサイトより

Q、1話の机が吹っ飛ぶシーンどういうこと?超能力?
A、ちがいます。ラブレターを鞄に入れてたら人が来たので、ロッカー隠れようとして凄い勢いで移動したんです。

Q、とらドラ!ってどんな作品なの?
A、とらドラ!は高校生特有の『思春期』という限られたひとときの中、
 友達と過ごしながら楽しいと感じたり、ある時は落ち込んだり、
 またある時は恋に悩んだりしながら、毎日を過ごしていくという作品です。
 (雑誌インタビューより)

Q、何クールですか?
A、2クール25話(DVD8巻構成)です。

Q、会長とあーみんの区別がつきません。
A、川嶋亜美(あーみん・ばかちー):前髪が朝倉風、ややたれ目、胸がおおきい、モデル
  http://www.tv-tokyo.co.jp/contents/toradora/images/chara/ami.gif
  狩野すみれ(会長・兄貴):前髪ストレート、ややつり目
  http://www1.atwiki.jp/toradora?cmd=upload&act=open&pageid=19&file=up49532.jpg

【一目でわかるとらドラ!一話】
@猛獣が襲い掛かってきた
Aお腹がすいていたのでご飯をあげた
B「気に入った。これからも飯つくってくれ、毛づくろいとかも頼むわ」
C襲われそうだし、ほっといたら死にそうなので、しぶしぶ飼うことに
Dご飯あげたら、ちょっと尻尾ふった ←今ここ
実際は竜児を犬扱いしている大河こそが
飼われている側っていうのが面白い

とらドラ! まとめwiki
http://www1.atwiki.jp/toradora/
とらドラ! AA保管庫(仮)
http://monabase.net/toradora

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 18:36:24 ID:hxAnGo4c
この板の設定

1レスあたり最大4096バイトで改行は60行まで可能

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 18:36:38 ID:hxAnGo4c
(^ω^)乙 これは乙じゃなくてなんたらかんたらお

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 19:16:24 ID:EyNNvfhd
>>1乙!
週1に1スレ消費か、いいペースだ。

7 :虎破竜:2009/06/06(土) 22:58:25 ID:cX/UtIXA
前スレ >>572の続き
----
「おう、なんだぁ?俺の飯に文句があるってのか」

普段と違う大河に、竜児もいきなりの低い声。たった3秒で一気に臨戦態勢になった二人は、どちらとも無く、ずいと立ち上がった。いい気になってうわさ話をしていた連中は、今や息をするのも忘れて二人を見ている。

「なによ、あたしに逆らおうっての?」
「けっ、でかいツラしやがって。女だからって手加減してやってんのがわかんねえのか」

エスカレートする二人を見ていた2年生が思わず「すげ、手乗りタイガー対ヤンキー高須か」と、笑ったのが運の尽きだった。

「ああああああぁ????」

と声を上げた竜児が目を眇めてその男子を見る。思わず尻でずり下がる2年生。

「おう、高見の見物のつもりか。お前2年だろ。名前言ってみろ」

すごまれて声も出ない男子。ギャラリーも、コントロールを失った状況に、助けを出すことすら出来ない。

「ちょっと、竜児。喧嘩の相手間違えてんじゃない?ギャラリーなんかほっときゃいいのよ。あんたつぶした後に全部殺せば目撃者もいないし一石二鳥よ」

鳥肌を立ててギャラリーが言葉の意味を噛みしめている頃合いに、はかったように大河が振り向く。あちこちでひっと声が上がる。

「お前ら見てんじゃねぇぞ!」

竜児が大声を張り上げたのが引き金となった。慌てて弁当箱をひっつかんだ生徒達が声も出せずに逃げ始めた。屋上は一瞬でパニック。我先にと逃げる生徒はものの15秒で姿を消した。残るは竜児と大河の二人のみ。

「さ、飯、飯!」
「あー、お腹すいた!」

再び座り込んだ二人は、何事もなかったように弁当に手をつける。

「結構効き目あるな」
「あんた怖すぎるのよ、その目」
「お前のほうが怖がられてたぞ」
「いやぁ、あんたの目には負けるわ。女子泣いてたわよ」
「そうか?」

実乃梨が大河に貸してくれた漫画を、二人して夜遅くまで読みふけったのが昨日の晩のこと。「喧嘩したふり」なんて見え見えの作戦が通じるかよ!と竜児はつっこんだのだが、いざ自分たちがやってみるとびっくりするほど効果があった。

「あんた、あの漫画机に置きっぱなしじゃない?やっちゃんに見せない方がいいわよ。えぐいし」
「大丈夫だろ。てか、ああいう柄の悪い顔つきの絵、泰子は結構好きだぞ」
「……………そう…」
「……………お前、今なんか失礼な事考えたろ!弁当返せ!」
「知らないわよ!」

せっかくのいい天気。せっかく嘘の喧嘩までして二人っきりになれたのに、つまらない喧嘩ばかり。クラスメートが関わらないのは実に賢明である。二人がいくらなんと言おうと、付き合っていないと言おうと、見て見ぬ振りを通す方がいい。関わらない方がいい。
だって、言うではないか。

夫婦げんかは犬も食わない、と。


8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 22:59:31 ID:cX/UtIXA
スレまたいだ!

思いついたけど没にしていたネタ。1時間で書いた。じゃ、風呂入ってくるノシ

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:07:01 ID:hxAnGo4c
これはいい埋め立て&始まり
お疲れさまでした
オチもなかなかナイス

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:23:35 ID:i1fPoTyb
幼児化竜児を書いてる者だがお久しぶりです。
てか新スレ立つのはやいな(゚Д゚)
因みに私,殆ど週末にしかここ来れないので投下も遅れてすみませぬ。
てな訳で前スレ164からの続きを次スレから。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:25:21 ID:i1fPoTyb

*****

…雀の声が聴こえる。
カーテンの隙間から日差しが漏れている。
どうやら朝を迎えたらしい。
竜児はあどけない三白眼をうっすら開きながら窓を見ていた

「ふぅ…っ!!」
突然右腕に電流が走った。
ふと見ると栗色の長くて柔らかいそれが目に飛び込む。
あぁ…。どうやら昨日はそのまま眠ってしまったようだ。
大河を抱いたままだったので頭の下にあった右腕が痺れていた。
一般的に言う腕枕。
だが今の竜児は推定5歳のガキ。大河の頭を支えるのはちょっと厳しかったのだろう。
その痛いようなくすぐったいような,むず痒い腕をゆっくりと引き抜いていく。
クッと笑いにも似た声を押し殺しながら無事生還。
「ぅへー。ジンジンする」
ブンブンと手を振り痺れをなくそうとするが効果ナシ。
なんだか余計に痺れてきた…。
ふと横で寝ている大河を見る…。
あっ…瞼が赤くなって軽く腫れて…
竜児はこの状態をここ数日間目撃してる。

退院してから毎朝,大河に会う度に赤く腫れていた。原因を聞いてみても「ただの夜更かし&寝不足よ」の一点張りだった。
でもそれは嘘。
竜児は昨日ので分かってしまった。
「…俺を想って毎日独りで泣いてたんだな…」
気付かなくてごめん。っと髪を優しく撫でる。

竜児はまだ気付いていない。
自分の気持ちが誰かに傾き始めてることを…。


朝9時半過ぎ。
まだ目を覚まさないお姫様を残し竜児は家を出た。

【ありがとう。さよなら。】

と書き置きを残して…。

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:26:25 ID:i1fPoTyb

***

朝9時半過ぎ。
パタンと扉が閉まる音で1人の少女が目を覚ました。

「ん…朝かぁ」
大河様お目覚めである。
因みにどちらかと言うと昼に近い。

「う〜また目が開かない」
大河はここ最近これだ。
毎日泣いてる間に眠りに落ちてしまう。だから涙でガチガチに固まった睫毛と瞼を思いっきり手で擦る。
「ふぅ…やっと開いた…あれ?」
ようやく開かれた目に映ったのは昨日と違う風景。

そう。竜児がいない

「竜児…?」
トイレかな?と思いまだ重たい体を起こし寝室を出てトイレへ…

「りゅーじーいるのー?」
ドンドンと扉を叩く。
だが返事はない…扉も開くし誰もいない。
きっとリビングだろう。
そう思い一端寝室に戻って着替える。

「今日は天気いいし、あいつを思いっきり楽しませてやろう♪」
大河がこう思うのも当然。
昨日出会ったばっかだけど,まだ5歳の子供で家なき子…つまり親はいない。
大河と同じ独りぼっちなのだ。
それにつきあの竜児にソックリときたら大河はチビ竜児が可愛くて可愛くて仕方ないのだ。

ヒラヒラフリルが可愛らしい大河お気に入りのワンピースを纏いリビングに向かう。
ガチャと扉を開ける
「竜児おは……ょ…」
だがそこには誰もいない。その代わりテーブルに一枚の紙があり手に取る。
「…何よ…これ…」
見た途端身震い。
やだやだやだ!なんで!?こっちの竜児までいなくなっちゃうの!?そんなの…
クシャッと紙を握りしめる
「…嫌だ!!」

大河は家を飛び出した。

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:27:42 ID:i1fPoTyb

****

ただ今10時ちょい過ぎ。
竜児は今商店街に来ている。

大河の家を出て一端高須家へ行き財布を手にとりここにいる。
なんの為かって?
そんなの決まってるだろ!!あの爺さんを見つけ出していい加減この体を元に戻す為だ!

体が小さい分商店街を廻るのもかなり時間が掛かる。
竜児は息を切らしながら探し回った。
そして30分後,ついに…
「あっ!!いた!!」
爺さんを見つけ出した。

そして竜児が声を出したと同時に竜児からは聞こえない後ろの方でもう1人声をあげていた。
「あっ!!いた!!」
竜児を探して飛び出した大河だった。

「ちょっと,りゅー「おいっ!!爺さん!!」…っ!?」
竜児を呼び止めようとした大河だったが昨日とどこか雰囲気の違う竜児の叫びで言葉を詰まらせた。
そのまま電柱の影に身を隠して姿声を盗み見る。

「ん〜?なんだい?僕?」
お爺さんは優しく訪ねた。
「僕じゃねえ!!俺は17歳だ!!」
「ははは。面白い事言うねぇ。なんの遊びだい?」
竜児は怒鳴るように否定したが爺さんはまともに受け取ってはくれない。

「遊びでもなんでもねぇよ!あんた一昨日の夕方に試供品のジュース配ってたろ!?」
あぁ,あぁ配ってたねぇ。っと穏やかに頷く。
「その時に…めっ…目つきの悪い高校生の男に会ってジュース渡しただろ!?」
自分でコンプレックスな所を言うのを戸惑いつつ声をあげる。
「はて?…ん〜…はっ!うんうん。渡したねぇ。あれ?僕その高校生にソックリだねぇ」
「それ俺なんだよ!!俺は高須竜児。あのジュース飲んだせいでこんな体になっちまったが歴とした17歳の高校生2年生だ!!」
「あれま!こりゃおったまげた。」
両手を顔の横で開きビックリ表現する爺さん。
可愛くねぇよ…。

「兎に角俺を元に戻せ!!」
「それはだねぇ〜…」

「…今の話し…本当…?」
爺さんが口を開いた瞬間後ろから別の声がした…

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:28:50 ID:i1fPoTyb


「……えっ!?」
竜児には嫌と言う程聞き覚えのある声。
まさか…嘘だろ…?
そしてゆっくりと振り返り見上げる。
あぁ…誰か嘘だと言っ…
「あっ…あぁ…」
もちろんそこにいたのは
「あ…たっ…大河ぉ姉ちゃん…」
最強にして最恐の手乗りタイガー降臨である。


「おやおや。また可愛らしい女の子だね。小学生くらいかな?僕のお姉ちゃん?」
このジジイ空気読めよ!!そんな和やかムードじゃないってば!!
「いや…だから」
「ぉ〜お,すまんすまん。君は高校生の高須君だったね」
だー!!だから空気読めって!!
ぐしゃぐしゃと頭を乱暴にかきむしりながら内心突っ込みを入れる。

「…竜児」
「はっはひぃ〜!?」
突然名前を呼ばれる
そりゃ声も裏返るわな。
「今の話し…本当なの…?」
「ああああの…」
「…嘘でしょ?」
「いや…あの…ですかかから…」
「今なら笑って許してあげるから…嘘よね?」
「〜〜〜〜〜っ」
もう声にもならない。
「竜児!!!」
「〜〜っっごめんなさい!!」
俺はその場で土下座した。
周囲からあんな小さい子に…とかいろいろ聞こえてくるが関係ない。
プライド?そんなもんとっくの昔にどぶ川に捨てたわ!!

「いっ…」
いっ…?チラッと大河を見る
「いぃぃぃいやぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜!!!」
「ぉおう!?」
いかん!大河が壊れた!両手を頭に抱え上下左右に頭、体をブンブン振り回し悶える。
な…なんとカオスな状況なんだ。
周囲の目が余計に痛い!

「うそうそうそ!あんたほんとの本当にあの竜児なの!?…えっ?じゃあ何?…って事は…お…お風呂とか…寝るのとか…話した事とか…ぜ…全部竜児と………いぃぃぃいやぁぁぁぁぁぁぁ〜〜!」

あぁ…また壊れた。
誰か止めて…。

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:30:42 ID:i1fPoTyb


「たたたた大河!すまん!だっ…騙すつもりはなかったんだ!ただタイミングを逃したと言うか…だから、な。と…取り敢えず落ち着け。」
そう。ここは商店街。
公衆の面前落ち着いてもらわなければ困る。
ただでさえ土下座やら奇声やらで目立ちまくってんだから。

「落ち着けだぁ〜?こ…こここれが落ち着いていられるかぁぁぁ!」
ぁぁぁ。頼むから後で罵声でも殴る蹴るでもなんでも引き受けるから今は…
「ほっほっほっ。元気がいいね。お嬢さん。」
「…んだと!ごるらぁ!」
普段滑舌悪いくせにこうゆう巻き舌は得意なんだなこいつは…って爺さんよ。本当マジ空気読んで下さい。タイミング悪いです。

***


あの後近くにあったドーナツを速攻で買いに行き大河の口に無理矢理押し込めて、なんとか少し落ち着かせる事ができた。

「ほっほっ。高須君とやら、どうもあのジュースのせいでいろいろ大変だったみたいだね。」
「いや…ほんとマジで大変でした…」
「…ちっ!」モグモグ
大河さん舌打ちやめて…
「で、戻る方法だけど。高須君好きな子はいるかい?」
「えっ!?」
「!!」
この爺さん何をいきなり色気話しを振ってくんだ?
大河も隣で驚いてる。
「いや…あの…」
「いるわよ…」
えっ!?大河…?
「竜児にはちゃんと好きな子がいる!!」
答えたのは大河だった。「おまっ何言って…」
「ふむ。よし!で、改めて戻る方法だが,その高須君が本当に好きな子から接吻…つまりキスして貰えれば戻ると思うよ。」
「えっ!?」
「はっ!?」
「「…キスぅ〜!?」」ttp://imepita.jp/20090606/823590

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:31:59 ID:i1fPoTyb
取り敢えずここまで。
なんだかんだでもうすぐ終わりそうだ。

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:33:07 ID:hxAnGo4c
お疲れ
ワクテカだぜ
つーか爺さんマイペースすぎんぐだぜw

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:36:03 ID:L8pTUfm+
>>16
そう来たか。
てっきり、大河と添い寝したベットの中で元に戻ってるって落ちだと思ってたぜ。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:37:43 ID:hxAnGo4c
愛してる 愛してる
愛してる マジだよ
愛してる 愛してる
愛してる 証拠に チューしようぜ!!

ってやつですね
わかります

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/06(土) 23:51:41 ID:P6BWW9pK
竜児が今の状態でみのりんにキスすると
グルグルのアヒルマンみたいな感じに戻るのかね?
身体は5歳、顔だけ17歳みたいな

21 : ◆odaAq0EgoE :2009/06/07(日) 01:07:32 ID:41w7g75d
>>7
いいねGJ!wでもその当時、竜児達も2年な件w

「大河ぶつけんぞ」に吹いて、埋めネタ書き損なったろーがw塚、投げるのやめない!とか腹が捩れたわ!w

以下埋めネタ

「ねーねーチビトラ。高須君て家じゃどんな感じなの?」
「どんなってなにがよ?」
「ほら、学校でもあんたの世話やいてんじゃん?家だともっと大変なのかなーって」
「別に竜児は何もしてくれないよ?」
「へ?」
「大概私が動いて色々やってるよ?」
「うっそ・・・意外・・・」
「うんまあ、私がやりたいって言ってるからだけで、いざとなったら竜児も色々すると思うけど・・・」
「へー。高須君がやらないのも意外だけど、あんたがねー・・・」
「なによばかちーその言い方?」
「だーってさー、学校じゃあーんなになんにもしないあんたが、家じゃ甲斐甲斐しく動いてるってのが信じらんねーって」
「まあそれも妻の勤めよ」
「うっわ。あんたの口からそんな言葉が出るとは・・・人間変われば変わるモンね」
「なんとでもお言い。私は生まれ変わったのよ」
「はいはい。じゃあ料理の一つも出来るようになったんだ?」
「ううん。それは竜児がやるよ?」
「へ?・・・じゃあお風呂掃除とか?」
「それも竜児がやるよ」
「・・・洗濯?」
「竜児の日課」
「部屋の掃除・・・とか?」
「竜児の趣味だもん。逆に怒られちゃうよ」
「・・・じゃああんたなにしてんの?」
「伽」
「とぎ?」
「そう」
「って何?」
肩ポン
「実乃梨ちゃん?」
「あーみん・・・それ以上踏み込んじゃいけねー。・・・私と同じ目にあうぜ?(涙目)」
「へ?」

ちなみにみのりんは、ここから1時間惚気られましたw


22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 01:18:11 ID:NS4UBIjv
>>21

orz いつも3年の二人書いているから間違えた…が、
「お前2年だろ、顔見たことあるぞ。名前言ってみろ」的な意味に取れないこともないな。

ま、いいや。


23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 01:27:11 ID:41w7g75d
あとシュレディンガーの猫書いた人、感動した!w
俺等、このまま書いていいんだって思えた!うえーん!ありがとー!ΩÅΩ;

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 01:50:03 ID:cwAyXUcG
>>8
この頃の原作の空気が好きだなー
良かったです。

幼竜児話は週刊かー、楽しみにまってます。

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 02:07:30 ID:gwecZ3uW
「竜児のイメージカラーは赤ね」
「そうか?自分では黒とか青とかそっち系だと思うんだが」
「ううん、絶対赤。それでね、坂田金時……いわゆる金太郎とか漢の高祖とかは、母親が赤竜の夢を見た時に身篭ったっていう伝説があるの」
「急に話が飛んだな。で?」
「つまり、赤竜ってのは人間に子供を産ませようとする性質があるわけよ」
「またずいぶん理屈が飛躍したが……何が言いたいのかわかってきた気がするぞ」
「だからあんたがエロ犬なのはしかたがないことなのよね。
 私としては、それを受けとめるのに、や、やぶさかではないわけよ」

ギシギシアンアン

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 03:44:07 ID:1u9y9L2v
まあ大河と竜児の二人の愛情表現の内訳は 会話1% 家事の共同作業1% デート1% その他1% 夜のスキンシップ96% くらいだしな

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 04:23:09 ID:6xin1ydE
  別荘if

旅行も明日で終わり、あと寝て起きて帰るだけか〜

だけど北村君と2人きりってだけであんなに疲れるなんて……… ふぅ〜 正直まいった。
竜児と2人なら何時間でも大丈夫なんだけど…… やっぱり竜児は家族みたいなもんだしね!

……ううん、違う。
やっぱり、わたし竜児を恋愛の対象として意識してるのかな? だからあんな夢を見たのかな?

正直に考えよう。

北村君と竜児…… うん、やっぱり今は北村君の方が好き!

 …………かな?

微妙だわ… 数字にしたら7対3? ううん、正直に6対4ってとこね。

コン!コン! 誰だろ?
「はい」
「ちびトラ、今イイ?」

ばかちー?なんだろ。なんか、いつもと雰囲気ちがうな……

「少しは楽しめた、祐作と過ごしてみて?」
「? …えぇ、それなりに」
「そう、それは良かったわ〜」

「ハァッ?あんた何が言いたいの?」
「べっつに〜」
「ナニ!!イライラするわね!」
 ………ドン!!
「こっちの方がイラついてるっーの!!みんなして隠して!高須君も祐作も実乃梨ちゃんも!」

「そしてあんたも!!」

「ちょ!ちょっと!ばかちー!!」
「私は川嶋亜美!! 川嶋亜美はどうしたらアンタたちの中に入れるのよ!」

「………私たちの中?」
「本当は気がついてるんでしょ、じぶ・ん・の………」
「じぶんの?……本心って事?かわしまさん …川嶋さん? ばかちー! ……寝てる」
コン!コン!
「大河!」
「…竜児」

「大河!何か凄い声がしてたけど大丈夫か?」
「うん、私は大丈夫。でも、ばかちーが……」
「川嶋が?うっ!このニオイ、酒だな」
「お酒?」
「あぁ、量は少ないみたいだけど。俺は泰子ので嗅ぎなれてるからな」


ばかちーは竜児が部屋に運んだ。女子の部屋に男だけはマズイと言われたので私も付いて行った。

そんな真面目な竜児は好きだから、プラス1ポイント!

でもばかちーをおんぶしてニヤケたから、マイナス1ポイント。

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 04:25:24 ID:6xin1ydE
>>27のつづき

翌朝、ばかちーは部屋に来た事しか覚えていなかった。


私の本心か……

竜児とみのりんを応援する私

北村君が好きな私

竜児に惹かれてる私


どれが私の本心?

今はわからない……


だから今は全部が私の本心。


  ××××××

もぅ、帰って来ても主婦くさい事ばっかり言って〜 だからあんたは2ポイント足りないのよ、まったく!。


………こんな竜児が、私の1番になる未来があるのかな?


あっ、置いて行かないでよ。  ……マイナス1ポイント!

「なぁ〜 今日特売あんだよ」

「うるさいっての」

でも竜児、あとたったの2ポイントだよ!

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 06:47:22 ID:8OfPchRf
(*´Д`)ポワワ

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 06:50:03 ID:8OfPchRf
>>25
ギシアンはいろんなネタを絡められるから良いな
そして夜には裸体で絡み合う大河と竜児


ギシギシアンアン

31 :◇w++aZEMQ:2009/06/07(日) 07:27:56 ID:GrHQjOkT
以前から目を左右に動かすたびに鋭い痛みが走っていた。別に三白眼が進化しようとしている
わけではないのだが、すぐ治るだろうと考えていた自分は甘かった。
数日後の朝、タイマーをセットしておいた目覚ましが狭い部屋中に鳴り響く。
しかし、いつもならこの時間帯は薄くとも日差しが差し込んでいたはずなのだが、今日視界が真っ暗だ。
タイマーは朝の6時にセットしてあるはずなのだが、何かの衝撃でズレて真夜中に鳴ったのだろうと
思い込み、二度目のために布団に潜り込んだ、が…、隣で寝ていたはずの大河が
「りゅーじ!今日はデートするから早く起きろって言ったでしょ!?」
「まだ夜じゃねぇか。国外に行くわけでもあるまい、さっさと寝ろよ」
「はぁ?清清しい…とまではいかないけど、一応明るいじゃない」

今、なんて言った?明るいってどこがだ?
「わりぃ、携帯取ってくれ」
「…すぐ傍にある物をこのあたしに取らせるなんていい度胸してるじゃない」
「…なんだかよく見えないんだ、なんでだ?」
「知らないわよ、ったく…はい、ケータイ」

すぐ傍……?まぁいい、とりあえず掌に落とされた携帯を確認しよう。
フリップを開けるが、いつもなら大河のニッコリ待ち受けが映るはず…なのだが。
「…携帯の充電切れてる…」
「…切れてないけど。竜児、ちょっとこっち向きなさい」

ドスの利いた声で呼ばれるが、ベッドの右側にいるという事が分かるだけで顔の位置はわからない。
「…はぁ!」
ぶわっと顔に物凄い風が来た。何が起きて、なぜ俺は一瞬殺気を覚えた?全身の鳥肌がぶわぁぁってこんな感じか?
「…あんたやっぱりおかしい。目、見えてないんじゃないの…?」
「んなわけあるか。で、今何したんだ?」
「全身全霊を込めたタイガーパンチ寸止めパージョンよ、普通これされたら誰でも目を閉じるくらいは
するはずなんだけど…あんたやっぱ変。三白眼営業してないんじゃないの?」
「……なんかマジで怖くなってきた。おい大河、一発ビンタをくれ」

喝を入れて貰って目を覚ましたい所だが、大河はフィアンセを殴るなんて嫌よ嫌嫌の嵐。
出会った頃なら言われなくても電気アンマや手刀、頼んでもいない事までして来たのに、今更遠慮してどうする。
「頼む殴ってくれ。目が見えないってなんだよ、ふざけんな…」

一生このままなのか、昔はカラーコンタクトやなんやらで自前の三白眼を封印しようとしたが
金がMOTTAINAIし、一応親から頂いたこの身に手を加えるのはいい気分じゃない。
封印されし三白眼よ…あんな事言って悪かった、あんな非道な事口走ってすまなかった。
謝罪する、頼む目を覚ましてくれ…。
「ダメ!殴るなんて絶対イヤだからね。とにかく病院行こう。デートは仕方ないけど治ってから
 行く事にしましょう、ね?」
「おう…すまん大河…。飯は昨日の残りのカレーで済ませるとしてとりあえず泰子をって…
確か慰安旅行の最中だったか」

確か泰子は昨日発の夜行バスで温泉旅行に行ってるはず。4日間という結構な間出かけるらしい。
「やっちゃんには私が連絡しとく。朝ご飯の用意も着替えも何でもしてあげる。
 だから…おとなしくしててね」


32 :◇w++aZEMQ:2009/06/07(日) 07:29:12 ID:GrHQjOkT
おぉ大河…今のお前は天使にしか見えないぞ。いや、見えてないけど瞼の裏に見えるよ。母?知らね。
「うおぉ…大河、俺は今猛烈に感動しているぞ…それと申し訳なさで涙が出そうだ」
「大げさよ。竜児は私がドジしてもどんなにいじけても傍に居て、愛してくれた。そのお礼」
「ありがとな…あ、そうだ大河。泰子には電話はしないで欲しいんだ。あいつ前々からこの旅行を楽しみ
 にしててな…俺なんかのせいでその旅行の空気をぶち壊しかねないし、下手したら帰ってきちまう」
「それもそうね…分かったわ。じゃあ帰ってきてから伝えましょ」
脳裏に大河が顎に手をあてて考える姿が様子が見えるぞ。何だ、見えなくてもちゃんと分かるんじゃないか。
大河が用意してくれた自分の軽い余所行きの服に着替え、手探りで座布団に座る。
しかし、目が見えないというのはここまで不安になるものなのか。
近くに置いてあったインコちゃんのエサをカゴにある空のエサ籠へ入れておとなしく大河を待つ。
トテトテと忙しく駆け回る大河の足音。しばらくするとお盆にカレーを乗せたのだろう、カチャカチャと
お皿がぶつかりあう音を立てながらこちらへやって来た。自分の前に置かれたのだろうカレーの匂いが鼻につく。
「はい、あーん」
「いや自分で食えるぞ?そこまで迷惑は掛けられなむごぉ!」
「つべこべ言わず食べなさい。はいあーん」

次々とカレーが口の中へ押し込まれて行く。傍から見ればバカップルだが、大河なりの労わりだ。
バカップルと言ったやつは北村だろうと誰だろうとタダじゃおかねぇ。
自分の食事を済ませると物凄い勢いで大河ががっつき始め、鍋をすっからかんにするのは見なくても分かる。
服を着て、保険証、身分証明書にサイフ。意味ないけど携帯。
その他大河のための7つ道具を揃え、大河も着替えを済ませる。
今日は平日。人も多くて恥ずかしいが大河に目となり足となって貰うしかない。
電柱が近づいたらステイ。自転車が来てもステイ。交差点でももちろんステイ。
電車に乗り、その中でもずっと大河は手を繋いでてくれた。改めて惚れ直すのは言うまでもない。
途中でなんやかんやあったが、共に隣街にある病院で検査を受けた。。
しかし、そこにはちゃんとした設備が備わっておらず、医者からの紹介で医科大学付属病院を紹介された。
それは大橋高校の近くにある総合病院と同じ区にある。
受付を済ませ、検診票を右手で持ち、左腕には大河が右腕を見せ付けるかのように絡ませている。
周囲の視線が身体に突き刺さるように痛いが、離せと言ったら泣き喚くので言えるはずもない。
エレベータで2階へ。窓口に検診票と紹介状を出す。目は相変わらずほんの少しの光をも伝えられないので
受付などが殆ど大河任せだ。申し訳ない、治ったらうんと甘えさせてやるから、覚悟しとけよな。

受付のお姉さんは愛らしい大河にはニッコリと微笑んだが、自分を見た瞬間にひっと静かに声をあげられた。
あんた一応眼科の受付嬢だろ?三白眼くらいでビビるなよ…。閉じているのは大河に不自然と言われたから、
仕方なく働く事を放棄した三白眼を見た目だけ起動させてあるのだが、その結果がこれだよ!
結構混んでいるのだろうか、周りはガヤガヤとうるさい。少女を誘拐しようとしている犯罪者と陰口を
叩かれているのは言うまでもない。別に耳を凝らさなくとも何を言ってるのか分かるのだから。
受付の前に供えられたソファに腰掛けて、自分の呼び出しを待つ事20分。目が見えないので暇を潰す事も
できない竜児を気遣い、ずっと大河は話しかけてくれた。感謝の言葉もない…。
「高須様ですね。どうぞこちらへ」

多分看護士さんだろう、女性の声が聞こえた。はい、と答えると手を握られて案内…と行きたい所だが。
「ちょっとあんた。竜児は私のなんだから、勝手に触らないでくれる?」
明らかに理不尽なドスの利きまくりな声で虎が吼え、咄嗟に嫉妬している大河の表情が脳裏に浮かぶ。



33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 07:32:15 ID:GrHQjOkT
書き込んだら結構あると思ってたやつもたったの2レスですか。
タイトルはまとめ人に任せるとして…。竜児の両目が見えなくなるっつーやつです。

あと、Jane使ってるんだけどトリップ固定する方法ないかな?毎回コピーするのは面倒でw

34 :◇w++aZEMQ:2009/06/07(日) 07:36:03 ID:GrHQjOkT
あれ◆が白抜きになってるんだけどw
これでどうかな。

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 08:03:33 ID:YKvtKYuV
トリップは本人ある証拠
コピペなんかすると偽者の証として…

36 : ◆YxBNagMyHI :2009/06/07(日) 08:04:49 ID:gwecZ3uW
トリップは名前欄に「#任意の文字列」で。
たとえば↑の場合名前欄には「#2828妄想」と入れてある
なりすまし防止のため、そのままコピペすると◆が◇になるし、字体も太くなる。

37 :◇YxBNagMyHI:2009/06/07(日) 08:06:04 ID:gwecZ3uW
そのままコピペするとこうなる

38 : ◆kAgaoZuZ1U :2009/06/07(日) 08:50:03 ID:GrHQjOkT
なるほど!
コピペやってた俺を殴ってくれ\(^o^)/
>>31-32はこのトリップに変更お願いしますorz



39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 09:27:21 ID:8OfPchRf
>>33
書き込み欄にコテハン記録ってのあるからそこにチェック

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 10:55:05 ID:jjxwsNlO
>>38
よし、大河ぶつけてやるからちょっとそこに座れw

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 11:16:46 ID:NS4UBIjv
このスレ的に大河を投げるのはどうなんだ?
校内最高ランク危険生物とはいえ、中身はガラスのハートの少女なんだから、
ちょっとは大事にしてやれよ。



ということで、北村(全裸)をやるからそこに座れ >>38

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 11:48:12 ID:mDgz0lK7
正確に言うと大河のとび蹴り用のカタパルトに俺はなる!です

>>33
Janeと言ってもいろいろある
Jane Styleなら以下の画像参照
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date112370.png

>>38
なんか新鮮だ

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 11:50:29 ID:mDgz0lK7
肝心の感想を忘れてたよ!

>>31-32
これは竜児がどうなっちゃうのか心配だぜ
甲斐甲斐しい大河カワユス

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 13:06:48 ID:dHv1y3OK
>>28
あと2ポイント(だから頑張れ)
ってもう竜児圧勝だよなw

45 :AAできたよー:2009/06/07(日) 14:10:32 ID:GBWGIK+S
            _, :‐-_、
          '"´ : : `: : :⌒ヽ、
        /: : : /: : : : : : : : :丶:\
      /: / : : {: : : : :ヽ: : \: : ヽ':、
      ,': /: {: : :ト、: : : : }: : : :}l :l: !
      |: l: : :|\:| ヽl\|\/l:| :l: |
      |: l : T≧心、_  ィ匕≦T: : :l: |
      |: l ヽ代i::ソ    弋i:ソ/ : /小
      |:人: :ゝ ー      ー 厶イ : | ヽ
       j: : :ヽ >  __⌒__ ,.イ : !: : : ト、:丶
.     /: : /: : :l:〃^く〈〉>`ヽ: : :|: : :│ 〉: 〉
     /: : /|: : : |i{ >┴rく }i : |: : : ∨: /
.    /: : / .|: : : |:∨   _|人/: :│: : : : :/
   〈: : 〈 /: : :.:|:/`ー≦ァー'{: : ∧ : : : 〈
.   \ ∨: : : 〃7\_/\∧: ': : \: : : \
    ∠:_:_:_: ノ└L,___」L斗ュヘ : : : /: : : /
      r‐': :_:_:/:::::/  ヽ:::::∨{:_:.〈⌒>: 〉
         //      | |
        // Λ_Λ | |
        | |( ´Д`)// <うるせえ!大河ぶつけんぞ!
        \      |
          |   /
         /   /
     __  |   |  __
     \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   \
     ||\            \
     ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
     ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
        .||             . ||


46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 15:24:56 ID:8OfPchRf
本当にこのスレは才能にあふれてるな
若いって素晴らしいと21歳124ヶ月の俺は思うた

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 16:08:30 ID:q7v6SkG7
>>45
俺笑い死んだwww

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 18:03:07 ID:EsmMp3T1
「ピカチュウ!君に決めた!!」を思い出した

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 18:22:49 ID:NSWe6+34
>>45
寧ろぶつけて欲しく思える俺はきっと病餅


それでは、三スレに及びだらだら続けてきたUSA終わらせます

50 :異国の地で逢いましょう:2009/06/07(日) 18:24:04 ID:NSWe6+34
汝、何故驚きたるや。思うていた事ではないのか。
やはり信じられぬのか。
Yes.
淡泊過ぎてなのか。
Yes.
認めたくないのか。
それはNo.
「フッ、何をそんなに驚く」
「いや、だって…狩野先輩って…フり…ましたよね?ん、アレ?アレレ?」
親友の想いが叶ったことには是非とも祝辞を述べたいのだが、イマイチ理解出来
ない。
確かに二人がそうであるような想像はしていた。だが、大衆意見を取れば、間違
いなくその線無しと訳される発言をされた後でのコレである。
「アレは北村を思ってだ。着いて来ぬようにな。だが、こうして着いて来てしま
った今、恋を我慢する道理はないだろう」
「すみれさん…それほどまでに…」
「裕作……」
もう一組を完全に無視して見つめ合う若い男女。熱い視線を交わし、互いに顔を
撫で、近付け、その唇が重なるまで後数センチ。
「トリップするなーーっ!!」
大河の手がその数センチを物凄い速さで突き抜けた。
「ア、アンタ達が付き合ってるのは判ったから、目の前でそんなキ…キ……」
竜児は、言い終わる事なく羞恥という名の敵に負けて顔を紅くした大河をそっと
、解決とは逆の方向だが抱き寄せて、少し困ったような顔をしてみせた。
「恥とかねぇのかよ」
「ダブルデートなんてこんなものだろ?」
「そうだぞ。キスはしたくなったらするものだ。流石に会議中は控えるがな」
止めるじゃなくて控えるか。良い具合に麻痺ってるなぁと思わず関心してしまっ
たが、それも数俊。いちゃつくイメージ零の狩野がこうも変化したのだがら、も
し自分達がアメリカの空気に感化された時、大丈夫だろうかと頭を巡らした。
(甘々+ちょっぴり大胆)×(かなり大胆+恥無し)
この式から産まれるのは、果たしてほほえましいカップルなのか、それとも恥ず
かしさを振り撒くカップルなのか。
答えは……余りにも簡単だったので敢えて出さないでおいた。
「そういえば高須。私はまだ各々の思い出話を聞いてないんだが、聞かしてもら
ってもいいか?ダブルデートに行く道すがらにでもさ」
「は?」
どうにもこうにも、狩野は竜虎とのダブルデートを所望のようだった。
疑問が愉快且つ快活に頭の中を跳ねる。
「ホ、ホワイ?」
竜児の口から飛び出したのは、カタカナ英語。しかも、主語が無いせいで何が『why
』なのかがかなり曖昧だ。
「Well...The doubledate is dream of all the girl having boyfriend.OK?(そ
うだな…ダブルデートが全彼氏持ち乙女の夢だから。というのじゃ駄目か?)」
しかし、そこは流石と言うべきか、狩野はきちんと意味を把握した上に英語で答
えを出してくれた。
だが、正直その説明にはかなり偏った意見があるように思えて仕方がない。
これもアメリカ染めの影響かとぼんやり思っていると、北村が口を開いた。
「すみれさん。高須も逢坂も長時間のフライトで疲れています。ダブルデートは
明日にした方が良いかと」

51 :異国の地で逢いましょう:2009/06/07(日) 18:25:34 ID:NSWe6+34
たが、その口からでた言葉は救助に来た船ででは無かった。何と言うことは無い
。唯の浮輪だ。
「おぉ、そうか。では二人とも、ホテルはこちらが用意するから、後はゆっくり
休め。明日の為に。我らの為に」
「じゃ、高須に逢坂。此処のホテルに行って俺らの名前を出すか、この地図を出
せ。そしたら、後は係員に従うだけだ。それじゃ!」
「あ…ま…」
待てよの語を継ぐ前に二人は竜児と逢坂の分の料金まで支払って去って行ってし
まった。
「むちゃくちゃだ」
「むちゃくちゃね」
竜と虎は、二人が消えた方を見ながら、いつの間にか確約した事になっているダ
ブルデートについてどうするか長い間考えた。


用意するとは言われた。此処に行けとも言われ、地図まで渡された。
それでも、頭の中では此処である筈が無いと思ってしまう。
地図の場所に指し示されたホテルはまさに別格。入口の前には頻繁にベンツが止
まるし、そこから降りる人は皆高そうなスーツに身を包んでいる。それをお迎え
する従業員の動きも、相手に最大限の尊慮を払いつつも滑らかで無駄が無い。
外観は、落ち着き払ったパールブラウン。窓の桟の一つ一つまで丁寧に磨かれ、
自ら汚れを弾いているかの如くだ。
敷地内にはプールと先程ドライバーを持っていた客が見えたから、恐らくゴルフ
場もあるのだろう。
恋人を横目で見れば、その目は丸く、口は半開きになったままで閉じない。
「ドウシマシタ?」
「「ひゃー!」」
呆然と佇む高級とは無縁の日本人二人を見て、ホテル側も流石に怪訝に思ったの
だろう。日本語を多少は話せる従業員を竜児達の元に寄越してきた。
だが、脳のドライブを必死に動かして、現実認識しようとする作業をしていた二
人に突然降り懸かった片言日本語は、おそらく英語で話されるよりも良い伏兵だ
ったのだろう。
二人は周章狼狽とし、北村から渡された紙をさっと出して、カタカタと震えたり
無駄に謝ったりしている。
従業員はそれを眉を潜めながらも受け取り、端からゆっくりと読んでいった。そ
れを最後まで読む時には従業員の顔から二人を疑う表情は消え、笑顔となってい
た。
「We have been expecting Mr.Takasu and Ms.Aisaka.Can I give you a
hand?.....OK, I'll take you the guest room.
(お待ちしておりました、高須様。逢坂様。さ、お荷物をお持ち致しましょう。
……それでは部屋までご案内させて頂きます)」
「セ、センキュー」
「ア、アリアリアリガ」
欧米では邪悪の象徴ともされるドラゴンと力の象徴であるタイガーは言われるが
ままに荷物を渡し、そして鴨の子のように後に続いた。
彼等がもう少ししっかりしていれば、この従業員の胸に付けられたK.S.と描か
れたピンバッジと、名札に印されたOwnerという文字に気付けたのかもしれない。

52 :異国の地で逢いましょう:2009/06/07(日) 18:26:36 ID:NSWe6+34
「Make yourself at home.(ごゆっくり)」
残酷にも魂此処に非ずの二人を一等級の部屋に残して、従業員は去って行った。
適当に打つ相槌の中で、大丈夫ですと言ってしまったのだから、一流の従業員の
としては過度な心配はかけられない。二人は彼を恨む事も今更文句を言うことも
出来はしないのだが。
「どーする?」
「……寝ましょう」
「寝るっつっても……」
部屋は外観に負けず、豪華絢爛。ダブルベッドサイズのシングルベッドが二つも
あるとはこは如何に。それでも部屋にはまだまだ充分なスペースがあるとは更に
こは如何に。
家具もシンプルでありながら匠の懲り具合がひしひしと感じられる良い物だ。
根っからの庶民とそんな彼氏と幸楽を共にして庶民化した二人には息苦しい。安
眠なんて、求めようがない。
「花は高い方が良いとでも思ってんのかよ、あの二人」
脱力感に襲われ、ぼふっと低反発のベッドに腰掛ける。そこで竜児の眉についと
皺が寄る。
「どうしたの?」
この完璧な部屋に汚れでも見つけてしまったのかと思った大河は、その愛らしい
瞳をくりくりさせながら竜児に問う。
「大河、これ聞いてろ」
懐からドスを出すような手つきで出したiPodのイヤホンを大河の耳につける。流
す曲は格調高きクラシック。
「え?なに?どういうこと?」
大河の困惑ぶりは尤もだが、詳しく説明することはしない。それが竜児の優しさ
だ。
「取り敢えず、暫くそれ聞いとけ。そしたら、そのうち眠くなるから」
大河を自分の元に抱き寄せて、頭を優しく撫でながらベッドに沈む。
当たり前だが、疲れている恋人を眠らしてあげることが目的では無い。
壁の向こうから響く生の嬌声を聞いた恋人が妙な気持ちを抱かないようにするた
めである。
(昼間の…それも普通のホテルなのにお構いなしなんて、オープンにも程がある
だろ…)
自由の国アメリカの恐ろしい面の認識について大幅な修正を加える。
犯罪大国、銃、差別、格差社会。そういった陰のイメージの物だけじゃない。
安寧、リンク、笑顔、自由。こういった陽のイメージにも怖い物が含まれてるん
だぞ、と。
ただ、自分の腕の中で心地良さそうにする大河を見て、アメリカ人を見習ってし
まいたい気持ちが沸かなくもない竜児であった。

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 18:31:29 ID:NSWe6+34
>>52
以上です。ホントは一話完結予定だったのに、無駄にだらだら続けてしまって申し訳ない


でも、書いた本人としては英語話す大河出せたり、裸族出せたり、クールアンドビューティー出せたりしたので満足です

これから暫くはショートショートを書いて行きたい所存です。ではノシ

54 :まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY :2009/06/07(日) 18:34:29 ID:GBWGIK+S
>>45
                        ______
                        \        \
     _, -、                  |,.\        \
.  〃´ ^⌒ヽ               /   \        \
.  i{ /{八人}i              /    ,. i \_______\
  八ハ#゚ 、゚ノハ  パンパン       |    /.| |\||_______||~
  ノノ ノ)iてと八    ..         | .|   | | |  ||          ||
 ( (く/_j」〉ノ )   .  _./⌒..───' | / | | .||          ||
     (_ハ_)     ..  __/⌒ 二二ニニ ノ  U  ||        ||

た、大河…様、す、スミマセンでした…
ま、まとめサイトをとりあえず9スレ目まで更新しましたので、それでご勘弁を…
そして遅くなりましたが>>1乙で     ぐがっ!!


55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 19:25:35 ID:mPV0yUe6
ワロタ

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 19:38:01 ID:q7v6SkG7
>>53
なかなか面白かった!
ダブルデート編も読みたいぜ!
まあそれは気が向いたらってことで
あるいはここで続編を誰かが書いてもオッケーという許可を出していただくという手も

>>54
おつんつん
ナイス大河w


57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 19:41:06 ID:2BWuCyf2
ええw

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 19:41:21 ID:q7v6SkG7
自前でスクリプト組んで避難所作ってしまうとはなかなかやるな
さすがギコナビ使い

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 20:18:36 ID:ZkZul/35
異国の人GJ!デート辺書けるなら期待してます。

まとめ人乙です。
おはようのディープキスワロタ

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 21:46:14 ID:NS4UBIjv
>>54
いつも乙です。

時間のあるときでかまいませんので、9スレ目「竜撃虎」のタイトルを「竜撃虎 / 虎破竜」に
変更していただけると幸いです。地味ですが、前半と後半でタイトルが違うのです。

暇なときに気が向いたらで結構です。

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 21:55:34 ID:h7CLUAPK
タイトルとファイル名が違うな…と思ったら両方でひとつの文章なんだ!
つくづく粋な必殺まとめ人だぜ

ところで俺の書いた話、&hearts;が文字化けしているので、以下の部分またまた手直しお願いします

ttp://tigerxdragon.web.fc2.com/index/SS/525.html
「あーら別にいいじゃない減るもんじゃないし♥」

「竜児…私の前で…デレデレだって…エヘヘヘ♥」

ttp://tigerxdragon.web.fc2.com/index/SS/527.html
「それはもちろん高須くんがダ・イ・ス・キ♥だからよ」

ttp://tigerxdragon.web.fc2.com/index/SS/540.html
「あんたのおかげよ、竜児♥」

以上です
今度から♥の代わりに♪使おうかな

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 22:01:08 ID:41w7g75d
>>60
なんで北斗の拳にこだわるw

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 22:18:10 ID:h7CLUAPK
     北斗有情破顔拳
   \  テーレッテー    /
    \  ∧_∧   /
     .|∩( ・ω・)∩|
    / 丶    |/  \
  /   ( ⌒つ´)    \


64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 22:34:24 ID:NS4UBIjv
>>62
つーか、北斗の拳の技の名前が先にあって、あのストーリー思いついた。
みのりん、読んでそうだし。

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 22:41:46 ID:41w7g75d
>>64
あーそうか。嘘勝負でまわり騙してって・・・納得だw塚、そこまで深いと気付かなかった。すまんorz 改めてGJ!


66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/07(日) 23:45:45 ID:1u9y9L2v
竜虎の拳

67 : ◆askgvpoGB. :2009/06/07(日) 23:49:53 ID:9r1nJFBY

>>54
まとめ更新いつもお疲れ様です。コメントに大笑いしてしまいました。
退避の方はもしもの時に使わせて頂きます。ありがとうございました。

前スレで期待してくれてる方、本当に感謝です。
ですが、ちょっと週末忙しくてまだ出来上がっていません。
本日投下は無理そうです、ごめんなさい。

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 00:15:17 ID:QG4Es5jB
>>66
そのネタで一本書いたらGJって言わせてもらうw

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 00:22:23 ID:QG4Es5jB
ウチもあれだな。大河ぶつけんぞでテラワロタから、ifやらリングやら今は書けないわwあれ、正直流行語大賞にしてやりたいwww

70 :まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY :2009/06/08(月) 00:58:08 ID:JuobS2hf
>>60
タイトルを変更しました。気付かなかったです…

>>61
内容変更しました。
まとめる際にテキストに貼り付けているので、&herats;は気づきませんでした…

ご指摘ありがとうございました。
他にも修正があれば遠慮せずに言ってくださいね!!

          ___
       //⌒___ \
      //_/    \\ \
               \\ \
                ((   |   間違えて申し訳ございませんでした!!
                |  ∩   土下寝じゃ足りないから土下頭。
                |  | |
                |  | |
                |  / |   
 __________/__/_____


71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 01:01:45 ID:JuobS2hf
>>70
もしかして heart って書こうとした?
ハートも書けないなんてやばくない?>まとめ人
おまえ裏口入学だろ?>まとめ人

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 01:04:03 ID:j2kGX8R7
>>68
無敵の竜 高須竜児
最強の虎 逢坂大河

ある日、北村がさらわれる

〜中略〜

「やめろ高須!その人は…その人は俺たちの!」

TO BE CONTINUED?

はいはい竜虎2ではMR.BIG使いだった俺が来ましたよ

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 01:05:07 ID:j2kGX8R7
>>70
お疲れした
首ヤバスw

>>71
そこは&haruta;だろ…女子高生的に考えて

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 01:08:40 ID:j2kGX8R7
>まとめる際にテキストに貼り付けているので

もしかしてdatからHTMLにして出してるんじゃなくて
テキストファイルからHTMLにしてるのか!?

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 02:20:52 ID:53TzoAcS
>>56,59
だぶるでぇと編…だと…。そんな風に繋がる道があるとは思ってもいませんでした
故に構想とかうんたらが全くないっていう
良いのが浮かんだら是非書かせていただきますが、もし浮かばなかったら、その時は託します


そしてぇぇぇ、専門用語が飛び交う中空気読まずにぬる〜い娘ネタの投下いきます

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 02:21:51 ID:53TzoAcS
「俺と付き合ってください!」

気弱な男子Aの一世一代の大告白。

「俺、お前の事…その、す、好きかも」

明るく交友的なイケメン男子Cの少し照れながらの告白。

「愛してます!」

夢ある思春期に何を間違ったのか、女の身でありながら想いを告げる少女D。
それらに彼女は決まってこう答えた。

「あんたの気持ちは判ったわ。で、うちのお父さんより家事上手く出来んの?」

それに胸を張ってイエスと答え、散って行った者のなんと多き事か。



彼女の名は高須竜河、16歳。断りを入れておくが、決してお父さんと結婚したい
願望持ちの実父愛者ではない。
高須家の長女として産まれてこの方16年。見つめ続けた両親の背中はくっついて
いるか重なっているかだけ。
キスなんて朝だけで平均6回。
内訳は、おはように2+α回。ご馳走様で1+α回。ちょっとした空き時間に2
+α回。行ってきますで1+α回となっている。
そんなラブラブな両親の間に自分は娘とでしか入れない事は、文字を読めるよう
になったぐらいから判っている。
彼女にとって父親とは、男を測る目安なのだ。ただ、目安と言うには少し高すぎ
るのだけど。

「お前は人に好かれるより、まず誰かを好くことから始めろ」

父親は、傷心の男子を量産する竜河に対してよくそう言う。
その台詞も最近聞き飽きて来たので、ちょっと仕返しをしてやった。
そして、その結果がこれだ。
眼の前に突き付けられた木刀に視界の端で揺れるFカップ。そして、白くなって
沈む父親。
激情と歓喜と絶望が同時に入り交じる食卓なんて、高須家ぐらいなものだ。



77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 02:22:57 ID:53TzoAcS

「絶対に呼びなさい。下らない犬だったら、お母さんがそいつの首折るけどね」

殺気が半端ない。直接向けられた訳じゃないのに、戦慄を覚えてしまう。

「や〜ん、ルカちゃんたら〜。このこの〜」

温度差が激しい。というか、胸を当てないで欲しい。虚しくなるから。胸をつん
つんしないで欲しい。悲しくなるから。

「お、おう。い、良い事じゃねぇか。祝ってやらねぇとな。そうだ、今日は赤い
飯と鳥のにっころがしとかに味噌のポタージュにしよう。ハハッ、ハハハ」

そして一番怖いのがこちらである。虚空を見つめたままぼそぼそと搾り出された
言葉に生気は無く、発言も常軌を逸っしている。

「と、と、と、とととり、とりっ、ととりとりっ」

三代目インコちゃんが竜児の発言の一部分を聞き取り、同類の肉が調理される怒
りと恐怖に顔を引き攣らせ、呪文のように『と』と『り』を連呼する。

「嘘よ嘘!彼氏がいるなんて嘘なの!だから、んな反応しないでよ!」

狂喜入り交じる空気に耐え切れなくなり、ついつい自白してしまった。
濃縮された空気がゆっくりと洗浄されてゆく。

「わ、わかってたわよそのぐらい」

母は意地を張っている。

「え〜、楽しくな〜い」

おば…やっちゃんは不服そうだ。

「……。」

父は安堵から力が抜けたのか、床に伏せて動かない。

「と、とりっ、とりっとりっ」

インコちゃんは変わっていない。
目まぐるしく変わる家族達に意識せず顔に笑みが燈る。
こんなにも楽しく騒がしく幸せな家庭を竜河は他には知らない。
たまに喧嘩もするが、総じてこの家族が本心から好きなんだと改めて認識したの
だ。
そう、幸せだ。
ハッと目を見開く。家、幸せ、好き、という単語が竜河の頭の中に有る人物の顔
を過ぎらせたからだ。
過ぎっただけで上気する自分の顔にさらに気付かされる。父を目安にしているの
は、本命がいることを隠しておきたいだけなのではないかと。

「と、富家君なら…い、良いかも……」

竜河が、自分が零した発言で空気がピシリと固まった事に気付くのは無事に妄想から帰還してからで
ある。

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 02:30:12 ID:53TzoAcS
>>77
以上です。展開が早い割には、細かい描写も説明もなくてごめん

冨家君は竜虎夫妻の後輩の黒猫さんではありません。さくらとの息子みたいな、そんなアレです

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 02:38:38 ID:cFvLgZxR
>>78
無駄にエロくて不幸な男子なのかw>富家君

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 02:54:36 ID:vEsRHJKp
>>28のつづき
夏休み明け

「高須君、おはよー!」
「ヨォ!川嶋。休みはどんなだった?」

「もう、仕事ばっかりでぇ………!!高須君にも逢えなくてつまんなかったぁ〜」
「ハァッ!?またお前は俺をからかって……もう腕を放してくれ」

このばかチワワだけは…… 竜児!何その顔は!!

「おはよう、川嶋さん。朝からお盛んね…」
「あら、逢坂さん居たの?わかんなかった〜!」
「フン!早く竜児を放せ!アンタも鼻の下伸ばしてデレデレすんな!!」

「なに〜逢坂さん。もしかして、やちもち?」
「!!」

……このチワワはこんな事にだけ敏感で!だったら他の所に気を使え!!

「俺がいつデレデレしてた!」

こっちの犬は鈍感だし!!

「ハァァ!ばかちーごときにこの駄犬がぁ〜! マイナス1ポイント!!!……ハッ!」

私なにを言って……

「ハァッ?」
「エッ?なぁに〜そのポイントって?」

あんたは黙ってろ!でもなんて言えば……

「そっ!それは…… そう!犬が主人の為に奉仕するのは当然だけど、優しい私はご褒美もって…」

よし!!良くやった、私!

「へぇ〜 ポイントが貯まったらご褒美あげるの、逢坂さんが?
   良かったねぇ〜高須君、ご褒美だって!」フフッ
「…なんだ?それ」

「もっ!もっと主人の為に頑張りなさいってことよ!鈍犬!アンタも頑張り次第では……」

「頑張り次第では?どうなるの逢坂さん!」

このバカチワワだけは……… 言ったる!!本当の自分の気持ちを言ってやるよ!


「………立派な犬になれる」
「成りたかねぇぞ!そんなもん! お前たちは朝から… 先に行くからな」

ハハハ……… 無理、言えない。

「……アンタも」
「…何よ」
「頑張り次第ね」
「…何が」
「何でもねぇー ア〜ァ休み明けから亜美ちゃん、だる〜い」

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 02:56:29 ID:vEsRHJKp
>>80のつづき
修学旅行明け

私が望んでも手に入れられない、これ以上は竜児に迷惑をかけるだけだ。
これで最後にしよう。

「大河!!連絡もしないで何処にいってたんだ!」

「悪かったわよ、連絡もしないで。とにかく中に入れて話しがあるの」

××××××

「ほら、お茶。話しってなんだ」

「ありがとう。私ね、一人で頑張るって決めたの。もう竜児の家には来ないしお弁当も要らない。」

「オマエなんでそんな事」

「アンタとみのりんの為よ……。まだ望みがある、みのりんは竜児の事が好き」

「そんな事………」
「自信を持ちなさい!信じていれば大丈夫だから……… 帰るね」

「…………貰ってねぇぞ」
「…なにを」

「褒美を貰ってない。………今までお前の面倒をみたんだ、褒美をくれ」

「うん、良いよ」

「だったら、さっき言った事を取り消してくれ」

「……ありがとう、竜児。でも、それは出来ないの」
「何で!」

「ごめんなさい、本当に嬉しいけど無理。」

「でもご褒美はあげる。これが精一杯の私から出来る、竜児への気持ち。受け取って……」

竜児とした初めてのキスはしょっぱかった………



一年後

「りゅ〜じ、私の『よい子ポイント』貯まってる?」

「オゥ!キス5回分はあるな」

「えぇ〜 昨日も7回もしたのに?竜児のエッチ!」

「なんだ、大河は嫌なのか?」

「イヤじゃないけど…… だって最近、竜児のキスがエッチなんだもん///」

「だろ!勉強してるんだよ。だから早速、勉強の成果を」

「うん///」

        みなさんごめんなさい

82 :女装ネタ1:2009/06/08(月) 03:42:43 ID:BJkm3UAg
お題:6巻if


「大河!……なんで、止めるんだよ!これは北村のための、」
「……北村くん、泣いてた。ねえ、一緒にいてあげて、竜児、お願い、北村くんのそばに、今はいてあげて」
「……た、」
「私じゃだめなの。――私では、そばにいてあげられないの」

 こんなことは間違っているだろうか。間違っているのかも。わからない。
 わかるのはただ、歩き出した足は止まらないということだけ。
 もう止まらない。

「みのりん!ばかちー!」
「おうともさ!」
「……今回だけだかんね、チビトラ」

 * * * *

『あなたが好きだ』

 その言葉は不器用だけど真っ直ぐで、とてつもなく全力で、そして…北村くんの正直な気持ちに溢れていた。
 全校生徒の眼前での、堂々過ぎるほどの愛の告白。
 バカだと思う。
 ガキだと思う。
 短絡していて、青臭くて、恥ずかしくて、決して格好よくなんかない。
 なんだって、よりにもよってそんな方法をとらなくてはいけない理由があるのかと。

 それがどうした。

 理由?そんなもの必要か?
 格好悪い?そうかもしれない。
 でもそれが北村裕作という人間だから。
 いつだって、何にだって、北村くんは真面目で、全力で、
 ひたすらに……ただひたすらに、一途に、純粋で。
 彼を笑う奴がいるのなら、私は問いたい。
 そんな風に誰かを好きなったことがあるのか。
 北村くん以上に、唯一人を深く激しく想ったことがあるのかと。



83 :女装ネタ2:2009/06/08(月) 03:45:46 ID:BJkm3UAg
 狩野すみれ。
 あの女は北村くんを虚仮にした。
 北村くんの気持ちから逃げて、弄んで、想いを踏みにじった。
 世界中の誰にも、どんな理由があったとしても、そんなことは許されない。
 たとえ拒絶でも、その恋は実らないのだとしても。
 ちゃんと正面から応えてくれたなら、北村くんだって悔いは無かった。
 今にして思えば、あの告白を応援演説にすり替えた後に、
『北村!後でちゃんと話そう』
 ――そんな一言を付け加えてくれたなら。
 そんな一言すら、なぜ言えない!
 今。
 こうして項垂れて、溢れる涙を止めることができない北村くんに、なぜ向き合えない!?
 どうしてここまで酷く、深く、人の心を傷つけることができる!?
 ――ああそうか、お前は傷ついたことなどないんだろう。
 大好きな人に、大切な人に、嫌われて、裏切られたことなんてないんだろう。
 だからその痛みがわからない。

 いい。もういい。
 狩野すみれ、お前なんかいらない。
 北村くんの心の傷は、私たちで癒してみせる。

 私の経験から言えば!
 精神的外傷は、より大きな精神的外傷で打ち消すことができる!はず!
 具体的にはやっちゃんの巨乳!

84 :女装ネタ3:2009/06/08(月) 03:48:32 ID:BJkm3UAg
「と、ゆーわけで北村くん!このナマモノを見て!」
「は〜〜い、ご開帳〜〜〜♪」
「オラオラオラオラ、な〜にカマトトぶってんだー!」
「おうっ…!」

 みのりんに背中を突き飛ばされてたたらを踏んだソイツは、北村くんの目の前で危うく踏み止まった。
 赤いブレザーに紐タイ、青のブリーツスカートという女子の制服。
 ややミニなスカートから覗く太腿には黒のニーソックスが装着されて、みのりん曰く『白く輝く絶対領域!イイネ!』な感じ。
 女子としては長身のバカチーの制服でもやや寸足らずで、あちこちパッツンパッツンだけど…まあ贅沢は言うまい!
 さあ!このツッコミどころ満載の凶悪危険物体を前にすれば、如何に傷心の北村くんと言えど…!

「………た……たかす…!?」
「お……おう」

 セミロングなウィッグを付け、バカチーに軽くメイクまでされた竜児は、引き攣った声を何とか搾り出した。
 ふははははははははははははははははは!
 ただでさえ目つきの悪さだけは極悪非道・凶悪無残な竜児、プラス女装!
 このグロテスクさの前ではクラウザーさんだってビックリよ!

「いやー、さすがに高須くんのスネ毛をガムテ脱毛する時は、
『私…こんなことするために17年間生きてきたのかな…』
 って人生の意味とか色々考えちゃったぜよ!」
「ケッ…まあこの亜美ちゃん様の制服を着られるんだから、ありがたく思いなさいな?
 え、でもこれもしかしてブルセラ?とか?」

 みのりん!ばかちー!
 協力ありがとう!あれこれ言いつつ妙にノリノリだった気はするけれど!

「さあ北村くん!そこの竜児を…いや高須竜子ちゃんを見て!
 グロいでしょ?キモいでしょ?
 なんかも〜見るだけで眼球が汚染されちゃいそうでしょ!?
 自分で企画しておいてなんだけど、思わず逝ってしまえド変態!とかケリ入れそうになっちゃうでしょ!?」
「ひでぇよ大河!?」
「黙れ駄犬!
 さあ北村くん!竜子を見て!
 心の底からこみ上げてくるものがあるでしょう?
 なにやってんじゃボケとか死んでしまえカスとかキモイんじゃあっち逝けとか!
 我慢しなくていいの!さあ北村くん、思うがままに自分を解き放って!」
「爽やかに腐ったこと言ってんじゃねぇ!
 ――っていうか…こんな格好させられて…何のバツゲームだよこりゃ…」
 
 羞恥で顔を真赤にし、情けなさでその凶悪な三白眼をうっすら涙ぐませて、竜児は唇を噛む。
 薄いピンクのリップを塗られたその唇は、妙に色が冴えていた。
 …あれ?

「…た、たかす…本当に高須なのか…?」
「み、見るな…あんまり見ないでくれ北村…!」

 北村くんは茫然として、居心地悪そうにもじもじしている竜児を見ている。
 ほら目論見どおり。北村くんは泣くのも忘れて思考停止。
 確かにグロくてキモいけど、こんな竜児は私だって初めて見る。
 もの凄く新鮮。

85 :女装ネタ4:2009/06/08(月) 03:51:12 ID:BJkm3UAg
「フェフェフェ…フェ…フェ…フェフェ…ヒ…!」
「なんだろ……なんか私…変な気分…」
「う、うわ、俺を見るな!櫛枝!川嶋!そんな変な目で俺を見るな!」

 自分の腕で自らを抱きしめ、竜児は視線を避けるように身体全体でイヤイヤと身をよじる。
 あ、スカートが揺れて…微妙な…

「大河…もう勘弁してくれよ…」
「な、なに早々に泣き言なんかいっちゃってくれてるのよ!」

 あ…弱い。竜児がなんか弱い。
 いつもどこか飄々として落ち着いてるように見える竜児が、今は頼りない。
 でもそれが決して情けないとかじゃなくて…なんだこの気持ち!?

「大河……俺…」

 口元を右手で被い、耳朶まで朱に染めた竜児は、そうっ…と。
 今にも零れそうな涙をこらえた三白眼を私に向けかけて、微妙に視線をそらした。

 きゅん

「え……」

 乳首の先に、痺れたような感覚が流れた。

 ぶばああああああああああああっ!!!

「ぐほおおおおおおおおおおおっ!た…たかす、きゅん…!それ反則…!」
「みのりちゃん!?そんな瞬間失血死しそうな鼻血…ってなにぃ!
 この亜美ちゃん様の愛らしい小鼻から…赤いヌルッとした体液がぁ!!」

 やばいやばいやばいやばいやばいやばい。
 ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
 どうしよう。なんだコレ。
 わかんない。理解不能。なんだコレ。どうしよう。
 竜児がヘンだ。
 私がヘンだ。
 なんなの?なんなのいったい?

「たっ…高須!」
「おう!?」

 ゆらりと、北村くんが立ち上がる。
 何か…遠く、長い旅を続けてきた流離人のような目をして。

86 :女装ネタ5:2009/06/08(月) 03:53:47 ID:BJkm3UAg
「……ずっと前から思っていた。
 高須、お前くらい良い奴はいないって。
 もし俺が女だったら、俺は絶対にお前と付き合うだろうって思っていた」
「お…おう。もしかして褒めてくれてるのか?」
「当たり前だ!お前は自分を過小評価しすぎだ!
 お前くらい恋人として優良物件な男はいない!俺が保証する!
 高須、俺はお前と逢坂がつきあってるって噂が流れた時に、それは当然だと思った。
 逢坂がお前のことを嫌うわけがないし、お前が傍にいるなら、逢坂は幸せになれるから」
「…おう」
「だが……だが!
 高須、俺はこうも思っていた。
 ――お前が女だったなら、俺は迷わずお前に告白していただろうと!」
「……………はい?」

 竜児は何故か、一歩ひいた。

「高須…俺のために、俺を慰めるためにそんな格好までしてくれたお前のその優しさだけで、俺は救われたよ。
 そして高須…いや竜子さん!
 君はなんて……なんて素敵なひとなんだ…!」
「えーと。おい。北村?ひょっとして、お前、失恋のショックで錯乱してる?」
「錯乱などしていない!
 いやむしろハッキリと目が覚めた思いだ!
 俺は今、自分の本当の気持ちがわかった!
 会長が好きだと思ったその心にウソは無い。俺は本当に会長が好きだった!
 だが!俺は!
 俺の心にはもうずうっと前から……心の一番深い奥に、その気持ちが存在していたんだ」
「まて!いいから待て!落ち着け!まずは深呼吸だ!
 いいかお前は今、普通じゃない!それを自覚しろ!」
「ナニをいう高須!俺は今、人生の中でこれ以上ないくらい頭がスッキリした気分だ!
 最高にHIGH!ってヤツだな!」
「とにかく待て!速やかに待て!たちどころに待て!
 だから何故、服を脱ぐ!!?」
「お約束だっ!」

 身も蓋もねぇ!とクラス全員がつっこんだ。
 だかつっこまれた方は気にしちゃいねぇ。

87 :女装ネタ6:2009/06/08(月) 03:55:47 ID:BJkm3UAg
「竜子…竜子…
 りゅうこりゅうこりゅうこりゅうこりゅうこりゅうこりゅうこりゅうこりゅうこお〜〜ん!」
「やめんかバカタレぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 どごっ!

「たたたたいがっ!?」
「はっ!?思わず北村くんの肋骨の隙間から貫手いれて肺を強打しちゃったわ!?」
「ひでぇなソレ!」
「ううううっさい!助けてやったんだ礼くらい…ひい!?」

 むっくりと起き上がる新・生徒会長。
 ゆっくりとシャツを脱ぎ去り、上半身は既に裸(ら)だ!

「き、きたむらくんっ!?」
「不死身かお前!?」
「そんなことはないぞ!さっきの逢坂の攻撃で、実は呼吸すらつらい…
 だが!俺は引かぬ!媚びぬ!退かぬ!
 やっと見つけた真実の愛を貫きとおすまで!」
「いやそれ歪んでるから!見誤ってるから!」
「ひいいいいぃぃ!北村くんがベルトに手を!」

 爽やかな、迷いなど一点もない曇りなき瞳を向けて。
 盛大に間違った方向へと、今、北村裕作はその大いなる一歩を

「させねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 横から唐突に飛来した飛び蹴りが、“みしっ”と響いてはいけない音を立てて北村の即頭部で爆発した。

「こ・の・バ・カ・がっ!
 一体、何を、血迷っておるか―――!!!」

 顔を真赤にしてブルブル震える拳を顔の前に翳して仁王立ち。
 それはついさっき退任した旧・生徒会長。
 狩野姉妹の兄貴の方こと狩野すみれ、ここに見参。

88 :女装ネタ7:2009/06/08(月) 04:00:01 ID:BJkm3UAg
「前からバカだバカだとは思っていたが…そこまでのMAXバカだったとは!
 本気で一度ブッ殺してやろうか!」
「先輩、あの、既に死にかけてますので。更にグリグリ踏んでるし。
 それ以上は洒落になりませんから」
「洒落にならんのはお前の方だこの公衆猥褻物陳列罪現行犯。真面目に警察へ通報するぞ」

 そう竜児の言葉を切って落とす兄貴の瞳はダイヤモンドダスト。

「…流石にあれはやりすぎだったよねとか、でも突然あんなところで告白されたら
パニクるのも仕方ないでしょとかああでも一言謝っておくべきかとかグチグチ
悩んでああもうとにかく仕切り直そう何か言おう私の気持ちはちゃんと伝えなきゃ
フェアじゃねぇとかもう留学決めた時だってこんなには悩まなかったぞ
コンチクショウ!ああもうムカツク!
 そう思ってきてみれば…きぃたむらぁああああ!
 貴様、この目つき悪いオカマの方が私より好みだとでも言うのか!?ああぁん!?
 傷ついた!わたし、めっさ傷ついたぞ北村!
 フフフフフ……ならば私の魅力というものを、思い切り貴様の身体に刻み込んでくれる…」
「「……こわい」」

 思わず手を取り合って異口同音な竜虎である。
 だから、まるで昔話の鬼婆が獲物の旅人を引きずっていくように連れていかれる北村を止められる者など誰もいなくて。
 というより、こんな揉め事は結局、当事者同士に任せておく方が良いだろうし。
 多分。

  * * * * *

 その後、すみれは予定通り夢を追うためアメリカへ旅立った。
 新旧生徒会長の間に何があったかは定かではないが、北村は正気を取り戻し、生徒会長として精力的に活動を開始している。
 亜美は『アレは行くところまで行き過ぎちゃって一周ループして戻ってきただけ』と評しているが。
 ただ、時折、生徒会にエアメールが届いているという事実はある。
 ともあれ、大橋高校は年末を迎え、忙しいながらも平穏な日々を取り戻しつつある。

「…………こういうのも、キモカワイイっていうのかしらね」
「何の話だ」
「別に。……ただやっぱアンタの顔は洒落になんないってこと」
「……誰のせいだと思ってるんだよアレは」
「なによあたしのせいだとでも言うわけ?」
「キッパリとそうだろ!」
「そもそもアンタの顔がひどいから弄られる原因になるのよ!つまりアンタが悪い!」
「そ、そんなこと思っていても言うか普通!?だいたい俺被害者だろ!?」
「まあ…遺憾よね」
「お前それだけで何でも済むと思うなよ!?」
「黙れ。そして腐れ」

 そして、相変わらずの竜虎の関係。
 でも、ふと気づくと竜児を見つめていることが多くなっている大河と、
 最近、大河が自分を見る目が微妙に変わってきたような気がする竜児がいて、
 そして互いに相手にそれを言い出せぬまま、変わらぬ日々を演じている。

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 07:44:25 ID:VSm209xl
>>70
タイトル変更ありがとうございます。

以前charsetの話の時にソースをみて、まとめ作業の大変さに身震いしたことがあります。
土下図してお礼したいのはこっちです。いつもありがとう。

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 08:36:22 ID:S3aGOurN
>>54
まとめ人さんいつもいつもお疲れさんです!HOTEL Heart Artaも綺麗に纏めてもらえて感謝してます!
しかし大河トゥルーエンド/大河グッドエンドには吹いたわww最初からそういう作り方しとけばよかったなww粋な計らいありがとう!

近いうち没ネタ短編も書こうと思います。

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 08:47:04 ID:ogtO7pqW
>>78
やっちゃんが健在で何より
てかキスしすぎだろもっとやれ竜虎ww

>>81
続いたー
いきなり時間がキングクリムゾンッ!時間を吹っ飛ばす!したから何事かと思ったけど
俺は許す!

>>82-88
どうなることかと思ったけどうまくまとまってよかったです
女装竜児誰か描かないかな…

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 10:04:06 ID:YDpZuCTV
竜子CGどっかで見たな

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 10:35:22 ID:FGeforH0
女体化で検索すれば出てくる

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 11:43:16 ID:QG4Es5jB
>>77
いいなwルカはもはや認定かもしれんねw

>>88
いいなw最初のシリアスさ、途中からのバカさ、更に最後の兄貴の壊れっぷり。すべてにおいて素晴らしいw

あー娘ネタ読んだら、余所で書いた双子ネタ投下したくなったw転載して良いかね?

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 11:44:57 ID:0p6LdAwc
だめ

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 11:45:06 ID:0p6LdAwc
よい

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 11:45:25 ID:0p6LdAwc
さあどっちでしょうか?

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 11:46:08 ID:gS9hs9ay
さあ?

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 12:26:06 ID:HtzFfrCG
>>93
これか
ttp://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-2511.html

あえて画像に直リンはせぬが…竜児似の娘ってこんな感じになるんだろうな

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 12:49:25 ID:HtzFfrCG
竜児 大河 エッチ で検索するとこのスレがヒットするとはこれいかに〜

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 13:09:19 ID:xKvyRSQW
そんな事検索するとはこれいかに…
さて、竜虎娘ネタあるんだけどエロパロのも超絶被ったボツ作があるわけだが…

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 14:27:12 ID:QG4Es5jB
>>97
じゃあやめとくノシ

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 15:55:28 ID:0p6LdAwc
>>102
そげんこついわんといてくだしあ

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 16:53:15 ID:pXmv8Bq0
自分が書いたやつならいいんじゃね?

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 18:09:19 ID:yOYRqQJb
つか、投下するかどうかを問うのは控えたほうがいい。
投下したければする、したくなければしない。

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 18:11:42 ID:P6pEZnEk
つか、大河投げするかどうかを問うのは控えたほうがいい。
大河投げしたければする、死にたくなければしない。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 18:12:52 ID:/D9YjPtA
>>106
死にたい!!

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 21:13:19 ID:VSm209xl
>>99
恐ろしいことに俺の持っているルカのイメージそのものだ。

>>77
おもしろい!出だし、大河を匂わせてあれっ?と持って行く流れとか、
「そして、その結果がこれだ」のドタバタ加減とか、本当にうまいよ。
ばかばかしい幸せとは竜虎スレにあるべき未来だね。いい!

竜児は、これだけショックを受けているところをみると女房だけじゃなくて
娘にもどっぷりおぼれているのか。二人で竜児を取り合うところをみてみたい
気もする。

あと、やっぱり富家君の伯母さんとか伯父さんに興味あるな。たぶん変な
人たちだ(w

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 21:17:10 ID:VSm209xl
「ふーん。わがままな奴が増えたのね」

大河がノートパソコンの画面を覗きながらつぶやく。

雨の日の日曜日。竜児の作ったチャーハンをたらふく食べて一眠りした後、やおら起き上がった女王様の娯楽タイム。基本的に食べるかゴロゴロしかして無いくせに、
その上高須家では買おうと思っても買えないPCなんかをおもちゃ代わりに持ち込むのだから、竜児としては収まらない。皮肉の一つも言いたくなるのは当たり前である。

「お前にわがままなんていわれるような人生は、さぞつらいだろうな。何見てるんだよ」
「これよ」

大河が指差したサイトにはこんなことが書いてある。以下引用。

◇「会社のワガママちゃん」チェックリスト
1.「仕事がうまくいかないのは上司・先輩の指導が悪いからで、自分は十分にがんばっている」と考えている
2.「この部署の仕事は自分に向いていないから、やる気が起きない。○○課なら必ずうまくやれるのに」と周囲にもらす
3.業務に対して勇んで前向きな提案をするけれど、内容は稚拙、しかし本人は全くその認識がなく自信にあふれている
4.自身への適切な指導に対して表面的には聞くふりをするが、決して従おうとせず、強く指導するとふてくされる
5.「サポートしてもらってあたりまえ」的態度で、感謝の気持ちが薄い
ttp://diamond.jp/series/wagamama/10001/

「まったく、親のしつけがなっていないのよ。こんなことで社会を乗り切れるのかしら」
「…………お前。どの口でそんな事いってるんだ」
「何よ」

ぎろりと目を眇めてにらみつける大河に竜児がひるむ。こんなフワフワコットンの格好をしているくせに、嫌になるほど迫力がある。しかし、負けてはならじと竜児もにらみ返す。暴力なら負けるが眼力はそんなに負けてないはずだ。そんなには…コールド負けはしていないはず。

「これ、丸々お前じゃないか」
「なんですって!」

いきり立つ大河を、いいから聞けとなだめる。

「いいか?ちゃんと聞いてろよ。『北村君との仲がうまくいかないのは竜児の働きが悪いからで、自分は十分にがんばっている』と考えている。お前のことだろ」
「な、何よ!本当のことじゃない。この駄犬!」

言葉こそ強い。が、目を白黒させている。どうやら図星と自分でも思っているのだろう。

「『水泳は向いていないから、やる気が起きない。格闘技なら必ずうまくやれるのに』と周囲にもらす。あったなぁ、そんな話」
「むむむ無理があるわね」

無理があるのはお前の強がりの方だ

「計画に対して勇んで前向きな提案をするけれど、内容は稚拙、しかし本人は全くその認識がなく自信にあふれている。おいおい、これほとんど言い換える必要が無いぞ」
「なななななによ!私がいつ稚拙なこと言ったってのよ!」
「いつもだ」

竜児は軽くあしらう。今日は気分がいい。

「自身への適切な指導に対して表面的には聞くふりをするが、決して従おうとせず、強く指導するとふてくされる。すげぇ、一文字も言い換えずにお前のことだ」
「#”$!(&”#$!!!」

大河は、もはや顔を真っ赤にして歯軋りしている。自分の心に作り上げてきた虚像と、本当は分かっているけど目を背けたい自分の実像のギャップに苦しんでいる模様。

「『サポートしてもらってあたりまえ』的態度で、感謝の気持ちが薄い。お前、これも1文字も言い換えなかったぞ。いいか、これで分かるだろうけど、お前はわがまますぎる。なんでもやってもらって当たり前なんて気持ち、通じるのは高校までだぞ。
そんなことじゃ社会で通じるわけないんだ。大体お前はだな…」

竜児にも過失はあった。つい、いい気になってノートPCを見ながら説教臭いことを言ったりしたのだ。注意一秒怪我一生。大河が握りこぶしを振り上げたのには、まったく気づかなかった。

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 21:21:43 ID:VSm209xl
(おしまい)

記事読んで2828してしまったので勢いで書いた。てか、記事タイトルの
「“傲慢なのに打たれ弱い” 未熟でワガママ…」で、反射的に大河の事が頭に浮かんだ。

竜児、がんばれ。お前しか大河を導けないぞ。

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 21:35:53 ID:xKvyRSQW
実に面白いな。
とりあえず腫れ上がった頬を冷やすために脱ごう、な?

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 23:12:12 ID:5p7/4OsS
大河の○○○が竜児の○○○を求めている


113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/08(月) 23:25:12 ID:VSm209xl
大河のおなかが竜児のごはんを求めている

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 00:18:09 ID:CBg4lagd
大河のみずぎが竜児のパットを求めている

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 01:45:56 ID:iKoasUof
大河のマ○コが竜児のチ○ポを求めてる。

さあ!大河ぶつけバッチこーいっ!!

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 02:01:21 ID:C8zgE0xn
>>115
OK、君には特別にKITAMURAをあげるから待ってなさい

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 05:13:04 ID:qKzFs/Jg
大河のマ〇コは竜児の高須棒を求めている

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 13:16:20 ID:Ba06fmvF
「あ、タイガー!何何、今日は一人?遂に見捨てられたわけ?」
「なんだばかちーか。毎日一つになってるし寂しいわけないじゃん」
「………」



「おぉ逢坂。久しぶりだな、高須を探してるんだが知らないか?」
「あ、北村君。竜児なら買い物だよ。コンドーム買うんだって」
「………」



「あ、大河〜!久しぶり、今日は高須君と一緒じゃないの?」
「みのりーぬ!竜児なら薬局に行ってるよ」
「薬局?だれか病気なの?」
「ううん、新発売のコンドーム買うんだって」
「………」



「あれ、タイガーじゃね?」「本当だ、おーいタイガー!」
「ん?あぁカワウソにアホロンゲ。どしたの?」
「俺たち高須に頼まれてたCD貸したくてさ。探してんだけど知らないか?」
「竜児なら最近MDプレイヤーで1日中私のあえぎ声聴いてるから聴かないと思うけど?」
「………」「………」



「さて、帰ろうかな。あ、りゅうじぃ〜」パタパタ
「なんだ大河、出掛けてたのか?」
「うん。それよりその袋何?」
「あぁ、激薄コンドームと、新しいおもちゃだな」
「へぇ、帰る前に私の家で試してみよ?」
「お前最近大胆になってきたよな…」
「えへへ。だめ?」
「だめなんて事あるものか。行こうぜ」
「うん!」



「「「「「………………」」」」」

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 14:10:36 ID:/6SUZlN3
KY発言すまないが、ここってエロパロ板じゃないよな?
なんか最近そっちネタ多くないか?
ピュアハーツにはやや住みづらくなって来た気配がする……。


120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 15:38:43 ID:NBN4TTSw
>>91
こんなところでどうでしょう。
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date112513.jpg
竜子単体
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date112514.jpg

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 15:58:04 ID:7Pfa1QpC
☆ノハヽ
从*^ー^) <ヒャークマーミ、ピートゥーパァー♪
〜( )〜
(  >> )  ギシギシアンアン

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 16:08:15 ID:PFhyD1Lv
>>119
そんなssが投下された時にレスを返してあげたら?
そしたら自然とそっち流れになるさ、頑張ってくれ

ちなみに自分はどっちも好き

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 16:26:26 ID:Cfc/uUAK
エロパロってなんか竜虎っぽくないんだもん(´・ω・`)

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 16:46:45 ID:4pKIY7aV
>>120
こんなに可愛い子が男の子なはずがない!

だが現実には男です野郎です
ただし家事スキルは非常に高く成績優秀性格温厚です

125 :タイトル未定:2009/06/09(火) 17:16:36 ID:UdYlWuRR
新スレになったので性懲りもなく長編に挑戦しようと思う。
お付き合い下されば幸いでございます。
タイトルが決まらないので……しばらくは「タイトル未定」でお願いします。


-----------------------

「逢坂大河は居るか?」

そう言って2―Cの教室に現れたのはまもなく任期満了の生徒会長。兄貴こと狩野すみれだった。

「会長!逢坂はそこに居ますが……突然どうされたのですか?」

2―Cクラス委員にして次期生徒会会長候補、北村がすかさず駆け寄る。流石は名参謀。突然の事態にも対応は冷静だ。

「今回の件はお前にはまだ話せない。逢坂に直接話さねばならんのだ。いいか?逢坂」
「……ということらしい。逢坂、すまんが少しいいか?」

ここまで大河は一言も話していない。ちょうど竜児作、特製とんかつ弁当の最後の一切れをその胃袋に納めたところなのだ。
お昼ご飯という彼女にとって人生の至福の一時であるこの時間はいかに生徒会長であるとはいえ邪魔することは許されない。

一方その向かい側の机で竜児は困惑していた。確かに日頃から大河は何かと会長に盾突いている。
おそらくそれは会長とは相性が悪い、それだけではないだろう。おそらく――北村が会長に対して少なからず好意を寄せていることへの嫉妬が含まれているのだろう。
竜児の心にチクリと針を刺したような痛みが走った。しかし彼がその痛みの正体に気が付くのは後ほんの少し未来の話である。
しかしその会長が何の話を大河にするのだ?分からない。

126 :タイトル未定:2009/06/09(火) 17:19:09 ID:UdYlWuRR
ごめん切るとこ間違えた。
--------------------

「おい大河、お前俺の知らないところでなんかやったのか?」
「知らないわよ。でも生徒会長直々のお呼びだしだわ。
付き合ってあげようじゃないの」
「しかしだな……」
「大丈夫よ。なんかあったらぶっ飛ばすだけよ。
竜児は先に帰ってて。今日は特売の日でしょ?」
「……おう」


「いいわ。生徒会長様が私に何の話かしら?」
「……ここでは話せない、場所をかえよう。
帰り支度をしたら正門前に来い。いいな?」
「あら、生徒会長様でも生徒に隠し事があるのね。
恋愛の相談かしら?」
「逢坂!ちょっと言い過ぎだぞ」
「北村くん……」
「いいんだ北村。大して間違ってはいない。では逢坂、また後でな」

そう言い残して会長は去っていった。
それにしても会長が言った最後の言葉……まるで会長が大河に恋愛の相談を持ち掛けているような……。
そんな竜児の内心は他の二人も同じようであった。

127 :タイトル未定:2009/06/09(火) 17:20:55 ID:UdYlWuRR

「ふむ。問題児にしてはなかなかの早さじゃないか。
もっと待たされるかと思っていたぞ」
「なに、アンタ喧嘩売ってんの? ……まぁいいわ。
北村くんが早く行けって急かしたからよ」
「北村が……そうか」
「それで? どこに行けば会長様からのありがたーいお話は聞けるのかしら?」
「まぁそう急かすな。そうだな……ちょっと歩くがあそこにしよう。ついて来い」

そういって狩野は勝手に歩きだす。何処までも傲慢な女だ、と大河は思う。
しかし話を聞いてやると決めたのは私だ。つまらない話であれば後でぶっ飛ばしてしまえば良い。
大河は黙って着いていくことを選んだ。


「着いたぞ。ここなら大橋高校の生徒に邪魔はされまい」

歩くこと15分。狩野が向かった先はこの辺りでは有名なケーキ屋直営の喫茶店だった。人気なだけあって値段も相応で、確かに普通の高校生が帰り道に寄って行くような場所ではない。
しかし大河は根からのお嬢様育ちである。別にこれしきのことで驚くわけがない、といった風体であった。

「あら、最近の生徒会長は随分オシャレな店もご存知なのね」
「去年の文化祭でスポンサーになってもらった店の一つだ。なかなかに美味いぞ?」

随分女の子らしいところもあるのだな。ショーケースから好みのケーキを選ぶ狩野を見ながら大河は思った。

128 :タイトル未定:2009/06/09(火) 17:24:29 ID:UdYlWuRR

「さて、本題に入ろうか」

一通り注文を終え、大河の前にはオレンジタルトとアッサムティーが、狩野の前には苺のミルフィーユとダージリンティーが並んでいる。
大河はずっと不思議だった。一体彼女は私に何の話があるというのか。私に対してなにかの苦情を言うのであればこんな所に来る必要など無い。
それにさっきの言葉。私の吹っかけた挑発に「大してかわらない」と答えた。彼女は私に恋愛相談をしようとしているのか?
ますます分からない。彼女は3年であり、特に個人的な関係など全くない。むしろ大河は一方的に彼女を嫌っていさえした。それは彼女とて承知のはず。それを何故?

……だめだ。考えても仕方ない。ひとまず狩野の言うことを聞いてからにしよう。

そんな大河の意思は、次の狩野の一言であっさりと打ち崩されてしまう。


「話というのはな……北村のことだ」
「なっ……!」

大河の脳内はいきなり混乱の渦に巻き込まれてしまった。
どういうこと?なんで北村くんの相談を私にするの?だって私は……

「あいつはひょっとすると次の生徒会会長選挙には立候補しないかもしれない」
「……どういうこと?」

だって北村くんはこれまで生徒会の仕事を凄く頑張っていた。文化祭だって凄く盛り上がって……キャンプファイアーでの北村くんは凄くかっこよかった。
だから来年は、こんな会長の下じゃなくて、自分の生徒会を作り上げるんだって、そう思って……

129 :タイトル未定:2009/06/09(火) 17:26:24 ID:UdYlWuRR

「私はもうすぐアメリカに発つ」

それが何の関係があるっていうのよ。むしろ居なくなったら北村くんはもっと自由に……
そこで大河はある思いに至る。まさか。でももしかしたら……

「あいつは私が居なくなることを知れば……生徒会に居る意味を失ってしまうかもしれん」

……やっぱりそうなの?ズキリと大河の胸に痛みが走る。思い出せば北村くんはいつも狩野の側に居た。いや、居ようとしていた。
今日もそうだ。狩野が「お前には話せない」と言った後に浮かべたちょっと寂しそうな顔。私には分かる。

「そこで、逢坂。お前に頼みがあるんだ」

いつの間にか俯いていた自身の顔をハッとあげる。
胸がちぎれそうなほど痛い。きっと北村くんは……北村くんは……この人のことが好きなんだ……そしてきっとこの人はその事を知って……

「私が居なくなった後、もしあいつが弱気になるようなことがあったら、あいつを支えてやって欲しいんだ」

初めてこの人の顔を正面から見る。柔らかな西日が喫茶店の小さな窓から差し込み、彼女の顔を赤く照らし出す。
強い意思の篭った眼は真っ直ぐに私を見つめている。そして普段の男性的な態度とは似ても似つかない女性的な顔立ち。化粧をしなくても十分に美しい。
その表情は……あぁそうか。知っているだけじゃない。この人も多分……

西日のせいではないだろう。うっすらと赤みがさした頬がその全てを物語っていた。

130 :タイトル未定:2009/06/09(火) 17:31:06 ID:UdYlWuRR


隣のマンションの部屋の明かりが灯る。大河が家に帰ってきたのは思ったよりも早かったようだ。
それにしても……会長は何の話を大河にしたんだろう?

ピンポーン

程なくして高須家の呼び鈴が鳴る。――大河だ。
扉を開け、家に迎え入れてやる。晩御飯の準備はもう出来ている。今日はちょっと腕によりをかけて、竜児特製エビの甘口チリソースだ。きっと大河も気に入ってくれるに違いない。

「わぁ……おいしそ!ね、早く食べましょ?」
「おう!あとはご飯をよそうだけだ」

一見したところ大河の様子に代わりは無いようだ。少し安堵する。

「そういや大河、今日は会長と何の話してたんだ?」
「……その話は食べ終わってからで良い?今は美味しいご飯が食べたいの」
「……おう」

前言撤回。何か大きなことがあったのかもしれない。今までも大河が落ち込む姿は何度だってみてきた。でも今回のそれは今までとは違う。……一体何があったんだ?

結局今日の夕飯で、大河は一回しかおかわりをしなかった。

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 17:32:48 ID:UdYlWuRR
>>125-130
申し訳ない。一旦休憩します。
現在竜虎分は激薄ですが後々上げていく積もりでおります。

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 18:06:35 ID:NBN4TTSw
>>131
会長の意図が気になる。続き待ってます!

133 :うわなんか流れ切っちゃう?:2009/06/09(火) 20:29:19 ID:nVBNhtcO
お題:ギシアンに挑戦してみる

【習字】

 習字は精神安定に効果があるという話を聞いた。
 お前のドジ改善に少しは効果があるかもな、と大河に勧めたらグーで殴られた。
 だが、ドジを自覚している大河は結局、習字を始めることにしたらしい。

「でも、どんな字を書けばいいのかな?」
「別に何でもいいんじゃねーか?…自分の好きな言葉とか」
「好きな言葉……肉?」
「…せめて頭に牛とか豚とかつけろ」

 * * * *

 いつものように大河の部屋の掃除をしようと訪ねたら、本人はいなかった。
 コンビニにでも出かけたのだろう、と気にせず掃除を始める。
 もはや遠慮する間柄でもなし。勝手知ったる大河の部屋だ。
 …しかし習字を始めたせいで、やたらと半紙が散乱してるな。
 この書き損じの量…この分だけ森林が伐採され…MOTTAINAI!
 と。これは習作か?どれどれ……
『婚約者』
 えーと。…これ、もしかして好きな言葉?
『入籍』
 …うん。籍だけでも早く入れたいな。プロポーズしたんだし。
『結婚』『結婚式』『新婚』
 そうだよな。がんばらないと。早く大河に花嫁衣裳着せて…嫁にしてぇ。
『竜児』
 え。
『竜児』『竜児』『竜児』『竜児』『竜児』『竜児』『竜児』『りゅーじ』
 た、大河……。
 幸せにする。絶対お前、幸せにしてやる。幸せになろうな。
 どれ次は……
『妊娠』
 ぶはっ!!?
『妊娠』『妊娠』『子宝』『中田氏』『受精』『危険日』『孕』
 …………。
 なんだろう。なんなんだろう。この寒気というか怖気は?

「りゅーじ?」
「ひぃ!?」

 振り返った先の扉から、大河がじっとこちらを覗きこんでいた。

134 :後半いってみよぅ:2009/06/09(火) 20:33:13 ID:nVBNhtcO

「……見ちゃったんだ?」
「え、いや、あの。…ご、ごめん」

 …………沈黙。
 この沈黙が逆に恐ろしい。
 即座に罵詈雑言とかバイオレンスな展開に突入しないことが、すごい不気味。
 だが、わかる。この静寂は見かけだけのもの。
 眼に見えないだけで、事態は確実に破局へと向かっている。
 ふっ、と大河が微笑んだ。その手からヒラリと紙が落ちる。
 なんだあれ…『竜河』?

「りゅーう、じぃ〜〜〜〜〜〜♪」
「ルパンダイブ――――――!?」

 ギシギシアンアン

 ちょ…ま「またない!」
 いまゴム「いらね!」
 せ、せめてそとに…
「大丈夫!わたし今日安全な日だから!」
「絶対ウソだあああああああああああ!!?」

 ギシギシアンアンギシギシアンアンギシギシアンアンギシギシアンアン!

 * * * *

「――というわけでお母さんは竜河を授かったのよ」
「ああ。そんなこともあったなあ」
「なに二人ともちょっといい話みたいに語ってるの!?」
「え、だってこれはお前のルーツなんだぞ?」
「そうそう。ちょっと若気の劣情がもよおした結果だけど」
「聞きたくなかったよそんなルーツ!っていうか年頃の娘相手に劣情とか言うなぁぁ!」

 いっそグレてやろうか。具体的には金髪とか。
 のしかかる疲労感に耐えながら、そんなことを考えてみたりする竜河であった。
 考えるだけで終わってしまうことは自覚しつつ。

 ――そんなわけで、高須家は今日も微妙に平和です。


  <了>

135 :なんかもう…色んな人にごめんなさい:2009/06/09(火) 20:45:22 ID:nVBNhtcO
自分、最近になってここに出入するようになったんですけど。
一番のお気に入りはギシアンだったり。

前のやつ(女装ネタ)もだけど、書いてるうちに止まらなくなって終わってみたら結構な分量に。
今回投下したのも、

竜児「お前好きな言葉ってあるか?」
大河「妊娠」
竜児「…………」
大河「…つけなくていいよ?」
→ギシアン

本当はこれくらいでまとめられる代物ですよね。でもまとめない。まとめられない。
だから短くサラリと面白いギシアンネタってスゲェなと。

今後もなんかネタ思いついたら書き込みたいなと思ってますのでご容赦くださいませ。


136 :一応希望します:2009/06/09(火) 20:53:06 ID:nVBNhtcO
え〜と。
図々しいですが、今回のヤツってまとめてもらえるならギシアンスレに入るのかなぁ?

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 21:07:04 ID:B7AQgy1f
子供にこんな事話せるなんてマジはんぱねぇっす
孕って何だろ?って考えたらすんげぇくだらないことに気づいた…

多分ギシアンにはならなかったような気がする…まとめ人に任せるしかないね

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 21:35:45 ID:VLb9775+
1週間来なかっただけで凄い事になってやがる。
みんなお盛んだね!

>>まとめ人さん
自分の拙いSSっぽいものにまでタイトル与えてくださってありがとうございます。
まとめサイトで読むと自分の未熟さを痛い程感じましたので、精進致します。

あと、前スレ>>296さん。
細かい説明ありがとう!
とりあえず5巻まで買ったぜ!
wktkしつつ読み進んでおります。

俺、原作全部読んだらギシアン書くんだ……

139 : ◆askgvpoGB. :2009/06/09(火) 21:38:06 ID:NLBSAqKP

>>119
主犯格の自覚だけはいっちょまえにあります。
お目汚しだったのなら申し訳ありませんでした。
あと数日ご迷惑をお掛けすると思いますが、ご容赦下さい。

今晩0時過ぎには投下できると思います。


140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 21:38:17 ID:s+0ta1xb
>竜児「お前好きな言葉ってあるか?」
>大河「妊娠」

牛肉じゃないのかあああああw

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 21:45:13 ID:hTkNeHsJ
ギシアンは保全っぽいちょいネタの傾向だったからな
でもこういうのも悪くないぜ

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 21:46:12 ID:FuU6xJkY
>>134
>「なに二人ともちょっといい話みたいに語ってるの!?」
電車の中で人を笑わせないように

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 21:46:26 ID:hTkNeHsJ
>>139
待ってるぜ!
てかそなたの作品はちょっと違うな
エロじゃなくてラブエロスだ

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 21:50:04 ID:hTkNeHsJ
そういえば原作小説では橋の上で竜児がキスしてからずっとしてなかったと思ったっけよー
やっちゃんの実家の布団の上で今度は大河からキスしてるじゃねーかおい
すっかり忘れてて埋め立て小説書いちまったよどうすんだよ俺

とらドラは最終巻だけ竜児×大河のキスシーンに加えSEX描写ありでドン引き
http://dubai.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1236506253/
↑そしてこのスレタイの意味もやっとわかった
そりゃ「眠れるわけなど…」だよなぁ

まあ大河に机の中に押し込められてもしょうがないね!!

                        ______
                        \        \
     _, -、                  |,.\        \
.  〃´ ^⌒ヽ               /   \        \
.  i{ /{八人}i              /    ,. i \_______\
  八ハ#゚ 、゚ノハ  パンパン       |    /.| |\||_______||~
  ノノ ノ)iてと八    ..         | .|   | | |  ||          ||
 ( (く/_j」〉ノ )   .  _./⌒..───' | / | | .||          ||
     (_ハ_)     ..  __/⌒ 二二ニニ ノ  U  ||        ||

>>142
帰宅途中乙

145 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/09(火) 21:57:21 ID:DehMPbp9
>>1乙です。
まとめ人さんもいつもお疲れ様でございます。
さて、お久しぶりでございます。私一話からのIFをながながながながながながと書いてた者です。
前スレ490の続きです。
もう何スレ跨いでんのって感じですがご容赦下さい。

まだ終わりまで少しありますが、今回の書き方は自分にあまり合わない事に気付きました。
無事完結させた後、既に構想のある新たな方を書きたいと思います。
そっちは今回の反省を生かした書き方にしようと思います。
まだこれを終わらせるのに今少し時間がかかりますが、お付き合い下さいませ。

あとギシアンお題の方……思いっきり吹いたじゃねぇか!!w

では続きを。

146 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/09(火) 21:59:16 ID:DehMPbp9
***

「脊椎が損傷しています」
最初、言われたことがわからなかった。
足からは力が抜け、立っていられなくなりそうになる。
え?脊椎?何で?っていうかそれ大丈夫なの?
「……じゃあ竜児はもう……」
歩けないの?
「?…勘違いされているようですが、脊椎と脊髄は違います。今回、脊椎の損傷は見られましたが脊髄への損傷奇跡的に見られていません」
一瞬だけホッとし、
「恐らく、原因は春頃に強く背中を打ち付けたのだと思われます。状態の進行から見て、今までに多少の痛みを感じることはあったでしょう。しかし実際に損傷したのはそれぐらい前のようです」
崩れ落ちた。
嫌な予感はしていたのだ。
何の前触れもなく倒れた竜児を見て、胸が騒ぎ、何故か自分のせいだと思ったのだ。
春頃、背中に受けた強い衝撃。
これには覚えがある。
階段。
そう階段とクッキー。
自分のドジさを通り越して巡り合わせの悪さに嫌気がさす。
きっとアレだ。
私のせいだ。
足を踏み外して、階段から落ちた私を竜児は身を挺して庇ってくれた。
痛そうだったけど、その後平気そうにしてたからもう大丈夫なんだと思っていた。
なんて甘かったんだろう。
医者が竜児の容態を話していくが、すでに頭には入っていかない。
「100%損傷していないか、と言われるとお答えできません。現状の検査では発見されなかっただけで、これから日常生活をする上で発見出来なかった損傷がある場合もあります」
だというのに、嫌なことだけは聞こえてくる。
「現状では手術は行いませんが、もし悪化すれば手術が必要になります。とにかく今は無理をさせないで下さい。本人にはすでに説明してあります」
医者が頭を下げていなくなる。
「大河ちゃん……竜ちゃんに会いに行こう?」
医者の説明を聞いている時は一言も話さなかったやっちゃんが私を促してくれる。
でも、私はどんな顔してアイツに会えばいいんだろう?
きっと竜児は私を恨んで……ううん、竜児は恐らく私を恨まない。
だからこそ、私はどんな顔で竜児に会えばいいのかわからない。

***

147 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/09(火) 22:00:25 ID:DehMPbp9
結局、私は何も思いつかぬままやっちゃんに連れられて竜児の病室まで来てしまった。
部屋の前には「高須竜児」の文字があり、いやがおうにも竜児の現状を知らしめる。
ごくりと唾を飲み込み、踏み込んだ病室で竜児はベッドに横になって……いなかった。
「ん?……おぅ大河と泰子」
振り向く竜児は中腰になって窓枠に高須棒を突っ込み……ってオイ!!
「何やってんのよ!?」
声を荒げる。
アンタは今、腰や背中に負担かけちゃいけないんだから!!
「何って……見ての通り掃除だよ。いやぁ病院のくせに窓の桟は手を抜いてるようでよぉ」
「このバカ!!いいから横になっていなさい!!」
あわてて竜児を布団に押し込む。
「おぅ!?いや、でもな大河……」
「うるさい!!アンタもっと自分を大事にしなさいよ!!」
「……おぅ、すまん。でももうだいじょ「大丈夫なわけないでしょ」うぶ……大河……」
私は横になった竜児の隣に座り込んだ。
「大丈夫なわけ……ないじゃない……背中、痛いんでしょ?気を失うほど痛かったんでしょ!?今までも痛い時あったんでしょ!?」
「だ、大丈夫だって!!気にすんな、思ったよりも平気だ」
「そんなわけないじゃない!!」
ここが病院だということも忘れて大声を上げる。
「……大河ちゃん、竜ちゃん病院では静かに、ね?」
まるで小さな子供をあやすように、事実やっちゃんからは私達は子供に見えるのだろうが、メッという擬音つきで諫められる。
「……すまん大河、泰子」
「……私こそ」
やっちゃんのおかげで頭に上った血が冷めた、と同時に自分がやらねばならないことを自覚した。
「竜児、何かあったら言って。私が何でもするから」
「おいおい、今まで家事もまともやったことないんだろ?無理すんなよ」
「いいから」
私は手始めに高須棒を奪い取り、先程竜児が格闘していた汚れに取り掛かる。
「お、おい……」
私のせいで竜児はこうなった。
だから私が出来る限りのことをしなければ。

***

大河が急に俺の身の回りのことをやりだした。
俺はしばらく入退院を繰り返すそうだ。
その世話もやると勝手でた。
最初は断っていたんだが、大河はわりと俺を監視していて、俺が背になにか負担がかかるようなことをしようとすると鬼のような形相になる。
その為、自分が動くのを半ば諦めざるを得なくなっていた。
さらに、最初は洗濯や掃除がお粗末な大河が、ここ最近メキメキとそれらの腕を上げてきた。
「私が、あんたを世話するから」
そう言って憚らず、俺の傍に常に居てくれた。
嬉しい反面、申し訳ない。
まだ、赤の他人の大河にそこまでしてもらうなんて。
まだ?
そうだ、俺は文化祭以降大河にあの時感じた想いを打ち明けていない。
俺は、大河が大切なんだと。
ずっと傍に居てほしい、好きな人だと。
今こそ、伝えるべきではなかろうか。
まだ、俺は大河の世話になりっぱなしだ。
だけど治ったら大河にいろいろ我が侭を言わせてやりたい。
俺は、お前が好きだと、お前を一人にしたくないと、お前の我が侭を聞いてやりたいと、そう伝えたい。
気付けば、もうじきクリスマスだった。

***

148 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/09(火) 22:01:36 ID:DehMPbp9
「ちょっとチビ虎、アンタ大丈夫なの?」
ばかちーが珍しく心配そうな顔で尋ねてきた。
「え、何が?」
「何が、じゃないわよ。目の下の隈酷くなってきてるし。最近寝てないんじゃないの?」
「……ま、ね。掃除の本と、料理の本と介護の本を読んでるから」
私は、竜児に満足してもらうため、寝る間を惜しんで勉強していた。
最近竜児は驚いたように、
『お前もやればできるんだな、感心したぞ』
などと言ってくれるようになった。
勝手に妻のような心境になっているのは秘密だが。
「……アンタ、体壊すよ?」
「……ヘーキ」
ばかちーは最近こうやって私の心配をしてくれるようになってきた。
性格が悪いのはいつもだけど、根はいい奴なんだと気付かされる。
「じゃあ、これから竜児んとこ行くから」
「また?毎日通ってんでしょ?一日くらい休んだら?高須君だって……」
「ダメ。それだけはダメ。これは私が自分で決めた償いだから。竜児はきっと私を心配して、来なくてもいいって言う。でもそれじゃあ意味が無いの」
そうしたら、また竜児は私のために無理をする。
もう、竜児に無理をさせちゃいけない。
「アンタ……」
「じゃ、もう行くね」
私は、ばかちーがまだ何か言いたそうな顔してるのを無視して教室を出ようと歩きだし、
「あっ!?」
足がもつれて転……ばなかった。
「大河大丈夫?」
「……みのりん、ありがとう」
支えてくれたみのりんにお礼を言う。
「ほら、アンタ限界だよ!!少し休んでいきな!!」
「だい、じょう……ぶ」
だから、はやく、りゅうじの、とこに、いかなきゃ……。
バタリ……。
「大河!?」
ああ、みのりんの声が遠く聞こえる。
視界は真っ暗。
早く竜児のところにいかないといけないのに。

***

「これ、大河は喜ぶだろうか」
俺はナースステーションに外出許可を貰って町へ出ていた。
ちょっとした散歩なら問題ないと言われているが、大河は俺が出歩くのを良しとしない為、早く戻らなければならない。
手には小さな箱。
明日はクリスマスとあって町もクリスマスモード。
大河には内緒の外出で、プレゼントを買って来た。
クリスマスは残念ながら病院で過ごすことになるが、大河にプレゼントはあげたい。
それに大河のことだからクリスマス中も病院で俺の傍にいるかもしれない。
あ、でも高校で大々的にクリスマスパーティやるんだけっけ。
大河はそっちに出るのかな?とか考えていると、
「高須君!?」
声をかけられた。

149 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/09(火) 22:03:41 ID:DehMPbp9
「……川嶋?」
それは川嶋だった。
「何してるの?こんなトコで」
やや語調がキツイ。
まぁ当然か。
入院してて学校も休みがちになった俺が町を歩いていたんだ。
気になるだろうし、怒りもするだろう。
「ああ、看護婦さんに許可をもらって買い物に来てたんだ」
さっと後ろにプレゼントの小箱を隠すが、流石は川嶋。
「ふぅ〜ん、タイガーへのプレゼントかぁ〜、ねぇ亜美ちゃんのは〜?亜美ちゃんルビーの指輪でいいよぉ?」
「んなもん買えるか!!」
あっという間に見つかりからかわれる。
「しかし、川嶋がいるってことはいよいよ早く戻らねぇとな。大河がきちまう」
「あ、それなんだけど……高須君」
「おぅ、何だ?」
「まだ背中悪いの?」
「おぅ、良くはなってきてるらしい。けど、まだ運動は控えろって言われてる。検査もろもろで入院も多い。ったく学校くらい毎日行かせてくれてもいいのにな」
「……そう」
「どうした?」
「単刀直入に聞くけど……タイガーと高須君、付き合ってるの?」
「おおぅ……イキナリだな」
「答えて」
川嶋の目は、やたらと真剣だった。
だから、真剣に答える。
「……まだ、付き合っては、いねぇよ」
「まだ、ってことはその気アリってことよね……はぁ」
溜息を吐かれた。何だって言うんだ一体。
「な、なんだよ」
「高須君、ハッキリ言っとくけど、止めといた方がいいんじゃない?」
ズキッと胸が痛む。嫌な予感がする。
「な、何が」
聞くな聞くな聞くな俺。
「タイガーと付き合うの」
聞くな聞くな聞くな俺。
「……何で」
聞いちゃったら、きっともう戻れない。
「あの子、今日放課後倒れたよ」
「!?」
「たぶんすぐに目を覚ますだろうけど。睡眠不足だって」
「あのバカ……あれほどちゃんと寝ろって昨日も言ったのに……!!」
握りこぶしを作る。鼓動が激しくなる。
「バカは高須君でしょ」
「なっ!?」
「タイガーは高須君のためにやってるんでしょ。本当にタイガーが大事なら……いっそ突き放したほうがいいんじゃないの?」
「突き放すって……」
「高須君、キツイ事言うと、そんな怪我持ちでタイガーを幸せに出来るの?って言ってるのよ」
また、語調がきつくなる。
「お、俺は……」
「現にタイガーは今日倒れた。軽いものだけど高校生が睡眠不足でだよ?ありえなくはないけどあのタイガーがだよ?」
俺は……。
「タイガーを想うなら、タイガーを突き放したほうが、幸せかもよ。それとも高須君の介護でタイガーの高校生活や人生を棒に振らせる気?」
川嶋は俺からの返答は待たず、短いスカートを揺らして背を向けた。
「……早く帰んないとタイガー病室来ちゃうよ。もう戻ったら?」
それだけ言って、川嶋は歩き出してしまった。

***

150 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/09(火) 22:04:49 ID:DehMPbp9
大河が来る前に病室に戻ってこれたのは僥倖だった。考える時間を取れたから。
ようやく来た大河には、
「今日は遅かったな」
と尋ねたが、
「ちょっと買い物して家に寄ってきたから」
と答えをはぐらかされた。
嘘つくな、と心の中で思う。
だったらなんで制服なんだ、と。
「ちゃんと寝ろよ?また隈が深くなってるぞ?」
「そお?寝てるわよ。見間違いじゃないの?」
だから、嘘はつくなよ。
「そうそう、明日はクリスマスイブだし一日中こっちにいるから」
「あ……」
つい、声を漏らす。
「何よ?文句あるっての?」
強気は健在だが、それも俺を心配してこそのものだ。
「……学校で大きいパーティがあるんだろ?行って来いよ」
「?……どうしたの?」
不思議そうに大河は首を傾げる。
それが、俺の胸を熱くし、同時に締め付けた。
「お前最近俺につきっきりだったろ?遊んで来いって」
「……別にいいわよ」
「いやせっかくだしよ。羽根を伸ばせって。俺はもう大丈夫だからさ」
「……なんか変。竜児何かあった?」
ぎくり、とする。
でも、悟られてはいけない。
「何もねぇよ」
「嘘、何かあったんだ。もしかして検査の結果悪かったとか?」
「そんなんじゃねぇ、ただ、お前には迷惑かけちゃったからと思って……」
「……迷惑なんかじゃない。もともと、私のせいだし……」
「お前……」
そんなふうに思っていたのか。だが、これで決心は固まった。
大河はハッとして、今のは失言とばかりに、手を振る。
「言葉の綾よ、言葉の綾。とにかく、明日は来るから」
「いいって。明日はパーティ行け」
「アンタもしつこいわね」
「大河、これ」
俺は買って来たプレゼントを渡す。
「何コレ?」
「クリスマスプレゼントだ。気に入るかわかんねぇけど。それつけてパーティ、行って来いよ」
包装された小箱には、髪飾りが入っていた。
「アンタ今日外出したの?なんで?」
大河は喜びよりも怒りと驚きが混じっているようだった。
頼むから、もう納得してくれ。でないと俺は……。
「いいから!!とにかく明日は来なくていい!!ほら、今日もさっさと帰って早く寝ろ!!」
「ちょっ!?竜児!?私まだ……」
久しぶりに強引に大河を病室から押し出す。
しばらくどんどんと扉を叩いていたが、やがて諦めたように大河は帰った。
窓から大河が病院を出て行くのを確認する。
「……大河」
自然と、零れた。
濡れていく布団。
溢れ、とどまることを知らない本流。
自分では、一緒にいられない現実。
「大河……大河……」
湿った布団を掴み、尚名を囁く。
俺は、お前の傍にいちゃいけない。
それが、嫌なんだとわかって、溢れてくる……涙。
「大河ぁ……」
その晩、生まれて初めて、なさけなく、みっともなく、目から溢れる液体を流し続けた。

151 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/09(火) 22:08:35 ID:DehMPbp9
今回はここまでです。
シナリオを重視するあまり表現や描写が減りすぎてしまいました。
途中から変えても変なのでこの作品は最後まで文体はそうしたいと思います。

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 22:16:07 ID:wZmT0CyZ
>>138
オレオレ、オレだよ。前スレ296だよ。5巻まで買ったか!同志よ楽園へようこそ。

>俺、原作全部読んだらギシアン書くんだ……
予言しよう、原作読み終わったら2周目に入る。

>>144
>すっかり忘れてて埋め立て小説書いちまったよどうすんだよ俺
気づいてたけど突っ込むのも野暮かと思ってね。

>そりゃ「眠れるわけなど…」だよなぁ
あれをどう解釈するかは意見の分かれるところだけどな。ゆゆこがセックスシーンのつもりで
書いたって意見は説得力あると思うよ。だけど、あれだけ心証描写に徹してるからな。
俺は読者の甘い独りよがりと承知の上で、キスだけだったと思っている。




153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 23:06:10 ID:NBN4TTSw
>>151
目から熱い汁が。
あと余計なお世話ですが>>147は、
×「いやがおうにも」○「いやがうえにも」

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 23:08:41 ID:NBN4TTSw
と思ったけどこの場合いやがおうでいいのかも……スルーしてください。

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 23:27:47 ID:7Pfa1QpC
漢字で書くと「嫌が応」
嫌=NO
応=YES

ってことね

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/09(火) 23:36:31 ID:NBN4TTSw
どっちかっつったら「いや」は「否」かな。
「否が応でも」は「弥が上にも」を「否応なく」を混同した誤用だと思っていた。
今後は書き込む前にググります。

157 :タイトル未定:2009/06/09(火) 23:49:37 ID:UdYlWuRR
>>132
レスありがとう!俺の中に勝手な兄貴像があって、それを何とか表現できればな、と思っている。
原作アニメからちょっと分岐して、また本流に戻って来れればなぁと……。


>>130続き



極力竜児には心配かけさせないようにしようと思ってたけど、やっぱりダメみたい。
竜児の心配そうな顔をみてると、つい甘えたくなっちゃう。

――私が居なくなった後、もしあいつが弱気になるようなことがあったら、あいつを支えてやって欲しいんだ――

さっきの言葉を思い出す。きっと狩野と北村くんの間には固い絆が出来てる。愛情という名の、固い絆。
きっと、私はそこに入ることは出来ない。

でもね、それが分かった時、悲しいとか、悔しいとか、そういう気持ちが出てこなかったの。ただ単純に、ああそうか、って思っただけ。
おかしいよね。それまであんなに胸がズキズキしたのに。
私は北村くんのことが好きで、竜児はそれを応援してくれて、だから私も……

……何で竜児がでてくるの?

……わかんない。

「……いが?大河??」
「へっ……な、なに?竜児」
「何じゃねぇだろ……一体どうしちまったんだ? やっぱりどこかおかしいぞ」
「別に普通よ。心配しすぎなんじゃない?」
「嘘だ。いつものお前はそんなんじゃねぇ。何があったんだ? ……北村のことか?」

158 :タイトル未定:2009/06/09(火) 23:51:06 ID:UdYlWuRR

ドキン。

なにかのスイッチを押したかのように急速に鼓動が高まる。どうして?さっきはあんなに平気だったじゃない。
どうしよう。鼓動がおさまらない。どんどん速くなっていく。

ポタッ

え?なんで雨が降って来るの?竜児の家もついに雨漏りするようになったの?でもそれにしては暖かいような……
……そうか。これは涙だ。他でも無い私の眼から出てる、涙だ。

頭が冷静になって来る。今日起こった出来事が理解可能なものとして一気に頭に降り注ぐ。それは認めたくない現実。

竜児がくれた暖かいご飯が、竜児がくれた安心が、そして、竜児がくれた気遣いが……
……私の心のスイッチを押したんだ。

私は……失恋したんだ。

気がつけば、大河は竜児の胸の中でむせび泣いていた。

159 :タイトル未定:2009/06/09(火) 23:53:58 ID:UdYlWuRR

俺はどうしたら良いんだ。

北村の名前を出した途端、目の前の大河は大粒の涙を流し、今俺の胸の中で泣いている。
会長との話の内容は間違いない。北村のことなんだろう。
どんな内容だったのかは分からないけれど、きっと大河は今日、何か大切なものを無くしてしまったんだろう。そのくらいの事は自分にだって分かる。
その大河に今の俺が出来ることはなんだろう?


竜児の心の中にもやもやとしたものが溜まっていく。
それは相手が誰であれ大河をこんな風に泣かせた者を憎む気持ちと、そんなときに大河の支えになってやれない自らを悔やむ気持ち。
そしてその根源には、大河を想う深い愛情がある。

しかしそのことを自覚するには、余りに彼は幼かった。

「大河……」

気づけば竜児は大河を抱きしめていた。

「りゅうじ……」

私は何も言っていないのに、竜児は私に優しくしてくれる。
いつだってそうだ。竜児は私のために損得抜きで動いてくれる。いくら感謝してもしきれない。

でもね、竜児……

……あなたが好きなのは、私じゃないじゃない。

竜児が大河に優しくすればするほど、大河は傷ついてゆく。
この皮肉とも言える事実に彼はまだ、気づくことは出来なかった。

160 :タイトル未定:2009/06/09(火) 23:56:14 ID:UdYlWuRR


帰宅して、荷物を置き、狩野すみれは深いため息をついた。目の前に山積みにされた英語の専門書も今は彼女の興味を引かない。

私がしたことは正しかったのだろうか。逢坂大河には私の思いが正確に伝わっただろうか。

北村は私の事をよく慕ってくれている。それは私が生徒会長を勤めあげるためには必須のものだった。
そして、彼が私の人生にとっても不可欠な存在に変容するまでそれほど多くの時間はかからなかった。

断言しよう。私は北村のことが好きだ。

しかし、これ以上あいつを私の我が儘に付き合わせるわけにはいかない。
あいつは私がついて来いといえばそれがアメリカであっても着いてきてしまうだろう。それほどまでにあいつは私の事を慕ってくれている。

では宇宙に行くといえばどうか?
それさえも今のあいつはYESというだろう。

だが、それはあってはならない。私たちの関係は永遠ではない。私一人のために彼の人生が振り回されるようなことはあってはならない。
彼には彼の人生を歩む権利がある。それを踏みにじることは出来ない。

だから私は彼と違う道を歩もう。彼が自分の意思で進むべき道を見出だせるように。
逢坂大河もきっと北村のことが好きなんだろう。彼女が北村に向ける視線は他人へのそれとは大きく異なる。
ならば後の事は彼女に任せよう。一年前のあの日、屋上で北村が掴み損ねた幸せは、今度こそ彼の下にやって来るだろう。

彼が本当の幸せを掴んでくれるなら、私は本望だ。

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:00:37 ID:UdYlWuRR
>>157-160
あんまりスレ食ってもどうかと思うんで今日はここまでにしようと思います。申し訳ない。

162 : ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:10:46 ID:Pv9YhyEt

>>161
兄貴の心の内側と大河の今後、とても楽しみにしてます。


では、次レスより投下します。8レスくらいかな。


163 :【 - midnight - 】 46 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:12:05 ID:Pv9YhyEt



とびきり強い磁石が、ある時、重力すら飛び越えてくっつくように

「んんっ!………ちゅ、ぷ……じゅるっ――」

唇が重なり合う。唇なんて飛び越えてお互いの口の中を荒らしまわる。
もう、何も我慢することはない。何も遠慮することはない。
そんなケモノじみた勢いで求め合う。貪りあう唇と舌がとろけそう。
全力で舌を絡め、唇を押し付けあって、吸いついて離れない……

「はっ!―――っ!―――ちゅるっ!――っ!――あぁっ!」

酸素が足りない。どこもかしこも竜児に食われちゃう……
侵入してきた竜児の舌を思い切り吸って唾液を求める。
ゴク、ゴクって喉が鳴る。飲み込むための筋肉の動きすらもどかしいくらい。

別に味なんかしないのに、竜児のだって思うとそれだけで喉が熱くて焼けそう。
こぷ。と、お腹の奥からとろとろなのが溢れてくるのが分かる。

「んっ――んんっ――」

動いてくれない竜児を急かす。きゅ、きゅってお腹の奥で優しく刺激してやる。
…………ね、これ気持ちいいんでしょ、竜児? ほら、もう我慢しなくたっていいの……
と私の一番深いところで竜児に囁きかける。

「ぷあっ……はぁ…はぁ…ちゅ…じゅっ――――」

少しだけ浅くなったキスの隙間から空気を吸いながら、焦がされてる自分の身体を自覚する。
あぁ……腰が勝手に動いちゃう……だめだっての、これじゃ私の方が我慢できないみたいじゃない。



164 :【 - midnight - 】 47 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:13:31 ID:Pv9YhyEt

そこで動いてくれれば、まだかわいいのに……竜児の手は乳首を撫でてくる。

「ひゃああっ!?……んっ……あっ!……んぷっ!――」

久しぶりに触れられた刺激にビクっと大きく身体が跳ねる。
竜児は慣れた手つきで乳首を転がして、押しつぶして、いじめてくる。
先端から電気がビリビリ走って脳まで突き抜けるみたい。
それから、親指とどっかの指できゅってつまんで強く引っ張られる。

「んっ”!? んんん”!! んんんんんんんんんっ!―――――――」

でも、声を上げたくても、こんな時ばかり唇をしっかり塞いでくる。
声を上げようとする私の舌を素早く絡め取って表面をねぶられる。
喘ぎ声と唾液が逆流して、意思とは関係なく喉の奥に流れ込んでくる。
荒い吐息の行き場も無くて、酸素も足りなくって、なんか頭が白くなってきた。

きゅっきゅっと何度も乳首を引っ張られて、その度に身体がビクビク震える。
唇を離そうとしても首に回った手で抑えられて、口の中を好き放題に荒らしまわられる。

それで、それで……それでもあそこは動かしてくんないの! もう! もう!!!

身体をよじって逃れようとするけど、腰にはしっかり体重が乗ってて動けない。
お腹の奥を締め付けて精一杯の抵抗をしても、竜児は知らん振りしてる。

「ん”―――っ! ん”――――っ! んん”!!」

だめ、だめだよ、こんなの……私だけどんどん気持ちよくされちゃう。
じりじりとした熱でずっとずっと身体を焦がされてるみたい。
熱いよ熱いよって跳ね回って逃げようとしてるのに……
でも、その熱い鉄板からは絶対に降ろしてくれない竜児。

……どんだけ意地悪なのよ!? どんだけドSの変態野郎なのよ、あんたは!?
たくさん動いて欲しいのに! もう我慢出来ないのに! 
竜児っ! りゅうじいい! 動いて! 動いてよぉおおぉ!!!
力の入らない腕で竜児の胸を叩く……もどかしさで胸が張り裂けそうで……




スッと、竜児の塊が引き抜かれそうになった。

――――え? と思った瞬間、

「ん”ん”ん”んんん!……っぷぁああああああああああああああああ!!!」

一番、深いところまで貫かれた。
爆発したような快感で意識が飛びかける。

「あああああんっ!……うああああっ!……やあああああぁ!……」

そのまま一気にトップギア。ずん!ずん!と重たい一突きが繰り返される。
その度に真っ白いフラッシュが頭の中で炸裂する。頭をばかみたいに振っちゃう。
身体を溶かすようなとびきり甘い猛毒がお腹の奥から全身に広がるみたい。



165 :【 - midnight - 】 48 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:14:43 ID:Pv9YhyEt

「ばっ、ばかあああああぁ!きらい!あああん!きらいだあああぁ!」

悔しい…………悔しすぎる!
ほんっっっっっっっとにいいようにされちゃってる!!
もどかしさが一突きごとに晴れていくようで、ものすごく、ものすごく嬉しくて、

「ああんっ!きらい!竜児っ!ふああっ!きらいぃっ!やあぁぁ!」

身体は思いっきり反応しちゃってて、どこもかしこも震えっぱなしで、
それでも、それでも、これだけいじめ抜いた竜児がどうしようもなく欲しくて
いとおしくって、もっと突いてほしくって、それが…………それが悔しいの!!!

そんな気持ちがほとばしるままに、私は快感の叫び声を上げる。

「きらい!あん!このっ!ああっ!ばかっ!ばかぁああ!」

溢れてきた悔し涙を唇ですくい取ってくれる。
それでもギアは落とさずに激しく動かしていく竜児。

「あっ……!ああんっ……!き、らいっ……ああん、りゅうじっ……!」
「大河っ……たい、が……ごめん……なっ……」
「やだぁっ!……きらいぃ!……いじめっ……ちゃっ!…いやあぁ!…ああっ……」

――とっくに、きらいじゃないのに。きらいって言ってる。とぼんやり思う。
ごめんな、でも俺は……おまえがどうしようもなくいとおしくって……そんな声が聞こえてくる。
すごく、たくさん、感じて欲しくて……って聞こえてくる。



「りゅうっ!……じっ!……あっ!……竜児っ!……竜児っ!」

そうやって触れた竜児の心と、竜児の身体と、繋がってるところしか考えられない。
竜児に突かれる度に何かが身体の中で膨らんでいくみたい。
まるで自転車の空気入れみたいに、ゆっくりと、でも確実に何かが注ぎ込まれていってる。

目に浮かぶ……竜児を包み込んでる私の体の一番柔らかいところみたいな色。
でもそれはとても薄くて、表面はそれと同じように滴るほどに潤っている。
透き通るようなピンク色の風船が私のお腹の奥底にあるようなイメージ。
それは弾力があって、竜児の指先や唇から受ける刺激を受け止めて震える。

この風船がつまり、女としての私が竜児を受け止めるための入れ物……なのかな?
だって……今こうして髪の毛を撫でられてても、唇を舌先でなぞられてても、
余すところなくこの風船へ伝わってくる。快感が全てこの風船に集まってくるみたい……

「竜児っ!……やっ!……竜児っ!……あっ!……竜児っ!」

ゆっくりと膨らんでいくにつれて、その風船は張り詰めてくる。
弾力が減っていって神経が剥き出しになるみたいにどんどん敏感になっていく。
時間の感覚なんかとっくに無くて、ただ竜児に揺らされるまま声を上げている。
もう頭の中は竜児でいっぱい。竜児が私の中で走り回ってておかしくなりそう。




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:14:54 ID:9ampFNEg
>>156
「嫌」と「否」で迷ったが否定の否の方が正しかったか
拙者も辞書検索を面倒がらずやることとしよう

>>161
遠慮しないでいっぱいお食べ
うちは毎日8合炊くから大河のひとりやふたり平気だがや

167 :【 - midnight - 】 49 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:17:11 ID:Pv9YhyEt

たまに目に入る光は豆電球のあたたかなオレンジ。お互いの吐息と私の高い声が響いてる。

……その時、ふっ――――と世界が止まった気がした。
あれだけ視界を揺らしていた竜児も、あれだけ暴れまわっていた竜児も、今は静か。

はあはあ、と荒く肩で息をしている。よく見ると歯を食いしばってすごく苦しそう。
こんなに汗をかいて……こんなに必死で……手の平に感じる心臓の鼓動は破裂しそうなほど。
……なに? どうしたの、竜児?……いつから? いつからこんなに……


でも、そんなボロボロなのに、こちらを見る眼差しが…………なんだろう?
――――何度も感じた事がある。
竜児と一緒の時に。いつも、いつもいつも!!!

この、日向ぼっこのような暖かさは何だろう?
この、子供の頃の大切な思い出みたいな切なさは何だろう?
この……怖さは何だろう?――失いたくない。失えない――そう感じるこれは何?

暖かくて、嬉しくて、なんかそれだけで泣きそうになる。
胸がきゅって締め付けられるよう……息苦しい……鼻の奥がツンとしてきた。
何でこんなに苦しそうなのに、何でそんなに優しく見つめてくれるんだろう?

「……竜児……?」
「大河……わりぃ、そろそろ終わっちまう」
「……ううん……悪くなんかない。すごく……すごく気持ちいいよ?」
「おう。……だけど、な……俺はお前と一緒にって……約束したから」
「…………うん」

あんな、ちょっとした一言で、こいつはこんなに一生懸命にしてくれるんだ。
あぁ……そうだね。……いつも竜児は一生懸命にさ、色んな事をしてくれたよね?

「だからって…………そんなになるまで頑張らなくたって…………」
「こんなの全然平気だぞ? そんなことより、俺はおまえにもっと感じて欲しいんだ」
「……そういうのは思ってたって、普通は言わないわよ? 恥ずかしいやつ……」
「おう?そうか? 恥ずかしくたって、おまえが喜んでくれたら、それでいいじゃねえか」
「……っ!」

なんて言って無邪気に笑いかけてくる。

そんな――――そんなお日様みたいな笑顔は反則だよ、竜児。

ああ、やばい。やばい泣いちゃう。じわりと涙が溢れそうになる。
それでも、目を離したくなくて、もっとそれを見ていたくて、限界まで目を開いてしまう。
竜児はふっと息を付いて、優しく目を細めて、そんな私の目元を指先で拭ってくれる。

「なぁ、大河」
「……?」

「好きだ――――」
「んぷっ!?……ひょっ!……んっ!――ぁぁっ!――」

瞳で何?と問いかける間もなく唇を塞がれた。そのまま激しく動き始める。
瞬時に燃え上がる私の唇は溶けてなくなっちゃったみたい。

…………ほんと、単純。
好きって言われただけて、それでもう降参。だってこんなに心が暖かいんだもん。
他の事なんかもうどうでもいいの。竜児がここにいるだけでいいって思っちゃう。
でも、いい逃げなんてずるい……私はまだ一回も言ってないのに。私だって、伝えたいのに――

168 :【 - midnight - 】 50 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:18:09 ID:Pv9YhyEt

「りゅうじぃ!……ああっ!……りゅうじっ……んっ!……ああんっ!……」

でも、それでも、欲しかった言葉をもらっても、まだ足りない。もっと欲しいと叫んでる。

こんなに近いのに。これ以上ないくらい身体は一つにとけあってるのに。
それでも、これ以上が欲しい。竜児の心が欲しい。竜児の心を知りたい。
こうして触れ合っていても、まだ見えないその奥深くまで欲しい。

「ぅぁっ!……ぁぁ………ぁ!……ぁぁ!……」

自分で叫んでいる声さえ遠くに聞こえてる。
快感の波に壊されかかって、それでも、それでも、欲しいと願う。

――――本当に、なんて貪欲なんだろう、私は。

こうして目の前にある竜児の胸の中にとけてしまいたい。一つになってしまいたい。
それが無理だって言うのなら肋骨をこじ開けてでもそれに触れたい。
私のお腹を突き破ってでもいいから、私はどうなってもいいから、それに触れて欲しい。

でも、それでも、どうやっても一つにはなれないから……
心は一つになれないって分かるから……
それ以外のものが全て欲しいんだ…………私は!!!



快感に麻痺した脳みそが勝手に命令を出す。
焦点の定まらない視界の中から竜児の唇を探す。
動いてるのにも構わずに腕を伸ばして、引き寄せて乱暴に唇を奪う。

「……うぷっ!?…おっ、おい……もごっ――んんっ!?――」

食らいつくような勢いで竜二の唇を塞いで貪る。……息ができなくて苦しそう。
そんなの知らない……知らない知らない! もう私は止まらないの!!!

「――ああっ!―ちゅ―じゅるっ!……はぁ……りゅうじっ!……」

繰り返される大きな揺れに耐え切れなくなって唇が離れてしまう。
それでも、目の前にある竜児の肌に吸い付き、汗を舐め取る。

もっと竜児をよこせ! よこせ! 竜児の言葉も、声も、体も、全部!
こいつから生まれるものを全部よこせ!!
激しい感情がどこからか湧き出してきて止まらない……全然止まらない。

「あっ……竜児っ!……ちょうだい……ああっ!……ちょうだいっ!」
「……っ!……大河?……っ……もっとか?……っ!……」
「ちっ、ちがっ!……ここっ!……竜児の……飲むのっ!……ちょうだぁい!」
「……っ……おう!?……大丈夫か?……いやじゃ……ないか?……」

……竜児のは全部欲しい…………欲しいの!! その思いを瞳に込める。

普段からは考えられないような高い声を上げている。
恥ずかしいくらい甘えた声でおねだりするように竜児を求めている。
快感に歪んだ口元もだらしなく開きっぱなしで嬌声を上げている。
だけど……だけど目を逸らさない。目を閉じない。その光の強さで竜児を離しはしない。

――それに応えるように竜児のギアが上がった。


169 :【 - midnight - 】 51 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:19:03 ID:Pv9YhyEt

「あああっ!?…竜児っ!…竜児っ!…ああんりゅうじいぃっ!!……」

そんな……そんなに速いのだめっ…………壊れちゃう、よ、竜児――――

あの風船が、身体の内側いっぱいに膨らみきって張り裂けそうに緊張してる。
それを、まるで、私の身長ほどもある竜児の手の平が握り潰そうとしているみたい。
針のように尖った感じじゃなく、本物の竜児の指先のように優しく力を込めてくる。
注ぎ込まれる快感はどんどん膨らんで竜児の指の間からはみ出てくる。

…………この先に待ち受ける破裂はどれだけすごいんだろう?
パァン!と思いっきり割れたら、きっと粉々の破片しか残らない。
私の身体も、わずかに残る理性も、全てバラバラに砕け散ってしまう――――

「りゅうじっ!…竜児っ…だめっ!…割れちゃうっ…竜児っ!」

お腹の奥はヒクヒクとした痙攣を通り越えちゃってる。
とろけそうな肉がまるで筋肉が引きつったみたいに硬く硬く緊張してる。
そんな中を容赦のない動きで貫かれて、その度に濃縮された快感のうねりが全身を走り回る。
それを少しも逃すまいと貪欲に飲み込もうとしてる……離したくないって必死で叫んでる。

「……っ……はぁっ!……はっ……っ!」
「ああぁ…だめっ!…すごいよぉ!…やあっ!…竜児っ…んああっ!」

突き上げてくる度に脳を直撃する重たい快感で意識が砕け散りそうになる。
繋がってる下半身はドロドロとした液体になって溶け出しちゃったみたい。
その液体の部分も竜児の塊で摩擦されて沸騰しちゃいそうに熱い……

ねぇ、竜児。もうだめかも……なんかもう……どうにかなっちゃうよ……わたし。
連続して起こる快感のフラッシュが、色を失くすみたいに意識を真っ白に染めていく。

「……あっ!――あっ!―りゅっ!――っ!――ぁあっ!――」

ああぁ、りゅうじ、なんか怖い、怖いよ。
私がどっかいっちゃいそうで怖い。消えちゃいそうで怖い。
ねぇ、竜児。ねぇ……ねぇ、りゅうじ……りゅうじ……りゅう じ…………




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


170 :【 - midnight - 】 52 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:20:39 ID:Pv9YhyEt



―――――大河!―――――



強い……強い一声で呼ばれた。竜児に。竜児の声に。
残った意識を必死でかき集めるようにして目を開ける。
竜児がこっちを見てる。すごくすごく近い。
さっきと同じ眼差しに射抜かれたみたいに目が離せない。
また、さっきの、あの感情が心を激しく揺さぶる。
涙が次から次から流れ出してきて止まらない。止まらない。



そっと、両の頬に竜児の手の平が重ねられる。


「……りゅっ……


上半身と下半身が別々の世界にあるみたいだった。

狂おしく走り回る快感から逃れてそこだけは静か。

その手の平はまるで大事な宝物を守るみたいに優しくて。


 ………りゅう…じっ………


その手の平は今まで私に向けられたどんなものよりも暖かくて。

心が熱くなって零れ落ちた感情をどうしていいか分からなくて。

私は泣きじゃくる子供みたいに竜児にしがみ付いた。


 …………りゅうじいいいぃぃ!!!!」



171 :【 - midnight - 】 53 ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:21:24 ID:Pv9YhyEt


――そして、竜児はあるはずの無いギアを入れた。


煙を出しそうなくらい、骨が軋みそうなくらい回転が上がっていく。
竜児の両手が私を全部包み込んで、きつくきつく抱きしめてくれる。

「!?や…あああああっ!…だめっ…それだめぇ!…んあああぁぁ!」

ううん。こんなに、こんなに優しく握りつぶしてくれるなら、いいよ――――
このままりゅうじに壊されちゃっても、いいよ――――

ねぇ竜児。ああぁ、りゅうじぃ!熱い、熱いよ!竜児りゅうじりゅうじいぃ!
もっとつよく強くぎゅってして、離さないで!ぎゅって握り締めて!ぎゅって抱きしめて!
あああぁ!りゅうじっ、もうすぐ、もうすぐ割れそうなの。だめ、だめ!あああ割れちゃうよ、りゅうじいいぃ!

「――っ!――はっ!――はあっ!――大河っ!!!」
「りゅうじっ!…あ!…あ!…あ!…りゅうじいいいいぃ!…あ!あ!あっ!

 あああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ!!!!!!




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


172 : ◆askgvpoGB. :2009/06/10(水) 00:22:05 ID:Pv9YhyEt

本日はここまで、続きは明日を予定してます。ありがとうございました。


173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:25:39 ID:9ampFNEg
>>151
こちらでは竜児が涙で枕を濡らすのが原作と対になってて良い
ああ大河も竜児もせつないけどこっからが本番だぜ

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:28:32 ID:9ampFNEg
>>152
俺も原作ではえっちなことはしてないはずだと思ってるお
まあお年頃のおっさんばかりの狼住人はどうしてもうらやましがりますからなぁ

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:32:53 ID:2S2KfWDD
>>151
GJ!

さて、も一つの1話Ifを書いてるものですが、また質問です。
襲撃の返りぎわ、なんで大河いきなり竜児呼びなの?教えて偉い人w

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:51:35 ID:9ampFNEg
>>172
お疲れさん
今夜も激しくて淫らなのにすごく優しくて暖かくて幸せなセックスでした
なんでだろうと考えたけど女の子の視点から描いてるからなんだなあ
だから淫らでいやらしい行為のはずなのに究極の愛情表現に昇華されてるというか
慈愛に満ちていて素晴らしいなと

竜児のような男性に抱かれる大河は本当に幸せなことです
正直竜児になら俺も抱かれても良いと思ったw

そしてこんなに慈しみと愛情に満ちた内容なのに
俺の地獄の人工太陽がサブタレイニアンサンしちゃうのは男の悲しい性だぜ!

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:55:12 ID:9ampFNEg
>>175
想像ですが…「心を許した」から☆カナ

あと翌日いきなり電話して呼び付けたのも「北村とのこと相談するため」
なんだと思う
犬のようになんでもする?という問いにYESと答えたのをいいことに
夜明けすぐに呼び付けちゃうのが大河クオリティ

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:56:03 ID:wpRck0iA
>>576
くそ、しょうがねえな

http://ranobe.com/up/src/up366174.jpg


179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:56:08 ID:9ampFNEg
>>175
想像ですが…「心を許した」から☆カナ

あと翌日いきなり電話して呼び付けたのも「北村とのこと相談するため」
なんだと思う
犬のようになんでもする?という問いにYESと答えたのをいいことに
夜明けすぐに呼び付けちゃうのが大河クオリティ

…ここまで書いて気付いた
自分の忠実な犬に認定したから名前を呼び捨てにしたんだな

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:58:47 ID:9ampFNEg
>>178
こどもはみちゃだめ

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 00:59:08 ID:+GUSH4y5
>>175
大河としては、あまり意味はなかったと思う。このときの大河は訳のわからないでたらめ女だし。
気分だと思う。

「犬だから」ってのも、捨てきれないけど。

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 01:07:27 ID:2S2KfWDD
んんん?いや、次の朝いきなり電話したのは、寝坊したくなかったからと言質を得ている。
ないのかもしかして?竜児呼びした理由は?;;;

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 04:52:18 ID:cM8Yaa21
>>180
もう見てしまった

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 07:26:12 ID:BjEMKQM2
>>151
続き期待してます!!

関係ない話だけど
昔モトクロスの練習中になんであんなっていうミスしてクラッシュ。
脊椎骨壊したことあるんだ。幸運にも脊髄損傷にはならなかったけど。
入院中はすごく不安だった。仲間たちにずいぶん励まされた。
その中で特にそれまで友達以上でもなかった仲間のうちの1人(女の子)が
毎日のように通ってくれて、凄く世話焼いてくれた。
なんでそんなにしてくれんの?と言いたくなるほど。でも嬉しかったなぁ。
それでなんというか・・・好きになっちまって、今の人生の連れになったんだけど。
あの頃を思い出したよ。


185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 09:28:56 ID:9ampFNEg
>>184
俺が同じ目に遭ったとしたら母親しか世話してくれなさそうだ
そもそもそんなアクティブでかっこいいこと自体しねえから女の子が来ないしな
逆を言えばまっとうに活動的に生きてきたからこそ人がちゃんと関わってきて
ひどい目に遭っても後から良いことになったわけだ
あまり背中無理しないように、ですな

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 11:01:35 ID:iDR6Zju2
>>151
ここまではっきり言うのは川嶋しかいねえよな。GJ!
竜児の辛さが如実に伝わってきた、続きが楽しみだ。

携帯で「り」で予測変換しると「りゅうじぃ」と出る
俺の携帯は末期

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 11:28:58 ID:bF5XrFWf
>>186
大丈夫、ここの住人の多くがそれに近いものと思う。
今見たら俺は惜しくも「り」は「梨」が先だったが。

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 16:51:47 ID:qLCXaUNO
俺は「た」って打つと「大河」が出てくるよ^^

大河は俺の嫁



189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 17:12:12 ID:cM8Yaa21
しかしこのスレ内においては大河は竜児の嫁なのだッ

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 18:44:18 ID:YmHVRolH
>>188
竜児名無し乙

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 19:29:53 ID:bkCSOta+
目付きの悪い名無し

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 19:59:11 ID:9ampFNEg
でも中身はスーパー主夫
そのうえ成績優秀性格温厚スタイル良好高身長
これに惚れない女はいねえ

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 20:53:33 ID:K1IyonLc
時代はイケメンより三白眼だよな。

竜児は最先端の3Sだ。主婦 姑 三白眼
間違ってもスリーサイズと勘違いするんじゃねぇよ?

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 21:06:32 ID:IVFJEHcf
うるせえ、大河(が)ぶつけんぞ
 ってことで没ネタから部分的にサルベージ。1レス分だけね。

状況としては
・能登と春田に誘われて(頼まれて?)ストリートバスケの大会に参加する竜児。大河は応援。
・意外にも竜児の活躍(相手がびびる)で連戦連勝。
・決勝戦の相手は見るからにガラ悪そうな金髪・ヒゲ・ノッポ。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 21:08:02 ID:IVFJEHcf
 顔面に衝撃。
 ボールをぶつけられたのだと気付いたのは、地面に倒れてからだった。
「竜児!」
「高っちゃん!」
 大河と春田が駆け寄ってくる。
「わりいな、手が滑っちまった」
 言いながら金髪はニヤニヤとしたままで。
 能登が抗議しているが、審判も同じようにヘラヘラと笑っている。
 くそ、こいつらグルか……
「竜児、しっかりして!」
「らい……丈夫……だ……」
 春田に支えられながら身を起こすが、まだ頭がクラクラする。脳震盪ってやつか?
「……竜児はしばらく休んでて」
 そう言って立ち上がる大河。止める暇もあらばこそ。
「審判!メンバー交代よ!」

 ダムダムダム!
 ドリブルで切り込む大河の進路を金髪が塞ぐ。
 能登にはヒゲが、春田にはノッポがぴったりマーク。
「こりゃまた随分と可愛らしいお嬢ちゃんが出て来たな」
 相変らずのニヤニヤ笑いを貼りつけたままの金髪。
 対する大河は無言の仏頂面。
「どうだ? あんな情けない彼氏なんて放っといてさ、俺達と「デぇストロイっ!」
 大河の咆哮と共に顔面に叩きつけられるボール。吹っ飛ぶ金髪。
 跳ね返ったボールは魔法のように大河の手の中に戻る。
「……てめえ、何しやがる!」
「手が滑ったのよ。遺憾だわー」
 ヒゲの抗議に大河はどこ吹く風で。
「ふざけんな!今のはどう見たって「デストロぉイっ!」
 今度は駆け寄ろうとしたノッポの鳩尾に直撃。
 転がったボールを再び手にする大河。
 今や、その場にいる全員が大河の怒りのオーラを感じていた。
 勘の鋭い者にならば大河の背後に虎の姿が見えたかもしれない。
 ――あとは地獄絵図だった。

 止めに入った審判を一撃で沈め、泣こうが喚こうが逃げようが許しを乞おうが遠慮も呵責も容赦も無く。
「デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デぇストロぉイっ!」

 ――コートに倒れ伏す四人が完全に意識を失っているのを確認し、大河は手にしたボールを無造作に放り投げる。
 それは綺麗な放物線を描き、軽い音と共にゴールのリングを通り抜ける。
 3ポイント。

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 21:21:06 ID:9ampFNEg
今ヘキサゴン見てるんだが矢口が本当に小さくて大河と同じサイズなんだなと思った

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 21:35:25 ID:SPiX90la
今デストロイが何だって?

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 22:28:59 ID:hxMf+06G
DMCだっけ?

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 22:52:58 ID:jlobkbQE
>>195
ちょ、能登と春田もww

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 22:59:52 ID:loVKz69t
デストロぉイ噴いたwww

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 23:14:56 ID:fB4hXy8K
月光条例の赤ずきんを思い出した


202 :虎注1/6 ◆wVNPBvxl56 :2009/06/10(水) 23:42:00 ID:bF5XrFWf
一週間振りの投下です。

 輾転反側、まんじりともせず朝を迎えた大河は竜児が起こしに来る前に高須家のドアをくぐった。
平素なら包丁かフライ返しか菜箸を片手に己の独壇場に陣取っているはずの竜児の姿はなく、
シンクに水滴一つない、歪みなき整然たる、きっちり片づけられた無人の台所が大河を迎えるのみだった。

「大河ちゃんおはよ〜う」

 代わりに出迎えたのは泰子だった。

「やっちゃんおはよう。竜児は?」

 出迎えた、とは言っても寝室の襖の隙間に、はみ出した犬の舌のように挟まる弛緩しきった姿である。
寝癖で爆発した頭ですっぴんの童顔だけを大河の方に向け、そのくせ目は閉じられたままだったが。

「りゅうちゃんはね〜、なんか急に教室を掃除したくなったってゆってねえ、早起きして出かけちゃったの〜」

 見るとテーブルの上にはラップをかけた丼飯が一つ、茶碗一杯のご飯とおかず類が二人分並べられ、
几帳面な小さな字で書かれたメモ書きと弁当の入った巾着袋が用意されている。
大河のご飯が丼なのは(確認するまでもなく大河のだ)、炊飯器に残ったご飯を二人に始末させることに不安を覚え、
片づけの手間を減らすためにあらかじめ分けて冷凍してしまったからだろう。
 なおメモには、

『先に行く。洗いものはたらいに漬けておけ。泰子の昼飯はレンジの中。インコちゃんの水とごはんは替えた』

 と素っ気なく記されているのみだった。
 泰子はナメクジ並の速度で上体を起こすと寝ぼけ眼をこすった。

「りゅうちゃんね、やっちゃんが帰ってきたときまだ起きてて、換気扇の掃除してたの……
 なんだか眠れなかったみたい。今朝もそわそわしててぇ……なにかあったのかなあ、大河ちゃん知らない?」
「……ううん、知らない。あとで聞いてみるね」

 珍しい泰子と二人での朝食を済ませると、大河は勝手知ったる高須家の押入れから踏み台を出してきた。
ジャケットを脱いで腕まくり、意を決して皿洗いを始める。びっくりしてやってきた泰子に洗った食器を拭いてもらい、
多少時間はかかったが何とか一枚の皿も割ることなく皿洗いを済ませた。

「大河ちゃんすごいね〜、ちゃんとお皿洗えたねえ」
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date112665.jpg

 にこにこ顔で大河の頭を撫でる泰子に、にひ、と笑い返す。人によってはとんでもない嫌味に聞こえるかもしれないが、
泰子が言うなら本当に感心しているのだろう。当然よ、などと薄い胸を張ったりする。
 早起きしたお陰でまだ始業までたっぷり時間がある。いつもは竜児に起こしてもらってもぎりぎりなんてこともザラなのだ。
その大河より早く起きて弁当と朝食までこしらえていったのだから、竜児はどれだけ早起きしたのだろう。
ひょっとしたら寝ていないのかもしれない。大河ですら眠れなかったのだから、竜児は尚更眠れなかったはずだ。
 それにしてもまさかあそこで帰ってしまうとは。予想通りの長い夜には違いなかったが、一人きりでなんてぞっとしない一夜だった。
でも竜児の気持ちは分からなくはなかったし、帰ってしまった理由さえ何通りか推測できる。若干希望的観測の感はあるが、
あのまま居たら自分を抑え切れなかったから、とか取り敢えず一人になって考えをまとめたかったから、とかそんなところだろう。
一方で、そこで帰ってしまうのが竜児と言う人間なのだとも思える。竜児は要領よく立ち回ったりできないし、
降って湧いたチャンスを抜け目なくモノにするなんて芸当はとてもできないはずだ。器用なのは手先ばかりだから。
 しかし大河には余裕があった。別に急がなくても平気なのだ。既に言質はとったようなもの。竜児に会うのも楽しみだが、
その前に、一つやらなければならないことがあった。昨夜の出来事はコース外から走者に空き缶を投げつけたようなものだった。
気は軽くないが、その義務を果たして初めて大河はスタートラインに立てるのだ。
 眠れない夜に大河はそのことばかり考えていた。

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 23:42:42 ID:LGg8TR98
>>178

 頭上で聞こえる話し声。そして不意に複数の手にカラダを押さえつけられ大河は目を覚ました。
「ッ…だ、だれ?」 
「あらら〜お目覚めですかぁ、お姫様」 
 少し頭痛がするからと保健室で休んでいた大河だったが、そんな彼女をぐるりと囲んでいるのは
 名前も知らない様な男子生徒達だ。
 しかも彼らはニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべて自分を見下ろしている。
「な…なによ、アンタ達!」 
 まだぼんやりする脳を叱咤しながら状況を把握しようとする。
 普段の彼女ならこんな男たちなど持ち前の毒舌と凶暴さで退けるのだが。
「オレたち、大河ちゃんの大ファンでぇす!」
 いやらしい笑みを貼付けたままの彼らは大河の小柄な体を拘束したまま、ぐいとその顔を覗き込んだ。
「へへへ、やっぱ近くで見ると超可愛いよなぁ…」
「や、やだ…」
「覚えてないかなぁ?入学式の日、俺、君にコクったんだけど?」 
 生暖かい息が首筋にかかり、大河はついに大声を上げた。
「…いい加減にしなさいよぉおッ!」
 しかし、彼らは笑みを濃くするだけで一向に怯む様子も無い。そのうち大河の両足を押さえつけていた
 男の手がそのままするすると制服のスカートの中まで這い上がってくる。
「ひっ…ぁあッ…嫌…なにするッ…」
「何って…ナニに決まってんだろ!!」
 そう言うと勢い良くパンティーを引きずり下ろされ、大河の淡い色をしたヴァギナが
 男子生徒達の前に曝け出された。
「えッ…や、やぁああッ!!」
 驚愕のあまり大河は顔を真っ赤にしてスカートを押さえ込もうとするが、
 逆にその手を捻り上げられ、あっという間に制服の合わせを左右に引っ張られる。
「うは〜、やっぱ幼児体型だなぁ!小せえおっぱいだぜ」
 まだ膨らみの小さな乳房を代わる代わる覗かれては鼻で笑われ、大河は涙目で男たちを睨みつけた。
「もう…十分でしょ…っ!さっさと退きなさいよ!」
 しかしそんな大河の様子さえも彼らの欲望を煽るだけに過ぎず、男の一人が背後から抱きかかる様に大河の乳房を揉み始めた。
「ほーらほら、大河ちゃんのおっぱい大きくなあれ!」
 親指と人差し指を器用に動かし大河の乳首を乳輪ごと擦り合わせると、
 大河は初めて感じる刺激にビクビクと両肩を震わせた。
「んぁあッ…や、痛ッ…は…やめて…ん…ああアッ…!」
 何とかその感覚から逃れようと大河は懸命に身を捩るが、

(省略されました・・・全てを読むにはわっふるわっふると書き込んでください)

204 :虎注2/6 ◆wVNPBvxl56 :2009/06/10(水) 23:43:05 ID:bF5XrFWf
「おっす大河ー! あ違った。めっす大河ー!」
「おはようみのりん! んー、二点!」

 虎の突進を迎え撃つべく前のめりになった実乃梨は透かされて軽くつんのめり、恒例朝の一発ギャグもばっさりいかれて、
OH! モーレツ! すげないわ大河さん! などと小指をくわえながらよろめいて三回転。

「っといけねえ、いつもより余計に回っちまったぜ!
 ……ややっ、同志タイガー! 同志高須の姿が見えませぬが!?」
「竜児は今ごろ教室をピカピカにしてるよ……」
「ピカピカとな?」
「うん、ピカピカに」

 大河はふと遠い目をする。実乃梨はおや、と思う。大河の様子、というか印象が、昨日とは違って見えたのだ。
形容しがたい変化だったが、眉毛の角度が大きくなったような、そう、余裕的なものが窺えた。
実乃梨は、竜児とつるむようになってからの大河が、片手で足りるくらいだが一人で登校するところを見ていた。
そういうときの大河は例外なくどこか落ち着かず、そわそわと目を泳がせて居心地が悪そうにしていたものだ。
それは竜児と出会う前の、周りに一枚壁を張った寂しげな大河そっくりで、実乃梨は気を揉んだものである。
ところがどうだ。今朝の大河は、竜児が側に居ないにもかかわらず余裕たっぷり、それどころか朝から最高にハイ! な実乃梨に、
『あらやだ実乃梨さん、はしたなくってよ?』なんて言い出しかねない落ち着きっぷりであった。

「それはそうと大河、なんかイメージが違うねえ……なんつーか、渋みが出たというか……あ、貫禄?」
「やだみのりん! 私そんなオッサン臭い?」
「いやーそーゆー意味じゃねーのさ。ただ……なんだろね。まいっか。そんなオマエも悪くないZE!」

 そっちが来ないならこっちから! と実乃梨は大河に飛びつき、抱きしめたままその場をぐるぐる回りだす。
道行く人々の不審げな眼差しもどこ吹く風である。

「うおお! 大河ーっ! おめえ軽いよお! チョー軽いよお! 朝飯食ったかあ!?」
「食べたよみのりん! 丼で!」
「ぬぁにをおおおう!? ……え、ちょっと待って、丼で食べてコレなの?
 炭水化物抜きダイエットしてるあたいって一体……!
 チキチョー! 不公平だあ!!」

 叫び疲れ、息を切らした実乃梨は大河を下ろした。二人して前後にふらつく。

「みのりん目が回ったよ……」
「はあ、朝から、はしゃぎすぎやしたね旦那、へっ! へっ!」

 かいてもいない汗をひと拭い。ずり落ちた鞄を肩にかけなおす。
 歩き出した実乃梨の横に並ぶと、一度口を開いて、噤み、躊躇ってからまた開いた。

「……あ、あのね、みのりん……ちょっと、話があるの」
「おっ、なんだいなんだい、改まっちゃってさ」

 斜め下に笑いかけて大河の思いのほか真剣な顔とぶつかった実乃梨は、面食らって息を呑んだ。

「みのりんさ、今……好きな人、いるでしょ?」

 続けざまに一撃を食らい、やっ、とか、フハーッ、とか。意味もなくキョロキョロする。何という不意打ち。
しまいにわざとらしく鼻歌まで始め、大河に少々強めに袖を引かれる。

205 :虎注3/6 ◆wVNPBvxl56 :2009/06/10(水) 23:44:22 ID:bF5XrFWf
「みのりん」
「……へ、うぇへ、何のごどだんべか、オラ、よっぐわがらね……」

 実乃梨はあさってを向こうとして、バンジージャンプよろしく引き戻された。

「こっち向いてよ」

 無理やり顔を向けられた方向には大河の少し困ったような顔があって、言葉を失う。

「ごまかすってことは、いるんだよね、好きな人」
「……う……な、どうちしゃったのさ、急にさ……!」
「急かな」
「急さ!」

 そっか急か、と大河は顎を撫でた。やや思案のあと、両頬の内側を噛んで変な顔をしている実乃梨に再び向き直る。

「みのりんにも言ってなかったけどね」
「ふむ」
「私ずっと北村くんのことが好きだったの」
「なんと!」
「でも春に告白して振られてるの」
「ふおっ!?」

 不意打ちで浮かせたところに追加で二連撃。実乃梨は目を白黒させた。

「それも急だよ大河、急! 救急救命室ERだよ! そんなに飛ばすとあたし追いつけねえって!
 マジで大河が北村くんを……あのジャングルの王者を……ワカメ……黒々とした……」
「いいからいいから、とにかくそういう前提があるって思って」
「一、二、三、五……オーケーオーケー、素数を数えたら落ち着いてきたぜ。お次はなんだい?」
「それでね……ああ、その前に私は北村くんを振ってるんだけどね、去年の春に」
「……ヘヴィーだぜ大河、いいパンチしてるじゃねえか……」

 腹を押さえてふらつくのはさすがに冗談だが、正直なところ実乃梨のショックは結構大きかった。
何がショックかといって、その事実そのものではなく、大河の親友をもって任ずる自分が、それに全く気づかなかったことだ。
しかしそれも無理からぬことだった。何しろ実例が少ないのだ。大河がまともにコミュニケーションがとれる男子は、
ほとんど竜児と北村くらいのもので、他の男子とはせいぜい、殴る蹴る怒鳴るくらいの交流しかなかったのだから、
実乃梨は例外二人に対して大河の見せる両極端な態度しか知りえなかったのだ。
それぞれ、竜児に対する無遠慮は理由こそ分からなかったが、心許せる相手ができてよかったと思っていたし、
北村に対しては、単に男友達のいた経験がないために、どうやって「普通に」接していいか分からないだけなのだろうと思っていた。
 信じがたい。けれど、親友が真面目な顔で言うのだからそうなのだろう。

「ん、でも、今『だった』って言ったよね」
「うん」

 大河はことさらに実乃梨を見つめた。そうすることで相手の頭が透けて見えるとでも言うように。

「じゃあ、今は違うんだね」
「うん」

 実乃梨の考えは、実際よく見えた。まず間違いなく、実乃梨は北村を過去にした理由を、竜児だと思っているのだろう。
大河が竜児を好きだという考えは、ちょっと今年度の冒頭部分を校正しただけで結局変わっていないのだ。事実、そうなのだが。
けれども、まだ明かしていない事実も、その頭の中には眠っている。太陽の明るさで眩しすぎて見えない部分がたぶんある。
 大河はややいびつに微笑んだ。実乃梨の質問に答えれば、世界は一変する。大河が必要としているのは誰か、
それが自分の中だけの秘密だけではなくなるのだ。このステップが必要な理由の一つがそれだ。その秘密を知るのは第一に、
実乃梨でなければならない。もちろんそれは櫛枝実乃梨が大河の親友であるからだけではない。

206 :虎注4/6 ◆wVNPBvxl56 :2009/06/10(水) 23:45:24 ID:bF5XrFWf
「今はね、違うから。
 北村くんのことは、ほんとに好きだったけど、その好きは、たぶん、憧れと、尊敬と……
 あと……なんだろ、自分でもよく分かんないや。嘘じゃないけど、でも、違うんだなって、
 北村くんは私の隣にいる人じゃないんだって気づいた……というか、私ね、分かったの。
 自分が誰に、一番隣に居てほしいか」
「……おう」

 実乃梨ははかりかねているようだった。普通なら何のことはない、不器用な親友がやっと本当に大切な人の存在を認めたのだ。
諸手を上げてよろこんでもいいはずだった。
 しかし、そう簡単にはいかない理由は、

「……それが私と、なんか、関係あんのかい?」

 その衝撃的な告白が、実乃梨を前提と必要するところだった。
 何となく大河が、触れられたくない部分に手を伸ばしているような気がして、胸がざわつく。

「みのりん、竜児のこと、好きでしょ?」

 ああ、そうだ。妙に回りくどく始めるから、すっかり忘れていた。大河は常にストレート全力投球しかできない女だった。
つまり、そうと決めたら、自ら傷つくことも厭わず茨の茂みを突進できるのだ。
 そして今、実乃梨の胸の中の鉄条網で囲った部分を、大河は素手で鷲掴みにしたのだった。

「……なーに、言ってんだか、この子は。高須きゅんと俺っちは、マブだぜ? 心の友だぜ?
 ちっともそんなこと」

 茶化して煙に巻こうとする実乃梨。大河はきっとこうなるだろうと思っていた。二人の間に隠しごとはない。基本的に。
それでも、ときどき実乃梨が何か大河に敢えて言わないでいることがあると、大河自身気づいていた。
それが上手いやり方なんだろうと、実乃梨がそうあってほしいと願っているのだろうと思って、追求したことはなかった。
 まだ二人は本気でぶつかり合ったことがない。
 でも今、大河は真剣に実乃梨と向き合いたいと思っている。向き合わなければならなかった。
あくまで黙秘するつもりなら、できるだけ言いたくはなかった、本来大河の口から言うべきではないことを告げるしか、
コースアウトした実乃梨をレースに連れ戻す方法はないのだ。

「竜児はみのりんが好きなんだよ」

 実乃梨のふざけた歩みが止まる。
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date112666.jpg

「ずっと好きなのよ。だから、私たち、北村くんが好きな私と、みのりんが好きな竜児。
 お互いに協力しようってなって、それで一緒に居たの」

 大河も立ち止まって向き直る。実乃梨の顔はもうふざけてはいなかった。ただ、砂の城を少しずつ崩し始めた大河を、
不安そうな目で、食い入るように見つめていた。

「でもね、それももうお終い。私が気づいちゃったから。もうこんなのはやめる」
「たいが……」

 実乃梨の目が揺れる。大きくて開けっぴろげな太陽がためらいに翳る。
 大河は反対に、いつもの実乃梨に負けないくらいの笑顔を輝かせた。この接頭辞はDEではなくRE。
破壊ではなく再構築なのだ。目の前の道は崩れてなくなったわけではない。むしろ枝分かれして増えたのだから。

「私がこんなこと言うのはね、みのりんに手加減してほしくないからだよ」
「……手加減?」

 鸚鵡返しの実乃梨に、そうだよ、と大河。

「私ね、みのりんが大好き。一緒にいるといつも楽しくて、嫌なことなんて忘れちゃうの。
 それに一年のとき、クラスで孤立してた私に、普通に接してくれて、それだけでも感謝しきれないくらい……
 ……でも、私ね、みのりんに守ってもらわなくても平気だよ」

207 :虎注5/6 ◆wVNPBvxl56 :2009/06/10(水) 23:46:41 ID:bF5XrFWf
 実乃梨は何も言わない。ただ、噛みしめた歯が唇を震わせるのみだった。

「私は、みのりんに手を引っ張ってほしいわけじゃなくて、一緒にみのりんの横を歩きたい。
 だから、みのりんが私のために何か遠慮するなんて嫌なのよ。絶対だめなの。
 でもみのりんは私に竜児を譲ろうとしてるでしょ? それって、公平じゃないよ。だってそれって、誰が決めたの?
 竜児の気持ちはどうなるの? 私の気持ちは? 私は自分の意見も言えないほど弱いの?
 みのりんがそんな風に思ってやってるなんて思わないけど、でもやっぱりそれじゃ、私たちは対等じゃない」
「……大河」

 不機嫌に張りつめた顔でも、甘えた笑顔でもない、剥き出しの素の貌をした親友の名を呟いて、実乃梨は唇を噛んだ。
 親友は対等な存在だ。お互いのために何を投げ出しても惜しくない。実乃梨も大河のためなら何を差し出してもいいと思っている。
大河が必要としているなら、自分の欲しいものでも躊躇いなく譲れる。でもそれは果たして、「親友だから」だろうか。
相手を尊重することはいい、しかし自分を卑下することは自分を想ってくれる相手に対する侮辱だろう。
この遠慮は、生まれて初めてどうしても欲しくて堪らなくなったものでも、大河が必要とするなら譲ろうという遠慮は、
たぶん、誠実なものではなかったのだ。大事な人を尊重するのは自分を殺すこととは違う。だって何より、
大切な誰かが自分のために想いを押し殺すようなことがあったら、一体どんな気分になるだろう。
 大河は鉄条網をぶち破って、実乃梨にも触ることができなかった真実を曝け出したのだった。
そのまま放っておいたら、腐って、いずれ他のものまで巻き込んで崩れ落ちたに違いない、本当の気持ちを。
 大河、でっかくなったな。目線を上げて微笑み返す。明け透けには笑えないけれど、嬉しさと、胸の痛みと、
色んな感情が渾然としてやはり結論は、悪くねえな、と思う気持ちを伝えるために。

「大河……ごめんな」

 じわっと視界が滲むのは、大河が余りに眩しいからだ。

「そうだよ、きっと。そうなんだ。私、あんたを舐めてたよ。親友だなんていって、心のどっかで、守ってやらなきゃなんて思ってた。
 大河は不器用だから、道を譲ってやらなきゃなんて……そんな傲慢なこと、きっと考えてたんだ。
 そうだね、自分勝手なばっかで、あんたのこと、ちっとも考えてなかったよ。それを大河に気づかれるなんて、全然思わなかった。
 ごめん、大河……ありがとう。このままじゃ、大河が気づいてくれなかったら、きっと大河のこともっと傷つけてた。
 親友失格だよな……」
「……そんなこと、ないよ。みのりん」
「……あは……大河、いつの間にこんなでっかくなったんだろうね!」

 溢れ出した涙を見せるのはやっぱり恥ずかしくて、一瞬きょとんとした大河を思い切り抱きしめた。
額をつむじに押しつけて、両腕に力を込める。

「大河、ごめん、でも……私も、あんたと対等がいいよ。前でも後ろでもない、あんたの横を歩きたい。
 まだ、いいかい? 遅くない? 私まだ、大河の親友でいられる?」

 大河は実乃梨の腕をするりと抜け出して、まっすぐ実乃梨を見上げた。ぐちゃぐちゃの顔をした親友に、力強く頷いてみせる。

「今までも、これからも、ずっと!」
「大……うおう!」

 涙を拭おうとする実乃梨に改めて飛びつく。それはもういつもどおり、身体ごと力いっぱい。

「みーのりん!」
「たー、いー、ぐぁー!! ……うぐ」

 ソフトボール少女と手乗りタイガーの全力の抱擁は、感極まって持て余した力でお互いの骨を軋ませたようだった。
呼気を速めて身体を離す。

「……失敬、興奮して力が入ったぜ……へへ」
「今なんかミシッて……ぷっ……あはは」

 息を整えていると目が合い、どちらともなく笑い出す。

208 :虎注6/6 ◆wVNPBvxl56 :2009/06/10(水) 23:47:44 ID:bF5XrFWf
「大河! 私は……高須くんが、好きだ!」
「私も! 竜児が好き!」

 負けないからね。大河はそう付け加え、手を差し出す。実乃梨は頷いて握り返す。
 二人の頬が染まるのは大声で恋を叫んだ羞恥か、あるいは心をぶつけ合った感動か。同じ人を好きになって、
これから競い合おうというのに、どうしてこんなに嬉しいのだろう。それは、二人が親友だからに他ならない。
分かち合う時間が、それだけでこの上なく幸せなのだ。

「これでやっとおんなじ。みのりんの、隣に立てた……!」
「あとはフラフラしてる誰かさんを引っ張り出すだけだ」
「あんまりにも鈍感犬だったらケツを蹴っ飛ばしてやるわ」
「おおう、実力行使? じゃあ俺っちが守ってやらなきゃだね〜」

 二人はまた歩き出した。少し道草が過ぎたのか、同じ道を行く生徒は数を増している。
 溜まっていたものを吐き出して、しばらく言葉が出てこない。何よりその沈黙は心地よかったが、それだけではなく、
頭の中が色んなことで溢れかえっていて、言いたいことは沢山あるのに、何を言ったらいいのか分からないのだ。
何種類ものジグソーパズルが同じ場所にばら撒かれたみたいだった。その全てがきっと、完成したら素敵な絵柄になるのだろう。

「……私ね、竜児とみのりんはお似合いだと思う」
「いやだねこの人は、今日は不意打ちばっか」

 先に切り出したのは大河だった。遠足前夜のような漠然とした期待で緩んだ頬は、既に影を潜めて、真顔。

「いつかね、ばかちーが言ってたんだって。みのりんは太陽で、竜児は月。幾ら憧れても側にいたら燃えちゃうって。
 でも、ちょっと違うと思う。月が光るのは太陽があるからだもの。手はもう、届いてるんだわ。それでも、焼けつくされたりしてない。
 ……だからね、私は」

 竜児が月、実乃梨が太陽とすれば、月の傍らにいる大河は地球だろうかと、実乃梨は想像したが、思いもよらず大河は、

「私、彗星になる。何度もすれ違うかもしれないけど、いつか月にぶつかって燃やしてやるのよ。
 でっかいクレーターを作って、ばっちり私の痕を残してやるの」
「ぶつかったら、壊れちゃうぜ」

 いいわよ。大河は不敵に笑った。

「一度ぶつかって、粉々になるくらいじゃなきゃ、あいつ目覚まさないもん」

 こりゃ勝ち目薄いな、と実乃梨はこっそり苦笑した。全力で衝突してくる大河を受け止めきれるのは、竜児くらいのものだ。
あの日屋上で言った言葉はやはり的を射ていたと、今でも思う。竜児はきっと大河の運命の人だ。
そこに実乃梨が入る余地があるのだろうか。竜児が実乃梨を好きだと言うのはたぶん、本当だろう。
でも大河に対する気持ちも、必ずあるはずなのだ。竜児はそれをまだ自覚していないだけかもしれないが。
何といっても二人は長い時間を共有している。あの大河がそこまで心を許せる相手は、決して飼い犬なんかじゃない。
並び立った二人の間に、何かかみ合う歯車があって、気づかないうちに惹かれ合ってしまったのではないだろうか。
 相反する二つの気持ちを自覚したら、竜児は苦しむだろうが、いずれそのうち一つを選ぶのだろう。
それは、結局竜児次第で、譲ろうなんて傲慢な考えは介在する余地などなかったのだ。
 だったら、あとは、私らしく。

209 : ◆wVNPBvxl56 :2009/06/10(水) 23:50:25 ID:bF5XrFWf
挿絵1は見ての通り途中で力尽k
2は竜虎スレにまさかのみのりんドアップでした。スレチですみませぬ。
次はたぶん来週までには。

>>203
しにたくなった。

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:15:53 ID:NbPqsIvi

>>203


………何とかその感覚から逃れようと大河は懸命に身を捩る。
と、そこに……保健室のベッドの横、脇机に置かれているのはバスケットボール……

大河の瞳が炎を纏って燃え上がる。残された力を片腕に集中する。

「うは〜、やっぱ幼児体型だなぁ!小せえおっぱ「デぇストロイっ!」
 大河の咆哮と共に顔面に叩きつけられるボール。吹っ飛ぶ男子生徒A。
 大河の指がボールにめり込んでいる。恐るべきは虎の膂力よ。
「……てめえ、何しやがる!」
「手が滑ったのよ。遺憾だわー」
 男子生徒Bの抗議に大河はどこ吹く風で。
「ふざけんな!お前そんな格好で勝てると思って「デストロぉイっ!」
 今度は駆け寄ろうとした男子生徒Cの鳩尾に直撃。
 それは最早、バスケットボールという名のボクシンググローブ。
 今や、その場にいる全員が大河の怒りのオーラを感じていた。
 勘の鋭い者にならば大河の背後に虎の姿が見えたかもしれない。
 ――あとは地獄絵図だった。

 襲い掛かった男子生徒Bを一撃で沈め、泣こうが喚こうが逃げようが許しを乞おうが遠慮も呵責も容赦も無く。
「デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デストロイ!
 デぇストロぉイっ!」

 ――保健室に倒れ伏す三人が完全に意識を失っているのを確認し、大河は手にしたボールを無造作に放り投げる。
 それは綺麗な放物線を描き、素っ裸の男たちのど真ん中に落ちた。
 3KILL。



211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:21:20 ID:4sO9CCso
>>210
あんた漢だよ!

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:33:50 ID:c6yjB5Gr
>>210
GJw

213 : ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 00:36:18 ID:NbPqsIvi

こんばんは。少なめですが、本日も投下させて頂きます。
では、次レスよりいきます。


214 :【 - midnight - 】 54 ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 00:38:30 ID:NbPqsIvi



破裂した私のどこかの部分で竜児が動いてるのを感じる。
それは遥か遠くにも感じるし、自分の身体の奥底のようにも感じる。
全ての細胞が快感に震えて白いもやの中にいるみたい。

「くっ……ぐっ!!…………だめだっ!!!」

どこかで竜児の声が聞こえる。どこか分からない。
でも手を伸ばせば……そう思った時、竜児が…………消えた。



一瞬での消失。



いきなり真っ暗な海の底に突き落とされたかのよう。
一つの体は二つの体に分かれて、そして、私は一人になった――――

さまよう両手は竜児を掴めない。竜児の熱をどこにも感じない。
激しく燃え落ちていく身体とは裏腹に、喪失感で心が壊れてしまいそう。

「りゅうううううじぃぃいいいいいいいいいいぃぃぃ!!!!」

あらん限りの声で叫んだ。――――少なくとも、私の頭の中では。





「――っ――――大河っ!」

その時、どさっと何かが落ちたような音。

――――いた――見つけた!――竜児を見つけた!

頭が混乱して何がなんだか分からない。けれど、剥き出しの心で竜児を求める。
だから、顔の間近に感じる竜児の気配に、熱に、匂いに……飛び掛かった。
溺れる者の必死さでその熱い塊をぎゅうっと握り締める。

「う……ああっ!」



215 :【 - midnight - 】 55 ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 00:39:25 ID:NbPqsIvi

破裂してバラバラになった神経を無理やりくっつける。
ケモノみたいな本能で無理やり頭を上げる。唇にそれが触れた瞬間、

「んあっ……ぐっ!……じゅるっ!……ん…んんっ!…………ぐっ」

命を賭けるくらいの勢いでそれを口の中に吸い込む。

じゅるじゅるとみっともない音を出しながら私の中に取り込む。
竜児の熱い塊が溢れんばかりに口の中いっぱいに広がる。

――そう、これは酸素。
溺れかかっている私が生きるためにどうしても必要なもの。
竜児!竜児!と声が出せない喉の奥から叫び声が飛び出しそう。



唇から、舌から、竜児の体温が私に伝わってくる。

「―――っ!――――――っ!!」

音も出ないくらい口の中全部を竜児に密着させて吸う。吸う。強く。強く。深く。深く。

「く……あぁっ!……たいが? お、おい、っ!?……つよ!……あああぁ!」

竜児のてっぺんが口腔の奥に当たる。それでも吸い上げるのを止めない。
舌の一番奥の盛り上がってるところと、口腔の上側で挟んで更にすぼめる。
竜児の鼓動を感じる。匂いを感じる。すぐ傍で竜児の声も聞こえる。

「く、食われる……って……ああ……ああぁぁああぁ!!!」

もっと竜児の声を聞かせて! もっと言って、もっと! もっと!
震える腕が上がって、竜児の腰を力いっぱい引き寄せる。

「ぐぐっ!!!……んっ!!!」

自分の手で、更に竜児をねじ込む。喉の奥まで竜児が突き刺さる。
もっと竜児を感じたいの! と叫ぶ心に任せて竜児の感触を確かめるように顔を動かす。
そして、舌の表面がざら、ざらと音を立てるくらいに激しくこすり上げた瞬間、

「―――――――っ!!!」

どくっ!!!!!


「!?……ぐっ!………ぅ……ぇっ!ごほっ!……げほっ!」

爆発した。

喉の奥に、ものすごい衝撃と圧力。そのせいでむせてしまう。
その爆発の勢いに押されるかのように口から飛び出して更に弾ける。

「ひゃあっ!?」

「うあ……ああ!たい、がっ!……」



216 :【 - midnight - 】 56 ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 00:40:26 ID:NbPqsIvi

白く爆発したものは私の頬に当たり、他にも大きな白い塊がどっか飛んでった。

――そんなのどうでもいい。次の瞬間、目の前に見えるそれを

「ちゅぷっ…………ぐぷっ……んあっ……じゅるっ………」

もう一度飲み込んだ。まだ出てるし、誰にもあげない。これは私のだ!!
……やっと見つけたの! もう消えちゃ嫌なの! だから離さないの! 

朦朧とした頭で何を考えてたのだろう?
ただ、目の前のこれを、どうしようもなく求めた。
咥え込んで呑み込んだそれに舌を這わす。もう片方の手も使って竜児にしがみ付く。

まだ起き上がれないから腕だけの力で必死に竜児にしがみ付く。
竜児の手が頭の上にポンと置かれた。……なんかふるふると震えてて、かわいい……
そう思って安心したのか、ゆっくりと意識がはっきりしてくる。

でもだめ、これは離さない!

「おうっ!?……あぁっ……そんな…に……っく!」

口腔の上と舌の表面で先っぽを包み込む。細かく顔を前後に揺らす。
そうすると、とくっ。とくっ。と流れ出てきて口の中に溜まっていく。

その熱さには愛しさも感じるけど、甘い。なんてとても言えない。
けど、竜児のだから、欲しい。竜児のものは……全部欲しい。

「んぐっ……コクン……」
「たっ、たいが? 大丈夫か? む、無理して飲まなくっても良かったのに……」

その声を聞いてだんだんと心が落ち着いてくる。
失ったはずの竜児の存在が、体温が、匂いが、今はこんなに感じられるから……
ゆっくりと唇をすぼめながら、音を立てながら竜児を引き抜く。



腰にしがみ付いてた腕の力が抜けて、私はまた枕に落ちた。

うつろな視線で真上を見上げると竜児の顔。すごい心配そうな表情でこちらを見てる。

「大丈夫か? 大河?……大河?」

そう言いながら頬に、肩に、竜児の手が触れる。
手の平の温かさに、あっという間に涙が瞳を満たした。

「……りゅう、じ…………ぎゅって、して…………」

全身を包む体温。
そして、瞳からこぼれ落ちるのは嬉し涙――――




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


217 : ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 00:41:53 ID:NbPqsIvi

区切りがいいので、今日はここまで。ありがとうございました。

もう少し話は続きますが、以降はまったり(エロ無し)進行です。
ご迷惑おかけした部分もあると思います、申し訳ありませんでした。


>>176
そう言って頂けるとすごく嬉しいです。

画集の対談でも言われてる通り、竜児はとらドラ!の
「真のヒロイン」ですからね。気持ちは良く分かりますw


218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:46:48 ID:HBCAWbBG
>>209
挿絵は名画風で良いと感じたぞ
しかしドタバタがまさかの友情物語になるとは
さわやかな気分だぜ

>>203
N O  W A F F L E W A F F L E !

  /\___/\
/ /    ヽ ::: \
| (●), 、(●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |
|   ,;‐=‐ヽ   .:::::|
\  `ニニ´  .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\
       .n:n    nn
      nf|||    | | |^!n
      f|.| | ∩  ∩|..| |.|
      |: ::  ! }  {! ::: :|
      ヽ  ,イ   ヽ  :イ


219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:47:32 ID:HBCAWbBG
>>210
オーモーイーガーでテーレッテー

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:51:30 ID:HBCAWbBG
>>217
おつんつん
まさかのフィニッシュだけどなんかイイ
そして今夜も俺の風神様の神徳がマウンテンオブフェイス

こんなことばかり書いてますが嬉しく思っていただけて光栄です
画集欲しいなー

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:31:40 ID:ENH18eJF
愛を叫びすぎて迷惑な竜虎がかきたかったんだけど、気づいたら主役が誰か判らないスポットの当て方になっちゃいました。テヘッ


「なんで俺の言ってる事が判んねぇんだよ!」
「あんただってそうじゃない!」

鋭い拳が竜児の腹に食い込む。

「っつ!気に喰わなかったら直ぐそれか!ガキのままじゃねぇか!」
「なんですって!」

大河がさらに拳を握ったところで、呆然とする大衆の中から二つの影が動き、素
早く二人の動きを止める

「落ち着くんだ高須。お前らしくないぞ」

一人は北村。

「まぁまぁまぁ、ここは抑えるぞなもしよ」

もう一人は櫛枝だ。

「ってか、なんで喧嘩してんの?もしかして、高須君の浮気?」

二人を止める影とはならず、火に注がれる油と化した川島が憎らしい笑みを浮か
べる。

「はぁ?竜児が浮気なんかするわけないじゃん」
「じゃぁ、なんで喧嘩してんのよ?あっ、もしかしてあんたが浮気?」
「大河は浮気なんかしねぇ!」

北村が抑えていなかったら、間違いなく川島の喉元に喰らいついていただろう。
そんな風に思える顔で竜児が叫ぶ。
というか、喧嘩の真っ最中なのにこの妙に固い信頼はなんなのか。

「じゃぁ、なにがあったって言うのよ」

川島がどっと上がってきた疲れを隠す事なく表情に出し、淡々と追求する。

「大河が、俺の方が愛してるって言ってんのに聞かねぇんだよ!」
「当たり前よ!あんたなんかより、私の方が愛してるに決まってるじゃない!」

言ってから再び激しく睨み合う二人。だが、それを見て恐ろしいと感じる者はも
う一人もいなかった。
それどころか、めらめらと燃え上がってゆく怒りを感じていた。

「お前等は」
「好い加減に〜」
「「しろーい!!」」
「「ぎゃっ!」」

ソフトボール部の男女それぞれのキャプテンにジャーマンスープレックス(良い子
はかけちゃ駄目だぞ)を喰らい、教室というリングに沈む二人。
そんな二人に冷酷な視線を浴びせながら、教室から去る生徒たち。

「阿呆くさっ」

誰かがぽつりと漏らしたその声に正鵠を射てる也との気が漂った。

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:32:28 ID:ENH18eJF
 ***


20分後。或る人物が、一騒ぎ起きた後の教室のドアに手をかけて大きなため息
をついた。
彼女は此処の担任で、朝のHRに来たのであって、騒ぎの連絡を聞いて駆け付けた
訳ではない。
では、何故溜息をつくのか。
答えは、一目も憚らずいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃい……するカップ
ルがいるからだ。
男運無き彼女にとって、これ程許せぬ事はないのに、立場と彼等の性格上強く言
って禁止させる事が出来ないのが憂いの素なのだ。
何時までもぐちぐちしてられぬと意を決し、ドアを左へスライドさせる。

「な、なんじゃこりゃぁぁぁあ!」

教室には件のカップルが二人仲良く気絶しており、他には誰もいない。
若干、机や椅子は乱れているが、大きな乱れではない。
静かな暗殺者の襲来と静かな神隠しにあったようなそんな非日常的光景である。
いくら、人生経験多き彼女でも何か叫ばずにはいられなかった。そして、現実逃
避もせずにはいられなかった。

「夢…。そう!これは夢よ!はははははは」

声を一切変えぬ笑いを発しながら、ぐりんと白目を剥いて床に倒れ込んだ。
こうして、めでたく気絶者三命となった教室は、遠方から聞こえる人の喧騒と鳥
の調べを響かせながら、新たな発見者の訪れまで悠々と時を刻んでいった。

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:35:12 ID:HBCAWbBG
>>221-222
「どっちが愛してるか」ネタをここまで練り上げるとはGJ

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:45:21 ID:ENH18eJF
>>222
とりあえずこれで完。切るとこ間違えてるのは、内緒です

次は、新しい連載モノか、書けたらだぶるでぃと編か、この前投下した娘ネタのおまけにな…いや、多いな自分。これもう『なるかな』で済む量じゃないな




225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 02:20:04 ID:4sO9CCso
>>217
幸せそうで何よりです。まったり進行にも期待。

>>222
素晴らしいバカップルぶりに惚れ惚れします。
あと独身乙。

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 02:22:33 ID:4sO9CCso
>>218
ありがとう。正直自分でもまさかですが。

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 07:29:45 ID:ZuVjib+1
まとめ人よ、>>203はまとめないでほしい。
竜虎でもないし、ニヤニヤでもない…ことないが。
そういうレイープなものはこのスレの趣旨じゃないし竜児出てないし
見てて気分のいいものじゃない。無論、画像もまとめないでほしい。
身勝手なことだがこれだけは許せん、こういうのが許され始めたら
このスレは本当に終わりなんだな、と思う。
大河は竜児の嫁とか言ってるきもいやつと思われるかもしれないが別に構わない。

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 07:49:21 ID:vTmK8Pup
>>227
同意見。一票追加だ。

結構きついこと書くつもりだったが、227読んで頭が冷えた。サンキュ。

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 07:50:20 ID:vTmK8Pup
>>209
待ちわびたよ。意外な方向に進んだね。もうちょっと感想書きたいけど、出社前なのだ後で。

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 07:50:39 ID:k8nbu8Cw
>>227
気にすんな、俺も同じ気持ちだ。あんなのが許されたら、大河竜児ラブラブの意味すらなくなる。正直あれはない。

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 07:53:01 ID:GOiz/jVR
っていうかあれは
(同人CG集) [LolitaChannel] 版権キャラ触手陵辱CG集 第110弾 と○ドラ!はぁはぁCG集 (とらドラ)
の画像とSSのコピペだからとりあえずID:LGg8TR98死ね

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 07:57:09 ID:k8nbu8Cw
>>209
虎注NICE♪つか、『虎注』呼びが公式になってびっくりだw
さて俺もIf書くかね・・・。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 08:09:11 ID:dImWJTf6
>>231
もうデストロイでいいよw

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 08:48:05 ID:syfSIQuw
>>227
同意だ。
恐らくあの絵が出たのは、
【とらドラ】逢坂大河は手乗りタイガー可愛い 5匹目
の流れっぽい。
この前ちょこっと覗いたらあったし。
こっちではよくわからない500台のレス番もあそこからそのままコピペだと思われる。
まぁここはあくまで竜虎スレなので、スレチな画像やSS投下が合った場合、大河ぶつけるということでw

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 09:08:18 ID:qOLNPof0
では>>178>>203のIDはNG登録ということで

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 09:53:59 ID:CBjBXQ56
とりあえず>>178>>203は黙ってSHINE!
転がすぞ!

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 15:45:11 ID:ZuVjib+1
「竜児、ピクニックに行こうよ!」
「それよりラブホテルだろ?」
「…そうだね」

ギシギシアンアン

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 16:40:29 ID:yuYZZfs0
>>237
「じゃあ大河、ラブホテルに行こうか」
「でも移動時間とお金がもったいない。だから今日も家で」
「…そうだな」

ギシギシアンアン

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 16:48:22 ID:lqKc256M
エロパロに書けばいいのに、ここは全年齢対象
まあ所詮は2chだけどね

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 16:48:45 ID:ZuVjib+1
>>238
「でも毎日同じ場所は飽きないか?」
「じゃあ河川敷とか試してみよっか」
「…そうだな」

バシャバシャアンアン

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 17:05:06 ID:isVUjFMO
>>239
確か前はテンプレに「エロは程々にな」って
入って無かったっけ?

延々エロ描写が続くのマンセーする人らがいて
苦言すら言いにくい雰囲気になっちゃったのかもね。

ギシアンネタはギャグみたいなもんなんで
それまで否と言う気は無いけど。

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 17:13:36 ID:DU7mhcR0
正直何故カチエロが認められてるのか不思議ではあった

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:22:44 ID:CmruIBnR
エロパロには、人の投稿に罰ゲーム並にネチネチ難癖付けやがるチンカス野郎がいるんで恐くて投下できません><

ここでギシアンしてる方が楽しいんです><


244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:32:22 ID:k8nbu8Cw
>>243
気持ちはわからなくもないが、やはりエロは手控えるべきだよ。多少ならわかるけど、ガチなのは正直引く時がある。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:36:13 ID:Bsn+K2Wy
まとめに直接投稿の隔離コーナー欲しくもあるなw

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:39:19 ID:DU7mhcR0
俺も気持ちは理解できるし作品読めるのは大変嬉しい



が、「板のローカルルール破ってんじゃNEEEEEEEE」と誰かが木刀持って凸して来る前に住み分けた方が懸命だと思う

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:41:29 ID:k8nbu8Cw
元々、住み分けのためにエロパロ板が存在するんだしな。

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:43:22 ID:GOiz/jVR
ガチエロでも引きはしないけどここはPINKじゃないからな
下ネタやギシアン、朝チュンくらいがボーダー?


反面、超個人的な話になるけど作品はきちんと完結させて欲しいっていうのもある
ここに投下しなくて保管庫管理人に直接データ渡して補完でもいい


249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:43:44 ID:hkkWLvYn
そのエロパロ板が住みにくいってんだから皮肉だよな。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 20:58:12 ID:Bsn+K2Wy
やっぱり直接投稿キボン(´・ω・`)
高品質ギシアンも読みたいぜよ

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 21:10:34 ID:CBjBXQ56
こまけぇこたぁいいんだよ!
読みたくないやつは読むな、読みたいやつだけ読め…って
言ってもわからねえんだよなお前らは。
ちくしょう、だから戦争はなくならねえんだよッ!

まあ確かにエロパロ板には投下しずらいさ。ROMしてるやつがいきなり
難癖つけてくるしさ。
でもここはあくまでニヤニヤ妄想、エロパロじゃない。
しかしみちひろお兄さんはエロは嫌いじゃないんだよ。むしろ大好物だ。

あれ?何が言いたいんだ俺は?
とりあえずエロは控え目にな。じゃないとピュアラブ派なやつらがきえちまう。わかったかい坊や達?

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 21:22:58 ID:GOiz/jVR
エロパロ板は作品に対する難癖よりも
書き手に対する過剰な擁護のほうが空気を悪くしてると思うけどな

単なる指摘にも
こまけぇこたぁ(ry
とかアホかと

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 21:24:56 ID:GOiz/jVR
ここまで来るとスレチだったな
すまん

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 21:28:54 ID:US6M1STX
●エロ・下品な話題はPINKちゃんねるへ(18歳未満禁止)

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 21:30:09 ID:CBjBXQ56
>>250
あのな、ギシアンに高品質なんていらないんだよ。
それはコンビニで貰えるスプーンをユニバーサルデザインにしろって
いうくらい愚かしい行為なんだ。
ギシアンは言わばカツ丼についてくるたくあんなんだ。
テトリスでいう正方形なんだ。
携帯でいうメールボタンなんだ。
オードリーでいう左の人なんだ。

いいか、ギシアンに高品質を求めるなよ?
パッとみてニヤッとできる妄想スレ三大秘宝なんだから…。

256 :sage:2009/06/11(木) 21:51:06 ID:3dFYSx6L
>>255
がいいこと言ったのでこれにて終了

↓以降通常のラブラブ妄想が続きます

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 22:16:30 ID:WLWS/LZ6
元エロパロの竜虎勢諸君。
ここが住み心地いいのはなぜだ?
口汚く罵る奴らも居らず、どんなつたない妄想もみな賞賛してくれる。

それは、ここにいるみんなが竜虎を愛しているからである。
だからこそ私たちはここにいることを許されているのだ。

だがそれは、許されているに過ぎないことを、我ら難民はゆめゆめ忘れてはならない。
ここには伝統があるのだから、それを尊重しよう。

エロたる主張がある者は、ここで戦ってはならない。なぜならその者の戦場はここではないからだ。
敵はここにはいないのだ。楽園を望むなら戦場へ行け。
竜虎ガチエロを携え戦場へ往け。傷つき、倒れたら、またここへ来るといい。
ここは魂の還る場所である。ここは戦場ではない。

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 22:30:26 ID:q7v3RosY
梅雨って一年で一番カップルが盛り上がらない季節だ

春は桜と出会い、夏は海だ水着だお祭りだ!
そして秋はだんだん気温が下がりカップルが寄り添う季節
冬に至ってはクリスマスでプレゼント交換
正月には一緒に初詣
そしてバレンタインデーが控えていてカップルイベント目白押し!
3月は卒業で新たなる旅立ちでありネタには困らないというのに

梅雨だけはどうしようもない
東北地方は気温が下がるので結構過ごしやすいのだが
関東より西の方は蒸し暑くて梅雨なんか嫌いだ!という人が多数ではないか?

そういうようなことを竜虎に語らせようとしたらあらぬ方向へ展開して行ってしまった
やはりこのとらドラ、あなどれぬ

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 22:36:10 ID:q7v3RosY
6月になり梅雨入りが気象庁から宣言された。
毎日雨が降ったり止んだり降り続いたりで太陽が照っても乾く暇が無い。
そのくせ風はあまり吹かないから蒸し暑くて仕方ないのである。
高須竜児にとっては一年で最も嫌いな時期の到来なのであった。

「はあ…また雨か」

「梅雨入り宣言も出たもんね…」

「まったく…朝から晩までじめじめじめじめ…油断するとカビは生えるし洗濯物も乾かないし…」

「ちょっと竜児、そんな形相でブツブツ愚痴らないでよね。気持ちわるい」

「ううっ、ただでさえ薄暗くて湿ってて気が滅入ってるのに…」

「悪かったわよ。ほら元気出して」

チュッ

「……おぅ」

「あんたにかかればカビなんて存在し得ない代物なんじゃない!」

「そうだな…ありがとう大河」

「…ところでさ、お願いがあるんだけど」

「ん?なんだ?」

「実はね……か、か買い物に付き合って欲しいの!」

「あ、あぁ別に構わないけど。どこ行くんだ?あんまり遠くには行けないぞ」

「大丈夫、大橋駅だから…」

「そっか。じゃあ放課後な」

「うん、またね」


なぜか恥ずかしそうな様子で買い物に誘う大河。
一体何があるってんだ?
不思議に思う竜児だったが深くは追求しないことにした。


260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 23:02:25 ID:q7v3RosY
放課後。
大河と竜児は駅ビルへとショッピングに着ていた。

「……おい大河」

「何よ…」

「正直恥ずかしいんだが…」

「わかってるわよ♪」

一体こんなところに連れてきて何のつもりだッ!
貴様、命を失う覚悟は出来ているようだなッ!
そんな表情で眉間に皺を寄せる竜児だったが、
正直なところ、そのような燃えるような殺意など抱いてはいない。
ただただ目のやり場に困っているだけである。

それもそのはず。ここは女性用下着売り場である。
色とりどりのブラジャーやらショーツやらが売っている女性用下着売り場である。
並みの男性なら足を踏み入れるどころか視界にも入れないように距離を取る禁断の聖地。
こんなところに好き好んで足を踏み入れるような輩がいるとしたら
特殊な趣味嗜好を持つ者か、あるいは身体と心の性別が違う者、
でなければ真性のド変態ぐらいなものである。

さすがに竜児は泰子の下着類の洗濯で耐性はあるものの、
本来はまだ二十歳前の純情な高校生である。
泰子につき合って買い物に来るのも恥ずかしいというのに、
こんな小柄で高校生には見えない美少女と一緒なのだ。
恥ずかしいを通りこして存在感を抹消してしまいたい気分だ。

「ね、ねぇ竜児、これなんかどう?」

そう言う大河が手に取っているのはローズピンクのレース生地・花柄刺繍のブラジャー2980円也。
もちろんいろいろとデザインが豊富で、女性にとってはありがたいAカップである。

「どどどどうって、ににに似合うと思うぞ/////」

「そう?じゃあ試着してみるね。あと覗いたら殺す死なす燃やす埋める葬る!」

「バ、バカ!覗いたりなんかしねえよ!!」

「冗談よ。竜児になら覗かれても構わないから♪」

「!!!!!!!」

もう声にならない悲鳴を上げるしかない竜児なのであった。

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 23:40:32 ID:CmruIBnR
ちょっと待て!!オラすっげえこと考えたぞ!!
例えガチなシリアスモノでも、エロ描写は全部ギシアンだけにすりゃいーんじゃね?

例:
ッ!

唐突に押し倒される。ずぶ濡れの躯からは冷く、睫毛からは熱いモノ、しかしこんなにも長かったのか
ぬれて瞬くそれは息を止めるほど艶めかしく、少し鬱陶しい

「た、大河?」
「ほんとは最初から竜児だけ好きだった!!」

「」

梅雨候の湿り気を喉に纏い、続けた。
「それなのに竜児はみのりんのことばっか……もういい加減こういうのは終りにしたいの!!」
今ならまだ間に合う、と大河は
言う。
「だとしたら、さ。北村のことは結局どう思ってたんだ?」
「みのりんはずっと前から竜児が好きだった、それは知ってた」
暫く空白が流れ、その後に震え出す。そんな大河を、はじめて抱きたいと思った

「好きだ」目の先で自分を組み伏せる手負いを優しく抱き寄せる。
「もう一回言う。俺が好きなのは逢坂大河だ。お前が欲しい。」
うん。
腕中の弱い頷きを反芻し、
「じゃあ、するぞ」

ギシギシアンアン

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 23:50:24 ID:q7v3RosY
高須竜児は我慢強い男である。
どのような極限状況に置かれたようともひたすら辛抱する性格である。

他の人間にとって辛い状況だったとしても、
彼にとっては大したことじゃないと感じるのはよくあることだ。
でなければ手乗りタイガーを手なずけて面倒を見たりはしないだろう。

しかし、現在のこの状況は滅多に無い極限状況の中の極限状況であった。

「大河…早くしてくれ〜〜〜//////」

そもそも下着売り場になど来ることは稀である。
Fカップ美巨乳の母には合うサイズが売っていないことが多いのである。
あったとしてもストラップの幅が広かったり、色もデザインもがっかりな代物が多い。

だから大抵のところ泰子は都心の専門店か通販で買うのである。
竜児がそれにつき合って来ることなど数えるほどしか無い。
しかもあらかじめ予約注文しておくからサッと入ってパッと買ってスタタッと出て行くのが常。

なのに今日は地元の駅ビル内。
顔見知りに遭遇したらどう言い訳すればいいかわかったもんじゃない。
愛する大河と一緒でなければ絶対に来るようなところではなかった。
ブラジャーやパンツを装着して喜ぶ性癖は残念ながら無かったし、
女性に下着をプレゼントするような貫禄も余裕もまだ備わっていなかったのである。

幸いとも言うべきか、他に女性客はいなかった。
実際のところ、竜児の邪眼に恐れを成して誰も寄り付かなくなっているのだが。

竜児がひとり悶々としていたところ、シャーッと試着室のカーテンが開いた。
何か納得いかないといった表情の大河が出てくると、手に持っていたブラジャーを元の場所へと戻す。
と、今度は別のブラジャーを3着ほど手に取り再び試着室へ。
早くこの拷問タイムよ終了してくれ、と願っていると、
その思いが天に通じたか、さっきよりも早く大河が姿を現した。
そして狐につままれたような顔でつぶやいた。

「ねえ竜児、わたし太ったかな?」

「はぁ〜〜?」

確かに昨年の秋に美味しいものをいっぱい食べて大河は太まった。
あのときは最終的に元の体型に戻ることは出来たが、
大河にとっても竜児にとっても2-C男子たちにとってもいろいろと痛い目にあった記憶だった。
出来ればもう二度と味わいたくない経験だ。

だが毎日何度も間近で見ている大河の可愛らしい顔にはそのような兆候は無かった。

「いや、全然太ってなんかいないぞ。すっきりした顔のままだ」

「お世辞だったら今はいらないわよ」

「お世辞なもんか。あごのラインも顔の輪郭もすっきりしたままだぞ」

「そう?うーん…」

「なんだかわからんが問題あるなら店員に聞いてみようや」

「わかった。そうする」

鈍い竜児はまったく気付いていなかった。
このあと目の当たりにする驚愕の事実を。

263 : ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 23:56:23 ID:NbPqsIvi

こんばんは。
もうガチエロ描写が無いからといって許される話かどうか分かりませんが、
途中で止めたくはありませんので、投下を続けさせて頂きます。

とは言っても、それほど大したものでもありません。
引き続き楽しんでくれる方がいれば幸いです。

では次レスより

264 :【 - midnight - 】 57 ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 23:57:28 ID:NbPqsIvi



――それから、どのくらい経ったんだろう?

ずっとずっと暖かい竜児の身体に包まれている。さっきと同じような体勢で。
片肘を付いて、胸もお腹も竜児が身体をぴったりくっつけてくれてる。
汗が引いて冷えてるところがないか、空いてる手で探して撫でてくれてる。

身体がくっついてない腕とか脇とか太ももとか、お、お尻はどうかと思うけど……
いやらしい手付きだったら殴ってやると思ったけど、そんなことは全然なくて。
そんなことしてたらまた大っきくなっちゃうんじゃないかと思っても、そんなこともなくて。

優しくて穏やかな手付きで撫でてくれる。……だから私はポカポカ。

「ん。…………もう、大丈夫だよ、竜児……」
「おう。寒いところないか?」
「…………」

ふるふると頭を横に振る。


「……ね」

ほっぺたをつねって、優しく引き寄せる。軽く唇を合わせ手を回す。
それで、案の定というか、こいつの背中はすっごく冷たい。

「あんた…………」
「おう?」
「布団でもタオルケットでもかぶりなさいよね?」
「ああ、そうだったな」
「ったく。……ああ、いいわ。あんたはそこで横になってて」

よっこいしょー! と上半身を起こす。何か頭がグラグラする。……正直辛い。
……ああ、なんか遠くに飛んでっちゃってるわね、これは……
四つん這いで取りにいく。……おいしょ、おいしょ、っと。――――――ん?


265 :【 - midnight - 】 58 ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 23:58:10 ID:NbPqsIvi

…………いま、ぐわっと振り返って竜児が顔を逸らしたら、その顔を蹴ろう。



そう心に決めて振り返る!…………顔は逸らさないわね、でも…………

「あんた、今ビクってしなかった?」
「おおおおおう!? そんなことは無いぞ? 見間違いだろう? ほ、ほら暗いし……」
「はぁ…………あんたを信じた私が馬鹿だったわ。そこで動くんじゃないよ?」
「…………はい」
「そのままじゃ見えるでしょ! 伏せ! 伏せよ、竜児!」
「伏せ? そ、それは新しいな……」
「両手を頭の後ろで組むのよ。それでうつぶせ……そう、土下寝よ!」
「土下寝って……つーか、これじゃ捕虜みたいじゃねえか」
「あんたバカね。捕虜っていうのは人権が保障された人質のことを言うのよ?」
「おう!?……俺には……無いのか?……」

うつぶせになったのを確認して振り返る。
布団とタオルケットを重ねて、後ろ手にマントのように羽織る。
それて、膝立ちでずりずりと竜児のところにすり寄る。……準備は……OKね!

「竜児、言い残す事は無い?」
「えっ!? おっ、おい大河? 何するつもりだ?」
「あんたに人権はっ! なあああぁぁい!!!」


そう叫んで、布団を持ったまま竜児の背中にダイブ!

「おっ!……う”っっっっっっ!」

ボフっと竜児の背中に布団と一緒に着地、無事ど真ん中。
ちょっと痛そうだけど知るか……というか、ほとんど飛んで無いじゃん。



266 :【 - midnight - 】 59 ◆askgvpoGB. :2009/06/11(木) 23:59:00 ID:NbPqsIvi

「ぐっ! いっ……痛い……大河、おまえ……」
「自業自得ね。そのまま動くんじゃないよ? 今、そっち行くから」
「行く? っておい、俺の背中を這ってくるんじゃねえよ!?」
「思うように手が使えないんだからしょうがないでしょ」

布団を掴んだまま竜児の肩口まで上がっていって、もう一回布団を広げて。
バサっと。うん、これでいいわ。

「ふー 疲れたわ……」
「まさか、布団を掛けてくれるだけでこれほど痛いとはな……」
「いいから。……動かないでよ、そのままね」

さっきまで竜児がしてくれたみたいに、私の身体をピッタリくっつける。
竜児の背中はまだ全然冷たくて、それがひんやりして鳥肌が立っちゃう。
竜児の首の真後ろには私の顔。お尻の上にちょうど私の太ももが乗る。
その下は……まぁいいか。これ以上私の身体は伸ばせないもんね。


「おう?……なんだ。その、あったけえじゃねえか、大河……」
「…………少し、黙りなさいよ……」

そう言って、両手を竜児の脇の下から差し入れて抱きしめる。
さっきみたいにピッタリとくっついて、それで、竜児の心臓の音を聞く。
トクントクンって、竜児の心臓の鼓動が感じられる……

「…………」
「…………」
「……なんか、泰子んちを思い出すな……」
「あの時は……服着てたじゃない」
「……おう」
「それに、布団の上からだった」
「……おう」
「あんたは……あんたは今よりちょっとだけ遠かった」
「そう……だな」
「今は近いのかな?……あの時より……」
「もちろんじゃないか。あれからだって色々あった。あの時よりずっと近いさ」
「そうね…………」
「…………」


267 :【 - midnight - 】 60 ◆askgvpoGB. :2009/06/12(金) 00:00:01 ID:NbPqsIvi

それは……竜児という星は、どのくらい近いんだろう?
ねぇ、あんたはどう思う? と、心の中で問いかける。

竜児の心臓のすぐ上に、私の心臓が重なってる。
互いの皮膚以外、何も邪魔するものはない。
抱きしめる力を僅かに強めて、自分の胸を更に押し付ける。


……ねぇ竜児……これ以上、近くに行けないよ……
これ以上、竜児に近付ける方法を私は知らないよ……
もし、身体がとけちゃったら、あんたの心臓に辿り着けるのかな?
このまま、身体が沈み込むみたいに、一つになれちゃったりしないのかな? なんて思う。


――――――沈み込んでいけるわけなどないのに。


分かってても、そう思ってしまう。求めてしまう。目には見えない竜児の心を。
どうしたらいいんだろう。どうすればもっと近くにいけるんだろう。一つになれるんだろう……
こうして身体を重ねても、心に触れたと思っても、ただそれだけ。その先にはどうしたら……?

でも、こうして目を閉じて、竜児の鼓動と重ね合わせていれば、
何となくでも一つになった気がする。これ以上ないくらい近くにいる気がする。
トクントクンいってる竜児の心臓に合わせるように呼吸を……する……? する??

あれ? なんかずれるわね。
なんか速くなってる、竜児の心臓が……どんどん速く……

「って、ちょっとあんた?」
「おう!? どっ、どうした?」
「どうした、はこっちの台詞よ。なに静かに発情してんのよ?」
「しょっ、しょうがないだろう? 暖かいし、柔らかいし、そりゃ少しはドキドキするって……」
「おぉ怖い。このままここにいたら、まーた襲われちゃうわ」
「……襲わねえよ」


268 :【 - midnight - 】 61 ◆askgvpoGB. :2009/06/12(金) 00:01:03 ID:NbPqsIvi


拗ねたような声を聞き流しながら、竜児の背中から肘を立てて起き上がる。
ずりずりと更によじ登る。竜児の顔の近くまで移動して、おんぶみたいに首に手をまわして、
その顔をのぞき込むと髪の毛が竜児の頬のあたりに落ちた。

「ほんとう?」

と、耳元でもう一度聞いてやる。


「本当だよ。当たり前だろ?」
「…………ぉ…っ………ぃ…ょ…………」

微かな、声で――――


「は? いま何て言った?」
「知らない」
「何だよそれ? ちゃんと言えよ大河」

そう。聞こえないように囁いたんだから、聞こえないよ、竜児?

「うるさいハゲ」
「おう!? ばっ!……おまえ、耳は止めろよ! くっ、くすぐったっ!」
「聞こえない耳なんか食ってやるわ! あぁ……んっ!」
「おおう!? うおうおうおう?! 舐めるな、大河っ! おおいっ!」

……聞こえなくたって……言わなくたって分かるでしょ?
分かれよこのばかっ! くすくすと笑い声が止まらない。


いつにない必死さで身をよじる竜児。
こいつ、耳が弱いのかな?なんて考えてると、振り落とされて、布団にもつれて落ちちゃった。

「ったいなぁ、もう……」

…………あ、何か座ってこっちを睨んでる……ぷぷ、ちょっとからかいすぎたかな?

「なぁ、大河……」
「何よ? 今度はもうちょっと優しく下ろしてよね」
「そんなこと言うってことは……もしかして、俺とこういうことするのは、嫌なのか?」







「は?…………あんた何…………なに言ってんの?」




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


269 : ◆askgvpoGB. :2009/06/12(金) 00:01:54 ID:/Nr7BdJg

本日はここまで、ありがとうございました。続きは数日以内には。


270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:11:06 ID:CTOjMAe0
>>261
待て。それじゃシリアスでもギャグになっちまうw前振り台無しじゃねーかw

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:28:37 ID:mYirD4HN
>>269
確かに九割がたエロだった気はするけど。竜虎がへんt……いやたいへんラブラブだったので俺は好きだ。

>>261
奥ゆかしくもロマン溢れる行間が想像できなくなるwやめてw

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:29:20 ID:I+bGKy2M
竜虎新聞 夕刊 6月11日付

――あなたにとって、ギシアンとは?
「……そうね、エンターテイメント、かしら」
――なるほど。これまで様々なギシアンに挑戦してきたわけですが。
「いろんなシチュエーションがあったわね。一番思い出が深いのは……掃除用具いれの中かしら(笑)」
――狭い中でのギシアンは大変だったでしょうね(笑)
「掃除用具いれが倒れた時はもうどうしようかと思ったわ」
――恋ヶ窪先生が助けてくれたんでしたよね。では、今後の展望は?
「とにかく皆さんの予想を良い意味で裏切るギシアンを作っていきたいですね」
――最後にこれをご覧になっている皆さんに何か一言お願いします。
「これからも、皆さんと喜怒哀楽を共に出来るようなギシアンを竜児と作っていこうと思います! ぜひぜひ応援してくださいね!」
――ありがとうございました。


「……みたいな取材」
「来るわけねえだろ」

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:39:16 ID:uk3MSB1j
勢いで書き始めたら日を跨いでしまったぜ
ID変わる前に書き上げたかったが致し方無し
>>262の続きだ

>>261
ロマンが台無しwww

>>269
ナイスアフターハグ
俺のホーミングアミュレットが…いやなんでもない

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:39:22 ID:uk3MSB1j
「Cカップですね」

「はい?」

「う、うそ…」

店員にスリーサイズを図って導き出された結果は思いもよらない事実を示した。
難攻不落の絶壁と思われていた大河の胸に、
いつの間にか平成新山のごとくふくらみが形成されていたのである。
しかも寄せれば奥多摩に匹敵する谷間も出来るCカップ。

しばし沈黙が続く。
二人とも何が起こったのかわからないような顔をして下着売り場にたたずむ。
口火を切ったのは店員だった。

「お客様、このサイズでしたらこちらのものと同じデザインのものがございますが…」

「…奇跡だ」

「はい?」

「…奇跡よ」

「お、お客様?」

「やったな…大河!」

「うん…竜児!」

思わず手を取り合って見つめ合う二人。
一方、取り残されて何がなんだかわからないといった面持ちの店員さん(27歳・彼氏あり)

「あのう、お客様?こちらですとただいま三着お買い上げいただきますと二着分のお値段になりますが…」

「はいっ!それにします!あ、色は同じじゃなくちゃ駄目ですか?」

「ちょっと竜児!!なんであんたが決めるのよ!」

「こ、こちらは型番が一緒ですから色違いでも大丈夫ですよ」

「わかりました。だってさ。これにしようかぁ大河!?」

「なーにひとりでテンション上げちゃってるのよ!一応試着くらいさせてよね!」

「お、おぅ。すまねぇ」

「ではお客様、こちらへ…」


で、結局。
未知なる領域に目を輝かせながら試着した大河は、
ターコイズブルーとオフホワイト、サンライトイエローのフラワーリボンブラジャーを購入。
三着セットで4980円也。

一方、竜児はというと。
昨夏に大河を泣かせた要因である「哀れ乳」がまったく哀れじゃなくなった件について
妙に震えるぞハート燃え尽きるほどヒートしたおかげで羞恥心など吹っ飛んでしまい、
待ってる時間も苦にならず、鼻歌を口ずさむほど余裕をぶっこいていたくらいであった。
そうして、買い物を終えた大河と手をつないで意気揚々と帰宅の途についたのであった。

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:42:55 ID:HV0pGoGw
「レコ直調べネタで一本書けると思ったら書けなかった。」
何を言ってるかry

http://www.barks.jp/news/?id=1000050150

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:45:05 ID:C3cy7glk
結婚から十年。なかなか子宝に恵まれない大河と竜児は、排卵誘発剤による不妊治療の末、
ついに神様からの贈り物を授かる。

しかし――

「奥様のおなかの中には二人のお子さんがいます。双子です。
 ですが‥‥、奥様のお体は一度に二人の子を産むことには耐えられないでしょう」

望むと破滅することになる。青春とともに振り切ったはずのジンクスが、
最凶最悪の形で蘇る。







そんなド欝極まる話はどうですか

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:49:02 ID:gQcdWJak
>>276
スレチ

>>274
ターコイズブルーとサンライトイエローで噴いた。読んだの20年前だぞ。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 00:51:16 ID:CTOjMAe0
>>276
ニヤニヤできなそうなので、超・嫌!

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:16:04 ID:I+bGKy2M
>>276
以前には鬱ストーリーもあったわけだし、別に許可なんて取らずに自由に投下したらいい。
ただまぁ……救われない話なら個人的には読まないかな。
竜虎に愛情が感じられない、ただ自分が書きたい話の道具にするだけっていうなら他の主人公なりオリキャラなりでやれば良いだろうし。

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:19:59 ID:uk3MSB1j
下着売り場から出たあと下のフロアに向かう二人。
なにやら寄り道をしていくようです。

「なぁ大河。ケーキ、買ってくか?」

「え?竜児のおごり?」

「もちろんだ。お祝いのケーキだからな」

「ななななななによ!べっべっべつに大したことじゃないんだから!」

「大したことだろう。お前の悩みがひとつ減ったんだ。こんなに嬉しいことはない」

「あーら、それはやっぱり大きい方が好みってことかしら?このエロ犬ッ♪」

「違うって!俺は大きさにこだわりなんかねえ!ただまたお前がプールの授業のとき傷つくんじゃないかと…」

「ふふっ♪わかってるわよ。ありがとう竜児」

「おぅ。クラスが違うからな。今年は溺れても助けてやれねえ」

「去年溺れたのはあんただったけどね」

「ぬ。でも大河が助けてくれたんだ。感謝している」

「当然よ。だってあんたは…私んだもん。それに…今は一番大好きな人だもん♪」

「俺は本当に幸せもんだな」

「私もよ」

「さて、ケーキ屋に着いたし何買おうか?」

「私お星さまケーキとチーズケーキ!あとそれからそれから…」

「おいおいそんなにいっぱいは買えないぞ」

キャッキャッウフフと笑いながら楽しそうにケーキを選ぶ虎と竜なのであった。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:20:12 ID:uk3MSB1j
大河の両親の分も含めてケーキを買って店を後にした二人。
気がつけば雨はもうすっかり上がっている。

「雨、上がってるね」

「おぅ、綺麗な夕焼けだな」

「明日は晴れるかな」

「暑くなりそうだな。そしたらもうすぐプールびらきだ」

「そういえばさ」

「うん?」

「あんたに作ってもらった偽乳パッドあるじゃない?」

「ああ、そうだな。まだちゃんと持ってるのか?」

「うん。あれ『お嫁に行くときは、必ず持っていくわ』って言ったじゃない」

「そういえばそんなこと言ってたような…」

「あんたからプロポーズ受けた時点で持ってく必要無くなったのよね」

「確かにな」

「でもやっぱり嫁入り道具として持っていくわ」

「おぅ?またどうして」

「せっかくあんたが作ってくれたものだからよ。最高のプレゼントだわ」

「そう言われると恐縮だな」

「それにね、もし女の子が生まれたとしたら…私に似て哀れまれる胸になる可能性もあるわけ。遺憾だけど」

「本当は気にする必要なんか無いけどな」

「でも女の子は気にするの!だからそのために…ね?」

「俺にとっても思い出の品だしな」

「そーよ!でもなるべく必要無くなるようにイソノボンボンたくさん取らせるわ!」

「イソフラボンだろ」

「そ、そうだったわね」

じめじめとした季節はまだまだ続く。
でもこの二人にはひと足先に夏が到来したのであったとさ。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:24:58 ID:nhr4XiwM
>>274
きっと竜児が愛情マッサージで育てたんだな・・・とか考えだしたらssが出来そうな気がした。
が、俺には文才がないのでこのスレの才能ある方々に任せることにする。

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:31:09 ID:zQfqu9CI
>>277-279
じゃ

結婚から十日。子宝を望む大河と竜児は、排卵誘発剤による不妊治療の末、
ついに神様からの贈り物を授かる。

しかし――

「奥様のおなかの中には六人のお子さんがいます。六つ子です。
 ですが‥‥、奥様はまだまだ産むつもりでいらっしゃいます」

その後さらに六つ子を出産し合計12人の子供(全員大河そっくりの娘)を持つ事となる。しかし大河はさらに子供を望むジンクスが、
ギシアンの形で蘇る。






こんな話ではどうですか

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:37:14 ID:uk3MSB1j
エキストラストーリー。いわゆるおまけである。

「そういやなんでいきなり俺誘って下着買いに出かけたんだ?」

「だってほら、衣替えしたじゃない」

「それが何か関係あるか?」

「大ありよ。今はベスト着てるけどもうすぐ暑くて着てらんなくなるのよ」

「!!そうか、そういうことか。女子はいろいろと大変だな」

「鈍いアンタにしては勘が冴えてるわね。だから見られてもいいようなのを買おうと思ったのよ」

「透けること前提なのかよ」

「当然じゃない。男子に見られるのも想定済み。まあ何か言ってちょっかい出してきたらきつーくお仕置きするけどね」

「すまん」

「なんで謝るの?」

「俺も男だから透けてたりするとつい目が行っちまう気持ちはわかる。でもそのことで嫌な思いさせるのもごめんだ」

「変に真面目なんだから。それに私は別に竜児になら見られてもいいのよ?そのために今日つきあわせたんだからね」

「ちょ、お、俺は別に見たいわけじゃ…」

「遠慮しなくていいのよ。ほらほら♪」

「よ、嫁入り前の娘がそんな胸元ひらひら開けたりしちゃいけません!」

「ふふふ、本当に純情なんだから竜児ってば♪」

「あんまりからかわないでくれよ…どうにかなっちまいそうだ」

「まあこのへんにしといてあげるわ。今日は本当にどうもありがとう」

「…おぅ」

見つめあう二人。重なる唇。
これから訪れる夏に向けてまた一歩近づいた二人であった。

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:41:58 ID:gQcdWJak
>>209
みのりんのほうが、まだずっと竜児に近いんだよな。大河は竜児が自分を異性として意識してくれたと
喜んでいるけど、まだ好きって事じゃない。

わかった上でみのりんに言ってるのか…

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:42:32 ID:uk3MSB1j
眠いしきりもいいのでこのへんでおやすみなさい
あとペタンコ大河マンセーの方々、ごめんなさい
俺はおっぱいが好きなんだ

>>282
なんで大河の胸が膨らんだのか?
そしてなんで体型の変化に竜児は気づかなかったのか?
その解もちゃんと書きます

>>277
これ書くためにネットで下着の通販サイトいろいろ見まくった
たまたまターコイズブルーとかあったからこれはもうサンライトイエロー出すしか無いだろと
さすがにメタルシルバーはねーよと思ったのでボツにしました
基本的に透けても目立たない色を選んだつもりだが俺はおっさんなので実際のところはわからん
あと透けブラは男のロマンだ

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:43:08 ID:uk3MSB1j
>>286
                        ______
                        \        \
     _, -、                  |,.\        \ <すいません
.  〃´ ^⌒ヽ               /   \        \ 私が悪ぅございました
.  i{ /{八人}i              /    ,. i \_______\ 大河さまはCカップです
  八ハ#゚ 、゚ノハ  パンパン       |    /.| |\||_______||~
  ノノ ノ)iてと八    ..         | .|   | | |  ||          ||
 ( (く/_j」〉ノ )   .  _./⌒..───' | / | | .||          ||
     (_ハ_)     ..  __/⌒ 二二ニニ ノ  U  ||        ||

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 01:47:57 ID:uk3MSB1j
>>263
確かにセックスメインの話に見えるけど根本には大河の竜児への深い愛があるからね
欲望のままに蹂躙するのとは違うものだし俺としては全くアリです

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:09:47 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
また6レスほど借ります。
『大河がおとなしい女の子だったら』がテーマです。

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:12:04 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
悪評だけが本体を置いて先走り、誤解を解くことに明け暮れた1年。
数人を残し、また誤解を解くところから始めるか、憂鬱な一年の始まりだ。

ドン!
「うっ!」・「キャッ!」

「大丈夫か」

「うぅぅ……大丈夫です、たかすくん」

経験で分かる、無駄に怖がられるんだろうな。周りの眼が痛い。

「ヨイショ!っと、ごめんなさい高須君。私、ボ〜っとしてた」

意外だった、怖がるどころか俺に柔らかく微笑んでくれた。
俺を見上げた一見幼さを残した顔は、将来を約束された美しさが片鱗を見せていた。
光に透かしたカラーストーンの様にキラキラ輝いて見える。
カラーはイエローオレンジ、とても優しい色だ。

宝石みたいな美少女って実在するんだな。

幻想の世界に導かれていた俺の意識は、周りの視線に因って戻された。
惚けてる場合じゃない。
「俺も前見て歩いてなかった、スマン」

寝ているペットの仕草を見て、笑いを堪えるみたいに優しい笑顔でクスクスとまた笑った、何だろうか。
「……やっぱりだ」
「何でもないです。私、教室に行くので」

「あぁ、本当にすまなかった」

立ち去る後ろ姿を自然に目が追う。あの子の魔法、魅力だろう。
それ以上に初めての疑問も残る。
『あの子、俺を怖がってなかったな』


「高須、また同じクラスだな」
「宜しくな、能登、北村」
「見てたぜ高須。女子の後ろ姿なんか見つめて、惚れたか」
「高須にしては珍しいな」

「違う、そんなんじゃない。」

強く否定した。不用意に距離を縮めるのは危険、これも経験が思考より先に口を動かす。
好意で接しても怖がられ拒否される、今まで何度も見てきた光景だ。

でもあの子だったら、淡い期待が胸を走った。

無理か。
でも、会話くらい出来る関係になりたい。あの子は俺を怖がらない貴重な存在だから。

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:16:09 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
  +×+×+×+

痛っ、まだお尻が痛いな。

高須君は噂と違ったな、やっぱり。
私のことは知らないみたいで残念だったけど。
でも今年は同じクラスだし、少しは仲良くなりたいな。

「おっはよう、大河」
「おはよう、みのりん。また一緒だね」

これで学校は楽しくやれそうだな、ちょっと楽しみ。

  +×+×+×+

「ただいま」
返事は聞こえない。
当然、私は一人暮らし。
でも挨拶をする、毎日する、声を出して誰も居ない廊下に向かって。
これは確認、私にも習慣が残っている事に安堵できるから、だから返事がなくても構わない。

さて、着替えて夕食でも買いに行くか。

自室を目指し歩きながら周りを見る、広い家。
こんな所に一人で住んで、勿体ないな。
あと二人くらい居たら、この無機質な空間にも暖かみが出るのに。

自室に入ったらまずカーテンを閉じたまま窓を開ける。
これはある日を境にできた、毎日の日課。

「泰子、洗濯物はこれで全部か」

そんな時間か。

高須君が洗濯を開始するのは19時前、もう少しすると

「行ってきまーす」
「気をつけてな」
「はーい、リュウちゃんもね」

お母さんが出勤、いつもの通りだ。

何度が見たけど高須君のお母さんって若い、最初はお姉さんと思った。
聞こえる声も、言ってる事もそれを想像させたし。
昨日は『美味しいよ、これ。ほら、リュウちゃんも』って、賑やかな光景を想像させること言ってたし。
今日の夕食は何だったんだろ。


何だか金魚鉢を眺める子供みたい。

キラキラと変化する金魚鉢を無心に眺めて、僅かな事象で笑顔になる子供。

実際、金魚鉢の中に飼われてるのは私か。

  +×+×+×+

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:18:04 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
「お願いしますね、逢坂さん」

「はい、失礼します」

頼まれてしまった、高須君への用事。
自然と身体は軽くなり足早になる。

何かお話し出来るかな。

家のこと聞いてみようかな、でも私からこの話題も不自然だし。
考え過ぎ、ただのクラスメートなんだから自然に普段の生活について。

ダメだ、家の事ばかりしか思いつかない。

今日は流れに身を任せよ。

「高須君」
「はい」

「何それ」
「えっ、何か変だったか」

「変だよ、男子が女子に呼ばれて『はい』って。それにクラスメートなんだし」

可笑しい、高須君。
マジメと言うか可愛いと言うか、面白い人ね。
これは予想以上だ。

「これ、先生が高須君に渡して下さいって」

「何だ。書類か、付箋に何か書いてあるな」

『ここに印鑑を押して再提出をお願いします。  恋ヶ窪 』

何であの先生は大切な提出物を人手に。
でも、逢坂に持たせてくれた事は感謝できる。

しかし職員室に行った時も明らかに怖がってたしな。教師にまで恐れられたか、泣けてくる。

「顔色、悪いよ。何かあったの」

「いや、何でもない。ただ泰子が印鑑を押し忘れたみたいで」

お母さんだ。
これを聞けば自然に家の話しが聞ける筈。
そしたら私の知らない高須君がもっと出てくるかも。
私、もっと高須君のこと知りたい。

「泰子って」

「あぁ、母親のこと。つい癖で」

「へぇ、高須君お母さんのこと泰子って呼んでるんだ」

「変だよな。家は二人だからさ、つい呼んでしまうんだ」

「ううん、仲良さそうで良いよ。」

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:20:04 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
家の話し聞くとテンションが上がる。
あれかな、自分の好きな作家さんの話題が授業中に出る嬉しくなるのと一緒かな。
ちょっと意地悪してやろ。

「高須くんは何て呼ばれてるの」

「俺か、俺はその、竜児だ」

やっぱり言わないか。
私、お母さんが『リュウちゃん』って呼んでるのが好きなのにな。

でも、さっきから私の心にムクムクと湧いてくるこの気持ちは何。
やっぱり、高須君の口から聞くまで諦められない。

「へぇ、他には。ほら、家族だけの呼び方とかあるじゃない」

「いや、他には。偶に、偶にな、リュウちゃんって。似合わないだろ」

「ううん、良いと思うよ。やっぱり仲良しなんだね、お母さんと」

「まあ、親子二人だけの家だしな。あとクラスのヤツには言わないでくれよ」

「うん、言わない。高須君と私の秘密にする」

「逢坂の家は」
「家は普通」

「兄弟とかは」
「私一人っ子だから。じゃあ、用事あるから」

「あぁ、ありがとうな書類」

あぁ、楽しかった。
『リュウちゃん』だって、知ってる筈なのに本人から聞くとまた新鮮だわ。
もし、私が家族だったらあのお母さんなんて呼んでくれるだろ。
『たーちゃん』『たいちゃん』やっぱり『大河ちゃん』かな。

あれを聞かれた時は少し動揺したけど、もう大丈夫みたい。
昔みたいにこの話題で萎縮することはない。

今度は高須君に私のこと少しでも知ってもらおう。

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:22:05 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
  +×+×+×+

知り合いでもない女子に怖がられない、そして会話まで。
こんな事は初めてだ。

逢坂大河。
不思議な子だ。もっとあの子を知りたい。

「何やっての、高須。難しい顔して」

「能登。あのさ、逢坂ってどんな奴なんだ」

「珍しいな女子の話しなんて、やっぱり惚れたか」

「だから違うって。あいつ、俺を怖がってないみたいなんだ。」

「へぇ、珍しいな。でも逢坂なら何となく理由も解るな」

「何故だ」

「あいつはみんなに平等だからな」

「へえ」

「良い言えばな。悪く言えば他人に興味がないと言うか、自分から関わろうとしない」

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:23:24 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
「クラスメートの悪口は好くないな。」

「北村、判ってるさ。あいつは話し掛けたら愛想は良いからな」

「では、何故あんな事を言うんだ」

「何となく上辺だけと言うか、社交辞令的な感じがな」

「それは能登が受けた印象だろ、だったら何も知らない高須に悪い印象を持たすな。
逢坂も単に人見知りなだけかもしれない」

「悪かったよ。俺だって逢坂の事は嫌いじゃないから」

「なら良い。新しいクラスで日も浅い、要らぬ悪評など発てず仲良くやろうではないか」

「解ったよ。でも俺は高須と逢坂って似てる気がするな。」

「どんな所が」

「相手に対して当たり障りのない態度とか」

「俺はこの顔で誤解を受るんだ。自然にそんな態度にもなる、それは逢坂に失礼だ」

「確かに逢坂は見た目、可愛いしな。俺もあんな彼女が欲しいよ」

「解ったから能登。要はお前も逢坂と仲良くなりたいんだろ」

「『お前も』って、高須は逢坂と仲良くなりたいのか」

「そりゃなりたいさ」

「これは珍しい。何人たりとも寄せ付けない硬派高須が」

「茶化すな。逢坂は俺を怖がらない貴重な女子なんだ。俺だって女子と話してみたい」

「惚れたか」

「だから、違う。あっち行け、授業が始まる」

「悪かったよ、高須。なぁ高須」

「ほら能登、本当に授業が始まる。高須は怒ってなどないから、なあ高須」

「あぁ」

怒ってなどない、お前も俺を怖がらない貴重な男子だ。

逢坂と話した時、能登が言ったような印象は受けなかった。
逆に優しい雰囲気を出し、笑顔で話してくれた。
麗らかな太陽の下で昼寝しているような心地良い時間だった。

俺も仲良くなって、もっと逢坂のこと知りたいな。

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 02:25:00 ID:YxHenHCw ?2BP(1500)
次はいつになるか分かりませんが続きます、ベタな展開でベタな恋愛を書くつもりです。

ありがとうございました。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 03:40:39 ID:/ubfH5a5
>>296
こんな大河も新鮮でよろしおすなぁ。
続き楽しみにします。

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 06:56:29 ID:lC6nGIhy
>>296いいよ>>296
大河かわいいよ大河
素敵にベタな展開まてます

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 07:33:13 ID:QdiMrnni
>>296
いいね。続き楽しみですわ

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 10:17:53 ID:CTOjMAe0
>>151
超今更なんだけど、シリアスに結局移行したけど、途中の脳内都合良変換大河とか、お風呂に後先無特攻大河とかすごく好きでした。もうおバカ展開にはならないだろうけど、またあーゆーの読みたいデス♪

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 10:23:02 ID:rAJwWHLt
>>296
こういう大河も…いい
たぶん地声に近い釘宮声になるだろう

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 15:28:24 ID:/ubfH5a5
>>301
マリみての髪の毛ドリルな娘みたいな感じ?

303 : :2009/06/12(金) 16:03:30 ID:xR7EHXNy
ふと思った
竜児ならブラジャー自作出来るんじゃね?

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 16:21:42 ID:I+bGKy2M
>>303

「アンタ何してんの……?」
「おう? 何って……見ての通りブラジャー作りだ」
「ブラジャー……遂に変態もここまで来たのね……遺憾だわ」
「おいおいお前がつけるんだぞー? ちょうど良い、仮縫いが終わったからちょっとお前着けてみろ」
「えっちょっ待っ」
「はい脱いだ脱いだー。ほれ、バンザーイ。よし、いい子だぞー、あ、マチ針気をつけてな」
「……(こういう時の竜児って何でこんなにパワーがあるんだろう……)」
「お、ピッタリだ。よし、じゃあ後は本縫いして完成だな!……さて、大河」
「な、何よ……」
「何よじゃねえだろー? せっかく脱いだんだ。……な?」
「……遺憾だわ」


ギシギシアンアン

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 16:32:26 ID:DlhrVeau
>>304
なんという自然な流れw
おそらくμm単位で大河にジャストフィットするんだろうなぁ

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 16:32:58 ID:QdiMrnni
「そういえば、お前が俺の家に夜襲をかけた次の日の朝に携帯に電話したろ?」
「うん」
「…なんで俺の携帯の番号知ってたんだ?」
「ギクッ」
「…お前まさか…」
「な、何よぅ…」
「ふんふふ〜ん♪」
「い、言いなさいよばか!」

キャッキャウフフギシギシアンアン


そういえばなんで知ってるんだ?誰か教えてんぬ

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 16:53:04 ID:fvT7uVf9
言われてみたらたしかに
何で知ってたんだ・・・・・


308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 17:03:50 ID:Enb+D+SB
家に侵入→携帯発見→番号を控える→竜児発見→襲い掛かる→(ry

……ないな

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 17:04:40 ID:zQfqu9CI
それはもちろん
大河は実はずっと前から竜児の事を好きね狙ってたからだよ
木刀襲撃は知り合って同棲できるようにさせるための伏線。全ては先を完全に読みきっていた大河の計算だったんだ! ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー!!!

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 17:26:01 ID:0bDrfQnp
連絡網で知ってたんじゃない?原作では家の電話じゃなかったっけ。

俺は竜児が「親戚の不幸か」と考えているほうがよっぽど引っかかった。(w

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 17:26:50 ID:EwhJbT86
住んでる家もなんで知ってたんだってことに
住所調べた時に念入れて電話番号も調べたんじゃね?

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 17:27:30 ID:QdiMrnni
じゃあ北村に告白したのも竜児に名前で呼ばれるためなのか。
哀れ乳事件のも自分で書いて一年の時に新聞部つぶして、パット製作も予想済みだったのか。
竜児は私のだぁ事件もフラグを立てたつもりだったのか。

策士だな大河…あれ、窓が開いてる…?

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 17:30:23 ID:QdiMrnni
アニメでは携帯電話だったよな?
持ったまま喋ってたし、携帯の連絡網なんてないし。
タウンページに携帯電話なんてのってねぇぞw

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 17:32:57 ID:lGkEflho
大河って生理来てるの?

みのりんやあーみんと違って常にイライラしてるから、「あの日」が分からない

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 18:13:04 ID:39jIbTUw
実は大河の超能力

その名もトラパシー

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 19:31:24 ID:CTOjMAe0
しかし原作もアニメも終わっているのに、初期の初期が謎なんて、やはり侮れねーとらドラw

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 20:11:58 ID:X8Zxjq/r
>>311
住んでる家を知ってたのは、某所で出てた

孤独に一人暮らししてた一年生時代から
お隣から聞こえてくる仲良し母子の会話がずっと聞こえていて
自分もその輪に加わりたいとずっと願ってた説
を推したい

竜児の家族は母親のやっちゃんだけで、そのやっちゃんは
朝方まで帰ってこないってのを知ってないと
あんなタイミングで襲ったりしないだろうし

>>313
ワイヤレスタイプでなかったっけ?

318 : ◆fDszcniTtk :2009/06/12(金) 21:19:45 ID:gQcdWJak
新作投下。

短編だが、ためしにトリップ付けてみる

タイトル:ねぇ竜児

319 :ねぇ、竜児 ◆fDszcniTtk :2009/06/12(金) 21:20:33 ID:gQcdWJak
「ねぇ、竜児ぃ。今日のお昼ご飯、何?」
「さっき朝飯食ったばかりだろう。カレーチャーハンだ」

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ねぇ、竜児ぃ。シャーペンの芯なくなっちゃった」
「机の一番上の引き出しだ」

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ねぇ、竜児ぃ。カレー作らなくていいの?」
「昨日の残りだ。夕べ一緒に食ったろう」

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ねぇ、竜児ぃ。シャーペン回せる?」
「気が散るからよせ」

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ねぇ、竜児ぃ。消しゴム忘れてきちゃった」
「ほら、これ使え」

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ねぇ、竜児ぃ。消しゴム折れちゃった」
「…」
「ねぇ、竜児ぃ。聞いてるの?」
「あーーーっ!うるっせーよ!」

頭をかきむしって珍しく感情むき出しに怒る竜児に、

「なによ」

大河がこれも珍しく様子見に出る。

品行方正、成績優秀、家事全般に優れ、立てばお掃除、座れば整理、歩く時にはエコバッグ。目をつぶればお嫁さんにしたい男子ナンバーワン確実といわれるその男こそ、大橋高校2年C組、高須竜児である。その竜児が、どこに出しても恥ずかしくない竜児が、
いつも温厚な竜児が、お嫁さんにしたい多くの長所を軽く相殺して好印象を反対側まで振り切らせる可哀想なほどきつい目を、珍しくも怒りの炎に燃やしながら大河をにらみつけている。

「なによ」

気を取り直してもう一度問いただす大河に

「お前は朝からいったい何回俺の名前を呼べば気が済むんだ。一人じゃ何もできねぇのか?ねぇ竜児、ねぇ竜児、ねぇ竜児、ねぇ竜児!お前は、ねぇ竜児村の住人かっつーの」

イライラ全放射状態の人間レーザービーム兵器が食ってかかる。もちろん、ビームは目から出る。

「なによ、いつもの事じゃない。今更何言ってるのよ」
「『何言ってるのよ』じゃないだろう!忘れたのか!今日は期末試験に備えて勉強しようって話をしたろう。勉強しろよ!」
「してるわよ」
「勉強させろよ!」
「すればいいじゃない」
「気が散って集中できないんだよ!」
「はっ集中できないが聴いてあきれるわ。単に自分が注意力散漫なだけじゃない」

後ろに手をついた偉そうな格好で、大河が低い声でなじる。駄犬が吠えるから何かと思ったけど、しょうもない。躾が足りなかったみたい、と顔に書いてある。

320 :ねぇ、竜児 ◆fDszcniTtk :2009/06/12(金) 21:21:22 ID:gQcdWJak
「自分の甘ったれな態度を棚にあげてよくそんなことが言えるな」
「誰が甘ったれですって」

ずいと前に乗り出して、大河が目を眇める。普通ならびびるところだが、今日は竜児も日頃使っていないスイッチが入っている。瞳のあたりでピピピピピと聞こえてきそうな、エネルギー充填120%状態の視線を大河に突き刺しながら

「毎日毎日俺におんぶにだっこだから、その舌に俺の名前が染みついてんだよ」
「駄犬の分際で言うようになったじゃない。お仕置きが必要みたいね」
「これだよ。都合が悪くなるとすぐ暴力でごまかす」
「ごまかすって言ったわね。その辺にみっともない死体をさらす覚悟は出来てるんでしょうね」
「ごまかすって言われたくなかったら証明して見たらどうだ」

魂の取引を持ちかける悪魔のようにニタァと口を広げ

「証明?」
「おうよ。お前が俺べったりじゃないことを証明してみろ。夕飯までに俺の名前を一回呼ぶごとに罰金100円だ」

立ち上がった竜児が、料理に使ったコーンの空き缶を持ってくる。きれいに洗った空き缶をコンと勉強机代わりのちゃぶ台の真ん中に置く。

「何よそれ、私から金を巻き上げようっての?」
「馬鹿を言え。男高須骼凵A女から巻き上げた金を懐に入れる趣味はねぇ。お前がいれた金は責任を持ってエコ募金に持って行ってやる。普段自堕落な暮らしをしているお前が傷ついた地球を救うんだ。負けても心がきれいになるぜ」
「このエコ犬。で何?私ばっかり払い損なの?」
「心配するな。お前が俺の名前を呼ぶ回数が10回未満なら俺の負けを認めてやる。その時は明日の晩飯は焼き肉だ。それも100g 1000円の肉を400gだぞ。家計からじゃない。俺の懐から肉代を出してやる」

ごくり、と大河の喉が鳴るのが聞こえた。

「ば、馬鹿にしないでよ。5回で十分よ。あんたの名前なんか呼ぶ必要ないんだから、この馬鹿犬」
「くくく、俺の寛大さをありがたく受け取っておけよ。10回だ」
「ちっ」

こうして、ある雨の蒸し暑い日曜日。ぼろアパートの2階にある2DKで、心底どうでもいい勝負が始まった。

「ねぇ竜児、終わりの時間は何時?」

ぷっと竜児が吹き出す。

「…」
「今のはノーカンにしてやる」
「あとで後悔するわよ」
「ノーカンだ。終わりは4時な。たっぷり6時間あるぞ。1時間に1.6回以下ならお前の勝ちだ。さぁ、どうなるか楽しみだなぁ」

ニヤリ。ギロリ。妙な表情を交換して勝負開始。しかし、事態は思わぬ展開を見せる。いや、思ったとおりと言うべきか。

「あーばっかみたい。こんな勝負。とにかく、関係ない話をしてれば私の楽勝なんだから。竜児も馬鹿な勝負に出たものね」
「……」

閻魔大王を罠にはめた悪人のようなツラで、竜児がニヤリと笑う。

「ふん、このくらいサービスよ。今からが勝負なんだから」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

321 :ねぇ、竜児 ◆fDszcniTtk :2009/06/12(金) 21:22:26 ID:gQcdWJak
「ほんとにつまんないこと考え出すんだから。だいたい竜児だって私のこと大河、大河って呼んでるじゃない」
「……」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「あーあ、駄犬がつまんないこと考え出すから退屈になっちゃった。ねぇ、駄犬、今日のお昼何時に作るの?」
「駄犬呼ばわりしても返事しないぞ」
「何よ、竜児って呼ばないと返事しないつもり?」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ねぇ、お腹すいた」
「まだ10時半にもなってないだろう。いい加減にしろ」
「お菓子食べていいでしょ?」
「まったく。食い過ぎるなよ」

ぱっと明るい顔になった大河が立ち上がる。

「竜児、お菓子どこだっけ?」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「竜児ぃ、チョコボールの封切っていいでしょ?」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「もう絶っっっっ対にあんたの名前なんか呼んでやらないんだから。…あれ?竜児、見て見て!銀のエンゼル当たってるよ!」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「お前なぁ、これは無いんじゃないか?」

ちゃぶ台を前に竜児がため息をつく。

大河なりに努力したのだろうが、あっさり10回に到達。現在11時20分。およそ8分に一度竜児の名前を呼んでいた計算になる。意識して却って呼ぶ回数が増えているんじゃないだろうか。あまりのことに大河も真っ白に燃え尽きて死んでいる。
全力を尽くしたというより、自分の姿の映った鏡を見せられて死んだようなものだが。

「もういい。これでわかったろう。勝負はお前の負けだ。少し早いが飯にするぞ」

そう言って竜児が立ち上がる。カレーチャーハンと言うと聞こえはいいが、カレーのこびりついた鍋を暖め、冷えた飯をいれて混ぜるだけである。油だらけの鍋を洗う洗剤が減るのでエコだし、こびりついたカレーは丁度いい味加減になる。
竜児はずっと前からこうしてカレーの後始末をしている。まぶしただけなので中辛でも大河の口に合うのも好都合。

「ほら、元気出せ。もう勝負は終わりだ。これ食って忘れろ」

大盛りの皿を目の前に置いてやる。真っ白になって死んでいた大河もカレーの香りで意識を取り戻したらしい。ぴくりと動いてカレーチャーハン(と竜児が呼んでいる食べ物)に目を落とす。死んだ虎をも蘇らせるとは恐るべしインドパワー。
ついでにそのパワーで大河の性格も変えてくれないだろうか。変えてくれるなら日本印度化計画に協力してやってもいい。無理か。


322 :ねぇ、竜児 ◆fDszcniTtk :2009/06/12(金) 21:23:14 ID:gQcdWJak
やがてもそもそと食事を始めた大河を見て竜児がもう一度ため息をつく。これは面白く無いことになった。飯時にこんな陰気な顔をされるのはどうにも耐えられない。大河のいいところはうまそうにもりもりと飯を食う所なのだ。

しかし、カレーの香り立ちこめる部屋でアンニュイな気分に浸っていた竜児を余所に、大河はインドパワーのおかげか、徐々に持ち前の食欲を取り戻しつつあった。
皿を1/3片付けたあたりでようやくトップスピードにのると、そのままスプーンで次々にカレーチャーハンを口に運んで竜児を安心させる。

「あんたねぇ」

大河がスプーンで竜児をびしっと指したのは、あらかた食べ終わった頃だ。

「スプーンで人を指すな。行儀の悪い」
「勝手に勝負を終わりにするんじゃないわよ」
「勝手もなにも、お前の負けだ。逆転なんかねぇ。それともエコ募金を増やしたいのか。だったら24時間受付中だぞ」

竜児の軽口に大河が全身の毛を逆立てる。ぶわっと、大河自身が大きくなるような気がするが、最近では竜児もびびってばかりではない。食事中にこいつが暴れたことは無い。経験的にも頭で考えても今は安全だろう。

「これは駄犬をしつけるための勝負よ。ご主人として犬をつけ上がらせるわけにはいかないのよ。だからあんたに私が本気をだしたらどうなるか見せてあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「馬鹿!食事中にべちゃくちゃしゃべるからだ」
「竜児どうしよう」
「あぁ、いじるな、今取ってやるから」

スプーンからカレーをまぶしたご飯がぽとりと落ちて、スカートの上についている。カレーライスではないからべっとり染みがつくことは無いだろうが、下手に触ってすり込んでしまうと厄介だ。

「染みにならない?」
「このくらいなら大丈夫だろう。洗濯して染みが取れないようだったらもってこい。俺が抜いてやる」

ご飯粒を慎重にとり、ウェットティッシュで丁寧に生地を湿らせてトントンたたく。どうやら染みにならない様子。

「よかった。何の話だったっけ。そう、あんたに本気を出した私の姿を見せるためにも、途中終了なんて許されないのよ」
「はいはい。で、どうするんだ」
「どうするもこうするも、4時まで続けるだけよ」
「好きにしろ。で、昼休みはどうするんだ?」
「勝負に昼休みも夏休みもないわよ」
「そうか、じゃ、さっきの分100円な」
「…ちっ」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 


323 :ねぇ、竜児 ◆fDszcniTtk :2009/06/12(金) 21:24:08 ID:gQcdWJak
「ほんとにつまんないこと考え出すんだから。駄犬は駄犬ね」
「午前中も似たようなこと言ってなかったか」
「うるさい!竜児は黙ってて!」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「竜児、デザートないの?」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「もう寝る!いい?ちゃんと番犬として私の身に危機が及ばないように見張ってるのよ!」
「お前は数え切れないほどうちで寝ているが、一番やばかったのは涎をたらしたお前の寝顔だったぞ」
「うるさい!いいから黙ってなさい!…あ、ねぇ竜児座布団一枚とって」

チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ん…竜児、今何時?」
「おう、2時半だ」
「…そう、もうちょっと寝るわ」

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ああぁ、よく寝た…竜児、アイス食べたい」
「バニラとチョコどっちがいい」
「バニラちょうだい」
「ほら。こぼすなよ」
「うん」
「うまいか」
「うん」
「目、さめたか」
「さめた」
「200円」
「……ちっ」

チャリン、チャリン。

◇ ◇ ◇ ◇ 

「ま、こんなもんだな」

時刻は4時。ひっくり返した空き缶の中には2300円入っていた。6時間のうち、2時間昼寝していることを考えると午後もほとんどペースを落とさずに竜児の名前を呼んでいたことになる。さすがの竜児もあきれるばかり。軽口をたたく気にもならない。
駄犬にご主人様の本気云々といっていた大河も、歯を食いしばって体を震わせながら空き缶を睨みつけている。あと3分もすれば、いたたまれなくなって空き缶が逃げ出すだろう。

「ま、あんまり怒るな。お前も…」「うるさいっ!」

いきなり飛び出した叫び声に竜児が反応できたのは、傍目にはほとんど奇跡だった。怒りに任せて空き缶を叩き潰そうとした大河の右手を、野獣を上回るスピードでも出したか、あるいは大河のドジに筋肉レベルで反応できるようになったか、竜児の右手がパンと払いのけた。

「何するのよ!」

と、右手を押さえて竜児をにらみつける大河の顔が、さっと変わる。

「あんた、それどうしたの!」


324 :ねぇ、竜児 ◆fDszcniTtk :2009/06/12(金) 21:25:06 ID:gQcdWJak
大河のドジばっかり責めては居られないようだ。空き缶なんかを叩けば大河が怪我をする。だから手を払ったのは良かった。だが、空いた手で空き缶をひったくったのは余計だった。缶のふちで切ったのだろう。左手の指から血がちゃぶ台に滴り落ちている。

「心配するな。たいしたことねぇ」
「たいしたないって!どうしよう、救急車呼ばなきゃ!」
「待て。大きな声出すな。泰子がおきる」

今朝8時に帰ってきた泰子も、そろそろ起きる頃だ。血を見て騒がれた日には、治る傷も治らなくなる。

救急車を呼ぼうとする大河を落ちつかせてティッシュを取らせる。傷口を押さえて出血を止め、滴った血をぬぐう。黙って立ち上がってキッチンに行くと、輪ゴムとキッチンペーパーを引っつかんでそのまま洗面所に向かう。

「竜児、大丈夫?」
「おう」

輪ゴムで手首をきつく縛って流水で指を洗う。思ったより傷が深いせいだろう、次々に血があふれ出てくる。血の色のついた水がさっと、白い流しを紅に染める。しかし、色はにごっているから動脈を切ったわけではないようだ。単に傷が深かっただけ。
縛ったのが効いてきてやがて血が止まる。

「そんなので止めていいの?」
「応急処置だ。おう、お前、自分で切ったときはこんなことをするなよ。俺を呼べ」

やおら振り向いた竜児がえらい迫力で大河を睨み付ける。

「何いってんのよ」
「勝手に手首縛ったりするなよ。却って大事になるからな。部屋が汚れてもいい、まず俺を呼べ、いいな」
「そんなことより傷…」
「怪我したらすぐ俺を呼ぶんだ。わかったな」

有無を言わさない調子に大河が頬を膨らませる。

「…わかったわよ。怪我したら竜児を呼ぶ」
「よし…」

血さえ止まれば、単なる切り傷に過ぎない。泰子に代わって一人で炊事を始めた頃にも似たような怪我をした。あの時は泰子を心配させないように絆創膏だけで止血したものだ。さすがに今はそこまでごまかす必要は無い。消毒してガーゼを当て、きつく包帯を巻いておしまい。

「病院で縫ってもらったほうがいいんじゃないの?」
「本当はそうなんだろうな。ま、これで治らないわけじゃない。貧乏人なんてこんなもんだ」
「…」

◇ ◇ ◇ ◇ 

ビニール袋に突っ込んだ左手で茄子を押さえ、包丁で切る。痛みもあるし、押さえが悪い分、自然手際も悪くなる。さすがにいつもの包丁さばきは披露できない。

「ねぇ、竜児」
「なんだ」
「その…………ごめん」
「怪我のことか。気にするな」
「でも」
「つまんねぇ事言い出した俺も悪いんだ。喧嘩両成敗だ。これで終わりにしよう。な」
「両成敗って、成敗されたの竜児だけじゃない」

くくく。と、まな板に目を落としたまま竜児が笑う。よほど心配なのだろう、さっきから大河は横に付きっ切りで、竜児の動きの邪魔をしている。おかげでいつもより悪い手際がいっそう悪くなる。まったく、朝から晩まで竜児竜児とうるさいことこの上ない。

この手間のかかる子虎を、誰か何とかしてくれないものだろうか。などと考えているくせに、我知らず、竜児は笑みを漏らす。

「ねぇ、竜児ぃ。本当に大丈夫?痛くない?」


(おしまい)


325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 22:09:37 ID:lC6nGIhy
>>324
ねぇ竜児ぃ…ちゃんとケガ治ったぁ?(;_;)

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 22:14:30 ID:ZuBmtliX
チャリーン

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 22:49:22 ID:K0W2s/0+
ねぇ竜児、明日デートしよ?
ねぇ竜児、今日はあれが食べたい
ねぇ竜児…しよ?

大河の「ねぇ竜児」はいいな、そういや俺もSS書くときよく使ってたわ
GJ!!

328 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:10:09 ID:WGXcBPlm
>>150だが、

>>153
ありがとう。実は漢字にしなかったのは俺も迷ったから。

>>173
ありがとう。そうなんだ。対になるよう意識した。

>>175
ありがとう。ってか貴方のIFも早く読みたいよ〜。

>>184
ありがとう。おお!?体験者がいるとは。この世界に主人公がいるとしたら……それは君、かもしれない。

>>186
ありがとう。そうだよな、川嶋って結構ズバッときついけど良いこと言うよな。そして……同士よ!!

>>295
そんな大河もめっちゃイイ!!

>>300
ありがとう。実は俺も気に入っていた。多分まただせる……はず。

>>324
神よ、お久しぶりでございます。今回もたっぷりニヤニヤしたぜコノヤロー!!

ではお待たせしました。>>150続き

329 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:11:54 ID:WGXcBPlm
***

「逢坂じゃないか、あけましておめでとう」
「あ、北村君……」
私は神社で、クラスメイトの北村君に声をかけられた。
「いやぁ、クリスマスは盛り上がったなぁ、今日は初詣か?ん?高須は一緒じゃないのか?」
北村君は意外そうに尋ねる。
「あ……」
私は、昨年の、そして現状のことを思い返して胸が苦しくなった。
「どうしたんだ?」
「ねぇ、北村君……私、竜児に嫌われたかもしれない……」
そう、去年の暮れからずっと思っていたことだった。
きっかけはクリスマス。
竜児が強くしつこく言うものだから結局私はクリスマスパーティーに出た。
みんな楽しそうで、つられて私も笑顔になったけど、心は冷めていた。
何でこんなにつまらないんだろう?何故か、今心の底から笑っている奴が憎い、とまで思いそうになった。
恐らく、竜児をさしおいて楽しんでる奴らが、自分も含めて嫌だったんだ。
次の日、竜児の病室に行ったら、竜児は勝手に退院していた。
私が怒ったように竜児の家に行ったら、竜児は、
「いや、入院は金がかかるし、体もなまるしな」
なんて言って家事をこなしていた。
「そんな腰や背中に負担がかかることしたらまたひどくなるじゃない!!」
って怒ったら、
「でも俺がやらないとやる奴がいないし」
そんな……そんなことを言われた。
「私が……」
やるから、とは言わせてもらえなかった。
「他人にウチの掃除をさせるのは違うと思うんだ。それに世の中には助けてくれる人もいないで頑張ってる人もいる。俺もがんばらないと」
他人。
その言葉が冷たく、ずっと胸に響いて頭に残った。
それから、竜児は以前のように家事をするようになった。
さらに、
「悪いが俺はこんな状況だ。あんまりお前の家に行ってやれないし、飯も作ってやれないかもしれない」
と、壁をおかれるような事を言われた。
家事をする、してもらうという接点がなくなると、途端に私と竜児の接点は激減する。
ましてや今は冬休み。
用事も無いのに家に行くのも憚られてしまって、会うに会えない。
どうも、竜児は私を意図して避けているようだった。
「私……何か竜児に嫌われるような事、したかな……?」
震える声で尋ねる。
もう、私はどうしていいかわからない。
「逢坂」
しかし、北村君は低く真面目な声で、
「高須は薄情者だと思うか?」
「!!そんなわけない!!」
何を言ってるの!?竜児がそんなわけないじゃない!!
私は、いくら竜児の親友だろうとそんなことを口にした北村君を睨みつけ、
「良かった、俺もそう思う。俺より高須の事に詳しい逢坂がそう言うんだ。間違いなく高須は薄情者なんかじゃない」
ポカン、としてしまった。
「高須は、あの目つきのせいで何でも自分の中に抱え込む悪い癖がある。だから、できれば逢坂が支えてやってくれないか。……高須を信じてやってくれ」
オマケに助言とエールを送られる始末。
竜児の親友は、やはり伊達ではなかった。
「……うん、ありがとう」
私の人生で、素直に言えた経験が数少ない心からのお礼を述べた。

***

330 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:13:10 ID:WGXcBPlm
「りゅうちゃぁん!!」
家を出ようとして呼び止められた。
「忘れ物だよぉ、ほらぁ、折角やっちゃん判子押したのにぃ」
そう言って出てきた泰子……オイ!!
「なんて格好してんだ泰子!!」
泰子は下着に俺のジャージを羽織っただけの、およそ外に出るには相応しくない……いや、たとえ室内だろうと相応しくなど無い格好だった。
「そんなこといいからぁ、ほら修学旅行の確認印」
「あ、ああ。でも入院費とか嵩んだし、やっぱ修学旅行はキャンセルして少しでも返してもらったほうが……」
「ダーメ!!せっかく積み立てたんだからね?りゅうちゃんはお勉強がんばって最高に楽しい学校生活を送るの!!」
……いつもこれだ。
俺は、それならせめてバイトくらいさせて欲しいのに。
「……いってきます」

***

がぜん修学旅行モードに突入したクラスは、盛りあがっていた。
が、修学旅行が急に沖縄五泊六日から二泊三日のスキーに変更になり、落胆の色が濃くなった。
……どうせなら中止になってお金が戻って来たほうがウチ的には良かった、という考えは暗いだろうか。
いけない、まだ今朝のことを引きずってるな。
「さて、班割りだが、これでいいかな」
北村が、それでもなんとか場を取りまとめ班割を……ちょっと待て。
「ちょ、ちょっとおかしくないかこの班割」
一応声に出してみる。
「?木原と亜美と香椎、逢坂と櫛枝、お前と能登、春田と俺、男女混合で九人。ウチのクラスは女子が多いし丁度の割り振りだと思うが……」
「いや、だけど……」
なんでよりによって大河と一緒の班なんだ。
「どうしても嫌だというなら何処か別の班に入れるが……」
「あ、いや、いいよ。構わない。変なことを言って悪かったな」
ずっと、射抜くような視線が俺の背に突き刺さる。
恐らく……大河。
少し、あからさま過ぎたかもしれない。
たまには、晩飯にでも誘っておこうか。

***

竜児。
一体どうしったっていうの?
竜児が私を避けてるのは間違いない。
私が何か、嫌われるようなことをした?
胸が痛いよ竜児。
どうして、傍にいさせてくれないの?
私、せっかく竜児のために料理の練習もして上手くなったのに。
さっきの、絶対班が私と一緒になったから出た言葉だ。
夏休み前みたいに、どうして接してくれないんだろう?
全てはクリスマスの前日からおかしくなった。
竜児が急に私を避けだした。
今日は、少し問い詰めてみよう。
そう思って、勇気を出し、力強く、
「ねぇ竜児!!」
声をかけたら、意外な返事が返って来た。
「おぅ大河、たまにはウチで飯でも食ってくか?」
「なん……え?…………今……食べてくか?…………うん……うん!!食べてく!!」
竜児が、久しぶりに誘ってくれた。
本当に、久しぶりだ。
あ、なんだったら私の腕の成果を見せてもいい。
「あ……!!すまん、大河。やっぱ無理だ。今日病院だった。そのあと泰子の用事があるんだ。悪い、また今度な」
竜児が急に思い出したかのように小走りでいなくなる。
一人ポツンと残され、感じるのは……寂寥感。
そんなのってないよ、竜児。

331 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:14:08 ID:WGXcBPlm
***

失敗した。
あんなに喜ぶとは思わなかった。
つい、自分の中の枷が外れそうになった。
だから、とっさに思いついた言い訳で逃げた。
俺は最低だ。
本当に最低だ。
最低……だ。

***

夜、たった一人の部屋でまた料理を作る。
竜児が入院してる時はまだ楽しかった。
竜児に作っていって、批評してもらって、
「上手いじゃないか」
とか、
「腕が上がってきたな」
とか言ってもらうのが嬉しくて、料理が楽しいと思い始めた。
毎日でも、作っていいと思ってた。
でも、いざ食べてもらう相手がいないと……竜児がいないと途端にやる気がなくなる。
竜児がよく料理を楽しそうに作っているのを不思議に感じていたが、ようやくわかった。
食べてくれる人がいるから、料理は楽しいのだ。
一人だと、あまり楽しくない。
竜児に、食べて欲しい……そうだ!!たしか……。
私は修学旅行のしおりを探す。
初日のお昼を確認。
『弁当は持参』
これだ、これしかない。
竜児がなかなか会ってくれないなら、食べてくれないなら、無理矢理にでも食べてもらおう。

***

修学旅行は、始まってしまった。
結局俺は修学旅行に来るハメになった。
できれば来ない方法、と策をはりめぐらせたが、結局泰子に行けといわれて断れなかった。
まぁ単位も入院のせいであんまり余裕ないし、しょがないといえばしょうがない。
「さてみなさん、お昼は各自持参したお弁当を食べてくださいね」
先生がマイクで車中にいるみんなに話す。
今、俺達はバスで雪山に向かっていた。
俺はリュックから弁当箱を取り出し……白く小さな手に奪われた。
「は……?」
「ふっふーん、竜児、貴方のお弁当はこの私、逢坂大河様がいただいたわ!!」
一体何の真似だ?ってオイ!?
「ふぁぐふぁぐふぁぐ!!」
「あ、あ、ああああ!?……信っじられねぇ……」
コイツ、本当に俺の弁当全部食っちまいやがった。
せっかく最近距離を取るのにも慣れてきたっていうのに何を考えてんだコイツ。
「ぷはっ!!あーおいしかった!!やっぱアンタの料理は美味しいわね、ホント……本当に、美味しい」
大河?な、泣いてるのか?
大河が俯いてしまった。
今、少し見えた瞳の輝きは、確かに涙ではなかったか。
「これほど美味しくはないけど、私のお弁当、竜児にあげる」
さっと顔を伏せたまま、大河は俺にお弁当箱を渡してくる。
懐かしい、俺が前に大河のために用意した猫の弁当箱。
流石に昼なしはキツイし、大河の、その絶対に食べてという強い力を持った瞳がいつの間にか俺を見ていて、やむなく弁当箱を開ける。
瞬間、俺は体を震わせた。
大河は、信じられないほど、料理が上手くなっていたのだ。
どれを食べても美味しいと感じる。この少しこげたシャケや、恐らく塩と砂糖を間違えた炒め物も美味しく感じる。
大河の弁当が、どれもこれも泣きそうなほど、美味しく感じるのだ。

332 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:15:35 ID:WGXcBPlm
***

不覚にも、大河の料理に感動してしまった俺は大河の接近に気付かなかった。
大河がニコニコ顔で、俺のすぐそばで笑ってるのだ。
「ど?ど?ど?」
「……悪くはねぇよ」
意地を、張ってみる。
しゅん、とする大河。
笑顔が曇っていく。
「でも、お前信じらんねぇくらい料理できるようになったな」
ぱぁっと大河が笑う。
「あ……」
俺は何をやっているんだ。
このままじゃいけない。
だというのに、久しぶりに大河の笑顔を見たことに、胸がときめいている。
そうだ、大河の笑顔は久しぶりなんだ。

***

スキー場に着いて、みんなスキーウェアに着替える。
何か……ダサい。
俺は大事を取って、みんなについては行くが滑らない事にした。
だというのに、
「なんでお前は俺の傍にそんなにいるんだよ」
「いいじゃない別に」
大河は俺からがんとして離れようとしなかった。
良くないんだよ、大河。
「だいたい、お前は健康なんだからスキー……って何でソリなんだ?」
「あんな長い板履いて雪の上滑るなんてつまんないし、ここ雪だから竜児が転んだ時に誰かいたほうがいいでしょ?」
つまり、やっぱり俺を心配してってことか。
それじゃあダメなんだ大河。
俺に付き合って、お前の時間が無為になるのは、俺が耐えられないんだよ。
「何だよ。俺は気にせず滑ってこいよ」
「イ・ヤ」
思ったよりも強情になってきた。
こんな大河はいつ以来だろう。
そして、こんなふうに大河と会話して楽しいと思うのもいつ以来だろう。
本当はいけないことなのに。
と、そんなことを思ってると、
「だからぁ!!何でお前がしゃしゃってくんだよ!!どうしてアタシの邪魔すんの?マジウザイ!!」
そんな喧騒がリフトから聞こえてきた。

***

333 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:16:54 ID:WGXcBPlm
「木原こそ身勝手してんじゃんか!!」
能登とかいう眼鏡が木原麻耶と喧嘩してる。
デカ乳、もとい香椎奈々子はどうしたもんかと頬に手をあて悩んでいるようだ。どうやら眼鏡と木原麻耶がリフトの席の事で喧嘩しているようだった。
全く、修学旅行に来てまで喧嘩なんてなっちゃいないわね。
やれやれ、とか思ってるとよせばいいのに竜児が入っていく。
「お、落ち着けって。何かよくわからんけど喧嘩はよくない。言葉遣いもよくない、な?落ち着こう」
「あ、高須……」
どうやら眼鏡は落ち着いたようだが、
「ふんっ!!まるお行こっ!!」
木原麻耶はそのまま我を通そうとしてるらしい。
なるほど、ようするに木原麻耶は北村君といたくて、眼鏡はそれが面白くない、と。
わかりやすい方程式だこと。
「お、おい木原も落ち着けって」
竜児がとりなすが、
「高須君には関係ないから!!」
木原麻耶がぷいっとそっぽを向いてしまう。
「そんな言い方ないだろ!!」
眼鏡が竜児に対しての木原麻耶の言い方に怒り出す。
うんうん、そうだ、竜児に対してそれは無い。でも、媚売るような真似されたらそれはそれで許せないけど。
「うるさい!!」
木原麻耶と眼鏡が取っ組みあいのようになって……。
「おぅっ!?」
竜児が押されて尻餅をついた。
背中を少し押さえて。
竜児が尻餅をついた。
背中を押さえて。
竜児が尻餅をついた。
竜児が尻餅をついた。
竜児が尻餅をついた。
竜児が尻餅をつかされた。
──────ブチィッ!!
どこかで何かが切れる音がした。私は取っ組みあってる二人の中心に割って入る。
「な、なに……よ?」
「な、なんだ?」
瞬間、眼鏡には渾身の蹴りを。
木原麻耶には張り手をお見舞いする。
「あんたら、なにやったかわかってんの?」
「な……?」
絶句したように木原麻耶が私を睨みつける。
「あんたらがしたのは喧嘩とか、修学旅行の空気を悪くしたとか、そんなバクテリアよりも小さい問題じゃないのよ」
私は怒り心頭で続ける。
「問題は、竜児に尻餅をつかせた、それだけよ、わかってんの?…………わかってんのかって聞いてんのよぉっ!!」
私は木原麻耶の首を掴み、木原麻耶は怯えたように暴れだす。
いつの間にか私は誰かに体を押さえつけられて、木原麻耶も誰かが押さえつけてて、あれ?音が聞こえないや、みんな固まって、それぞれがだれかを押さえつけてるし。
……ピィン。
音の無い世界に、それだけが音がとして耳に届いた。
視界に映るのは、クリスマスに竜児からもらった……髪飾りが……宙を舞う姿。
「───────っ」
言葉にならない。夢中で追いかける。いつの間にか、拘束は解かれていた。

***

先生が来て、北村が必死に二人を抑えて、ようやくと騒ぎは収まった。
しかし、同時に雪がちらつき始め、一旦ホテルへと戻ることになった。だというのに、
「あれ、大河?」
大河の姿を確認することが出来なかった。

***

334 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:17:59 ID:WGXcBPlm
「今スキー場の係りの人が総出で探してくれている。それでも見つからなければ警察に……」
北村君がみんなに現状を説明してる。
「凄い吹雪……」
ぼそっと呟く。
大河が行方不明になってすぐ猛吹雪になった。
私達はすぐに戻ってきたけど、大河は見つかっていない。
だから、私は……。
「櫛枝、お前その格好……!!」
北村君がウェアを着込んだ私に気付く。
「だって、じっとしてられないよ!!大河が外にいるんだよ!?」
「アホか!!そうやって出て行って二次遭難、お前自身が遭難するのが最も危険なんだぞ!!」
「でも!!」
「ああもう!!高須、お前からも何か言ってやってくれ!!」
「……高須君いないよ?」
「……え?」
北村君は周りを見渡す。
「……高須?」
北村君がしばし不思議そうな顔をし、すぐに怒ったような顔になる。
「あいつまさか……!!」

***

ザクッザクッザクッ。
雪を踏み鳴らす音。
「……ぁ……はぁ……」
自分のものではない吐息。
吹雪に混じって聞こえるのはそれくらいだ。
ああ、ちくしょう、まったく心配かけさせやがって。
こいつはいっつもそうだ。そう思いながら、俺は背中に背負った小さい虎を見る。
額を擦りむいてるが、さほど大きな外傷は見受けられない。
まったく、少しは一人でいろいろできるようになったと思えばこれだ。
いっつもドジ踏んで、心配かけさせて……思えば、コイツのドジはクッキーからか。
汗を拭って、大河をよっと背負いなおし、
───ピキッ───
背中に痛みと、骨の軋む音がする。
……聞こえなかった事にしよう。
まぁ俺も悪いのだ。何が最近距離を取るのに慣れた、だ。
全く慣れてはいないではないか。
───ピキッ───
大河が傍にいると嬉しくなって、満たされて。
───ピキッ───
だから、痛みなんかこれっぽちも感じない。
───ピキッ───
骨の軋む音なんてこれっぽちも聞こえない。
───ピキッ───
大河はやっぱり俺がフォローしてやらねぇと。
ガクン、と膝が雪の上に落ちる。あれ?やべ、何か力、入んねぇや。
でも、大河を早いトコ連れていかねぇと。寒そうだしな。
おおぅ?遠くに光が見える。なら……まぁいい、か……。

***

「とにかく、私は大河を探しにいくから!!」
私はむりやり外に出る。
「おい櫛枝!!」
北村君が追うようにして出てきたが、私は既に立ち止まっていた。高須君が大河を背負って、こちらに歩いていたからだ。
「たか……!?」
だが、高須君はこちらに気付いた途端に、崩れ落ちた。
「高須!!」
北村君が飛び出す。そこには、酷い汗を流している高須君と、寒さで丸まっている大河が横たわっていた。

335 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/12(金) 23:21:51 ID:WGXcBPlm
とりあえずここまでです。
遅筆ですみません。
最近
―――

───
が違うことにようやく気付きました(遅)

ではまた。

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 23:23:19 ID:mYirD4HN
>>324
大河が一日に竜児を何回呼ぶか誰かがカウントする……というネタを考えたことが。
カウンタ振り切れますね。
いつもながらお見事。

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 23:46:56 ID:K0W2s/0+
>>335
あああ続きが楽しみで眠れねええ!
治るんだよな、な!?
生殺しうおおおお

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/12(金) 23:49:03 ID:c21nvqKh
335さん
あなたのifいつも楽しみに
読ませていただいてます!!
次回も楽しみにしているので頑張ってください!


339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 00:34:10 ID:4Tsto4bs
>>336
一秒間に竜児十連発ですね

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 00:49:46 ID:Ugz7ffW7
>>324
あのね、切り傷にはアロンアルファが重宝・・・と、美容師の俺が言ってみる。ちなみにマジ。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 01:11:43 ID:pumbYa4z
>>313
俺が高校生だった頃はポケベルすらエリア外だったし
高校生の知り合いもいねえから昨今の状況は知らんが
家電無い場合は連絡網に携帯の番号は書いたりしないんか

あとタウンページにゃ元から個人の電話番号は載ってねえ
そりゃハローページや

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 01:12:53 ID:pumbYa4z
>>317
ワイヤレスじゃなくてコードレスな

あと家電なのはコミック版

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 01:13:41 ID:Ugz7ffW7
>>334
能登と麻耶に制裁加えてください。あの、女子トークに###

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 01:27:55 ID:pumbYa4z
>>318
起承転結のリズムが良いから盛り上がるなあ
自分で書くときグダグダにならないようにするための参考にします

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 01:42:29 ID:pumbYa4z
>>335
原作準拠なのに先が読めねえ展開に心がクネクネしました
あと俺の携帯では けいせん で変換しても全角ダッシュ「―――」になるのが残念ですウワーン
まあ辞書登録使えばいいんだけどね

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 02:23:56 ID:/0+/2eUj
>>335
今回はぎりぎり涙腺が頑張ってくれました。

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 02:24:05 ID:bc3Uigda
>>335
腰痛で力が抜ける感覚って何にも例えられないよな。気がついたら目の前が床だ。痛すぎてどこが痛いのか分からなくなる。寒い日の朝なんて片足の感覚無いしな。しかも治らない。
まぁ、男にはやらなきゃいけない時があるって事だろうけど、竜児の年齢でこれは余りに辛い現実かもしれないね。今後の展開に期待してます。

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 03:18:46 ID:1KE3EUBY
>>340
応急処置ではアロンアルファとサランラップの便利さは異常。
竜児ならその辺の知識もある程度知ってそうだ。

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 04:14:15 ID:+kyeg5Gb
>>275
花婿にしたいキャラに竜児が入ってないのが納得いかねぇ

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 04:45:01 ID:0UNPKBX0
成績優秀将来有望(ただし貧乏)な上に家事全部ひとりで完璧にやってくれるのにな

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 05:26:31 ID:DSFfSO+S
>>348
虫垂炎程度の軽い手術は縫わないけど、
あれも接着剤で付けてるらしいね。
医療用ではあるけどアロンアルファと
さほど違わないって聞いた。


まあ、20数年前の情報なんで、
今はもっといいもんがあるかもしれんが。

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 08:50:23 ID:V3QPaIfK
>>305
天保山や日和山レベルの盛りだからバッチリだろうな

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 08:50:26 ID:V3QPaIfK
                        ______
                        \        \
     _, -、                  |,.\        \ <すいません
.  〃´ ^⌒ヽ               /   \        \ 私が悪ぅございました
.  i{ /{八人}i              /    ,. i \_______\
  八ハ#゚ 、゚ノハ  パンパン       |    /.| |\||_______||~
  ノノ ノ)iてと八    ..         | .|   | | |  ||          ||
 ( (く/_j」〉ノ )   .  _./⌒..───' | / | | .||          ||
     (_ハ_)     ..  __/⌒ 二二ニニ ノ  U  ||        ||

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 08:52:53 ID:V3QPaIfK
傷口にはカットバンだろ女子高生的に考えて…

俺の場合二年前に犬に噛まれて整形行ったとき
消毒薬つけたあとはカットバンに薬塗られて貼られたよ

355 : ◆fDszcniTtk :2009/06/13(土) 09:12:30 ID:lMUqDpAR
みんな感想ありがとう!

と、言いたいところだが(いや、感想くれた人にはありがとうなんだが)応急処置の
話ばかりしている流れには軽く絶望している(w


356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 09:17:53 ID:lMUqDpAR
>>344
サンキュー!

起承転結には気を遣っているのでそこを読み取ってくれたのは嬉しいよ。
長い話の時には承や転の中にも起承転結をいれている。

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 10:03:23 ID:pumbYa4z
>>355
ごめん〜ね

って大河が言ってました

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 10:32:13 ID:Ugz7ffW7
>>355
それだけ読まれてる証拠ですw

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 13:14:17 ID:ZEOM9TeG
>>335
チャンピオンは笑っているのねENDはけやめてー

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 17:17:03 ID:Ugz7ffW7
>359
それってなに?

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 20:30:55 ID:qPufWhXh
大河というキャラのフィギュアを持っている奴をみかけた
眼鏡小太りリュックブサメンにアニメのキャラが描かれている紙袋
まさしくお前ら
近くに仲がいい家族連れがいたが5歳くらいの女の子がお前らと
目があった途端「怖い」と言って泣きながら逃げ出した
一般市民に迷惑をかけるなよ

362 :まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY :2009/06/13(土) 21:35:01 ID:Fd32bn3q
>>361
\               U         /
  \             U        /
             / ̄ ̄ ヽ,
            /        ',       /    _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \          /
     \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       <  ごめんね! >
     / /⌒ リ   `ー'′   ' ⌒\ \    /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄
           |            |


【とらドラ!】大河×竜児【クネクネ妄想】Vol10の350くらいまで保管しました。


363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 21:54:18 ID:GSodYNuf
御疲れ〜>まとめの人

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 22:27:27 ID:pumbYa4z
>>362
お疲れ様です
相変わらず作品タイトルのネーミングがナイスです
実はこれが楽しみだったり

あとこちらの作品の
ttp://tigerxdragon.web.fc2.com/index/SS/546.html

>青のブリーツスカート


青のプリーツスカート

に修正お願いします

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 22:37:48 ID:onSG7GQi
>>361はコピペだな

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 23:07:56 ID:1KE3EUBY
まとめの人ありがとう。
さて、まとめの方で読み返してくる(・ω・)ノシ

367 : ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:19:19 ID:Xl3SpUGt

>>271,273,288
ありがとうございます。そう言って頂けると助かります。
>>362
いつもお疲れ様です。ギシアンの出来損ないもまとめに入ってて感謝です。

それでは次レスより投下します。


368 :【 - midnight - 】 62 ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:20:45 ID:Xl3SpUGt


本当に、こいつは何を言い始めたんだろう……?

「だから、こういう、抱き合ったりするの、とかだよ」
「嫌じゃないよ。嫌なわけないじゃない……そんな事、思った事もない……」
「本当か? 本当は嫌だけど、なんか色々と我慢してんじゃねえか?」

フッ、と目の前が霞む。焦点が合わなくなる。
星がすれ違う。竜児が離れていく。そんなイメージが頭の中をグルグル回る。
こんなに近いのに、手を伸ばすまでもなく届く距離なのに、本当に竜児は近くにいるんだろうか?

「そっ! そんなことない!……なんで? 何でそんなこと言うの? ねぇ竜児っ!?」
「………………」

竜児は返事をせずに視線を外してしまう。私とは全然違う方を凝視してる。
何で、ここで、このタイミングで私が嫌がってるなんて思うんだろう?……分からない。分からない。


「ねぇ竜児、こっち向いてよ。教えてよ、何でそう思うの?」
「それは……ほら、やっぱり襲われるのは嫌だろうなって、思うから。
 だから、冗談だとしても、そういう言葉が出てくるんじゃねえかなって……思って」
「そんなのちょっとからかっただけじゃない! いつもの……いつもと変わらないじゃない……」

驚いた。
冗談でも何でもなく、こいつは本当に心の片隅にでもこんな事を思っていたんだ。
それよりも……こんな、こんないつも通りの軽口でからかっただけなのに。
竜児はいつもこんなに迷ってしまうんだろうか?
私という星を見失ってしまうのだろうか……私の気持ちは伝わっていないんだろうか?

そう考えて悲しくなる。呆然と竜児を見つめてしまう。


「それに、今日はおまえのこと色々といじめちまった。……ひどいことしちまった」
「べっ、べべ、別に本当に嫌なわけじゃないよ? ちょっと頭がカーッとなっちゃって、色々したけど、
 でも嫌なんかじゃない! だって……だって、あんたずっと優しかったじゃないのよ!?」

あんなに、あんなに私を気持ちよくしてくれて、あったかくしてくれて、
それで私が何を不満に思うっていうんだろう? 何を嫌だなんて思うんだろう……
私が素直になれないせいで、こいつはそんな不安をずっと抱えていたんだろうか?

「優しい……かな? なんか我を忘れてってのもあったし、夢中になってってのも……あったし、
 おまえも怒って俺は反撃されたりして……それでも俺は優しいって事になるのか?……分からねえよ……」
「あ、あああ、あれは私も悪かったわよ。
 私だってあの時は夢中になっちゃってて、ふと気付いたら寂しくなってて、それで……噛み付いちゃった。
 でも……だ、だからそれはお互い様じゃない? どっちが悪いとか……そんなの関係ないじゃない」

「……おまえは途中で言ってくれたのに、俺はちゃんとそれに応えられたとは……思えないんだ」
「そんなこと…………ないって…………」
「また、おまえを悲しませちゃったんじゃないかなって、思っちまうんだ。
 だからこういうの嫌になったのかな、とか。我慢して気を使ってくれてるのかな、とか。
 ……何か、どうしても自信が持てなくなっちまうんだ、俺は……」
「竜児…………」


369 :【 - midnight - 】 63 ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:21:46 ID:Xl3SpUGt

悲しそうに呟いて更に俯いてしまう。すごく思い詰めた暗い顔をしている。
竜児は私の言葉を聞いてくれない……自分の殻に閉じこもったみたいに……
――もしかしたら、こいつは、未だに引きずってるのだろうか……?
自分は他の誰のためにもならないと、今もまだ思ってるのだろうか……?

それに思い当たって、頭を殴られたような衝撃が走る。

これは……未だにそんな悩みを抱えている竜児を、今の今まで気付けなかった自分へのショックだろうか。
思いが通じ合ったその後も、私の何でもない一言に思い詰めてしまう事があったのかもしれない……
私は竜児に近付いてる。そう思っていたのに、やっぱりまだ竜児の星は遥か遠いんだろうか?


「あ、あんた、あんたは……竜児はっ! 本当に……本当にそう思うの?」
「それは……」

手を伸ばして肩を掴む。……それでも、こっちを見ない。
見てくれない竜児の顔を無理やりこっちに向ける。

「私は、嫌じゃない。……ちっとも嫌なんかじゃないの!! 
 ……分かれ…………分かってよ! あんた何度も私を抱いてるでしょ!?
 あんたはその時、私が悲しそうに見えた? 不幸そうに見えた? 一度でも泣いた事はある?」
「俺は……おまえをたくさん泣かせちまった……」

「あれは幸せだから泣いてんのよおおぉぉっ!!!!!!!」

涙が溢れる。喉の奥が焼けるよう。
竜児の顔にぶつかりそうに迫りながら、私は叫んだ。

「た……たい…………が?」
「私はあんたに抱かれてる時、ずっと幸せだったの! 何も足りないものなんて無いの!
 他に何もいらないって思えるの! だからあんたはもっと自信を持ちなさいよ!」
「大河……でも…………」

こいつが……こいつが、どこかで迷ってるなら私が手を引いてやる。
私が、どれだけこいつを必要としてるか分からせてやる。
かつて、こいつが私の手を引いてくれたように。
何が何でも、どうであっても、絶対に引き寄せてやる。
そんな気持ちを言葉に乗せてぶつける。届いて欲しいと願いながら――


「…………じゃないと、
 私が、あんたにあげられてないものがあるかもしれないって、不安になるじゃない。
 何か私に足りないものがあるんじゃないかって悲しくなるじゃない。
 あんたを幸せにしてあげられてないんじゃ、ないかって、怖くなるじゃない。……怖い。怖いよぉ……」

それでも分かってくれなかったら……そんな恐怖に身がすくむ。声が震える。
ここで見失いたくない。こんなことで竜児の星から遠ざかるわけにはいかない。


370 :【 - midnight - 】 64 ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:22:31 ID:Xl3SpUGt

「……大河……泣くな……大河……」

俯いた私は竜児の腕に包まれる。
ぐちゃぐちゃになった頭で、その体温に思わず身震いする。

「そう、なのか? 俺はちゃんとおまえを幸せにしてやれてるのか?」
「…………そうよ」
「……おまえはこんな俺でも、いいって言ってくれるのか?」
「そうよっ! 何度も言わせんなっ!」
「……おまえは俺に付いて来てくれたけど……おまえの事、信じてるけど、
 おまえが時々何を考えてるか分かんなくなっちまって、俺は……俺も怖かった……」

「………………怖い?」
「俺は……きっと、おまえを探してるんだ。こうしてこの腕の中におまえがいても、
 本当のおまえがどこにいるのか見失っちまいそうになる。それが……怖い」
「…………」
「だから迷っちまった。本当にこうしてていいのかって、今日のおまえの反応を見て、
 変な風に考えちまって、それで……さっきはあんなことも言っちまった……」

私も竜児も、おんなじような事を考えているのかな?
こんな……生まれたまんまの格好でくっついているのに、
まるで怯える子供が身を寄せ合って震えてるみたいだね……


「でも、俺は今、大河を見つけた。おまえを見つけられたんだ」
「……ずっと、目の前にいるじゃない……」
「いるけど、よく見えなかったのかもしんねえ。いや、途中までは見えてたんだけど、
 どこかで見えなくなっちまった、ような気がして……それで……」
「今は…………見える?」
「見える。おまえはこうして来てくれた。大河がいる。俺の腕の中にいる。ちゃんと、ここに……」

強く、強く抱きしめられた。竜児の胸の中に顔をうずめながら思う。
届いたのかな、私が伸ばした腕は……私の心は……? 竜児に届いたのかな?



371 :【 - midnight - 】 65 ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:23:36 ID:Xl3SpUGt


「すまねえ、大河。また、おまえを悲しませちまった……」
「ううん……」
「俺はおまえの心を……ちゃんと抱けてるのか?…………くそ……くせぇな、これ」

顔を上げる。視線を合わせる。もう竜児は目を逸らさない。
届いたんだって分かる。叫んだら届いた。今はこんなに近い、こんなに近くに竜児がいる。

「……くさい、ね……今時そんな事言うやつがいたんだって思ったわ」
「う……うるせぇな……」

膝立ちになって竜児の頭を両手で掴む。ハラリと落ちたタオルケットなんかどうでもいい。
頭を丸ごと抱きしめるように私の腕の中で竜児を捕まえる。
まだ髪の毛が湿ってる……その頭の上に頬を乗せて、髪の毛を撫でて、

「大丈夫…………だいじょうぶだよ……竜児……」

今はこんなに近いから、叫ばなくても届く。だから静かな声で囁く。
心臓に竜児の耳を押し当てるようにして、こいつがしてくれたみたいに優しく抱き締める。

「……大河?」
「ほら、これは竜児の真似をしてるの。いつも竜児はこんな風に優しく抱きしめてくれるんだよ?」
「…………そう、か?」
「ううん。もっともっと優しいの。だから、私は幸せで……それで泣いちゃうんだ……」
「………………大河……」

竜児の腕がおずおずと私の腰にまわって、
それで……泣きたくなるくらいの優しさで私を抱いてくれる。
なんだってこいつは…………今は私の番なのに、な…………


「この腕の中に、竜児の星はあるんだね……」
「竜児の……星?……あぁ、オリオン座の事か。確か、見た目が近くても本当の距離は……ってやつ」
「……うん」
「俺とおまえも、どのくらい離れてるんだろうな……」
「そう……だね。近付いたり、遠ざかったりフラフラしてるみたい、私もあんたも……」

竜児を抱えたままゆらゆらと微かに揺れる。
これじゃ子供を寝かしつけるみたいじゃないの。なんて思う。


372 :【 - midnight - 】 66 ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:26:13 ID:Xl3SpUGt


「でも、それは星だから、だ。動いてるんだ。進んでるんだよ、その星は。
 永遠に止まっている星ならピッタリくっついたままでいられるかもしれないけど、
 俺たちは動いてる、前に進んでるんだよ。そうだろ?」
「そう……なのかもね」
「だから……そう、引力に引かれるみたいに、近づいたり、遠ざかったりしながら、
 それでも、遥か遠くに離れて行ったりはしない。……絶対に。
 ……だから、ずっと傍らにいる。くっついてるんじゃなくて、傍らにいるんだ、俺は」
「…………うん」

上を見上げると竜児の部屋の豆電球。
どこにでもある当たり前の色、でもすごく暖かいオレンジ。
私はいつか、この豆電球を思い出すんだろうか?
どんな気持ちで思い出すんだろうか?

私は……竜児の星を周回する衛星のように、永遠に傍らにいられるんだろうか……
いや、こいつがせせこましく動き回るに違いないから、周るのはこいつかな、なんて。

私はきっと自分が思ってるよりも寂しがりやだから、その軌道はすごく近いのかもしれない。
すごく近いなら、大気圏の熱できっとすごく熱いんだろうな……痛いのかな……
竜児が熱いって言って押しのけられないかな……地上に激突して弾かれちゃったら戻れないのかな……
…………ふふ、分からないよね、そんなこと。

そう。今は、まだ、分からない――――――



視線を戻して斜め下。竜児のつむじが見える。
……あんたは今、何を考えてるの?
何度目になるか分からない問いを投げかけるけど、もちろん答えは無い。
けれど、竜児の頭から、手の平から流れ込んでくる色みたいなものが見える……あたたかい……色。

何だろうね、これ……?
あんたが汗だくで見つめてくれた時も、両手で頬を包んでくれた時も、見えた気がするよ……竜児。


373 :【 - midnight - 】 67 ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:27:17 ID:Xl3SpUGt

……なんだか、ずっとおとなしくしてる竜児がくすぐったくなってきて、
髪の毛をわしゃわしゃする。……あんた寝てんじゃないでしょうね?

「おう!? ……なんだよいきなり」
「あんたが私の胸の感触に陶酔してるのがいけないのよ」
「してねえよ!?」
「ねぇ、竜児」
「ん?」
「分かったの、あんた……?」

膝を曲げて竜児の真ん前。周囲の布団も私たちの顔も全部オレンジ。
あぁ、この色も好きなのかな、私は……竜児の部屋の欠かせないパーツっていうか……

「おう。もう自信がねえとか言ってらんねえよ。俺はもう大丈夫だ」
「全くだわ、しょうがないやつ」
「す、すまねえな……大河」
「私も……しょうがないやつね……」
「ん?」

「……あんたが、この先、二度と自信を失くさないように、
 私の気持ちってやつをしっかり伝えてやるから、心に刻み込んでおきなさいよ?」
「おう?……いや、俺はいい」
「何よ、いらないっての?」
「いや……もっと、その……強烈なものをもらったから……」

「あっ………」
何もかもぶちまけてしまった自分に気付く。

「そうだね」
そりゃそうだ。私の心はずっと前からこいつに預けてあるもの。

「言っちゃった……ね」
だから、笑う。私の想いを全て乗せて笑う。



――――どんな笑顔をしてるんだろう、私は?
あんたの笑顔はね…………んふふふ。教えてあげない!




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


374 : ◆askgvpoGB. :2009/06/13(土) 23:28:01 ID:Xl3SpUGt

残りは規制対策で0時過ぎに投下する予定です。次でラストです。


375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 23:36:18 ID:Ugz7ffW7
ああじゃあ1話Ifはその後にします。流れ切りたくないし、先に言わなきゃなんないし。
あの、これは今雪山で大変なことになってるIfとは違います。勘違いした方ゴメンナサイm(__)m

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 23:56:02 ID:qPufWhXh
楽しい?

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/13(土) 23:56:59 ID:4w9QmfTR
>>376
何が?

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:01:46 ID:53mYfItD
「竜児!三沢が!三沢光晴が…」

「なに…なんだって!!」

「…試合中の事故とは言え、またリングから惜しい男が去ってしまったものね」

「レスラーにとってリングで死ぬのはある意味本望かもしれない…がやはり死んで欲しく無かった!」

「…うぅ…うぅ…竜児ぃ」

「大河…」

「うぅ…竜児っ、わっ…私のこと、うぅ…置いてかないでね…うぅ…」

「…当たり前だろ…お前残して…死んだりしねえ…約束だ…」

「…うん…うぅ…私、もっ…絶対、絶対…竜児を残して、うぅ…いかないから…うぅ」

「ありがとう…大河…」

三沢光晴さんのご冥福をお祈りいたします。

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:02:15 ID:53mYfItD
>>377
ヒント・ID

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:07:46 ID:GAjPCWWh
>>379
ごめん、触っちゃった…

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:09:50 ID:9gmbEe16
>>378
ちょっと待て。三沢がどうしたって?(汗)

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:14:10 ID:Hn7VAE2r
>>374
今夜もいいお話でした
身体だけじゃなく心もやっとつながった感じがいい

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:15:20 ID:Hn7VAE2r
>>381
【広島】プロレスリング・ノア・三沢光晴さん、試合中に倒れ心肺停止
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1244898631/
【プロレス】ノア・三沢光晴さん、試合中に倒れて心肺停止-広島★2
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1244901687/
【訃報】プロレスの三沢光晴さん、リングで頭強打し死亡
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1244904495/
【訃報】プロレスラー三沢光晴さん、広島での試合中に倒れ死亡
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1244904572/
【プロレス/ノア】プロレスラー:三沢光晴さん、試合中倒れる
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244898663/
【プロレス】 ノア社長・三沢光晴 試合中に倒れ、心肺停止状態
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244898720/
【プロレス】ノア・三沢光晴、試合中に倒れる 心肺停止状態★3
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244901167/
【プロレス】ノア・三沢光晴、試合中に倒れる 心肺停止状態★4
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244902259/
【プロレス】ノア・三沢光晴、試合中に倒れる 心肺停止状態★5
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244903110/
【プロレス】三沢光晴さん、リングで頭強打し死亡
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244903321/
【プロレス】 三沢光晴さん、リングで頭強打し死亡
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244903337/
【訃報】プロレスラー・三沢光晴選手、試合中に頭部を強打し死亡 プロレスリング・ノア社長★3
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244904433/
【訃報】プロレスラー・三沢光晴選手、試合中に頭部を強打し死亡 プロレスリング・ノア社長★4
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244904937/
【訃報】プロレスラー・三沢光晴選手、試合中に頭部を強打し死亡 プロレスリング・ノア社長★5
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1244905482/
【速報】 三沢光晴さん心肺停止状態 試合中倒れる
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244898349/
三沢光晴さんガチで心肺停止状態★2
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244899863/
【速報】 三沢光晴さん心肺停止状態 試合中倒れる★2
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244899888/
情報公開度:最高は弘前、三沢など 弘前市民オンブズ、全市町村対象は初めて /青森
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244900864/
【速報】 三沢光晴さん心肺停止状態 試合中頭部を強打し死亡★4
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244903360/
【速報】 三沢光晴さん心肺停止状態 試合中倒れる→死亡★3
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244903397/
【ガチ速報】 プロレスの三沢光晴さん、リングで頭強打し死亡 ★5
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244903758/
【ガチ速報】 プロレスの三沢光晴さん、リングで頭強打し死亡 ★6
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244903841/
【ガチ速報】 プロレスの三沢光晴さん、リングで頭強打し死亡 ★7
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244903916/

384 : ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:20:28 ID:AV0L3jwA

>>375
ごめんなさい。気を使ってくれてありがとう。

>>383
ご冥福をお祈りします。
三沢のエルボーは本当に自分の青春でした。


では次レスより投下します。

385 :【 - midnight - 】 68 ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:21:49 ID:AV0L3jwA



「……ね、寒いし、お布団入ろ?」
「おっ、おう……」

枕をボフボフ叩いて竜児を呼ぶ。
だけど何か躊躇ってる感じ……もう、寒いんだから早く来なさいよね……

「なぁ大河。このまま……その、寝るのか? この前みたく風呂に入るか?」
「こんな時間に入れるわけないじゃないのよ……時計見てみなさいよ」
「おおう!? こんな時間なのか……確かに大家さんに怒られちまうな……」
「ね、竜児。寒い」

ほれほれ、と顎でしゃくると、ようやく寝そべってくる。
だけど、頭は枕の端と端。そんなに照れてるとこっちも照れるじゃないのよ……

「……遠い」
「おっ!?……おう……」

おずおずと身体を寄せてくる。けれど決して触れないようにしてる竜児。
ふん。とっとと抱きしめなさいよね……何やってんだか……

「足も寒いの。冷たいの」

そう言って竜児の脚の間に私の脚を絡ませていく。
「く」の字になった太ももが、ふくらはぎが触れ合う。

「ちょおっ!? おおお、おま、おまえ、それは……っ!」
「何キョドってんのよキモイわね……大した事してないじゃない」

下から竜児の脚、私の脚、竜児、私……って……やってみると恥ずかしいわね。

「おう。……おまえの脚、冷たいな」
「女の子は冷えるのよ、覚えておきなさい?」
「……おう」
「だから……ほら、分かったの?」
「おうっ! 冷えるんだな。分かった」
「分かってない!!!」
「ぬおう!?」

あ、唾が飛んだかも。目の前だし……まぁいいか。
絡めた足の爪で竜児のすねをカリカリとこする。
ほんっと、じれったいわね、こいつは……

「私は寒いの! 凍えそうなのよ! あぁ、なんてかわいそうな私!」
「……お、おう」
「何なのよあんたはっ!? おうおうおうおうおうおうそればっっかり!!」
「い、いや……緊張するだろ……これは……」
「こんなこと何度もしてるじゃない? それに、さっきまでずっとくっついてたし、今更……」
「それとこれとは別だし……ほら、裸で寝るのって初めてじゃないか?」


386 :【 - midnight - 】 69 ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:22:47 ID:AV0L3jwA

……あれ?

「……そうだっけ?」
「…………そうだよ。つか、覚えてろよ……いつもは風呂入ってパジャマだろう?」
「まぁいいわ。それは分かったから……ねぇ、竜児? 私は寒いの、分かる?」
「おう?」
「あーもう! さっさと抱き寄せなさいよこの鈍感!!」
「お……おう……分かった……」

おずおずと手を伸ばしてくる。私は待ちきれなくって……

「ふん!」
「おふっ!?……い、いたい……」
「待ってらんないのよっ!」

……その胸の中に飛び込んだ。いや、うそ、頭突きした。
あんたはまずその致命的な鈍さを何とかしないとね、先が思いやられるわね。
私はこの口の悪さを何とかすればいいのかしら?……なんてことを、少しだけ思ったり。



竜児に包まれて身体がポカポカあったかくなってくる。眠気がゆっくりやって来て、

「ふぁ……ああ”あ”ああぁぁ……」

あくびが出る。バンザイするように布団から腕を出して上半身を逸らして大あくび。

「おい……目の前ででっけえ口開けてんじゃねえよ……はしたない……」
「う、る、さいわね…んっ……ふああぁあああぁ………………っ!?!?!?」
「おうっ!?!?!?」

大あくびのまま、口をあんぐり開けたまま竜児の目の前で固まる。
……なんか当たった。太ももの付け根に、何ていうか……こう……

「……ふ……ふ、に……ふに、だ………」
「ばっ――――!?!?!?」

カーっと顔が熱くなる。こっこここれこれは……これは……
でも、竜児の顔もまっかっかで面白い。ひどい極悪面で引きそうだけど……

「な、何かしら……この不思議な感触は……始めての感触ね……これは……」
「言わんこっちゃない……だから俺はいやだったんだ……」
「べっべべっべっつに、これくらい……大した事じゃ……ないわよ……」
「なら、何で固まってるんだよ?」
「…………」


387 :【 - midnight - 】 70 ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:23:30 ID:AV0L3jwA

それは……太ももに神経を集中させてるから、なんて言ったら竜児は引くかな?

「おい、大河。離れようぜ?」
「ねねね、竜児? これ触ってもいい?」
「はあ!? だっ、ダメだ! 臨戦態勢じゃないそこを触るのは男子のプライドに関わ……」
「…………ぷに……ぷに、ぷに…………」
「聞けよ!?」

つんつんしてみた。
これは……謎の感触だわね……なんか癖になるわね……

「何でよ? いいじゃない。っていうか、もう触っちゃったし……」
「おい! あんまいじくんなって! コラ! おい!」
「うふふふ……なんか楽しいわね、コレ。……ふふふ…………うり……あは、何だろうこの感触は……」

「ちょ! 待て! 少しは遠慮ってものを……おい、大河ああぁああ!?」
「あはははは! なんだこれ!? おもしろいおもしろいよりゅうじぃ! あはっ! ちっこぉ!」 
「おまえ!?……それは禁句だろう?! しょうがないんだって、普段はちっこいんだよ!!!」

これは…………これは、夢中になっちゃうわね……ふにふにだけど……適度に弾力もあって……
しかも縦横無尽に動くわ! なんてフリーダムなのかしら!!

「うわああああ! そんなに動かさないでくれえぇぇぇえ!」
「あぁ……もうだめ、止まんないわ、竜児。……うりうり、うりうりうりうりうり!! フヒヒ!!」

ハッ!……いけない、いけない。
ロンゲ状の生物に脳みそを乗っ取られたみたいだったわ……


388 :【 - midnight - 】 71 ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:24:28 ID:AV0L3jwA


「あら………………」
「おい………………」
「…………」
「どうしてくれんだよ、これ?」

「お……っき……っき?」
「おっきっきじゃねええええええ! 可愛く言ってもだめだ! おう、これどうやって責任取るんだよ!?」
「…………ひゅ〜♪ ひゅ〜ひゅ〜♪ ぴゅるる〜♪」
「いや、吹けてないから……」
「チッ……早く小さくしなさいよ。大っきいのに今は興味ないわ」
「んなっ!?……元はと言えばおまえが……」
「あっ、いっけなーい。私寝るんだったわ、忘れてた。ってことでおやすみ。あんたも寝るんだよ?」
「……寝れねぇよ……どうすんだよ、コレ……」
「どうもこうもしないわよ? ほんと遺憾な事故だわね、ご愁傷様。ふぁ……ああぁぁあぁぁぁ……ねむ……」
「おい大河ぁ!?」

「んあー! うっさいなぁ! 寝れないじゃないのよ!
 分かった、分かったわよ、あんたそこで私を見ながら一人で寂しく慰めてなさい」
「…………おまえ…………なんていうことを…………」
「何よ、特別に許可してやってんのよ? もっと喜びなさいよ……っあ……あふ……」
「そんな……人間として終わってるような事しねえよ……」
「じゃー寝るわよ。ほら、もっとこっち寄りなさいよっ」

ぐいっと、竜児を引き寄せる。身体もさっきより近くて暖かい。
あそこの事は、取りあえず意識の外へ……

「うおう!? 色々当たりすぎてる……何だ、この生き地獄は……なんで俺はこんなところにいるんだ……」
「何でって……決まってるじゃない。私の傍にずっといるんでしょ?」
「今はそういう話じゃねえよ……」
「ったく。終わったばっかりだってのに、すぐさま反応するなんておかしいんじゃないの!?」

――次はちゃんと聞こえるように言ってあげるかな……なんて思う。
でも今は思うだけにしておこうっと……もう眠いし。


389 :【 - midnight - 】 72 ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:25:44 ID:AV0L3jwA

「おまえも、その口の悪さと手の早さが無くなればなぁ…………」

む……さっき私が思ってた事を言われた。
しかも手の早さがプラスされてるし……何か腹立つわね……

「なーに言ってるんだか。私はずっと私だったじゃないのよ? なんか不満あるわけ?」
「いや、そんなことは、ねぇけど……こういう時くらい、女の子らしくっていうかさ……」
「りゅうじっ」
「おう!?」
「あんたさ、アンアン言ってる私の顔をしたお人形さんを抱きたいわけ? うっわ、さむ!!」
「だっ、誰もそんなこと言ってねえだろ、大河……」

しょぼしょぼしてきた目を何とか開けたまま竜児の顔に近付く。
身体ももっと近付いちゃって、もっと暖かくなって、ふわふわしてきた。

竜児は何か、もじもじと身体を動かしてるけど……そんなのは知らない。
おでこ同士をぶつけるように顔を寄せて竜児のにおいを嗅ぐ……

「あんたバカだから教えてあげるわ。
 私はありのまんまで竜二に抱かれてるのよ、それで、ありのまんまで反応してるの。
 だから、私の口が悪かったり、暴れちゃったり、悲しくなっちゃうのは全部あんたのせい。
 甘えちゃうのも、優しい気分になるのも……気持ちよくなるのも……全部あんたのせい」
「口が悪いのは元からだろう……」
「悪くない時だってあるわよ……あんたもう忘れたの?」


390 :【 - midnight - 】 73 ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:27:07 ID:AV0L3jwA

まぶたがゆるゆると落ちていく。抵抗できない。

「…………そうだったな」

竜児の体温が波のように伝わってくる。とてもとても心地よい。

「……でも私達ってずっとそうだったじゃないのよ。ありのまんまで、こうして傍にいるんじゃない。
 これからも、ずっと変わらない……じゃない……?」
「…………おう」

微かな風に誘われるように打ち寄せてくる。その波はとても静か。

「だから、あんたがおとなしくて素直な私が見たいなら……あんたがそうすればいいのよ。
 ……もっとふにゃふにゃでとろっとろな私が見たいなら、もっと頑張ればいいのよ……」

けれど浜辺から砂を運ぶように、ゆっくりと私の意識も運んでいく。

「それは……結構、見た……かもな」
「ばか…………」

大きな波にさらわれるように意識が途切れそうになる。

「……ね……りゅう、じ…………」

おでこを離して、あごを近付ける。竜児の唇のすぐ近く。

「おう?」
「なによ……お休みのキスくらい……ちゃんと……きめなさいよね、りゅう……じ……」

もう、まぶたも動かせない。唇からも力が抜けて声も出せない。……その必要もないけど。

「ああ……」

布団も枕も竜児のにおい。肌に感じるのは竜児の体温。
そんな風に竜児に包まれて、意識は今にも消え入りそう。

「おやすみ、大河」

ふっ――と微かに唇の先端が触れた。
と思ったら、ゆっくりと包むように押し付けられる。
それは優しくて――とても甘い――――
竜児の唇が離れる頃には、私はきっと夢の中だろう。

おやすみ、竜児…………

私はそれを言えたんだろうか? 

夢うつつの中で私は思う。


391 :【 - midnight - 】 74 ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:27:50 ID:AV0L3jwA

体はこうやって溶け合える。

私と竜児の体はこうやって一つになれる。

じゃあ、心はどうやって溶け合ったらいいんだろう?

どうやったら竜児の心の中身を知れるのだろう?

どうやったら私の心の中身を知ってもらえるだろう?


私はそれを探してるんだ。ずっと探してるんだ。

ううん。私は見つけた。きっと見つけた。

あの凍える橋の上で。やっちゃんの家で。

全力でぶつかりあって見つけた。心で心に触れたんだ。

そして今ここでも見つけた。

お互いの体は全部溶けて、そうして今も触れられたんだ。


別々の心に生まれて、それでも一つになりたいと願う。

触れる事はできても、重なる事はできても、

でも、それでも、どうやっても一つにはなれない。


けれど、触れた時に見えたあの色をもっと知りたい。

何度も何度も触れ合って、竜児の色を知っていこう。

お互いの色に近づいていこう。

そうすれば、いつかきっと同じ色になれる。


ひとつに、なれるよ、竜児。







どこまでが現だろう?

どこからが夢だろう?

今は、まだ、分からない――――――




【 - midnight - end - 】


392 : ◆askgvpoGB. :2009/06/14(日) 00:31:07 ID:AV0L3jwA

長らくお付き合い頂きましたが、無事完結出来ました。
感想を下さった全ての方、本当にありがとうございました。
投下してみて実感しましたが、すごく勇気付けられました。

途中、何度もご迷惑をお掛けしましたが、
黙して投下を許して頂いた方々にも感謝致します。

少しでもこのスレに恩返しがしたくて書き始めましたが、
気が付いたらえらく長い話になってしまいました。
楽しんで頂けたのでしたら、何よりです。

それでは、失礼します。

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:32:59 ID:Hn7VAE2r
>>392
お疲れ様でした
最後はしんみり、でもやっぱりいちゃいちゃ2828で幸せな二人で満足しました
しかしこの大河、容赦なし!w

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 00:38:43 ID:Hn7VAE2r
これは蛇足だけど

◆askgvpoGB.氏は改行が美しいです
必ずしも改行をここでしなきゃならん!文節でやれよ!
という必要は無いし内容が面白ければ別にスタイルはなんでもいいし
むしろ個性が出て良いと思っていますが
◆askgvpoGB.氏のは俺好みの書き込み方だったので好きですね

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 02:02:42 ID:/mJtk8Oz
それはともかく、今とらドラポータブルやってるんだけど
大河の妊娠エンドあるってマジ?

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 02:05:52 ID:9gmbEe16
あるよww

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 02:31:43 ID:nFvh+0eq
>>395
           . ィ
._ .......、._    _ /:/l!            エロゲーじゃあるまいし
 :~""''.>゙' "~ ,、、''‐'、|         _   またまた ご冗談を
゙、'、::::::ノ:::::::_,.-=.  _〜:、         /_.}'':,
 ``、/:::::::::__....,._ `゙'Y' _.ェ-、....._ /_゙''i゙ノ、ノ
 ,.--l‐''"~..-_'.x-='"゙ー 、`'-、 ,:'  ノ゙ノブ
"   .!-'",/  `'-‐'') /\ `/ でノ-〈
 .-''~ >'゙::    ‐'"゙./  ヽ.,'   ~ /
   //:::::       ',    /    ,:'゙

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 04:06:11 ID:nVoWLjMZ
マジレスするとあれはコラです

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 07:07:01 ID:aflMeMlJ
>>392
おつありー!GJ!


400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 07:18:56 ID:B2bcPheA
>>392

乙!
いつも楽しみにしてますた。
竜虎の幸せオーラが滲み出ていて、個人的にはエロスな部分は気にならなかった。

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 11:02:54 ID:UGEpZDF0
>>395-398
とらドラPの質問はスレチ。よそでやってくれ。

ただし、一言釘を刺しておくが、大河が竜児の子供を産むってのは、
このスレ的には既定路線なので無問題。

むしろこのスレ的に問題なのは子供の名前(w

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 11:23:58 ID:86KY3jeD
>ただし、一言釘宮を刺しておくが、

に見えた

403 :1話If・11  ◆odaAq0EgoE :2009/06/14(日) 11:27:19 ID:9gmbEe16
振り下ろした木刀に感触は無かった。
ちっ、避けやがったか。
「おとなしくしてたらすぐ済むって言ってんでしょー!!」
「おとなしくしてられるかー!!」
壁際に避難した高須竜児が怒鳴ってくる。
関係ない。
今記憶を消さなければ・・・私は多分壊れてしまう。

『1話if・11』

「なあ落ち着け!とりあえず俺の話を聞け!!」
必死になって語りかけてくる高須竜児。
そりゃあそうだろう。
なんたって木刀で殴られるのだ。
でも安心して。
私は今までの経験上、手加減には慣れてるから。
「お話の時間は終わった・・・そう言ったわよね?」
「だから終わらすな!俺はまだ何も言ってねえ!!」
その言葉にカチンときた。
そうでしょうよ。あんたは何も言ってないわ。
・・・私を拒絶した理由を。
でもそれがなに?
あんたは・・・あんたは・・・。
「嫌って言っておいて・・・他になにを付属させる気なの・・・?」
そうなの。
拒絶された方には、その理由なんか要らない。
全然全く。
でも拒絶した側には、それは大層重要なのだ。
自分を正当化するために。
私は特にそっち方面には対面してきた。
友人にも。
親戚にも。
・・・親にも。
彼らはこぞって、自分達の理由を並べ立てる。
自らの行為の正当性を。
でもそれは・・・私にはなんの意味もなさない『言い訳』に過ぎないのだ。
それを身をもって知っているのだ。
なのに・・・なのに・・・。
「あんたまで・・・自分を正当化するの?」
「・・・逢坂?」
気がつけば、頬に熱い液体が流れていた。


404 :1話If・11:2009/06/14(日) 11:28:17 ID:9gmbEe16
ああそうか。
私はまた悲しいんだ。
また裏切られたから。
裏切られたってのはおかしいか?
勝手に期待して勝手に先走ったのだから。
でも・・・屋上でのこいつの言葉には、それだけの価値があった。
でもそれは結局は勘違いだったわけだ。
ははは。笑え過ぎて涙が出る。
「・・・屋上で・・あんたが言ってくれた言葉・・・すごく嬉しかった」
「!?」
驚いた顔してる。
聞かれてたなんて夢にも思ってなかったでしょうね。
いい気味だわ。
「それに・・・期待しちゃった・・・あんたなら・・・あんたなら、私を・・・受け入れてくれるのかもって・・・!」
「!!あ、逢坂・・・!!」
「うるさい!!」
そうだうるさい。
うるさいうるさいうるさいうるさい。
もういい。
もういらない。
あんたなんか・・・あんたなんか・・・。
「記憶さえ飛べば・・・もうあんたに近づいたりしないわ・・・。でもこのままじゃ・・・私は学校にもいけない・・・!あんたを遠くからでも見ることが出来ない!それは嫌・・・それは嫌なのーっ!!」
「あ、逢坂!そ、それって・・・!」
頭の中が真っ赤だった。
何か言ってる高須竜児の声も耳に入ってこない。
好都合だわ。
このまま一気にあいつの脳天ブッ叩いて・・・それで・・・。

『ソレデワタシハマタヒトリボッチダワ・・・』

「う・・・わあああああああああああああ!!」
「空っぽだったんだーーーーーっ!!!」

え?

ピタリと振り下ろす手が止まる。
なんていった、今?
ぶわりと、木刀に纏っていた風が床に跳ね返り吹き上がってくるのを感じながら、私の頭は真っ白だった。
なんて言ったの・・・?
なんて・・・あ。
ゆっくりと思考の中に、高須竜児の声が反芻される。
「空・・・っぽ・・・?」
それをただ口に乗せる。
そうして耳に届くのは、安堵の溜め息。
「そーだよ・・・だから内容なんて・・・わかんねーんだよ」
ゆっくりと目を上げて見た高須竜児は、そう言って私に笑いかけた。
「ったく先走るのもいい加減にしてくれ。俺はまだ・・・その・・・お前の気持ちを聞いてねーんだから・・・」
そう言って、照れた様にソッポを向く高須竜児。
「・・・」
「あ、逢坂!?」
その顔と驚愕の事実に、私はそこで思考を手放した。

『今の顔・・・すごい可愛かった・・・』



405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 12:43:24 ID:aflMeMlJ
えっ?生殺し?また生殺しなんですか?
ねえ?生殺しなの?また置いてくの?
ねえ?

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 14:28:29 ID:aaTcA/dF
>>405
もちつけ
リアルタイムで投下してるんだよきっと

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 14:32:09 ID:QPRxNd+/
リアルタイムで大河と対峙してるんだよきっと
今頃飯を作ってるに違いない

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 14:42:08 ID:R6ZB6oqJ
俺、イチャイチャしてるバカップル見て久々に殺意を覚えたんだ。
でも、竜虎を見てるとなんだか和むんだよ…。
実際のバカップルはうざいけど竜虎は許す、お前らも同じだよな?

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 14:43:08 ID:aaTcA/dF
実際のバカップルなので殺意を覚えられる方です

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 14:45:08 ID:KuhdvZCP
同じく

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 14:53:07 ID:QPRxNd+/
このスレに住み着いてから女の子の扱い方が変わったw
さて、夕飯の材料買いにかのう屋でも行ってくるか

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 15:08:56 ID:aaTcA/dF
         ウソ     や     よ♪
       ──v── ──v── ──v──
      mL〃ハヽヽヽ  〃ハヽヽヽ   〃ハヽヽヽ
      ヽ川*’ー’川 川*’ー’川 川*’ー’川
       ヽイl::l l¶O) と,)l::l l¶O) ミ (moっ¶O)
        く/_| j,,ゝ   く/_| j,,ゝ   く/_| j,,ゝ
          ∪∪    ∪∪     ∪∪
>>411
竜児はすべての男性が見習うべき手本だな
鈍さは見習わなくていいけどw

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 15:37:34 ID:R6ZB6oqJ
「…暑いわね」
「そうだな、梅雨も終りが近いって事か?」
「さぁね。それにしてもこの暑い中バカップル共は街中でもせせこましくくっついて
 何がしたいんでしょうね。もっと人と距離を取ったほうがいいと思うのよ」
「じゃあこの組んでる腕を放したらどうだ?多分暑いのはこれのせいだぞ」
「やだ。離れたくないよ竜児…」
「俺もだ。愛してるぞ、大河…」

キャッキャウフフ

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 15:49:19 ID:l+5O/Xcs
>>403-404
GJ!
続きに期待!!

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 15:55:17 ID:m04+cZil
まとめサイトないの?

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 15:59:21 ID:R6ZB6oqJ
何をいまさら…
>>1

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 16:11:04 ID:m04+cZil
すまんかった

今から見てくるわ

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 16:50:53 ID:9gmbEe16
>>404です。読んでくれた方ありがとうw

>>405
生殺しスマソ。今度はなるべく近いうちにいけると思う。・・・なるべく。

そして投下後、11まで書いているのに、1話の半分くらいしか消化してない事実に気付いて、愕然とした俺がいましたw

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 16:58:40 ID:km/mEeoQ
めつがざんなの?

420 :ニワカ:2009/06/14(日) 17:42:51 ID:VS646oSv
>>413
ちっこのバカップルめが
天にも昇る気持ちのおまえらアングリルを登ってこいやおらあ

「ふんこんなものわたしたちの愛の力なら簡単よね」
「よし大河、頂上ゴールで待ってるから俺の胸にとびこんでこい!」
「で、でも竜児、あんたのフォイクトばりの引きがあるからわたし・・・」
「お、おうドメスティック冥利につきるぜ引くぜー〜超引くぜー!!」

キャッキャウフフ

エバンス「ワタシニモ竜児クンノヨウナアシストガイレバ・・・」
マキュアン「亜美チャン竜児クンニタダ乗リスレバ勝テルヨ!」
コンタ「Oh!大河サンASTANAのスポンサーニナッテクダサイ!」


421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 17:44:04 ID:9gmbEe16
>>419
めつがざん・・・てなに?

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 18:05:32 ID:aaTcA/dF
>>413
かわいいバカップルだ…

>>418
そんだけ中身が濃いってことですわ

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 18:07:36 ID:HXrwIWiA
漸くダブルデート編書けましたが…うーあー……


周囲は色鮮やかな花畑だった。言っておくが、百歩譲っても天国ではない。
そこには何故かティアラを付けた黒マッスルが立っていて、薔薇の束で筋トレを
している。効果があるかどうかは判らない。
ガシャ
引き金を絞る音にふと横を見れば、110mm個人携帯対戦車弾を構えた軍人がいた。
夢にしても奇妙だと、そんな事を考えていた矢先。
「うわぁぁぁあ!」
あらん限りの爆音が近くで炸裂し、反射的に身体が跳ねる。
今や夢であった世界は霧となって薄れ、代わりに現実の世界がピントがずれたま
まで回転する。
ベッドの上を転がり、僅かな隙間を勢いに任せて乗り越え、掴んだ新境地はふに
ふにとして柔らかい。
「だぁぁぁあぁ!」
それが大河の胸だとは日頃の成果か簡単に判り、慌てて奈落見える逆側に身体を
回転させた。
無論、次に起きた事象は無情なる落下。落差60cmぐらいなものだが、衝撃が腰の
一点に集中すればかなりの痛みとなる。
竜児は腰の痛みに呻きながらも朝日に照らされた人影を睨む。
その人影はもうもうと白煙を吐き、"MORNING CALL"や"WITH CARE"と警戒色で描か
れたシールが貼ってある筒上の物を持っている。
「一体何なんですか!」
「おはようバズーカだ。良い目覚めだろ?」
狩野すみれは白煙昇るバズーカの銃口を竜児に向けて、にやりと笑った。
「普通にアラームで起きたかったですよ!って、おい、そこの変態。大河に近づ
くな」
おはようバズーカを喰らっても起きなかった女傑のベッドに半裸で入ろうとして
いる変態。つまり、北村に竜児は今現在持てる最大限の殺意をぶつけた。
「まぁ、そう怒るなよ、高須。ただの寝起きドッキリじゃないか」
だが、肝心の相手は一瞬足りとも怯む事なく、いそいそと大河のベッドに入って
しまった。
「北村……」
竜児の目が静かな憎悪と殺意に染まり、背後にはヨルムンガルドの蛇の幻がその
御身の端々を見せ、黄金に輝く眼で傘下に転がる餌を睨む。
それは先程の爆発的な殺意よりも凄みがあり、ぞくりと二人の背中を震わせた。
「ははっ、悪かったよ高須。ちょっとふざけ過ぎ……ん?」
顔を引き攣らせた北村が、ゆっくりとベッドから出ようとしたその時、ベッドの
中の大河がもぞもぞと動きだした。
「LA!!」
寝ぼけ大河のパンチは吸い込まれるようにして鳩尾に決まり、北村はひゅっと息
を鋭く吸い込んで意識を失った。
「……き、きたむら…だ、大丈夫か?」
「ヒュー、やるなぁ」
かたや先刻まで憎んでいた相手にも関わらず安否を危惧し、かたや恋人であるに
も関わらずパンチの鋭さを褒めたたえている。
それぞれのペアならば、これに一体どんな反応を示すのだろうか。期待したいも
のである。
だが、悲しいことに期待をかけたい二人は仲良く二度寝中だ。
「逢坂を助けなくて良いのか?」
「そっちこそ、北村と大河を離さなくて良いんですか?」
「フフッ、嫉妬が沸かないと言えば嘘になる。だが、それを表に出したって見事
な空回りを披露するだけだろ。北村が浮気なんかしない事は一番良く判ってんだ

「…俺も大河が浮気を絶対にしないって判ってます。でも、普通は感情が先に出
てしまいますよ。今が特別なだけです」
「そのぐらい素直な方が良いんだ。私は何て言うんだろうな…曖昧な女なんだ」
おはようバズーカをベッドに放り投げ、あらかじめポットに入っていた紅茶を二
人分注ぎ、椅子に腰掛ける。

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 18:08:27 ID:HXrwIWiA
「それは…ご自分で?」
「いや、サービスの一つだ」
「ははっ、流石だ…」
今更ながら後悔がせめ上がって来て、竜児の顔に影を指す。
「下らん事で落ち込む前に棚の菓子を取って来い。こっちで話合おうじゃないか

「…棚の、ですか?んー、あっ、これか」
棚の奥に有った多様な種類の菓子が積まれたバスケットを取り、それを机に置い
て狩野の向かいに座る。
「これこそ自分で買っ――
「サービスだ」
「へー、これもか。ほはー…」
能天気な声とは裏腹に、竜児の顔は陰り、手は世話しなくティーカップを撫でて
いる。やはり、竜児がこの場で抱くのは後悔の念なのだ。
「普通は喜ぶ所だろ。全く、お前達はやはり何処か変わってるなぁ」
その言葉に竜児の顔がばっと持ち上がる。
『俺達は正常だ!寧ろあんた達が変わってるんだ!そこに気付け!気付いてくれ
!』
そんな言葉を喉元で止め、代わりに別の話題を文句と声帯の間の僅かな隙間から
搾り出す。
「駄弁する前に、少々質問させて貰っても良いですか?」
「やはりそう来たか。よし、どんと来い!」
「それでは」
カップの紅茶を一気に飲み干し、喉を命一杯湿潤させてから口を開く。
「なんでおはようバズーカなんですか!?そもそも非売品をどうやって手に入れ
たんですか!?ってか、此処のホテルがタダってどんなマジック使ったんですか
!?それと、昨日のあの集団一体何でしか!?宗教!?後、北村の事マジで宜し
くお願いします!!」
生まれて初めてのマシンガンの如き言葉の霰撃ちに息を荒くし、追加で注いだ紅茶
を一息に飲む。
そんな竜児を見る狩野は瞳をくるりと丸くし、唖然としている。
「そっちか…そっちを聞いてくるのか……」
「他に何がっ!?」
狩野の発言に今度は竜児が眼をまるくした。
今のは、彼女に日本人基準の神経は残されていない事を疑うには充分な発言とな
った。
「Excuse me.(失礼します)」
「あ、はい」
ドアの叩かれる軽快な音に反射のような早さで竜児が動く。
竜児がドアを開けると、そこには昨日竜児達を案内してくれた従業員が立ってい
た。
「I'll tell you that breakfast's ready.(御朝食の用意が出来ましたので、お
伝えにあがりました)」
「はぁ…」
眠っている二人を配慮して、どう答えを出すか迷っている竜児に狩野が一言。
「此処はテラス貸し切りの朝食だ。行かないと後約の客が困るぞ」
そう脅されれば行くしか無いではないか。
竜児は腹を決め、出来るなら自然に起きてほしかった大河を起こしに動いた。

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 18:09:33 ID:aaTcA/dF
>>421
説明しよう!

めつがざんとは「滅牙山」であり逢坂大河の一撃必殺技の名前である!
その性能はあのトキの北斗有情破顔拳をもしのぐという狂っぷり
条件は非常に厳しく1ラウンド中に一回、体力が10分の1以下で9ゲージ満タン時
しかも相手の七星ゲージが空になり死兆星が輝いているときにしか出せないが
連続技に組み込める上にガード不能でしかも全画面判定という非道な技だ
ちなみにこれでトドメをさすとなぜか竜児も倒れているから恐ろしい

一応全部嘘だけど嘘から出る真実というのもありましてな

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 18:14:10 ID:HXrwIWiA
>>424
とりあえずここまで。期待をかけていてくれていた人、遅くなってしまって申し訳ない


気をつけてはいたんですが、書き方が無駄に重い感じに。そして、展開がスローペースに
次は、こう、もうちょっとコメディっぽくしたいです

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 18:14:34 ID:C0xp9crw
>>423-424
乙!

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 18:48:19 ID:aaTcA/dF
>>423-424
すみれと北村の壊れっぷりがステキだ

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:19:58 ID:7O4ScxTG
少ないですが>>295の続きです。

  +×+×+×+

哲学の世界に幸せの考え方について対称的な二つの学派があった。
一つは理性に従い欲望を制御することが幸せとし、もう一つは欲望を追求しそれを得ることが幸せとした。

今の私は後者の理論で動いてるのだろう。

学校からの帰り道、吹けない口笛を吹いて顔はニヤニヤしてる。
これでスキップでもしてたら立派な不審者の出来上がりだ。

『ホントは私、隣に住んでます』
正直に言ってみようかなぁ。

この時間なら買い物だろうし、もし高須君に偶然会ったらホントの事を言おうかな、どうしようかなぁ。

今まで一度もないのに、買い物中に会うのも不自然かな。

でも、私も夕食を買いに行くのは本当だし。

一回だけ。一回だけ高須君が行くスーパーの前を通ってみよ、決めるのはそれからだ。

  +×+×+×+

もう少しでスーパーに着く、自然に、自然に。
 『あっ、高須君もお買い物。偶然だね』
一度、スーパーの前を通って確認。顔は正面、目だけで中を見れば自然に出来る筈。
 『何だ、高須君も居たの。偶然だね』
高須君がスーパーの中、確認して私が中へ、そしてセリフ。
シュミレーションもした、セリフも幾つか考えた。

高須君、居るかな。
もう少し、もう少しで、スーパーの前だ。


えぇっ!!どうしよう、どうしよう。先に高須君が出て来た。
これは予定外だ、想定外の事態だ、シュミレーションもしてない。

……ダメだ、頭の中が真っ白になった。

高須君はスーパーから出ると一つ息を吐いて左肩のバックと右手のエコバックの位置を直し、こちらを見た。

やっぱり無理だ。

身体は勝手に回れ右、私は気がついたら一目散に走っていた。

  +×+×+×+

今日は窓も開ける事も出来ない。

自己嫌悪。ベットの上で繭を作り、私は動けないで居た。

私に気づいたかな、目が合ったかな、底知れず湧き上がる後悔の念で縛られた。

何で逃げたんだろ、一言『こんにちは』で良かったのに。
何で最悪の選択をしたのよ、私。

もう、明日からどんな顔して会えばいいの。

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:22:55 ID:7O4ScxTG
  +×+×+×+

こんなに学校に行きたくないのは久しぶりだな。
昨日は何時に寝たかも解らない、目覚めは最悪。
気のせいか櫛の通りも悪い。
でも高須君に確かめたい、昨日のこと。

朝食も適当に済まし、寝不足と不安で重くなった身体を引きずり学校へ向かった。

  +×+×+×+

「おっはよう、大河」
「おはよう、みのりん。今日も元気だね」

「朝練でしっかり目は覚めてるゼ。大河は何してたの」
「ううん、何でもない」

案の定、教室の前で躊躇していた私。
下駄箱で高須君が来てるのは確認済み、ドア越しに高須君が居るも確認済み。
あとは私が挨拶をして雑談、そして昨日の事を。

「おっはよ、北村君、高須君」
「おはよう、櫛枝」

「何してるの、二人で」
「新入生歓迎会の準備を高須に手伝ってもらってるんだ」

「あぁ、来週の新歓ね。なら私も手伝うよ、大河は」
「うん、良いよ」

「助かるよ。正直、手が足りなくて困ってたんだ」
「同じソフト部の仲間じゃないか、任せなさい」

「それなら昼休みに生徒会室に来てくれ」

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:26:57 ID:7O4ScxTG
  +×+×+×+

高須君のお弁当は美味しそうだった。
みのりんは『高須君の卵焼き、食いてぇ』と言って卵焼きを貰い、大絶賛していた。
私は『美味しそう』の後の言葉が出せずにパンをかじった。
みのりんの大胆さが羨ましい。

「食事が済んだら、これを順番に揃えて留めていってくれ」

食事を終え高須君の正面に陣取り、話すタイミングを伺いながら黙々と印刷物を揃えている。
でも、何と言えば良いんだろう。
高須君が居たから逃げた、とは言えないし。

私、言い訳がしたいのかな。
ううん、違う。私の行動で高須君が気分を害したかもしれないから誤りたいの。

今しかない、ちゃんと話そう。

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:29:28 ID:7O4ScxTG
「あのさ、高須君」
「なんだ、逢坂」

「昨日の放課後だけどさ」

「昨日の放課後。昨日はスーパーに買い物に行ったな」

「うん。そのスーパーの所でね、私を見かけた」

「いや、見てないけど。逢坂居たのか」

「うん、居た。でも見てないなら良いの」
「私も高須くんかなぁ、と思っただけだから」

「それは悪かったな、気づけなくて」
「ううん、良い。私も何となくだったから」

  +×+×+×+

安堵と喜びで午後の授業の内容は何処かに吹っ飛んで行った、気がつけばホームルームも終わり放課後だ。

今日も高須君はスーパーに寄るって言ってたし、私も夕食を買いに行くから会えるかもなぁ。
どうしようかなぁ、スーパーの方に行こうかなぁ。
  +×+×+×+

私の身体は正直者だった。
頭はどうしようかなと悩み、身体はスーパーへと向かっていた、顔は多分ニヤケてる。
これじゃストーカーみたい。

いいえ、今日はちゃんと高須君に挨拶をするの。そして少しお話し出来たら嬉しいかな。

でもどうしようかな、もうスーパーに着くけど。
とりあえず高須君を確認して、あくまで偶然だから
昨日みたいに少し離れた所から歩いて来たことにしよう。

  +×+×+×+

まだかなぁ。
高須君は中に居たし、今日は小細工もなし、後は出てくるのを待つだけ。

…………来た。

スーパーから出た高須君は昨日と同じ様に左肩のカバンの位置を直そうとした、それを合図に私もスタート。

でも、駆け出そうとした右足は止まり、振ろうとした左手はお臍の辺りで止まった。

高須君は私が動きだすより一瞬早くこちらに気づき、
少し驚きの表情を見せ、伏し目がちに私とは逆の方向に足早に行ってしまった。

私は夕焼けのオレンジ色に消えてゆく高須君を茫然として見送った。

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:29:59 ID:9gmbEe16
今日『大河の日』っていうらしいんだけど・・・それってなに?

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:36:12 ID:7O4ScxTG
以上です。本当は>>429>>430の間に竜児サイドの話しがありましたが貼り間違って飛ばしましたorz
でも無くても大丈夫そうなのでこのまま行きます。

レスをくれた人達ありがとうございました、大変励みになりました。

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:45:06 ID:9gmbEe16
>>434
まずは割り込み謝る。ゴメン。んで貼り忘れを貼ってくれ。おそらく、竜児が大河を見てなかったと言った理由が書かれてるんだろ?頼む読みたい。
安心しろ。
ここのまとめ人は優秀だから、きっちり順番通りに直してくれる。

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:45:19 ID:aaTcA/dF
>>433
20時から日本放送協会でやってるのはなんでせうか!?

>>434
おつかれさまでした
乙女な大河かわゆす

437 :まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY :2009/06/14(日) 23:48:29 ID:VCwpGCWC
>>364
修正しましたのでご確認をお願いします。


まとめサイトのほうにこっそりと避難所みたいな掲示板を設置しているのですが、
アクセス規制でこちらに書き込みができない方の作品が投稿されておりましたので
僭越ながら私めが代理投稿させていただきます。
以下、はじまりはじまりー

--------

アク禁で書き込めない本スレに届けこの想い_ノ乙(、ン、)_

大竜に幸せな初夜をあげたくて書いてみました。
ギシアンの手前を丁寧に書いてみたつもり。
シチュはアニメ版のキスシーンからの分岐といったところ。

次から本編投稿します。タイトルは「竜虎並び寝る」




438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/14(日) 23:49:26 ID:aaTcA/dF
>>437
バッチリデース

そして代理投稿きたこりゃ

439 :竜虎並び寝る:2009/06/14(日) 23:51:20 ID:VCwpGCWC

 月の光に蒼く。
 純白のシーツを頭からまとうだけで、大河は竜児の花嫁になる。
 窓から射し込み大河の足元までを照らす、月影のウェディングロード。
 美しくて。美しくて。
 だから竜児はここが、大河との逃避行の末のかりそめの宿、祖父の家の二階だということをほとんど見失う。永遠を、望んでしまう。
「ちょっとだけ……」
 練習ね、と、幻のケープの奥で大河が微笑んでみせる。


  〜竜虎並び寝る〜


  1

「もういちど」
 竜児は大河にキスをする。
「もういちど……」
 キスをする。それが答えだから。
「もういちど……」
 ずきん、とする。大河と口づけをするたびに走る、この、甘いくせに、毒のような。
 脳をとろけさせ、腹の芯の知らない臓器を満たし、ふたたび身体の端までかけめぐり、指の先まで甘くする、この、伝わるものは何だ、と竜児は思う。
 それは稲妻のように強く、だけど蜜のようにしみいる。身体が甘い、そんなことがあることを初めて知る。甘さで気が狂いそうになる、そんなことがあることを。
 教えてくれたのはこの女だ。俺の初めての女。
 大河。
 涙すら出てくる。
 涙となって出てくる。だから竜児にはわかってしまう。
 大河のふるえる睫毛のはた、降り落ちた月の光をふたたび凝らしたように光る美しい雫に、このいとしい女もまた、竜児と同じ甘美な毒に身体の端まで苛まれているのだと。
 二人とも。だから。
「だっ、だめだ! これ以上はもう……っ!」
 力も溶けて消えかけた両腕にありったけの強い意志をこめて、竜児は大河から身体をもぎはなす。
 踏みとどまる。
 歯をくいしばる。
 自分はどんな顔をしているのだろうと竜児は思う。伏せた目に血を走らせ、涙すら浮かべて、俺はきっとひどい顔だ。こわい顔だ。
 だが知ったことか、とも竜児は思うのだ。俺の顔を見て、誰がこわがろうが知ったことか、と。
 ただ一人、たったひとりでいい。目の前にいるこの女に、大河にだけ伝われば。
 大河にだけわかってもらえれば――それでいい。
 竜児は願う。
 わかってくれ、大河。おまえから唇を、身体を、引き剥がしたのは拒絶じゃない。その逆だ。その逆に、おまえを……だからこそ……大河、わかってくれるな?
 大河――そう、竜児が、畏れと、願いとともに顔を上げると、大河は、
「竜児、これあげるわ」
 その小さな手のひらに、小さな箱をのせて差し出していた。きゃ☆、とか言って、もう片方の手は熱くした頬に添えて、大河はこっちを見てさえいなかった。てか目つぶってる。



440 :竜虎並び寝る 1-2:2009/06/14(日) 23:52:42 ID:VCwpGCWC
「おう……な、なんだこれ?」
「プレゼント」
「おう! そ、そうか。まいったな、俺の方はなんにも……て、おまっ!?」
 窓から射し込んでくる清らかな月の光の下に手をひきよせて、竜児が確かめたそれは、
「な、なんでこんなモンを!?」
 どう見てもコンドームです、ありがとうございました。プレゼントだけにありがとう……じゃねえ、って!
「さっき買ってきたの。ほら、下着とか買いにいった時に、一緒に。コンビニで」
「ぜ、ぜんぜん気づかなかったぞ。そうか、おまえがアホみたいに買った菓子の山にまぎれて……じゃねえ! おまえっ、これっ、だから……」
 そして竜児は絶句する。だから、って。だからなんだと言うんだ俺は?
 その、だからをひきついだのは大河だった。
「ん。だから、練習しよ?」
「練習?」
「そう、練習の続き」
「続き?」
「そ、そう。続き、だから……そ、その、だから、ね?」
 わかるでしょ?、なんて言いながら。両手を頬にあてて大河はなにやらクネクネする。
 竜児だって、もちろんそんなの、わかるに決まっている。この状況で、これを、大河が、これなのだ。いくら竜児だって、大河の言いたいことはわかっている。わかってはいるが、それをなんと言えばいいのかはまた別だった。
 わかっているとも大河、それはえがつくものだ……えがつくものだよな? あとせとか? とか言うのかバカか俺は? だいいち、えだろうとせだろうと、そんな言葉、他人に――まして、好きな女になんか、竜児は言ったためしがない。
 しかしこの沈黙をどうとったものか、大河はその、今はまだ世界遺産に指定したいほどにも珍しい、竜児のためだけに向けたはにかみの表情のまま――その愛らしさのままに、瞬間、眉根に苛立ちの小さな雷光を走らせて、
「このグズ鈍感スケベ椅子!」
 ひと息に犬から椅子へ。竜児をとうとうモノにして下さった。
 告白したからといって、婚約したからといって。犬からヒトへと、いきなり昇格できるとは竜児も思ってはいなかった。けれど、ここでまさかの無生物への降格、しかもエロいモノに堕ちてしまうとは……。
 そんな竜児を呆然とさせたのは、しかし、ソープの備品にまで身をやつしたショックなどではなく。
 癇癪をすっとひっこめて、ふたたび上目遣いに恥じらって甘えた声を出す、凶暴な婚約者の豹変ぶり。
「……だから! え、えええ、えっちの練習、しよ?」
「お、おう。だけどそれ……これ使っちゃあ、それはもう練習とは言わねえんじゃねえか……?」
「うるさいわね……いちいち細かいのよあんたは。どうせしたいくせにこのエロ犬」
 めでたく竜児は犬に返り咲いた。



441 :竜虎並び寝る 2-1:2009/06/14(日) 23:54:44 ID:VCwpGCWC
  2

「あっち向いてて」
「おう」
「離れなくていいから……離れないで」
「お、おう……」
 背中に大河の頭があたる。背中に大河の体温を感じる。背中ごしに、大河がパジャマのボタンをはずしていくのを感じる。なぜか湧き出した唾を口の中にためてしまい、竜児は困って、気づかれないようにそろそろと飲み下す。
 大河が小さな尻を突き出して、竜児の太ももにえいっと当ててくる。ふふ、とやつは笑ったかもしれない。唾を飲んだことがバレたのかも。
 そうして大河は脱いだパジャマを、ぽいっと布団のわきに放る。竜児はそれを目で追わずにいられない。後できちんとたたむためだ。そう、たたむためだとも。もちろん。
「いいよ、こっちむいて。竜児」
「おう……」
 返事をしたはいいが、すぐ振り向いていいのだろうか? 振り向くタイミングとかあるのか?
 竜児にはわからない。わからないことだらけで、確かなことは、このままではとても心臓がもちそうにないことだけだった。どくんどくんどころじゃない。どどどど、って、おまえ。何か出るのか、出ちまうのか?
 どどどどどどど。
 鼓動の早さになにやら生命の危機さえおぼえた竜児が、ようやく振り向くのと入れ違い。
「寒い寒い……」
 大河はふとんにくるまって、ちょこんと可愛く頭だけをのぞかせていた。
 うわーっ!と、声には出さず心の中で竜児は叫んだ。心の中の頭を両手でかかえた。俺はなんというもったいないことを! 一糸まとわぬ大河の可愛い身体はどこだ!? ふとんの中ですMOTTAINAI!! ていうかもうこれ、大河の意地悪なんじゃないだろうか?
「なによ、そんな顔して。……MOTTAINAI、とか、思ってる?」
 意地悪な上にエスパーになった大河は、あごをしゃくってふふん、と。なんだろう、すごく見下されている感じがする。寝ているのは大河なのに、立っているのは竜児なのに。下からなのにまっすぐと。
「見たいの?」
 そんな大河は言うこともまっすぐ。
「お、おう……」
「なーんか、気の抜けた返事ねぇ。見たいの? どうなの?」
 おっかねえ。竜児はこわくてたまらない。何がこわいって、大河が不機嫌になることもこわいが、その当然の結果として訪れるだろう中断が、今の竜児にはたまらなくこわい。中断とか、マジで勘弁だ。てかそんなの無理だ。だから、
「見たい」
 と、竜児はつい、うわごとのような声をもらしてしまう。それに気づいて、そしてそれが勇気になる。そうだ、俺は見たい。今こそ言おう、大河の裸がすごく見たい! そうさ、言えるとも。何度でも言ってやるとも!
 聞け大河。いや世界中のすべての耳のあるものよ聞け! 俺は大河の裸が見た
「いいよ」
 い、いよ、って。
 何度でも欲望を口にする勇気と決意をかためた竜児の前で。
 見たい、と竜児がもらした、たった一つのかすかな返事にこたえて、大河は頬に紅を散らして。そしてふとんが、
「おう!?」
 ふとんが、ふっとんだ。



442 :竜虎並び寝る 2-2:2009/06/14(日) 23:57:13 ID:VCwpGCWC

 ほんとうに、ふっとんだのだった。竜児の顔の前をかすめるほどに舞い上がったふとんはスローモーション、くたりふわりとしわを寄せてノックアウト、もういちど大河の下半身を隠すようにかぶさる。
 なんだこれは、大河がふとんに食らわしたのは掌底なのか蹴りなのか……そうじゃない。なんだ下はまだパジャマなのか……そうじゃない。大事なのはふとんじゃないし、パジャマの下でもない。大事なのは――
 幻のようだ、と竜児は思う。
 広がる淡色の髪が作り出した小さな海に、ミルク色の肌を月光に蒼く染めて、けれど頬と耳ばかりは月明かりのなかでもわかるほどに朱に染めて、大河が浮かんでいた。
 浮かんで、そして大河は竜児から目をそらす。
 薄い胸は交差したふるえる小さな両手でいまだ隠され、腰からしたたる雫のような曲線を描く腹は、さらに小さな雫のようなヘソだけをのぞかせてパジャマの下へと消えていく、けれど。
 けれど、なんて、綺麗な。
「なに……なによ? なにか言うことないわけ? なによ、ぼーっと突っ立って……」
 大河は星の散る瞳をついと眇めて竜児に向け、けれどまたすぐにそらしてしまう。
「なにか言うこと……」
 竜児はほんとうに馬鹿になったみたいに、大河の言った言葉を繰り返す。
「そ、そうよ」
「俺、ぼーっと突っ立って……大河、おまえに」
 おまえに見惚れていたよ……と、そう竜児は言ったのだった。そして竜児は、見惚れるという言葉の意味をはじめて本当に知る。
 気づいて、綺麗だよ、と言えばよかったかと悔やむ。可愛いよ、と言ってあげられればよかったのかと。なんて俺は気が利かない、口が下手でだめなやつなんだ。だから、
「うぐ〜っ!」
「おう! た、大河!」
 見ろ、大河が泣き出しちまったじゃないか。寝巻きのポケットにも用意してあるポケットティッシュを取り出して、大河の涙を拭こうと竜児はあわててそばにひざまづく。
「い、痛てて……っ」
「おう! なんだ、そっちか。って痛いのか? どこがだ? 大丈夫か?」
「竜児、髪、踏んでる」
「おうわあ! すまんっっ!」
 竜児のひざが大河の髪を踏んで、にわかにひっぱられて痛かったらしい。竜児はひざをどかし、大河の髪をかきわけて二度と事故が起こらないようにして。
 そしてようやく、うぐうぐ泣いている大河の瞳からこぼれる涙にティッシュをあててやる。右目も左目もあててやり、ついでに鼻もチーンさせる。よかった、それで大河はおちついたみたいだった。
 竜児は努めてやさしい声を出す。
「ごめんな、大河。俺、おまえを泣かせるほど口下手で……」
「竜児……」
「おまえがあんまり綺麗で、可愛くて、驚いちまって、ぼーっとして……だから、そう言えばよかったのに、見惚れてたなんて。
だめだな、気の利いたこと、どうにも言えねえ。おまえがいうとおり、俺はバカ犬なのかも……言うべきときに、言うべきことが言えたためしがねえ。
今だって、そうだ。泣かしたからあやまってるのに、あやまんなきゃいけねえのに、バカな俺は、おまえの濡れた瞳はなんて素敵なんだ……とか思ってる。あれ? おう? どうした、なんでまた涙がフゴモ……っ!」
 大河は腕を振り上げて瞬殺。竜児の鼻の穴になにかがずぼおと突き刺さる。
「ああああんたまた私を泣かす気かっ! この変態天然ジゴロ犬っ!」
「お、おまえまたなんてことを……おおおおう……っ?!」
 非難もそこそこに、ともかく竜児は鼻の穴に突っ込まれたものをつまんでびろーんとひっぱり出す。そいつの思わぬ長さに痛み混じりの感嘆の声が出てしまう。
 それはティッシュまるまる一枚、正確にいえば一組(二枚)だった。しかもそれが鼻の片穴から。竜児は驚いて、痛みに涙もぴゅっと。
「まあきたない」
「まあじゃねえ! しかもおまえこれ、さっきおまえが鼻かんだやつじゃないか!?」
「涙も吸ってるんだからいいじゃない」
「まったく何がいいのかわからんぞ俺は」
「嬉しくて泣いたんだもん」
「だから何が嬉しくて……お、う?」
「竜児、私に見惚れてた、って言ってくれたから」
 だから嬉しくて泣いちゃったんだもん……と、大河は照れたようにほほえむ。こぼれ忘れた涙の名残が細めた瞳にいっそうのきらめきを集めて散らす。



443 :竜虎並び寝る 3-1:2009/06/15(月) 00:00:08 ID:VCwpGCWC

  3

 こういう時、自分はどこにいればいいのかが、またわからない。何がエロ犬だ、と竜児は思う。
 あんなに、数え切れない夜ごと、これはいかがなものかと自分でも心配になるほどに、大河とのことを妄想して、おのれを慰めていたというのに。何も想像できてなかったんじゃねえか、と。
 別にステイを命じられたわけでもないのに、
「なんで正座してるの?」
「お、おう」
 半裸の大河の横に、竜児は正座していた。大河になんでと言われても、自分でもなんでだかさっぱりわからない。正確にいえば、正座からどうすればいいのかが、まったくもってさっぱりだ。
 大河に寄り添うように、横になるといいのだろうか。しかしそうするには、この正座の姿勢からだと、かなりのアクションを起こさないといけない。
 腰を浮かせて、手をついて、足をおもむろにふとんの方に伸ばし――そうするしかないが、そんな動きがどうにも竜児にはわざとらしく不自然に思えてならない。
 それではまるで、よっこらせっと、さて、ちょっと横にでもなりますかね、なあ大河さんや……とでもいうようなものではないか。いやいっそ、そう口に出して横になればいいのか? ないない、それはない。
 そんなふうにあれやこれやと悩みながら、大河を見下ろす竜児の凶眼は月光を帯びて、いやさかにスパークする。
 我は地獄の淫獣アザゼルの化身、へひひひっ、この可愛い娘っこを永遠の性奴へと堕とすべく、さてどう手込めにしてくれようか……とか思っているように見えるが、実際かなりライトに似たようなことを思っている。
 それにしてもこう座って見下ろしていると、竜児にはどうにも大河の裸が眩しくてたまらないのだった。とりあえずとばかり、大河の顔に視線を逃して、
「寒くないか?」
 そう訊ねた竜児はというと、むしろ暑いくらいだった。夜の部屋の空気はわずかに肌寒いほどだが、身体の内からの熱が皮膚をほてらせている。
「うん。平気……」
 大河はそう言うけれど、竜児はストーブのところまで膝歩き、二つ強くする。大河の小さな身体は自分よりも冷えやすいことを知っているから。
 そして戻ってきてまた正座。
 ……しまった、と気づく。今のコレすごいチャンスだったんじゃないか? せっかく腰を上げた状態だったのに、なぜ俺はそこで横にならない!?
 あやうくリアルに頭をかかえかけた手を下ろし、竜児は、ああそれにしても、どうして……と、じっと手を見る。
 どうしてこんなにも自然であることに苦労しなければいけないんだ、と竜児は思う。虎と竜は並び立つ、それが自然というものじゃなかったのか。
 だから、なあ大河、並び立つのだから、虎と竜は並び寝るのも自然じゃないか……そうかあ? すげえ聞いたことない。立つが寝るになるだけで、一挙にえらい違いだ。
 そもそも、こんなに悠長に悩んでいる暇など無いはずであった。こんなに不自然な間、いいかげんいつ大河の大河サイズの極小堪忍袋の緒が切れてもおかしくはない――と、竜児が焦りを通り越して本気で怯えかけた、その時。
 まさに虫の知らせか、大河が口を開く。
「見るだけで、いいの?」
 見てすごく興奮してくれるのは嬉しいんだけど……なんて言って、大河は伏せる目蓋も赤くする。いつもの口汚い面罵を予期した竜児はほっとひと安心。おう、そうか。
 そういうとり方もあるか、ナイス大河、助かった――いや、実際のところ、竜児はすごく興奮してもいるのだけど。
「……触りたいの?」
 おう、とこれは竜児には渡りに船。そう大河に訊ねられれば、竜児はもう間違えない。それならさっきやったからわかるとも。準備万端、覚悟も完了。即座に答えられるぜ聞け大河、お、
「ううん、だめ」
 おおおおおううう……返事すらさせてもらえないとは。
「そんな言い方だから、だめなんだ。私もうしない」
 私も悪かったんだ、うん、もうやめる……などと、大河は天井を見上げてなにやらぶつぶつと。
 そんな、しないなんて、やめるなんて――来てしまった。大河のきまぐれ、わがまま。つまりは竜児がもっともおそれていた中断が。



444 :竜虎並び寝る 3-2:2009/06/15(月) 00:01:37 ID:VCwpGCWC

 竜児の視界は真っ暗になった。きっとギラつく瞳孔は閉店ガラガラ、シャッターが降りたに違いない。あるいは蒸発するマイクロブラックホールのように爆縮、消滅。
 そうして心に突如広がった暗闇の深淵を竜児はさまよう。どうすればいいんだ……どうすれば。さっきからさりげなく片手で交互におさえて隠している、俺の股間のこのいきりたった手乗りドラゴンもどうすれば。
「なんて顔してんの、あんた」
「おう! だ、だって。だってえ〜ン……っ」
「なに変な声出してんのキモい」
 そんな絶望をさらにえぐるようなヒドい言葉とうらはらに。だけど、クスッと、大河は竜児に優しく微笑んでくれるのだ。微笑んで、そうして、大河は竜児に両手をひろげてさしのべる。
「来て、竜児」
 そこにいたのはほんとうの天使。
 嘘か幻かと、つい竜児は目をこすって。
「おう!? いいのか? だって、おまえ今、やめる、って」
「やめる? ああ、うん、やめるよ。竜児を試すような言い方。もういいの、わかったから。私、もう知ってるから」
 竜児が、本当にほんとうに私を求めていること――そう、大河は言うのだ。さしのべられた手と手の向こう、綺麗な顔を真っ赤にして、それでも視線もそらさずまっすぐ竜児を見つめて。
「大河……」
「バカなあんたのことだから、私に何をしたらいけないのか、わかんなくて困ってたんでしょ? 何をしたら私が怒るのか、私が不機嫌になるのか、私が嫌がるのか……ううん、何をしたら、私が、喜ぶのか。わかんなくて、固まってたんでしょ?」
「まいった……そんなことまで、わかるのか?」
 当然でしょ、バカね……と、大河は笑って。それは竜児が愛する笑顔で。だから、竜児はほんとうに安らかな気持ちになる。
「だから、私ももう、触りたい? なんて訊ねたりしない……ね、竜児」
「おう」
「竜児、ね……触って?」
 安らかな気持ちになれたのは一瞬だけだった。こんなことを言われて、安らかでいられる男なんて、興奮しない男なんていようものかと。
 しかしここでもさすがに大河は虎、獲物を追い詰めるのに容赦はないのだ。
「来て、竜児……触って。竜児の、好きにして。私を、竜児の好きにして。私に、竜児のしたいこと、ぜんぶして。私、嫌がらないから。怒ったりしないから。
だから私に、私のカラダに、竜児がしたいこと、ぜんぶしてね? 私のぜんぶ、あげるから。私は竜児のものだから。私はぜんぶ、竜児のものだから」
 だから竜児のしたいこと、私のカラダにぜんぶしてね……と。
 大河は、ほんとうに、容赦が、ない。
 くらくらと、竜児はめまいがしそうだった。からだじゅうが熱くなる。とりわけなんだか鼻の奥が熱い。やばい、鼻血を出すんじゃないか、俺は――すると大河はさしのべた手で竜児の手をとって、
「私、あやまらないから」
 そう言って、裸になった自分の胸へと押し付ける。

(3章終わり、4に続く)



445 :まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY :2009/06/15(月) 00:12:19 ID:skJEgQOW
とりあえずここまでで一区切りッス。
連続投稿規制こわいデス

横に長くて書き込む際にエラーになってしまったので、適当に改行してしまいました。
申し訳ございません…

ttp://tigerxdragon.bbs.fc2.com/
自分は休日くらいしかお手伝いできないので、
どなたか親切な方、私の代わりに代理投稿をお願いします…


446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 00:12:52 ID:ZOCZcUoT
遅くなりましたが>>434です

>>435さん、>>436さんレスありがとうございました。

>>435さんの嬉しい要望がありましたので>>429>>430の間を貼ってみます。

  +×+×+×+

得意な筈の料理も今日はリズムが狂って台所は惨事だ。
焦がす、零す、間違える。
駄目だ。
久しぶりだな、こんな気分になるのも。

  +×+×+×+

「ねぇ、リュウちゃん。何かあったの」
「何が」

「今日のリュウちゃん元気ないもん」
「何でもねぇよ」

「そんなことない。やっちゃんはお母さんだから解るの。」
「でもね、言ってもらわないと解らないこともあるんだよ」

「悪かったよ。心配すんな、ちょっと考え事をしてただけだよ」

仕事には気持ち良く行ってもらいたいのに、悪いことしたな泰子に。

明日は気分転換に手の込んだ料理でも作るか。


以上です。竜児の軽い心理描写です。
理由は次回書きますと言うかもう書いてます。
ですので次回を楽しみにしてもらうと嬉しいです。
では、ありがとうございました。

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 00:15:06 ID:hrLsLOox
襖│∀・)泰子
襖│∀・)泰子母
襖│∀・)泰子父

448 ::2009/06/15(月) 00:31:23 ID:j1eCnWR/
お疲れさん

>>445
よし拙者がやろう
いつから始めれば良いかね?

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 00:39:00 ID:j1eCnWR/
>>446
ワクテカして待ってるぜ!

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 00:40:40 ID:zAgOKUM+
>>446ナイス

も少し踏み込むかと思ってましたが、あとの楽しみになってGJデス♪ある意味1話Ifwお互い頑張りましょー!♪

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 00:43:50 ID:j1eCnWR/
ところで気付けばもう347KB!!
早く俺も続き投稿しないと…
ということで恒例の次スレタイトル案ストック

【とらドラ!】大河×竜児【ワクワク妄想】Vol11
【とらドラ!】大河×竜児【ゴロゴロ妄想】Vol11
【とらドラ!】大河×竜児【ユラユラ妄想】Vol11
【とらドラ!】大河×竜児【ニコニコ妄想】Vol11
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【とらドラ!】大河×竜児【クスクス妄想】Vol11
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【とらドラ!】大河×竜児【ハフハフ妄想】Vol11
【とらドラ!】大河×竜児【モフモフ妄想】Vol11
【とらドラ!】大河×竜児【ハラハラ妄想】Vol11
【とらドラ!】大河×竜児【アマアマ妄想】Vol11

こんだけあればまだまだ持ちますな

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 00:48:04 ID:gT87nMpp
追加
【とらドラ!】大河×竜児【ギシギシ妄想】Vol11
【とらドラ!】大河×竜児【アンアン妄想】Vol11

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 00:51:01 ID:3qHDXzLc
モフモフ希望


454 ::2009/06/15(月) 01:00:09 ID:j1eCnWR/
「竜虎並び寝る」
4章以降代理投稿参ります

455 :竜虎並び寝る 4-1:2009/06/15(月) 01:05:46 ID:j1eCnWR/

  4

「私、あやまらないから」
「おう。って、な、何をだ?」
「だから、あやまらないから。これが私だから」

 だから、命令するの……と、大河は言うのだ。
 命令という、その言葉の強さにはとても似つかわしくない、儚くて甘い声音で。
 そうして大河は指先までほてらせた手と手で、竜児の手と手をとって、自分の薄い胸へと導く。
 その驚くほど柔らかで、小鳥のように熱く、
 竜児の手のひらに痺れるような初めての快感をもたらす肉を、大河は、これ、と。

「これ……ちいさな胸、好きになって」
「お、おう」
「違うの。私だから……私の胸だから好きになるんじゃあ、だめ」

 すぐさまの返事を用意していた竜児は、
 しかし、大河のその言葉の意味の見えなさを前に、思わず声を呑むほかない。
 不意を突かれてまぶたをかすかに開いた竜児のために、
 竜児の心に自分の言葉がすとんと落ちるのを待つように、間を置いてから、

「ちいさな胸が好きなひとになって、竜児」

 大河は薔薇の唇をふるわせて言った。
 手のひらの下、そのちいさな胸の奥に、竜児は大河のちいさな心臓を感じていた。
 自分よりも早く、きっと強く。その早鐘のような鼓動が竜児にはたまらなく愛しい。
 その血が薔薇の唇を染めるのだと思う。
 その血が大河に語る力を与えるのだと思う。だから。
 竜児は、大河の言葉を決してとりこぼすまいと耳を傾ける。

「私。私、ね。竜児の目が好き……だけど、それは、竜児の目だから好きなんじゃあ、ないの…
 …ううん、初めはそうだったのかもしれない。でも、でもね、今は、その……鋭い、おっかない、目が好き。
 かっこいい、って、そう思う。だから、それだから、そんな目の竜児が、ずっと、もっと、好き……」

 はっきりと、しっかりと、確かめるように。
 竜児の目だから好きなのではない。
 竜児が好きだから、そのおまけで、その目が好きなのではない――そう、大河は言うのだった。
 そうではなく、もう、その目が好きなのだ、と。
 竜児のその目はもう魅力で、だからいっそう、その目を持つ竜児のことが好きになるのだ、と。
 その目は竜児の魅力なのだ、と。
 だからね、と、大河はふりしぼった勇気で睫毛を震わせて、重ねた手の指先を震わせて言うのだ。だからね、と。

「ちいさな胸が好きなひとになって、竜児。そうして、それだから、もっと、ずっと、そんな私のことを好きになって……」

 だからまた、応える竜児の声がふるい立ったのは。きっと、大河を心から安心させたいという思いのためだけではなくて。

「……おう!」

 竜児は感動していたのだ。

456 :竜虎並び寝る 4-2:2009/06/15(月) 01:05:59 ID:j1eCnWR/
 大河は、その薄い胸をこそ魅力だと感じて欲しいと願うこの女は、
 その願いを竜児に伝えるために、そしてそれと一緒に、
 竜児が自分の目つきに抱き続けてきた苦くて複雑な思いすら、吹き飛ばそうとするかのようだった。
 まるでついでのようにして。

「おう!」

 この目は魅力なのだと言う。そう言うのは、ほかの誰でもない。自分ですらない。
 大切な女がそう言うのだ。
 竜児にとってさえ嘘のように、自分よりも大切だと思える、この女が、大河がそう言うのだ。
 だからそれは自分を越えた本当に、真実になる。

「おう!」

 そして竜児は思う。大河、お前は最高だ、と。
 俺はほんとうに、最高の女をつかまえたのだと。
 そんなに何度も返事しなくていいわよ、と大河は言う。
 嬉しそうに、満足そうに、目を細めてみせる。

「よし、おっぱい触ってよし!」
「おう……てかもう、触ってるぞ……?」
「うう……い、いじってよし……」
「俺もおまえのその、ドジなところが好きだぞ?」
「うるさい。それは直す。いいからあんたはとっととそのエロ犬脳みそで
 日夜あたためてきたどエロい妄想をぞんぶんに私のカラダにぶちまけるがいい」
「……そのひどい口ぶりも好きだぞ……た、たぶん」
「うるさいってば、だから……あっ」


 手のひらで大河のちいさな胸の先をころがすようにする。
 すぐに硬くしこったそれは、きっと真珠のようだ。
 だから竜児はそのままに、もう迷うことなく言う。

「真珠……みたいだな?」
「はっ、ち、違うもん。そ、そんなんじゃないもん……あっ、あっ!」
「あんまり可愛い声出すなよ……俺が溶けちまう」
「か、かかか可愛くなんかないもんっ! はっ、はっ」

 薔薇色の唇から桜色の舌を出して、大河は子犬のようにあえぐ。
 身をよじる。匂わずにはおれない花のような大河の匂いが立ちのぼり、竜児の脳を痺れさせる。

457 :竜虎並び寝る 4-3:2009/06/15(月) 01:06:06 ID:j1eCnWR/
「だめだね。おまえは可愛い。可愛いよ、大河」
「お、おかしくなるってばっ、そんな……っ」

 長い睫毛を甘い涙に濡らした瞳で、大河はくやしそうに竜児を睨みつける。

「だめだよ。……睨んでたって、もうおまえは可愛い」

 それに、こうしたかったんだ、ずっと……と、竜児は微笑んで、そして言葉をつなぐ。
「ずっとだ、大河……初めておまえと廊下で出逢ったあの時に、俺はおまえを可愛いと思った。
 その時からずっと……俺は、おまえを、ずっと……ずっと可愛いと思っていた」

 驚いて、大河の瞳が大きく見開かれる。

「……う、嘘っ!」
「ずっと可愛いと思って、でも言うことができなかった」
「う、そっ……」
「だから、いつかこうして……おまえは可愛い、可愛いって言いながら、こうしたいって、思っていたんだ……大河。
 俺の、したいようにしていいんだろ? 俺の妄想どおりに。だからそうする。これが俺の妄想だ。だから」

 大河、可愛いよ、大河……と、竜児は。
 くうっ、と、大河は白いのどから声をもらす。
 わずかに開いた唇から、小さく綺麗にならんだ歯を食いしばるのが覗く。
 身体じゅうを弄られているかのように、身をよじる。くやしくて、必死で毒づこうとする。

「そ、そんなにやさしい顔するなあ……っ」
「俺のこの顔がやさしい顔だなんて、わかるのもおまえだけだよ。大河、手をどけて」

 竜児の手の甲に重ねられた、桜色の爪までもがちいさな大河の手を持ち上げるようにする。
 そこにあるのは、プールでも、まして夢でも、はっきりと見ることが叶わなかった大河の乳と、そして……

「おう……ほら、やっぱり真珠じゃないか」
「……っ! し、知らない……っ!」

 大河は息もたえだえ、こんどは両手で顔をおおい隠す。

458 :竜虎並び寝る 5-1:2009/06/15(月) 01:11:27 ID:j1eCnWR/

  5

 自由になった手で、竜児は大河の身体を撫でる。
 少し手首を浮かせて、指たちだけで。胸から腹へ、月の光の影に導かれるように。
 可愛らしい雫形のへそを指先でやさしくくじると、吐息よりも早く腰を跳ねさせて大河のカラダが答える。
 それが物であれ布であれ、知る限り竜児の指はすでにそれらを優しく扱うすべを覚えていた。
 そんな竜児の指がすべりゆくのは、今やこの世で一番大切なもの。
 生きたシルクか、それとも。

「……おまえは何で出来ているんだ? 大河」

 月に蒼く照らされた大河の華奢な肢体は、
 まるで精緻な人形か塑像のような陰影に包まれていて、 しかも指の下で熱く息づいている。
 竜児はこんな美しい生き物を知らなかった。
 シーツから浮いた驚くほど細い腰弓の下にも、そっと手を差し入れる。
 壊れそうだとおののく。
 大河は喘いで身をよじる。くすぐったいのか、それとも。
 虎だというのに、この大河は子犬みたいに喘ぐと竜児は思う。

「俺はこんな気持ちのいいものを触ったことがない」
「りゅ、竜児だってっ! 竜児の手だっておかしいもんっ!」

 大河の顔は両手で隠されていて、その間から、ちいさくて形の良い鼻と、
 はっ、はっ、と喘ぐばかりの開かれた唇だけがのぞいている。

「竜児の手だって……気持ちよくて、おかしい……っ」
「おう、そうか……よかった」

 腰から腹へ、そして大河の胸へと、竜児は指をゆっくりと鍵盤をすべらせるようにして戻していく。
 そのたびに、大河は小さく腰を跳ねさせる。

「そんなにビクビクするなよ」
「か、勝手になるの! 気にすんなスケベっ!」

 そして竜児の指は、大河の胸のちいさなふくらみのはたで止まってしまう。
 じっくりと見ずにはいられない。
 薄くうすく、ふくらませて仕上げた、二つのミルクのプリンのようだった。
 唇よりも淡い桜色の先端が、そのプリンの上にちょこんとのせられて。
 そしてそのまわりへと、桜色は儚くしてミルクの色にすっと溶けてゆく。それは神の細工。
 桜色の先端は、片方は真珠のようにつんと丸く、そしてもう片方はまだ――

「なぁ大河。おまえの胸はプリンみたいで……美味しそうだぞ?」
「プリンじゃないっ!」
「食べていいか?」
「食べるなっ!」
「じゃあ舐めるだけ」
「……えーっ」
「キス」
「……っ!」

 淡色の髪からのぞく耳までたっぷり赤くしてから、大河はコクコクとうなずいた。
 これは……キスならいいってことか?
 広がりうねる大河の髪を踏まないように手をついて、竜児はすっと大河の胸におおいかぶさって。
 薄い唇を少しだけ開いて、唇の肉でふくめるように。
 真珠の方に。

459 :竜虎並び寝る 5-2:2009/06/15(月) 01:11:43 ID:j1eCnWR/
「はあ……っ!」

 大河の腰がひときわ大きく跳ねる。
 竜児は顔を上げて、つい確認してしまう。
 唾液に濡れてちいさく輝く先端を見て。それは本当に、真珠のような。

「もうひとつの方も、キスするぞ?」
「い、いちいち訊くんじゃないっ! か、勝手にすれば……っ」
「おう」
 だめだ、楽しい。竜児にも大河が自分を質問責めにした気持ちがわかってしまう。

 竜児はふたたび大河の胸に顔をうずめて。
 今度はもうひとつの方。

「あっ、あっ!」

 すぐには口を離さず、唇ではさむようにして、ちゅ、ちゅ、と吸いたてる。
 唇の間でそれはすぐに硬く勃起して、はさむ唇の圧力にも負けなくなる。
 たまらなくなって、竜児は唇をミルクのあわいまで拡げて吸いたて、
 舌でもうひとつの真珠の仕上がりを確認する。コロコロと。

「わーっ、舐めてるうっ!」

 わーっ、ってね、おまえ……。
 逃れるように身をよじる大河をつかまえようと、浮かんだ細い腰に左腕をまわして抱きしめる。
 大河の肌はいつしか汗でしっとりとしていて、竜児の手が好きとばかりに吸い付いてくる。
 あまった右手で大河の左の乳房を大きくつまむようにする。ぷるぷると。
 なんだ、やっぱ胸あるんじゃん、大河のやつ。
 大河は足までばたつかせて、ふとんも蹴り殺す勢い。
 声こそ殺して大騒ぎ。顔を隠すために両手がふさがっていなければ、竜児の身もどうなったことかと。
 おおこれはなんという虎。

「わーっ、わーっ!」

 それでも押し殺された悲鳴は甘い響きを帯びていて、竜児はたまらなく愛しくなって。
 唇をめいっぱい拡げて、大河のミルクプリンで口の中をいっぱいにするようにして、先を飾る真珠ごと舌で舐めつくす。

「た、食べられちゃう! 食べられちゃうっ!」

 食べねえよ。

「食べないでね? 食べないでね? 竜児……っ」

 おまえが可愛いからいけねえんだ。
 ふと、大河は足をばたつかせるのを止めて、かわりにつっぱるように伸ばす。
 哀願する。

「りゅ、りゅうじっ、はっ、はっ……あのね、もっ、もう……っ、いいでしょ……っ?」

 駄目と答えるかわりに、竜児は今知った大河がいちばん可愛く喘ぐやり方で真珠をくるりと舐める。

460 :竜虎並び寝る 5-3:2009/06/15(月) 01:11:59 ID:j1eCnWR/
「あーっ! も、もういっぱい……っ、いっぱいっ、舐めたよね? いっぱい……いっぱいっ!」

 大河は頭と足で支えるようにして、ひときわ弓なりに腰を浮かせてくる。
 竜児に乳を吸いたてられて、いっぱいっ、いっぱいっ……と、大河は熱にうかされたようにくり返す。

「あーっ! あーっ! りゅうじっ、ひどいっ、……も、もう、だ、だめだよ……だめ……あーっ!」

 竜児は右手でぷるりとつまんだ、もう片方の真珠も浮かした指でくじりだす。

「だ、だめだってば……っ!!」

 大河の肢体がビクンとひときわ大きく跳ねた。知らない跳ね方。
 玉を結んでいた汗が飛ぶ。全身をつっぱらせる。
 小さく華奢な大河の身体が竜児の腕の中で驚くほど硬くなる。痙攣する。
 虎が、と竜児は思う。
 大河の顔を覆い隠していた両手がはなれて、何かつかむものを求めるように震えながら空をかく。
 空に爪を立てる。
 竜児は反射的に顔を上げた。
 甘い涙でぐしょぐしょの大河の瞳は、宙に向けて驚いたかように見開かれて、星を散らして。
 いや、これは驚いているのだ、大河も。竜児はそう確信する。
 瞳を見開いたまま、大河は竜児が見ていることに気づく。
 痙攣のさなかで顎を引き、竜児を見ようときらめく瞳孔を動かす。

「りゅ……じ……っ」

 だが痙攣がその瞳を竜児に向けられる前にふたたび虚空へとさらう。
 大河の身体がふたたびひときわ大きく跳ねる。

 大河が壊れてしまう! 
 そう、ほとんど竜児は恐怖すら覚えて、いまだ安らぐことなく宙へと跳ねようとする大河の腰を力強く抱いて支える。

「……っ! ……っ!」

 空をかく大河の両手が竜児を掴もうと近づいては、肢体を硬くする痙攣にはばまれてとどまる。
 大河の爪が虚空を引き裂く。
 あれに掴まれた者は引き裂かれる。
 俺を引き裂け! 大河!
 迷わず竜児は心に叫んで、大河の腰から背中に腕を上らせて、胸に胸をあわせるように抱きしめる。
 こするようにして額に額をくっつける。
 大河の瞳の自由が利かなくなったのなら、俺がそこに飛び込んでやる!

「りゅ、りゅう、じ……っ」

 大河の両腕がガクガクと背にまわされても、竜児の背中に覚悟していた痛みは爆ぜない。
 その背中を掴もうとする力すら、痙攣が奪っているようだった。

「りゅ、う、じ……」

 襲い来る硬直に抗って、大河は必死に瞳を細めて、嬉しそうに……ほほえもうとして……!

「愛している!」

 竜児は叫ばずにはいられない。
 大河の瞳は見開かれ、目からあふれた涙が頬にひとすじ。

「わ、わた、し……も……あい、し、て……っ!」

 ふたたび大きな痙攣が言葉をさらい、そして大河は瞳を閉じた。
 静かに痙攣する大河の身体。

461 :竜虎並び寝る 5-4:2009/06/15(月) 01:13:01 ID:j1eCnWR/
「……う、嘘だろ……なあ、おい……大河……」

 その痙攣も、収まって。
 なのに大河は瞳を開けない。
 忍び寄って来た焦りが、竜児を捕まえる。

「嘘だろ……なあ、おい、大河……起きろよ……はは……」

 やがてそれは恐慌になる。

「なあ、からかうのはやめてくれよ、大河……嘘だろ……?
 はは……目を開けてくれよ……大河! 大河っ! たい、がはっ!」

 肺からしぼられる最後の叫びは苦痛の叫び。
 竜児の胴に腕を回して、身体のコントロールを取り戻した大河の渾身のベアハッグが決まっていた。

「うるっさいっ、てば、あんた。大声出すんじゃないっ」

 可愛い唇から罵声を浴びせて、大河は大きな瞳もぱちりと。
 怒るのも忘れて、竜児はそれはもう安心のあまり。

「おう! た、たいがぁ〜ン……っ」
「キモいってのよ、だからその声」

 まさかこの期に及んであんたの新しいキモポイントを発見することになるとは思わなかったわ…
 …なんて、大河は平気でひどいことを言う。
 そんないつもどおりの罵りに、竜児はますます安心だと喜びを深くしてしまう。
 染み付いた犬根性? なんとでもいえ。だって、だってなあ?

「だ、だってお前……俺はてっきりお前が死んだかどうかしたのかと」
「いや〜すごかったね! 私も死ぬかと思ったわ」

 いや〜すごかったすごかった、あはははは……なんて、
 他人事みたいに笑っている大河を見て、ようやく竜児にも多少の憤りのようなものが、こう、ふつふつと。
 なにか一言ってやらねば気がすまない。よし、と決意し口を開いた竜児は、

「怖かったんだぞ……ほんとに」

 唇をとがらせ拗ねていた。

「ごめんごめん☆」

 そんな竜児の怒る気も何も一発で失せてしまう、この素直に転じた大河の卑怯なほどの可愛さ。
 この虎の新たな牙がこれだ。だめだこいつ、早くなんとかしないと……てか俺がだめなのか?

462 :竜虎並び寝る 5-5:2009/06/15(月) 01:13:53 ID:j1eCnWR/
「だって私も初めてだったんだもん……あんなにすごいの」
「おう……てことは、やっぱりさっきのあれは……あれか? つまりその……」

 イク、とかいう。
 真っ赤になって口ごもる竜児を、大河は目を眇めて見返して。

「竜児またなんかスケベなこと言おうとしてる」
「おう? っておまえの身に起きたことだろ!?」
「……うん、たぶん、そう。私……私ね? たぶん……あれで……」

 今度は大河が真っ赤になる番だった。
 仲良し信号機か俺たちは。しかし、そうか、つまり、やっぱり。
 つまり、だから、その、やっぱり。
 大河はイったのだ。
 わあ恥ずかしい。
 そんな心の中の言葉に羞恥のあまり身悶える竜児には、
 しかし、まだいくつかの初心者的というか童貞的な疑問が。

「む、胸、だけで?」
「えっ!? そ、そう。だと、思う、たぶん……あああなんかあんたを殺したい」
「なんで!?」
「だから! 私も初めてだったって言ってるでしょ?」
「初めて……イった?」
「わーもうやっぱあんたぶっ殺すっ!」
「おう!? だから、ベアハッグやめっ! おま、えの、本物……だ、だめへぇっ」
「胸だけでイったのなんか初めてなの! てかあんなにすごいの……初めてなの……っ!」

 竜児の背骨をミシミシと軋ませていた両腕も解いて、大河は恥ずかしさのあまりとうとう俯いてしまう。
 淡く豊かな髪間からちょこっと覗かせた耳も真っ赤。
 肺に酸素を取り戻した生還者の竜児は、そんな大河の頭をやさしく撫でてやる。
 ちんまい頭を眺めるそのギラつく邪眼で伝えたい思いは、俺もキリストより齢古い地獄開闢以来の魔神だが、
 天使のベアハッグで仏が見えそうになったのは初めてだ、そんな天使のつむじに喝をくれてやろう…
 …とかというものでは、もちろんなくて。
 やっぱりどうにも愛しくて。
 だから竜児は愛しい名前を呼んで、

「大河……」
「な、なによ……っ!」
 顔を上げたその娘の唇にキスをする。

(5終わり、6につづく)

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 01:16:47 ID:j1eCnWR/
「竜虎並び寝る」本日投下分はここまでです

作者の◆eaLbsriOas氏、どうもありがとうございました
みんなちゃんと読んでくれていますから安心してくださいね

まとめ人さまもお疲れさまでした

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 02:38:09 ID:QUWtzKGl
まとめ人乙!

んじゃ俺は 【とらドラ!】大河×竜児【ヌプヌプ妄想】Vol11 に一票いれとくかな

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 03:27:29 ID:MMVk/+uR
俺は【トコトコ妄想】を推したい

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 03:31:45 ID:gT87nMpp
【ギシギシ妄想】に1票

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 06:38:33 ID:lC5W+mpt
>>463
代理乙!

>>作者
大丈夫、みんなちゃんとフルボッキにして読んで
くれてますよ。ツンデレだけど身体は正直だし。
続き待ってますっ

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 08:01:24 ID:z2jvmwQL
梅雨だし、【シトシト妄想】はどうでしょか
他には【ウトウト妄想】【キラキラ妄想】といったところも考えましたが

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 13:11:52 ID:lC5W+mpt
そういや大橋高校は体育祭なるものはないのか?

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 13:17:04 ID:MMVk/+uR
>>469
随分でかい釣り針だな……

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 13:25:51 ID:lC5W+mpt
>>470
あれ、あったっけ?
誰か教えて…
あ、スレチだったな、すまん

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 15:02:38 ID:3FlzsyEH
>>454-462
GJ!


473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 15:06:20 ID:lIzGbylL
>>471
アニメだと体育祭てやってないね
原作はまだ揃えて無いからわかんねえのれす

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 16:48:00 ID:chLUmp1E
原作読んでないカスがとらドラ語るなしね

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 16:58:46 ID:N/nbDc6W
>>474
口悪いの直せよな、いい加減。
原作読んでないから語るなとかもうアホかと。バカかと。


476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 17:06:21 ID:chLUmp1E
アホでもバカでもいいよ
原作読んでからとらドラ語ってねカスのみなさん

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 17:15:58 ID:Mk3VwJ4a
ここで俺ルールは通用しない!!
あるのはただ、大河×竜児ルールのみっ!!
ということで原作オンリー派バッチコーイ!!
ということでアニメオンリー派バッチコーイ!!
ということで両方派バッチコーイ!!
OK?

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 17:17:42 ID:CRrNTLbk
おk

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 17:17:56 ID:N/nbDc6W
グレイトだ……

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 17:33:48 ID:cOKNbNkH
アニメでは体育祭の描写は無いけど、最終回に後輩のセリフで
「文化祭も体育祭も、あの会長と三年の仕切りですっごい楽しかったもん」
ってのがある。

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 21:09:26 ID:d4pJG22V
「竜虎並び寝る」
第6章から今夜もいきまっせ

482 :竜虎並び寝る 6-1:2009/06/15(月) 21:10:13 ID:d4pJG22V
  6

 唇が唇を、ついばみあうようなキス。

「竜児……」
「大河……って、おうっ?」
「うう〜っ!」

 大河はいきなりえぐえぐと泣き出したのだからたまらない。
 なんだなんだ? またやっちまったか俺?
 ここ、キスするところじゃなかったのか?
 認めたくない若さゆえの過ちなのか?
 坊やだからなのか?
 竜児はあわてふためいてティッシュを出して、

「こわかったんだもんっ、私だってっ!」
「おうっ?!」

 大河はそんな竜児の首に抱きついてきたものだから、これでは涙も拭けやしない。
 大河の首筋からたち上る香にも似た匂いに、ずっとそこに鼻をうずめていたい欲望にかられながらも、
 竜児はなんとか大河にかけるべき言葉を探りあてる。

「そ、そうか、ごめんな……おまえもこわかったんだな」
「ちがうのっ!」

 わあもうわけがわからない。

「私があんな……すごくなって。竜児が引いちゃったんじゃないか、って……」

 こわかったの……と、大河の声の最後は消え入りそう。
 なるほどと、ようやく納得できた竜児はつい、苦笑して、

「ばーか」

 言ってやる。竜児の首筋に涙と鼻水を塗りたくっている大河の小さな頭を、正面に引き据えて。
 汗で張りついた前髪をわざわざよけてやってから、額で額をコツンとしてやる。
 涙で濡れた頬をぷくっとふくらませて、なにやら不服そうに上目遣いに睨んでくる大河の、

「ばかじゃないもん……あっ」

 左目の涙の跡にキスをする。
 右目の涙の跡にキスをする。
 そうして竜児は、ちょっと迷ってから、いちおう言ってみる。

「……なあ、鼻水もキスで拭いていいか?」
「やめてよ変態っ!」
「俺は変態で結構だよ。おまえにしか、しねえし」

483 :竜虎並び寝る 6-2:2009/06/15(月) 21:10:34 ID:d4pJG22V

 とはいえ当人の意思は尊重して、大河に鼻水だけはティッシュにちーんさせる。
 ちーんさせながら竜児は語りかける。

「……そりゃ俺だって驚いたさ。死んじまうんじゃないか、なんて一瞬思ったし。でも、べつに身体は大丈夫なんだろ?」
「うん、平気……」
「それで……大河は、その……気持ち、よかったんだろ?」
「う、うん……す、」

 すごく……と、大河はまた消え入りそうな声で。なんで不服そうなんだおまえは。

「愛しくてたまらなくなったよ、俺は」

 はっとして、大河は顔を上げる。

「ひょっとして竜児って、派手にイク娘が好み?」
「は、派手にって、おまえね……」

 派手に、イク。
 まったく予想だにしない言葉の組み合わせ。
 だけど、まあ、なるほど、大河のアレを、言い得て妙というか、たんに妙というか…
 …あれ俺なんかちょっと感動的な告白をしたはずなのに、
 大河はなんか俺の隠された恥ずかしい性的嗜好について訊いてきているような……?

「答えて! 竜児は、派手にイク娘が好みなの?」
「おう、そ、そうだな……まあ、ど、どちらかと言えば?」
「煮え切らない男ねあいかわらず……ま、いいわ。引こうが引かれまいが、つきあってもらうから。パンツ脱ごうっと」

 竜児の予想をはるかに越える急展開。
 これが手乗りタイガー、逢坂大河だ……てかちょっとまておい!

「おう、パ、パンツ?!」
「そこに反応するんだ。まあやらしい男」

 なにぼーっとしてんのよ、しっ、しっ……と、大河は片手をひらひら、
 本当に犬でも追い払うように竜児を下がらせて。ふたたびふとんを首まですっぽり。

「おう……」
「なによ。まさか目の前で脱ぐと思ったの? ほんとどうしようもないわねこのエロ犬は……」

 などと罵声も快調な大河は、うんしょうんしょとふとんの中でもぞもぞし始めた。
 やがで何かの仕掛けのように、竜児からは遠いほうのふとんの端が持ち上がって、
 そこから一応は丸められたパジャマが、ぽんと畳の上に転がり出る。
 これはぜひともたたみ直さねばと竜児の双眸が死兆星のごとく妖しく光る。
 たぶんその中には、大河の、パパパパンツがががが、とか思っているようで、
 実際にはやはりその中には大河のパパパパンツがががが……。

「じーっと見るんじゃないよこの目からエロビーム放射メイドっ! それに触ったら殺すからね」
「おうっ!?」

 叱られた。

484 :竜虎並び寝る 6-3:2009/06/15(月) 21:10:51 ID:d4pJG22V

「ねぇ竜児、そこ」

 と、大河はふとんから右手だけ出して竜児の方を指さす。

「おう、なんだ?」

 俺の背後でも指さしているのかと、首だけまわして振り返ろうとして、

「勃起してる」
「おう、なんだ勃起か。俺の後ろに今のところ勃起は無いよう……いやんっ!?」

 竜児は股間を隠して女体化した。
 大河が指さしていたのは竜児の股間、
 正確に言えば寝巻きがわりの膝丈短パンをひたすらに盛り上げ続けている、
 つまりなんというか手乗りドラゴンの方だった。

「見ないでっ」

 いまいち女体化が解けきれてない竜児に、大河は眇めた目つきでニヤニヤと、

「なーにを今さら。さっきからずっと見えてたんだよ、スケベな子だね……」

 隠さなくてもいいじゃないか、クックック…
 …なんて、対抗するかのように声音まで低くしてエロオヤジ化。
 そういえば、大河を抱き起こしたあたりから、竜児はすっかり股間を隠すのを忘れていたのだった。
 それにしても、俺が女であいつが男で。
 ボクたち一体どうなっちゃうんだろう…
 …なんて、竜児は大河との将来に新たな不安を見出しかねない勢いだったのだけれど。
 そんなふうに将来はおろか性別も見失いかけた竜児を、
 もう一度ちゃんと男に戻してくれるのは、それでもやっぱり大河なのだった。

「やだやだ竜児たら、そんなに勃起させて……私のこと、犯したくてたまらないのね?」

 犯すとか、そんな趣味はないはずの竜児なのに、その言葉に反応して股間はびんっと漲ってしまう。
 ずっと見ていたくなる恥ずかしそうな大河の可愛い顔が、
 ずっと聞いていたいその可愛い声がいけないのだ、と竜児は思う。
 そして、

「来て、竜児……犯して」

 そう、大河に、まっすぐに両手をさしのべられて、
 まっすぐに求めてこられては、竜児に抗えようはずもないではないか。
 こーいこい、ほれ、苦しゅうない、近う寄れ一休…
 …と、ふとんをめくってぽんぽんと誘う大河は、どうやら今度は足利義満になっていたのだけれど。
 竜児は思わずにはいられない――
 おまえは追い出される虎の方じゃねえのかと。

485 :竜虎並び寝る 7-1:2009/06/15(月) 21:13:38 ID:d4pJG22V
  7

 頬こそ赤らめている違いはあれど、大河のこの表情を竜児は知っている。
 ねぇ竜児、私いいもの見つけた!――これはそういう報告をする時の大河の顔。
 で、だ、

「こ、これくらい細ければ大丈夫かも!」

 ふとんの中、竜児の股間を手探りしていた大河が言った一言がこれ。
 細い細い細い細い細い細い……。
 ひっ、と、声にならない息を喉から漏らした竜児の脳裏に渦巻くのはそんなエコー。
 えもいわれぬショックのあまり古来まれという悲死も間近の竜児は、
 しかし、意識をブラックアウトさせるぎりぎり手前のところで気がついた。
 俺のが握られている感触が、無い。

「大河おまえ……何を握ってるんだ?」
「何って、やだ。竜児ったらどこまで超々々弩級ドドドドエロ戦艦なの。
 さすがの私もついていけるか心配だわ…
 …うん、でも、私、ずっとついていくって決めたんだったね…
 …竜児ったら、ほんとにえっちで、ひどいんだから…
 …い、い、いいい言うぞオルァ! 覚悟して聞くがいいっ。
 わ、私がぁただいま握りましたるわあっ、りりゅりゅ竜児の、
 ち、ち、ちちち、ちん、ちん、んんん……んんんっ? んちっ?」

 インコちゃんになった大河がいいかげん可哀相だから言ってやる。

「お前の握っているのは高須棒だ」
「あらやだ。竜児の言葉責めってそういうマニアックな方向?」
「言葉責めじゃねえ。事実だ」

 そう言ってから竜児も、ふとんの奥に手を突っ込み、
 下だけはいてる自分の寝巻きのポケットに。

「えっ、竜児のって外せるの?!」
「外せるかボケ。いいかげんその手を離せ」

 ボケって言ったボケって言ったよフォ、フィアンセに今ボケってこいつ…
 …などと、婚約後も快調な自分の罵倒は棚に上げ、
 イチゴミルク色の頬をぷくっとをふくらませ薔薇の蕾の唇もつんと突き出し、
 大河はぶつぶつと不平を漏らしている。
 そんな大河の目の前に、竜児はほれ、とふとんからそれを取り出し、

「高須棒」

 つきつける。誓って淫語などではなく、高須家特製掃除用具の方である。
 大河は大きな瞳も寄り目に、次いでジト……っと眇めて竜児を睨む。

「……なんでこんなもん持ってんのよ」
「おう、まだあるぞ?」

486 :竜虎並び寝る 7-2:2009/06/15(月) 21:14:52 ID:d4pJG22V
 てか暑ぃな、やっぱ……と竜児はひとりごちて、ふとんから出て身を起こす。
 ふとんに入っていたのはわずかな間だったのに、大河に裸に剥かれた上半身は汗でべっとり、
 下の短パンもトランクスごと湿ってなんだか気持ち悪い。
 それはともかくと竜児はポケットの中身を取り出す。

「これはさっきおまえにちーんさせたティッシュだろ?
 で、これは絆創膏。部屋でもどこでも傷を作るおまえの特殊能力用のキズパワーパッドだ。
 で、これがおまえの胃腸薬。三剤併合、夏の海からこのかた欠かせたことはねえ。
 頭痛薬も当然ある。おまえのアレルギーにはもちろんひっかからないから安心しろ。
 チーカマ。突然かつ謎のおまえの不機嫌の主原因ハラヘリ能力対策。
 真空パックで常温携帯も安心、3日たったら取り替えるつもりだが、
 たいがいその前におまえの胃袋に納まっている。
 まだあるな、これは……おうっ? どうした大河、なぜ急にしがみつく?」

「ぜんぶ出せ馬鹿」

 ポケットから竜児があれこれ出すさまを、
 みるみる顔を真っ赤に染め上げながらいまいましそうに睨んでいた大河は、
 唐突にふとんを跳ねのけて竜児の胸板に顔をうずめるように抱きつく。

 大河の背中を流れるように隠す淡色の髪はふんわりと途中で左右に割れて、
 反って細くくびれたミルク色の腰の向こうには、
 ちいさいくせに女らしくぷるんと丸くて白い尻まで見えて。
 竜児の目は吸いついて離せなくなる。
 なぜか湧き出た強い罪悪感を梃子にして、
 竜児はなんとか視線を大河の尻からもぎ離し、ごまかしの声も上ずらせて。

「お、俺は汗かいちまったから、かっ、髪が濡れるぞ?」
「ほんと、竜児ったら汗でべたべた。気持ち悪い」

 ほんと、気持ち悪い……と、大事なことなので二回言いましたとでもいうのか、
 そのくせ大河は竜児の胸板にぺとぺとと頬擦りなんぞしてくる。
 竜児の見下ろす目にもわかるほどうっとり目蓋を伏せた、その時。
 不意に大河の瞳はかっと見開かれ、獲物を見つけた猛禽の眼になる。
 なぜまたそこで虎の本性が、とこちらは襲われる草食動物の気持ちになって、
 嫌な予感を抱いた竜児の見下ろす視線と、見上げる大河のらんらんと輝く瞳がばったり。
 大河はいらやしく、にやあり、と、

「獲物発見伝っ!」
「おうっ!? まさかそこは駄目ん……っ」

 親友直伝のアホ台詞とともに竜児の乳首をパクリ。
 ちゅーちゅー吸って、んべろんべろと小さな舌で
 大河は竜児の乳首を男のプライドごと乱暴に舐めたてる。
 そしてちゅぽんと音も高らかに口を離した大河は、

「やだやだしょっぱい」

 とまずは味の感想で軽くジャブ。
 続けざまに、遺憾にも勃起した竜児の乳首を眺めてストレートに一言、

「ほら、やっぱり黒レーズン……」

 そして仕上げはアッパー、見上げて、ニヤリと。
 ほんとうの悪魔がそこにいた。
 竜児が真珠とか言った仕返しなのだった。
 どっちが言葉責めが趣味なんだ……呆然と竜児は思う。
 何? 大河に舐められた俺の感想?
 ノーコメント。
 しいて言うなら、くやしい、でも感じちゃ……いねえよ! い、いないんだからねっ!

487 :竜虎並び寝る 7-3:2009/06/15(月) 21:15:40 ID:d4pJG22V
「ちくしょう……もう可愛いとか言ってやらねえ」
「えーっ!? これでおあいこなんだからいいじゃない」
「もう言わねえ」
「……じゃあいいもん、べつに……竜児ってほんと意地が悪い」

 意地が悪いなのはどっちだよ……と竜児は思わずにはいられないけれど。
 ぷくっと頬をふくらませて拗ねてみせる大河はやっぱりどうにも可愛い。
 言ってはやらないが。しかし、そうか。
 竜児に可愛いと言われて、やっぱり大河は嬉しかったのだ。
 大河の天邪鬼につきあって長い竜児には、そんな反応の裏もいいかげんお見通しで。
 なによりやっぱり、そのこと自体が竜児には嬉しくてならない。

「……やっぱり駄目。言って」

 そしてこれだ。
 今や大河はただ天邪鬼一辺倒ではなくて、素直におねだりさえしてくるのだ。
 これがまたなんとも凶悪に……凶悪だ。

「やめないで。やめちゃ嫌。言って、竜児、言って」
「……可愛いよ、おまえは」
「うん……っ」

 不意に大河は何かに耐えるように目蓋を閉じて、ふるふるっと、二たび三たび、震える。
 その震えもやがておさまり、そして。
 大河は潤みも新たにした星散る瞳で竜児を見上げる。
 えへへ、と泣きそうな顔で照れ笑いする。

「おかしいでしょ……?
 おかしいの、私の身体。
 竜児に可愛いって言われると、こうなるみたい…
 …身体が勝手に反応しちゃうの。おへその下のあたりが、ずきん、って、なるの。
 ずきんって、甘くて、切なくて……切ないのに、
 何度も欲しくって……何度も欲しくなるの。えっちな身体……やんなっちゃう」

 変態さんだよね、これじゃあ、はは…
 …なんて笑って、なのに大河は涙をぽろりとこぼす。

「竜児がいなくなったら、どうなっちゃうんだろ。竜児に可愛がられなくなったら、私、きっと……」
「いなくならねえし、可愛がるのもやめねえ」

 馬鹿なことを言って泣いている大河の頭を抱きしめてやる。
 つむじまで愛しい娘の髪に鼻をうずめて竜児は、
 馬鹿なことを言ったのは俺じゃないかと悔やむ。
 やっぱり意地悪だったのは俺の方だと反省する。
 言ってはいけない残酷な冗談というものがあるのだと、また大河に教えられる。
 けれど竜児も、自虐をしゃぶって大河を見失うような馬鹿を重ねたりは、もうしないのだ。

488 :竜虎並び寝る 7-4:2009/06/15(月) 21:16:46 ID:d4pJG22V
「俺こそ、おまえの中毒になっちまいそうだよ、大河。可愛いくせにえっちとか、反則もんだぞ?」

 大河は顔を上げたけれど、そこに律儀なふるふるが来て、
 竜児にその時の表情を晒してしまったことにも気づかない様子で、

「……ほんとう? 中毒に、なってくれる?」

 哀願してくる。

「おう、てかもう、中毒、かもな」
「……ほんとう?」

 声を低くした大河はなんだか瞳まで眇めて、疑り深い。

「おう、本当だって。婚約者の言うこと、信じられないのか?」

 竜児はキメたつもりだったのだが。

「じゃあ証拠見せて」
「おう? 証拠?」
「これが証拠なんでしょ? 見せて」

 大河は竜児の胸板から身を起こし、下を指差して、これ、と。

「お、う、そ、れ」

 つまり、竜児の股間で布を盛り上げているそれが、これ。

「さっきからもう気になって仕方がないのよ。
 私がふるふるってしたら、竜児のここ、ぐっ、って、ふくらむの?持ち上がるの?
 よくわかんないけどそんな」

 大河よりも顔を真っ赤にした竜児を、まっすぐ見つめて指摘する。

「みみみ見てたのか? て、てか、そうだよ、証拠つかんでんならもういいんじゃ」
「つかんでない。私まだ触ってもいないし」
「いやつかむってそうじゃなくてだから」
「見せて」

 まっすぐなご依頼に絶句した竜児は、

「見せて。婚約者の言うこと、聞けないの?」
 逆に大河にキメられてしまう。

489 :竜虎並び寝る 8-1:2009/06/15(月) 21:32:58 ID:d4pJG22V
  8

 おまえに股間を見せる前に、言っておきたい事がある。
かなり微妙な話もするが、俺の本音を聴いて

「……えいりあん?」

 ない。
未来の夫婦の危機を避けるための、大事な大事な竜児の股間白宣言も、
大河は「まだるっこしいっ」の一言で片付け、竜児の短パンをオルァと下げて、
びょんとバネのように鎌首をもたげたそいつとご対面。
大河は異星人と第三種接近遭遇するシガニー・ウィーバーになっていた。

「エイリアンじゃねえ」

 剥く時は剥く女、大河の行動にあっけにとられた竜児も、かろうじて事実だけは指摘する。
 実際のところ、エイリアンは男性器の形をモデルにデザインされたとかで、
 大河の見立てはわりと正鵠を射ていたのだが、そのことを、今はまだ、竜児も大河も知らない。
 だけどいつかは、きっと見つけられる。
 そういうふうになっている、映画の歴史は。

 大河は、おびえるでもなく、嫌がるでもなく、顔色こそ赤く変えたままだけれど、
 むしろ新しいペットと思わずご対面した子どものような目つきで竜児のナニを眺めている。
 というか近すぎて、ちょっと寄り目になっている。

 ともあれ無事に相棒を紹介できた、
 というか剥き出された竜児にしてみれば、ひと安心ではあった。

「まあ、エイリアン、でも。まあいいや、うん。
 ショックとか、引かれたり、馬鹿にされるなんてよりは、ずっとま……」
「無理」
「し……え? むり?」
「無理無理無理無理無理無理無理っ!
 絶対絶対ずぅえええ――――――――っっっ、たいにっ、無理っ!
 この馬鹿変態洋ピンドスケベ淫獣教室っ!
 こんなっ! こんなこんなこんなモンであんたっ!
 ああああんた私を殺す気かあぁああぁ――――――――っっっ!」

 叫ぶ大河は両目もぎゅっとつぶって、
 淡色の髪もわっさわっさ、 嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌っ、と首をぶんぶん振りたくる。
 存分に振りたくった後、大河はぴたりと止まって俯いて固まるのだからまた怖い。

 あああだから俺の股間白宣言を聴いておけ、と。
 いや聴いてもこれはどうにもならねえのか、と。
 竜児はまたも目の前が真っ暗。心の世界の車窓から、
 ひたすら広がる無限の闇を眺める旅人になりかける。
 今日はナニヲコイビトニメッチャキョヒラレからお送りいたします…
 …なんて落ち着いた声のナレーションまで聞こえてくる。

「……なんて、言うと思った?」

 そんな意地悪大河の声まで聞こえてくる……あれこれリアル?
 と心のロケ地から現実へと帰ってきた竜児に。
 憎らしいほどの間をおいて顔を上げた大河は、ニヤリと。

 つまりはからかわれたのだった。
 意地悪な太陽の光で心の闇が追い払われるのが、竜児にはなんだかいまいましい。
 ああだけど、それなのに、

490 :竜虎並び寝る 8-2:2009/06/15(月) 21:33:43 ID:d4pJG22V
「おっきい、ね?」

 なんて照れながら言って、ふにゃんとした微笑みにかわる大河の上目遣いに、
 そんないまいましささえ吹き払われる竜児はいまや恋の奴隷だった。

「おう、そ、そうかな?」
「うん、おっきい……他の男のは知らない、けど……あいつの、しか」

 そう、大河は、最後にさも余計なものという感じで付け足した。

「あいつう!?」

 聞き捨てならないとはまさにこのことよと、竜児の凶眼がくわっと見開かれる。
 焼く、そのあいつをナニごとソレして焼き尽くし、
 ついでにこんな世界もアレして焼き尽くし、
 ただひとり三光の化身である我こそが殺し、焼き、奪い尽くすことを許されているのだと、
 大河を小脇にかかえて西の果ての至高の山頂から宣言するのだコレ!
 などと、紫光を猛り放つその双眸はここに来てついにドンピシャで竜児の思いを語りつくす。


「やだ竜児、あれよ、その、バ……お父さん。子どものころ、お風呂で」
「おう、そうか俺ちょっとお前の親父を殺してくる」
「もう、りゅーじっ、たら!」

 もちろんそれは冗談で。冗談の冗談みたいなもので。
 本当に許すことはまだ出来ないとしても、それを冗談にすることはもう許せていて。
 そんなちょっぴり危うい賭けも二人でなら乗り越えられたのだから、
 今も二人はクスクスと笑いあえるのだった。

 そして竜児は自分のものに視線を落として、話を戻す。

「……そうだなあ、俺も、他のやつのは、この状態のは。比べあったことなんかねえし」
「そうだよね……あったら、いかがなものか、だもんね」

 比べあったらどういかがなのかはさておき。
 つまり大河の言うおっきいは、他の男のと比べた相対評価ではなくて。
 きっと、むしろ、大河の……。

「おっきいね……うん、竜児の」

 しげしげとそれを眺める大河の不思議と穏やかな視線が、
 愛情あるものであって欲しいと竜児は思う。
 とはいえ小柄で華奢な大河、頭も身体も小さな大河は、
 たぶんきっとそこも小さいはずで、だからやっぱり厳しいのではないか…
 …などとも思い至って、竜児は複雑な気分になる。
 中断ということも、考えに入れるべきではないのか。

「裂けちゃうかも、私」
「おう、それは……やっぱり、今日は」
「あ、すごい。ちょっと小さくなったみたい。
 ふうん、デリケートなんだ……ウチの駄犬とは大違い」
「うるせえよ……って、え、ちょ、ちょっと待て。
 おまえ、口をすぼめて、なにする気だあひゃっ」

 大河は薔薇の唇を蕾のようにすぼめて、
 ふーっ、ふーっ、と竜児のそれに息を吹きかけてくるのだからたまらない。
 竜児も変な声を出してしまう。

491 :竜虎並び寝る 8-3:2009/06/15(月) 21:35:14 ID:d4pJG22V
「ちょっ、おまえっ、はおっ、ひっ、火を起こすんじゃ、ねえんっ、んっ、だからっ」

 しかし結局、やっぱりそれはある意味、火起こし、ではあった。

「あ、おっきくなったよ? ほら、竜児、ぐっ、ぐっ、って」

 なんて大河も嬉々として報告する。そして目蓋を伏せて、

「へえ、おっきくなると嬉しいんだ、私。不思議なものよね」

 独り言めいたことを言う。

「嬉しい、のか?」
「うん、嬉しい……竜児は、ふーっ、ってされると、気持ちいい?」
「おう? うん、まあ、たぶん……」
「ぐっぐっ、って、おっきくなると気持ちいい?」
「あーそれはだな……まあ、気持ちいいというか、切ないというか……」
「そっか、切なかったりもするんだ。なんかわかる、気がする。
 うん、まあ、でもわかったかも。竜児が気持ちいいから私も嬉しいんだね、きっと」
「大河……」
「やめないよ、私」

 大河はまぶしいほどにまっすぐに見つめてくる。

「だから竜児もやめるなんて言わないで。最後までして。
 ね、竜児……私にこれ、ちゃんとハメて。最後まで……して」

 ちいさな耳まで真っ赤にして、薔薇の唇をふるわせながら言いきる。
 大河の言葉に竜児は脳天まで痺れてしまう。

「……あっ、また、ぐぐってなった。やらしいったらないわ」
「やらしいって、おまえね……おまえのせいだぞ」
「私、裂けてもいい。竜児だったら」

 その言葉の怖さがそのまま愛になってあふれかえる。
 竜児はまた胸がいっぱいになって、その名を吐かずにはいられない。

「た、大河……」
「でもやっぱり裂けるのは嫌よね」
「た、大河……どっちなんだ?」
「竜児だって、嫌でしょ?」
「おう! そりゃもちろん」

 おまえが傷つくなんて嫌に決まってる。
 それが心だろうと身体だろうと。それは竜児のほんとうだった。

「だから拡げてね?」

「おう! ……って、拡げ、る?」
「うん、拡げるの、竜児が」
「拡がる……のか?」
「らしいよ? じゃなきゃ……まあ、いいや。拡げて?」
「ひ、拡げるったって、何で……へぶっ!ぷおっ!」

 何か使えそうなものはないかと部屋の中を見回す竜児の頬に、
 大河は往復ビンタを見舞っていた。
 竜児は思わず涙目して頬を押さえる。

492 :竜虎並び寝る 8-3:2009/06/15(月) 21:36:00 ID:d4pJG22V
「なぜ二回……」
「馬鹿っ……指で拡げてよ、竜児の」
「おう、指って、この指でか?」
「その指に決まってるでしょ……あっ、ちょっと、や……っ!」

 目の前に差し出された竜児の指を見て、大河の身体が不意に跳ねる。
 薄い胸を両腕で抱えるようにして、 困ったように眉根をひそめて瞳も眇め、
 ぶるっ、ぶるっ、と震える。

「りゅ、りゅうじの、すけべっ。
 こんな、私見て、興奮して、る、でしょ。
 ぐぐっ、って、おっきく、して……はあっ、やばい、目閉じよ……」

 いま襲ってきたら許さないからね…
 …なんて言って、大河は目をつぶって、痙攣がおさまるのを待つ。
 口も閉じて、ふっ、ふっ、と鼻だけで喘ぎを漏らす。
 おまえ可愛いすぎるぞ……と、大河の様子を見ていた竜児は
 つい、そう呟きかけてあわてて自分の口を手でおさえる。
 ここに可愛いとか言うのは、追い打ちもいいところではないか。

 やがて震えもおさまったところで、大河が発した第一声は、

「というわけですよ」

 なぜか慇懃無礼に丁寧だった。

「おう……な、何がだ?」
「まあ、やられっぱなしなわけですよ」
「うん……うん?……うん」
「きっと私、竜児に拡げられてるうちに、もう駄目になると思うのね……そこでうなずくな」

 駄目になると思う、のあたりでつい竜児の股間が
 うなずくように反応してしまったのを、大河が叱る。
 叱るどころか、

「おう、すまん・んんんんんんんん――――っっっ!?」

 大河はいきなりそれを握っていた。

「ねえこれ触ってもいい?」
「しっかり握ってから言うなっ……おう……っ」

 返事をした竜児はもう必死だった。

 というのも、

「痛い?」
「い、いや、痛く、ない……その逆、だ」

 大河の右手に握られた竜児のそこからすさまじい快感が生じて、
 尾骨から脳天へとそれがひっきりなしに走りぬけるのだ。
 どうしてこんなに自分の手とは違うのかと竜児は驚きながらも、
 まともに目を開けているのも辛い。
 歯を食いしばらなければキモい喘ぎ声が出そうだった。

493 :竜虎並び寝る 8-5:2009/06/15(月) 21:37:05 ID:d4pJG22V
「その逆……じゃあ、気持ちいいんだ」

 大河が竜児の顔を覗き込む、ほほえむように瞳を細めたその表情は、
 いたずらを楽しんでいるようでもあり、そしてなにより、
 まだあまり見たことがないような優しさにも満ちていて。
 それがいっそう、たまらない恥ずかしさを催させて、つい竜児は目をそむけてしまう。

「竜児……可愛い」
「馬鹿っ、可愛くなんか、ねえっ! クソっ、仕返しなんか、しやがって……っ」
「仕返しなんかじゃないもん! ……ねぇ竜児、気持ちいい?」

 そう言って大河は、握ってゆるめてを繰り返してくる。

「うわっ、そんな……気持ちいい、ってか、すごいんだよ…
 …大河、おまえの手、なんなんだ……クソっ」

 こらえきれず、竜児はとうとう目をぎゅっとつぶってしまう。

「私の手? 手は私、わりと普通だと思うんだけど……ちっちゃいけど……ねぇ、竜児?」
「な、なんだ、よ……っ」
「竜児の腰、くいくいしてる」

「嘘っ!?」

 叫んで、竜児は目を開けて、愚かなことに自分の腰を見下ろして確認しようとする。
 当然、意識された腰は止まっていて、初めから動いてなかったかのようにしか見えない。

「やめちゃ駄目っ」
「動かして、たのか? 俺、腰」

 つい訊ねてみたものの、大河は真剣な面差し。
 とても辱めとも嘘とも思えない。
 しかし無意識に腰を使っていたなんて、そのこと自体が恥ずかしすぎた。
 竜児は血ものぼせて顔を熱くする。

「意識してなかったんだね」
「ああ、たぶん、勝手に……」
「ん。私も、そうだったもん。……馬鹿だな、私」

 言わなきゃよかった……と、声も消沈させて大河は悔いていた。
 しょんぼりと。

「気持ちいいと、腰が勝手にそうなるんでしょ?
 竜児が気持ちいいの、私、とめちゃった……」
「そんな顔するな」

 恥ずかしさなんて、吹き飛んでいた。
 沈んだ大河をどうにかしたくて、ミルク色の頬を撫でてやる。
 親指で眉根を撫でて、悔いのひそみを消してやる。
 笑っておくれと微笑んで、頬に添えた手で導いてキスをする。

 大河が瞳を閉じる。
 もう一度キスをする。
 薔薇の蕾の唇を唇でついばむ。
 蕾はほぐれて、薄い小さな花びらのようになる。
 愛しくてまたついばむ。
 大河は瞳を閉じたまま、長い睫毛を美しく震わせている。
 そうしてそっと唇を離して、竜児は大河が瞳を開けるのを待つ。

494 :竜虎並び寝る 8-6:2009/06/15(月) 21:37:15 ID:d4pJG22V
 上手く出来ただろうか、と竜児は思う。
 キスなんて上手くなくたって、かまわなかった。
 ただ大河の笑顔が欲しいと、そう思う。
 大河は頬も桜色に、ゆっくりと瞳を開けて。
 竜児を見つけて、そして大河は微笑んでくれた。

 報われる。
 俺はおまえの喜びのために上手であればいい、と竜児は思う。
 大河の上手にさえ、俺はなれればいい。
 そして微笑んだ大河は、こうも言ってくれるのだ。

「竜児のキス、大好き……」
「おう……嬉しいよ、大河」
「ね、もういちど……」

 ねだる大河が瞳を閉じて備える前に、竜児はその唇にキスをする。
 大河が瞳を閉じるのを見て、今度は竜児も目蓋を閉じる。
 可愛いよ、と唇をついばむ。
 唇を逢わせたまま、大河の唇にそっと舌先をあてる。
 ふっ、と大河は可愛く鼻から興奮の息をもらす。
 唇の花弁がわずかに開いて、大河のちいさな舌が竜児の舌を迎えてくれる。
 高鳴る心臓が竜児の舌を震わせる。
 胸の真珠にしたように、大河の舌先をくるりと舐めてやる。

 大河の舌は逃げない。
 その手が竜児の性器をきつく握ってきて、快感が爆ぜて竜児の尾骨が震えてしまう。
 大河の可愛い舌を唇で吸いたてて、自分の舌にのせるようにして口の中に招き入れる。
 ちいさな舌を一生懸命に伸ばして大河が喘ぐ。
 大河の髪にくしけずるように指を入れて、細くて熱いうなじを抱き寄せる。
 大河の甘い舌を吸う。口の天井と舌で包むようにしてやる。
 境い目が溶けて消えた唇と唇の間で、大河の舌の裏側を舐め上げる。

 おまえの性器もこうして吸うんだよ、と竜児は思う。
 おまえの性器もこうして舐めるんだよ、と竜児は思う。
 応えるかのように大河は腰を跳ねさせる。
 竜児はそっと腰を使いだす。大河の手をおのれの性器で犯す。

 おまえの性器もこうして犯すんだよ、と竜児は思う。
 意識が快感を支配する。
 竜児は舌先を硬くして、大河のちいさな口に突き入れる。
 硬くした自分の舌を大河にしゃぶらせる。
 舌を伸ばして何度も突き入れる。
 おまえの性器もこうして犯すんだよ、と竜児は思う。

「ふっ! ふっ!」


 ほら、きっと大河にも伝わっている。
 可愛い鼻息も荒くして、可愛く腰を何度も跳ねさせて。

「くうん……っ」

 虎なのに、子犬のように鳴く。
 とうとう口を離すように開けて、大河はわずかな隙間で喘ぐ。
 竜児はまだ大河のうなじを抱いて離さない。
 唇が触れるか触れないかのところで、竜児は大河の伸ばした舌を下から舐めあげる。
 大河は舌を嬲られるまま喘いで声を出す。

495 :竜虎並び寝る 8-7:2009/06/15(月) 21:37:31 ID:d4pJG22V
「はっ、はっ、えう……ら、らめ。らめぇ……っ」

 竜児は目を開けて、そしてようやく大河のうなじを解放してやる。
 離れ際に大河の舌先を舌先で舐める。
 わずかに開いた大河の薔薇の唇から、桜色の舌がのぞいたまま、震えて取り残される。
 大河は瞳を開けると、少し驚いたように目を見開いて竜児を見つめる。
 その瞳のはたからは甘い涙をぽろぽろとこぼして。
 大河は喘ぐことも、跳ねる腰もまだ止めることができない。

「ふうっ、ふうっ、りゅ、りゅうじ、ひどい……えっち……っ」

 きっ、と睨もうとするけれど、喘ぎに口を結ぶこともできない。

「そんなやさしい顔、したって、だめ、なんだから…
 …私の、こうして舐めるぞ、って……私の、こうして犯すぞ、って…
 …はあっ……竜児の、へんたいっ、えっちっ、スケベ犬……っ!」

 責めて、竜児を見つめるのにも疲れたのか、とうとう大河は震えながら俯いてしまう。
 そんな大河の様子を見て、さすがに竜児も反省しないではいられない。
 愛しさのあまりしたことだけれど、ちょっとやりすぎだったかと。

 その時。

「キラン……」

 俯いたまま、大河がつぶやく。
 嫌い? いや、きらん? きらん、てなんだと竜児は思う。
 なんだか嫌な予感がする。

 はたして大河は、

「真・獲物発見伝」
「わあちょっと待てそこはあほおぉおおぉぉん…………っっっ!」

 すっと獣の動きで身を伏せると、
 握った持ち手も変えて竜児のナニの先っぽに――

 ちゅううううううっ……っっっ!

 ――強烈過ぎるキスをくれた。
 てかなんか吸われた……先に俺の性器が吸われたんだよ、と竜児は涙目で思う。

「ねぇ竜児っ、ここの先っぽなんか透明な蜜みたいの出てるの! キスしていい?」
「だから吸いきった後に訊くんじゃねえ!」

(この章おわり、9章につづく)

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 21:41:20 ID:d4pJG22V
「竜虎並び寝る」本日投下分はここまでです

作者の◆eaLbsriOas氏、どうもありがとうございました
次の更新をお楽しみに

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 22:09:30 ID:ZOCZcUoT
ここはエロパロ板ですか

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 22:17:31 ID:lC5W+mpt
ここは竜虎スレ…
エロはほどほどにと…
言ったはずなのに…
またしても…

だが俺は一向に構わん!!いいぞもっとやれ!
代理乙、作者GJ!

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 22:18:08 ID:QUWtzKGl
>>497
大河×竜児なら何でもOKのスレです

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 22:28:35 ID:zAgOKUM+
エロスはほどほどに、と書いていたまとめ人が代理投下したんだ。つまりこれはエロスではない!w

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 22:35:03 ID:XSd9VUt1
>>496
代理人乙
作者も乙


エロスな流れに反抗してほのぼの書いてやるぜ!
と思ったのが先週。
未だ10行しか書けてない……。
職人スゲー!と思い知らされたよ

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 22:48:39 ID:y6cF/Ekw
>>482-496
超大作乙!

ていうかこんな短いスパンでこれだけの大作を書ける職人さんは
かなりの稀だな

続きも期待してます

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:04:26 ID:chLUmp1E
まだまだだね

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:05:37 ID:HECtg2SW
正直エロはエロパロスレでやってほしい。

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:13:35 ID:ZOCZcUoT
『大河がおとなしい女の子だったら』を書いてる者です。
スレの流れが変わって書き込み辛いので終わりにしたいと思います。

まとめ人さんお手数ですが『大河がおと〜』は消してもらえますか。

後の作者の為に一言、そろそろエロパロ板に『大河×竜児』作ってはどうですか。もう住み分けが必要な頃と思います。

最後に今まで私のssにレスをくれたり、モリタポをくれた人ありがとうございました。

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:20:48 ID:WGjPCd1M
>>505
おいおい兄ちゃんそりゃないぜ……
続きが気になって仕方ないよ

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:23:48 ID:lIzGbylL
>>505
じゃああたしが続き書くー

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:28:14 ID:lIzGbylL
>>506
たまに違うIPでも同じアドレスになることもあるから別の人かもしれないぞ
ここはfusianasanで書いてもらうのが良いかもしれないぜ

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:37:41 ID:ZOCZcUoT
>>508 どうぞ続きをよろしくお願いします。

あと本人と証明する為に続きを少しだけ貼ります(フシアナは嫌)

昔、何かの本で読んだ。
人間は恐怖を感じると血液が筋肉に集中し、素早く動作を起こせるらしい。

あれは嘘だった。
逢坂が走り去るのを見て俺は動けなかった。

トラウマから来る恐怖だった。
幼い頃から俺に塗られてきた拒絶と言う恐怖の色。

片親だから、目つきが悪いからと誹謗中傷を受け色は深みを増した。

最初は悲しい青だった。
世の中を知る事で怒りや憎しみの赤が徐々に混ざり紫、今は色なんて判らない黒になって俺の中にある。

怖かった、拒絶されるが。
逢坂に拒絶される現実なんて見たくなかった。
だから逢坂に問われ嘘をつき、そして今も逃げ出した。

昨日は泰子を送り出してレシピ本を見ていたら、自然と涙が落ちた。
怖く、悲しくて涙が出た。

逢坂が望むならそれで良い。
『今は話せるだけで十分だ』言い聞かせるように何度も繰り返した。
不用意に近づいて拒絶されるより遥かにマシだ。
『俺、弱いままだな』無意識に口から零れる。
涙はまだ止まってくれなかった。

以上です。そろそろIDも変わりますからこれで最後とします。
では今までありがとう

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:41:35 ID:zAgOKUM+
>>505
待て待て待ってー!言ったじゃん、ある意味1話If。一緒にがんばろーって!確かに俺も投下しにくいけど、いつかは変わるって!やめるなよー!てか、お願いだからやめないでくださいm(__)m

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:52:18 ID:chLUmp1E
面白くないから書かなくていいよバイバーイ

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:53:43 ID:u2/A+dkm
NGID

ID:chLUmp1E

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:53:52 ID:Fq8XCypj
毛色の違う大河楽しみだったのに
なんでこんな大河が独り暮らししてるのか知りたかったのに
こんな大河がどう高須家に馴染んでいくのか知りたかったのに
こんなかわいい大河をやっちゃんがどう大事にしていくのか見たかったのに


オレにはこんなお話書けないのに


オレってクリエイターじゃないし
つまらないROM専オヤジだし…
個人的にまとめ保管して仕事中に読んでてニヤニヤしてたのに…

かわいらしいふたりの決着読みたかったなぁ…

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/15(月) 23:58:29 ID:nUrVzSSm

>>505
あなたの書く乙女な大河が大好きです。続けて欲しいと切に思います。
でも、並び寝るの大河も大好きです。こっちの続きも読みたいと思います。
そんでもって、他の人の描く大河も、竜児も、俺は大好きなんだー!!!!!!

だから、ここから先は俺の我侭だけど、そんな素敵な竜虎をこのスレで読みたいと思う。

ここは竜虎の楽園だろう?桃源郷だろう?違うか?

例えば鬱展開の話が投稿され始めたら悪いけど俺は見ない。
俺は幸せじゃない竜虎は見たくないからだ!

この職人さんが描く竜虎はちょっとな・・・って思ったら見ないだろう。
今だかつてそんなことは無いけどな!

ルールも確かに大事だけど、俺はここの空気が好きなんだ。ここで読みたいんだっ!



・・・よし、俺の想いを全てぶつけてみた。全ての作者に届けこの想い!


515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:00:09 ID:VpKkgHSc
作者が止めるってんだから無理に引き止めるな
少しは分別ってものを身につけてから書き込め

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:05:08 ID:d4pJG22V
竜児の分別スキルの高さは神レベル!

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:06:04 ID:zAgOKUM+
やっぱガチエロは、エロパロスレに行ってください。
正直投下し辛いんだ、空気的に。ラブなのはわかる。
でもなんつーか、書いてる身としてはあまりあからさまなエロ描写は避けてるんだよ。まとめ人が『エロスはほどほどにな』って書いた俺のSSも、なんかギャグ寄りだったろ?やはり住み分けは大事だと思う。

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:06:47 ID:u2/A+dkm
竜児が大河のバリエーション豊かな下着を分別している

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:08:47 ID:j9B0pyjV
>517とほぼ同じになるけど、
竜虎ならなんでも来いだけど、住みわけも必要じゃないかと。
LCにあわない作品は避難所やエロパロ、それ以外はここで投下、とした方がいいんじゃないでしょうか。

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:09:35 ID:w0VFqGJT
作者からの告知など

名前: ◆eaLbsriOas 2009/06/15 (Mon) 23:45:12

本スレ、やはり抵抗を感じる方も出てこられたようで……。
荒らすのは本意ではないし、次の9章は避けがたい言葉とかも出てくるので、
お言葉に甘えさせて頂いてきましたが、代理投稿はここまでで……。
まとめ人さん、必殺●持ち人さん、本当にありがとうございました。

でも続編投下の告知だけはお願いしたいと思います(ノ∀`)


521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:11:22 ID:w0VFqGJT
>>519
じゃあそうしましょうか
俺的に「2ch的な展開」になるのは希望していないし

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:25:10 ID:XtahOiKc
覆水盆に帰らずと申しましてな
大事なのは次に同じようなことが起きぬようにすることじゃ
そうでないと、今のエロパロスレのようになりますじゃ


523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:45:21 ID:H1Dg26xH
一番楽しみにしていた神SSシリーズだったのに・・・

残念だが作者氏が自分から辞めるというのであれば、しょうがないか

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 00:50:27 ID:qvR+f6t8
非エロ(ギシアンレベルまで)はここに投下

ガチエロは避難所に投稿、ここへは告知誘導のみ

アク禁に巻き込まれたなど直接投下できなかった
非エロ作品の代理投稿は作者が望んだ場合に可

こんな感じでいいんじゃない?
どうしても2chにガチエロを投稿したい方はエロパロ板へ
ここはそもそも全年齢が大前提だしね

525 : ◆askgvpoGB. :2009/06/16(火) 01:12:21 ID:SNefJexa

>>393,399,400
ありがとうございます。そう言って頂けて本当に嬉しいです。
>>394
改行は気を使ってたつもりなので何よりです。
>>並び寝る作者様
閲覧は可能という事なのでこちらにも感想を。
不器用だけど求め合う2人って感じがとても素晴らしいと思いました。
>>505
あなたの描く乙女な大河はとても大好きでした。申し訳ありません。


526 :【 - morning light - 】 00 ◆askgvpoGB. :2009/06/16(火) 01:13:35 ID:SNefJexa

【 - midnight - 】のafterになります。というかafterにしました。
本編にどうしても入れられなかった成分みたいなものが入ってます。

…………が、色々とアレなので未投下にしようと思いましたが、
エロ描写は無いし、最後だけ自重してもしょうがないかなと。

今日の流れを見ると、退避スレに投下した方がいいか、とも思いましたが、
自分だけ逃げるみたいなので、敢えて本スレに投下します。

願わくば、笑ってやってくれて、いい流れになると嬉しいです。

527 :【 - morning light - 】 01 ◆askgvpoGB. :2009/06/16(火) 01:14:33 ID:SNefJexa


タンタンタンと小気味良い音が聞こえてくる。
ぽちゃぽちゃって音は豆腐かな?焼き魚の香ばしい匂いも漂ってくる。

「ん………ふぁ……ぁ」

ぼんやりとした頭がだんだんと目覚めてくる。
これは若奥様が甲斐甲斐しく朝食を作ってるところに目覚める、の図よね。
私たちは逆だけどね……と思いつつ目をあけ……あ、あれ?

目が開かない。まぶたが開かない。……なんだこれ!?
ぐぐぐ、と開こうとするとなんか引っ張られて痛い。
は? 何で? 何で私のまぶたが接着されてるの???

「りゅ、竜児――――っ!? 竜児っ、りゅ・う・じ――――っ!!!!!」
「おう! 大河、起きたかー?」
「ちょちょちょっと、ちょっとこっち来て、早く!」
「おう? どうしたんだ。ちょっと待ってろ」

ガチャンと音がしたのはガスでも消したのか。
そして気付く。……やばい! 私すっぱだかじゃないの!?
急いでかぶっていたタオルケットを引き寄せ身体に巻きつける。



「どうした、大河? 朝っぱらからでっかい声出しやがって」

竜児の声が真後ろ、つむじの上から聞こえてくる。

「ねぇ、私の目が開かないの。なんか痛くて………どうなってるか見て?」

フラフラとさまよわせている私の腕を竜児が掴む。

「うおおおおおおっ!?!?!?」
「な、何? どうなってるの? ……こ、怖いじゃないのよ、その反応!」
「いや、お、おまえ…………かびかびじゃねえか!」
「カビ? うそうそ! いやだいやだ、何で何で?」
「いや、カビじゃなくて……あー何ていうか………カピカピっていうか」
「????」

なんだろう、カピカピとは?




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


528 :【 - morning light - 】 02 ◆askgvpoGB. :2009/06/16(火) 01:15:31 ID:SNefJexa



「…………………………………………」

「…………………………………………」

高須家を沈黙が包む。そして、私はようやく理解した。
世の中には知らない方が幸せなことがたくさんあるんだって。
じゃなくて、不要な好奇心は虎をも殺すんだって。いや虎のプライドを、か。
聞かないほうが絶対に幸せだった……だけどもう遅い。私は知ってしまった。


「…………………………つまり」
「おう」
「固まってるわけね、竜児の、その、アレが…………」
「そうだ!」
「そうだ! じゃないわよ! あぁなんてこと! 本当に最悪だわ! もう信じらんない!」
「おそらくだな、どっかに飛んだアレが布団とか髪とかに付いてて、それが固まる前に……」
「なぁに! 冷静に! 解説してんのよ!!!」
「いっ、痛い痛い痛い!!!!」


「ああああんあんた! もっ、もしかしてあの後、一人で……しょしょしょ処理を!?
 私が寝てる横でナニしてたんじゃないでしょうね!?」
「おおう!? まてまてまて! それは誤解だ! そんな……人としてあれだ……」
「じゃあどうしてこんなことになってるのよ!?」
「し、知らねえよ!」
「キーーーー!」

目が開けられるようになったらこいつを殺そう。何があっても殺してやる。

「っ! このしょぼくれエンジンが!! アフターケアくらいちゃんとしなさいよね!」
「しょっ、しょぼくれだとぅ? さすがにそれは非道いだろう!?」
「うるさいな! あんたなんか若さに任せた勢いだけのヘボ車よっ!」
「昨日の今日でなんて事を…………おまえは…………おまえは…………」
「ハッ! 数年も経てば中古車売り場に雨晒しで1桁の値札が付けられるに決まってるわ!
 それでシルバーマーク背負った爺さんに拾われるのが関の山よ、あーあ、悲・惨・だ・こ・と!」
「……………………………………」

はぁ?昨夜のこと?EDになるかも?そんなの知ったこっちゃないわ!!


「とにかく、はやいところこの悪魔の遺伝子が詰まった汚物を落とさないと!」
「あ、悪魔って、おまえ……」
「あ……ゆっくり目を開けば、ひらきそうかも……」
「やめろ! 目に……入るぞ?」
「ひーーーーーーー!」

思わずギュっとまぶたを閉じる。
こんなに身に迫る危険を感じたことが今までにあっただろうか? いやない。反語。
服を着るのは後回しだ。……一分一秒でも早く清らかな自分を取り戻さなくては!



529 :【 - morning light - 】 03 ◆askgvpoGB. :2009/06/16(火) 01:16:24 ID:SNefJexa

タオルケットを巻いたまま立ち上がる。
ったく! 昨日の甘い時間を返せ馬鹿竜児!

「竜児っ! 誘導しなさい。ほら、とっとと立つ!」
「はいはい。……大丈夫か? 手を引いてやるぞ?」
「さ!・わ!・る!・なああああぁぁぁあぁ!!!!!!」
「わ、分かった! 分かったからそんなに怒るなよ。ほら、こっちだ。歩いて来い」

罵倒する時間も惜しい。
そんな気持ちのままに大きく一歩。二歩……の前に踏んだ。



タオルケットを踏んでバランスを崩す。すごい勢いで重力に引かれる。
ヘッドスライディングのように体が浮く。飛ぶ。やばいと思う暇もなく。

「ふぎゃっっ!?」
「う”っ!!!!!!!!!!!!!!」

何か、ポヤンと柔らかいところに頭のてっぺんから激突して止まる。
竜児が受け止めてくれたんだ。ま、当然よね――――ん、今の声は?

「お、お”お”おお、おぉぉぉお……」

受け止めてくれたおかげで膝から着地できた。
でも体勢が不安定だから、そのままずり落ちないように竜児にしがみ付く。



「……ちょっと! こっちは前が見えないのよ、しっかり受け止めてよね!」
「お”、お、ぉぅ、っ……………くぅぅ……ぅ………」
「何なの? あんた何なの!? 変な声出してんじゃないわよ、この発情犬!」

ふと、しがみ付いてる両手に違和感を覚えた。
あれあれ? これは太もも? お尻? ん? 竜児の手が上からポンと私の頭に置かれる。
なんか震えてるところも昨日の夜と同じだな………なんてことを思い出す。


そして―――――――――戦慄。


悪寒が首筋を這う。こ、これは………………やだ! なんてこと!?
忘れもしないつい数時間前に、このまぶたを塞ぐ忌まわしいものが
ぶっかけられた体勢と一緒じゃないの!?!?!?


「いやああああああああああああああああ!」

ドーンと両手で思いっきり竜児の腰を押しのけた。つもりだった。

「ぐわああああああああああああああああ!!!!!!」


ぐに? あれ?
手の平に残るいやな感じと、上から降り注ぐ獣のような咆哮。

……さすがに分かる。私は竜児抹殺計画をきっちりと遂行してしまったんだ。
この手応え…………さすがの私も罪悪感にまみれてしまうわね…………


530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:17:01 ID:NmxO/Qkp
いや、自重しようよ流石に

531 :【 - morning light - 】 04 ◆askgvpoGB. :2009/06/16(火) 01:17:47 ID:SNefJexa


倒れる竜児。畳の上で転げまわる竜児。音だけでも痛そうな竜児。


「うわっ! なんか痛そうね、あんた。だっ、だだだいじょうぶ?」
「だ、大丈夫なわけ…………ない……………………だろ」
「りゅ、竜児っ!? あぁ竜児! あんたは死んでもいいから私の目をどうにかして!」
「お……まえ……は………………水洗いだ。何度もゆすげば落ちる…………から……」
「分かったわ! えーっと、あっちが台所かな? 大丈夫、私、頑張るからね!」



返事がない。まるでしかばねのようだ。



……あ、なんか聞こえてきた。
消え入りそうな、か細い声でぼそぼそと。

「なんでだよ……どうしてだよ……潰さないでくれよ……潰されたくね…ぇんだ……よ」

そして脱力。音が止む。あぁ、死んでしまったのね、なんてかわいそうな竜児!!
心の中で手を合わせる。竜児は多分こっちに倒れてるはず。見えないけど。


……竜児はいない。けど、このくらいのこと一人だって何とかなるんだから!
心に固く誓い、私は立ち上がる。バサーっとタオルケットを投げ捨てる。
なんとしても! 私一人の力で! この真っ暗な世界を照らす朝日を! まっぱだけど!!

次は、色々と、もっとうまくやるからね竜児! だから許して!





―――そうして力強く踏み出した一歩は、三度目の正直とばかりに



――――――竜児の足の間に振り下ろされ、急所を踏み付けたのであった。




お  し  ま  い 


532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:17:58 ID:Nh9zdkLq
俺は大歓迎

533 : ◆askgvpoGB. :2009/06/16(火) 01:19:38 ID:SNefJexa

以上です。ありがとうございました。

>>530
すみません。次は普通の話を考えようと思います。


534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:28:46 ID:DoKX65m5
>>524
賛成です。
ワンクッション置けば見たくない人は見ないし、誘導があれば見たい人は見れるし、良いですね。
自分はエロスも楽しみにしてたので、そうなったら避難所も毎日覗くことになりそう…。

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:33:43 ID:96+u29Qx
久々に書くだけ書いて投下しようと思ったらこの空気・・・
どこに置いたらいいやら自分でサイトでも開けと言わんばかりだなぁ・・・

>>533 GJ
まさに竜虎でほのぼのさせる書き味が大好物です

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:38:55 ID:Nh9zdkLq
もっと竜虎のイチャイチャをくれ!

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:42:18 ID:dPvidqZS
とらドラ!で三題噺
お題 「声」「参加」「幸太」



「……ねえ竜児、私達何してるのかな?」
「生徒会室で北村の手伝い、だな」
「そうじゃなくて」
「具体的に言うなら、体育祭の競技ごとの参加者リスト作りだ」
「……」
「……」
「……北村君達、帰っちゃったよね」
「時間かかってるのは俺達の手際が悪いせいだからな。
 他の人間に付き合わせるわけにはいかねえだろ」
「……」
「……」
「……なんでこんなことになってるのかしら」
「事故とはいえ、富家幸太に怪我させちまったのはお前だろう」
「私も怪我したわよ?」
「お前のはちょっとした擦り傷だろ? あいつは足首捻挫で自宅療養中だ」
「……」
「……」
「……ねえ竜児、放課後の教室に二人っきりってドキドキしない?」
「……」
「……ここなら少しぐらい声出しても他の人には聞こえないわよね」
「……いいから口より手を動かせ」
「ぶー。竜児のケチ。真面目犬」
「……そ、そういうのは、仕事を全部終らせてから、な」
「……このエロ犬」
「お、お前が言い出したんじゃねえか!」
「はいはい、ちゃっちゃと作業終らせるわよ。ご褒美はその後」
「……」
「……」

ギシギシアンアン

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:42:42 ID:w0VFqGJT
>>533
ご苦労様でした

しかし竜児さんざんだなw

>>535
気にせずどうぞ〜

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:43:16 ID:w0VFqGJT
>>537
ひさびざにギシアンを見た気がするぜ!

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 01:55:29 ID:96+u29Qx
>>538
いや・・・そのギシアン描写ありなんだ うん
ちょっと長目に原作とは違った心理描写狙ってからアフターまで延ばしたら
どうしてもどうやっても過程としてそうなるんだよなぁ・・・恋人ものって
ギシアン前のきゃっきゃうふふな展開って書いてても読んでても
すごい楽しいわけなんだけど
それすら拒否されると書きようがなくなるというか
ごめん消えるは

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 02:08:58 ID:bf+1d30J
>>540
ふと思ったんだが拒否して打ち切った人もそんなに嫌なら
あらかじめ打ち切んぞ!
って書いておけば代理投稿も投下されなかっただろうにね
それに専用ブラウザにはNGID機能もあるんだしさ
ま、名作書ける人は同時に繊細な神経の持ち主であることもあるから致し方ないというところかねえ

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 02:11:46 ID:eBUM3cvu
この件は終わりで

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 02:46:25 ID:dPvidqZS
>>539
いやあ……最初はギシアンにするつもりはなかったはずなんだが。
なんか気がついたらこうなってたw

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 02:48:20 ID:EyXdb7IT
>>536
ほい
ttp://www.death-note.biz/up/f/53538.jpg
ttp://www.death-note.biz/up/f/53539.jpg
ttp://www.death-note.biz/up/f/53540.jpg
ttp://www.death-note.biz/up/f/53541.jpg
ttp://www.death-note.biz/up/f/53542.jpg
ttp://www.death-note.biz/up/f/53543.jpg
ttp://www.death-note.biz/up/f/53544.jpg

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 02:50:30 ID:C6XKs0Fi
まぁ書込みしてる人なんて実際に見てる人の割合からしたらごく一部なんだし、そこまで神経質に気にする必要も無いじゃないか。
実際のところ書きたい話を思いついたときに書けばいいんじゃないの?

と言いたいが、今回はちょっと違うわ。
以下私見。長編書く人には読んでもらいたいけど無視してもらって構わない。

やっぱりエロ話は書き込むべきじゃないよね。ここには。
ギシアンとエロ話は全然違う。まとめサイトのギシアン見直してみろよ。
やらしい描写やら喘ぎ声やらを掘り下げて書こうとするからスレ的に気持ちの悪い作品が仕上がる。
そもそも原作とらドラはそういう作品ではないだろう。互いに未成熟な高校生が描くもっとロマンチックな物語じゃないか。
最近問題になってるssはどれも正直愛情表現よりもエロに重心が移りすぎている。真面目に書いてるだけに余計に性質が悪い。
ギシアンが笑えるのは原作からのリアリティが無くて、単なる一本の短編ネタとして笑えるからだろう。自分が書いたギシアンの話ですまないが、前に「誰か医者を呼べw」とか言われたことあるけど、そういうリアクションこそ欲しいわけだ。
エロ話は原作との間にリアリティを生み出した上で掘り下げて長編にして書くからどうしても見たくないものを見せられている気分になる。
以前にも書いた気がするがそういうのは他のキャラでも十分出来る話じゃないか。少なくとも客観的に見てそう思う。
長編書いたこともあるから分かるが、それだけの話を書くのにはすさまじいエネルギーが必要だったはずだ。誰にでも出来ることじゃない。
だからこそどうせならもっと上手にそのエネルギーのはけ口を作って欲しかったな、と思う。

竜虎にしか描けない笑いあり涙ありのストーリーが見たいんだよ俺は。

長々とすまない。>>505見たいな書込みが出たのが悔しかった。

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 03:42:56 ID:Nh9zdkLq
>>544
ありがとう!!

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 03:58:14 ID:O4qxBV9J
問題提起したかったんじゃないの?

わざわざ書きこみまでしたのは
止めるなら黙って止めてもいいんだし、かまってちゃんて感じでもないし。

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 04:28:26 ID:H1Dg26xH
まあSS供給してくれる職人さんに対して、ROMだけの人間がイチャモンつけるのもどうかと思うけどな
(イチャモンはつけるわけだからROMよりもタチ悪いけど)

常識的に考えて、エロが嫌なら読む側でスルーすべきなんじゃねえの?
読み側の好き嫌いの問題でしかないから、「見なければいいだけ」なんだし。

ただ、先の展開分からずに読んでいたら、いきなりエロだった、ってケースもあるからw
作者氏には、第1話なりタイトルに1〜5段階くらいで「エロ含有指数」でもつけてもらって
エロ嫌いな人は読まないで済むように工夫してもらわなきゃならんけど。

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 06:10:44 ID:NjEQyh/Q
うーん、簡単に言うとね投下しにくいんだ。昨夜も言ったけど、エロスマンセーな空気だと普通な?感じのやつは。だからやっぱりエロはエロパロスレにお願いしたい。存在してるわけだし。

塚、1話Ifの今雪山の方。俺はともかく、やめるとか言わないでよね?

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 06:26:16 ID:k7A4JAHL
>>549
じゃあエロは避難所に行ってもらったらまた書いてくれるの?

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 06:27:55 ID:SEIHEogl
まぁエロパロスレメインの住人からすると、ここがエロ
有りの感じになったのもあって大河SSが少ないのが結構
悲しかったりするんですよ。
なんで職人さん達のご来訪楽しみにしてます。

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 06:32:41 ID:dPvidqZS
>>505
>>459
エロスマンセーな空気が嫌なら、むしろ「普通な」作品を投下してスレの雰囲気を変えようとするべきだと思うんだけど。
少なくともスレ全体でのエロスの比率を下げられるわけだし。
「暗いと文句をつけるより、進んで灯りをつけましょう」って言うじゃん?

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 06:33:42 ID:dPvidqZS
失礼、アンカーミスした。
>>459ではなく>>549ね。

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 06:57:49 ID:KAL/YQS1
マンセーもなにも全年齢対象板だってば
住み分けは必要だよ

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 07:02:11 ID:NjEQyh/Q
>>552
いやだから、投下しにくいんだって。もしそれで投下して、万一共存とかになったら、正直いなくなるよ。

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 07:39:22 ID:dPvidqZS
>>554-555
いや、エロスOKと言ってるわけじゃないよ。
個人的には嫌いじゃないし、愛情の表現方法の一つとしてのエロスはありだと思うけど、
やっぱりここは全年齢板だしね。許されるのはギャグとしてのギシアンと、せいぜいエロコメぐらいまでだろう。
住み分けとしては本格的なエロスは避難所に投稿して、こちらでは投下報告とその感想ってのがいいんじゃないだろうか。

ただ、エロがあるから普通のを投下しないってのは違うんじゃないかと思うのよ。
そういうことをしてると結局スレが寂れていって「そして誰もいなくなった」ってことになりかねないし、
下手すりゃ荒しがエロパロ板からコピペしてくるだけでスレが潰れてしまう。

557 :Doubledate in USA:2009/06/16(火) 07:47:54 ID:+CIg1ySW
なんか大変な論争起きてますが、敢えてそれを折る形で投下させて頂きます



「お前達、日本じゃいちゃいちゃしづらくて窮屈だろ?」
狩野が草ののどかな香を乗せた風に吹かれながら、此処のホテル自家製というソ
ーセージを抜き取ったフォークを竜児達に突き立てる。
その顔にはニヤつきが張り付いている。
「朝の事は……もう忘れて下さい」
竜児の顔が羞恥に染まる。その隣では、大河が俯いて髪を指で弄んでいる。
「あっ、これ、言うだけあって美味だな」
「聞いてますか!?」
顔色が羞恥の赤から怒りの赤へと変わり、犬歯を尖らせて睨む。
「デイビス。これ最高だよ」
「Thank Boss.」
「あんたはなんで先輩贔屓してるんだ!」
お客様は差別しませんがモットーの従業員にまで味方に付けられ、清々恨めしそ
うに睨むのがやっとだった。



竜虎が茶化されている原因は朝にある。
こんな優雅な朝食が貸し切り制で、さらに後約びっちりと聞かされて仕方無しに
二度寝した大河を起こしにかかった際の事だ。
異国の地の初日であるから、二人とも生活のリズムが崩れていた。だから、習慣
も変わっているのではないかと小さな期待を抱いていた節も在った。
だが、そんなちんけな望みはことごとく粉砕された。
ベッドに近付き、もう何万回も呼んだその名を呼ぶ。そうしたらどうだ。
「ん、りゅうじ…」
名前の主は寝ぼけ眼のままなくせに竜児に対して小さな唇を差し出して来たのだ

「や、大河、あのな…」
「おはようのきすはぁ?」
これが習慣。
竜児にとって別に困った習慣な訳ではない。寧ろ、互いの好きを朝から感じられ
て嬉しい限りなのだ。
だが、それも時と場合に因りし。
何故好き好んで友達と従業員の前で甘々熱々ぶりを披露せねばならないのか。
「して…くれな…んん……」
だが、そんな躊躇いは大河の哀しそうな顔を見た瞬間に彼の中から聞こえた。
視界から大河意外が消え、いつもより激しく愛を示した。
大河の方もなんの抵抗もなく竜児の愛を受け入れ、少しだけ焦らされた分の埋め
をしようと竜児の首に手を回して引き寄せる。
唇が離れたところで、大河は漸く目を開けた。
「おはよう、りゅうじ」
屈託の無い笑顔での挨拶は竜児の胸を優しく絡め、締め付け、惑わした。
「ああ、おはよう、大河」
もう一度自分達の空間に入り浸る前になんとかそれだけを言うと、後はもう感覚
に任せて動いた。
その世界の外には客が居た。だが、湖面のように静かな心でいろと叩き込まれて
いる客も豪胆さで名が通っている客も流石に顔を赤らめ、このバカップルを直視
出来ていなかった。

558 :Doubledate in USA:2009/06/16(火) 07:48:36 ID:+CIg1ySW
そして、今に至る訳だ。
その場では恥ずかしがっていた狩野も、過ぎてしまえば友達の恥を目撃した思い
出にすぎないとし、朝食の間はその話題を振り返しては狼狽する二人の様子を楽
しんでいた。
「「ご馳走様でした」」
「「ごちそうさまでした…」」
朝食が終わったときには、人の朝の姿の模範のように元気な組と、眠りによって
得た活力全てを使い果たして疲労困憊の組に別れていた。
「それで、だ。お前達、何処に行きたい?」
「は?」
竜児は血を吸った経験のある日本刀を連想させるその眼を一段と妖しく光らせた

苛立ちを敢えて露に出している。
昨日の北村の一件で、人を竦める術を少し学んでしまったようである。
「だから、デート場所だ。何処が良い?遊園地か?」
だが、怒気や殺気の込め方を知ったばかりの赤ん坊に怯むような狩野ではなかっ
た。竜児の苛立ち等お構いなしに話題を進めていく。
「何処でも良いの!?」
その誘いに飛び付いたのは大河だった。瞳をキラキラと輝かせ、夢見る少年のよ
うに興奮している。
「あぁ、構わないぞ。すみれさんのコネで大体の場所のチケットは格安で手に入
るからな」
虎を制する者は竜を制すと知っている北村が、彼女の夢を後押しする。
「WDWでも!?」
「WDWっつったら……フ、フロリダじゃねぇか!?駄目だ!駄目!こっからどんだ
け距離があると思ってんだ!!」
大河が行こうと言った。じゃぁ、フロリダに行こう!とは、流石にならなかった

「WDWは私の範囲内だ。それに路銀なら心配するな」
断固拒否の姿勢を強くする竜児の前にドル札の束が放り投げられる。
「株で大くじ引き当ててな」
こうして、タブルデートの行き先はフロリダ州オーランドにあるウォルト・ディ
ズニー・ワールド・リゾートに決まった。

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 07:49:30 ID:NjEQyh/Q
>>556
いやだから、投下しないって反戦態勢完備じゃなくて、しずらいんだってば。
そういうことをしてるんじゃなくて、結果的にそうなってるんだよ。わかってくれよ。

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 07:50:31 ID:XtahOiKc
たとえ話って、うまく使わないと誤解しか生まないからあまり使いたくないんだけど、あえて例えるなら
公共の場で素っ裸になって「裸の何が悪いの?嫌なら見なきゃいいじゃん!」って声高に叫んでいいの?
ってことだと思うよ。それが人気タレント(上手な作品)でも、捕まっちゃったでしょ?

読みたくないなら読むなよって言う>>548は良くない考え方だよ。女性の前に出てチンコ握って
「なんだよ〜、嫌なら見なきゃいいじゃ〜ん、えへへ〜」って言ってるのと同じ。
作品を置いた時点で目に入るし、その時間帯のレスを占有するわけだしね。
専ブラ使ってるならなおさら、投下があった時には更新の数が表示されるでしょ?
ワクテカして見に来たらガチエロでした。読む側の責任で回避してください?
常識的に考えて、そんなこと出来るわけないでしょ。

投下する側からみても、普通の作品でさえ長編が投下された時は逡巡してしまうというのに、
ガチエロという強力な要素を放つ作品なら、読者の目がそっちに行ってしまうのは必定でしょう。
エロス要素ってのは麻薬みたいなもの。その効果を打ち消すほどの「普通の作品」を作るのに
どれだけの労力が必要か、想像も出来ませんか?
もっとひどい言い方をすれば、「作品レベルが低くてもエロがあれば売れるんです」よ。
暗い部屋はスイッチひとつで明るくなるけど、にごった水はその浄化に倍以上の水を必要と
するんだから、たとえ話にもなってないんですよ、>>552の言ってることって。

前にも言ったけど、戦う場所を間違えるなよ。エロスを書いたなら相応の投下場所があるんだから
そこに投下してください。あっちは投下がないせいで荒れちゃってますよ?
「スレの雰囲気が悪いから投下したくないです::」とか言うんじゃないよ。進んで明かりをつけるんだろ?
向こうならエロを「嫌です><」って言う人はいないから、ここで「嫌なら見なきゃいいだろ!」
って顔を真っ赤にして戦う必要もないんですよ?さあ、戦士の楽園へ行けよ。ここは非戦闘区域だ。

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 08:00:15 ID:+CIg1ySW
>>558
とりあえずここまで。展開スローでごめんね。アンカー張り忘れごめんね
ダブルデートをDouble dateじゃなくDoubledateと書いてるのはわざとです


自分も卑猥な表現の入った作品投下したから、ごちゃごちゃ言える立場ではないんですが、エロはやはり別場所へ
個人的にはバッチコーイですが、スレの空気が乱れるようであればそういった事も必要かと

後、打ち切りを宣言された作者様。貴方様の作品は楽しみにしていた分、本当に悲しいです。また、スレの流れが穏やかになった時にでも戻ってきてくれるなら、嬉しく思います

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 08:01:50 ID:GqFGeZXL
>>556
なんかさ、全年齢板なんだからエロは自重してくれって話なのに、
なんで普通のSS書いてる奴に対する説教がはじまってるんだ?

雰囲気が荒れれば誰だって去っていくよ。荒らしが来ようが自然に
荒れようが一緒だ。だから、せめて自然に荒れるのは防ごうよって
話じゃないか。

全年齢板にエロが増えれば引くやつが出てくるのはむしろ当たり前。
そこで引くなって説教するなんておかしいぞ。

> そういうことをしてると結局スレが寂れていって「そして誰も
> いなくなった」ってことになりかねないし、

簡単に言ってくれるよな。書くほうはそれなりに頭かきむしって
書いた作品なんだよ。所詮SSであっても自分なりに愛情があるん
だよ。スレ維持のための土嚢みたいな考え方やめてくれよ。いや、
考えてもいいけど書くなよ。

>>556
> やっぱりここは全年齢板だしね。許されるのはギャグとしてのギシアンと、せいぜいエロコメぐらいまでだろう。

という立場だとはわかっているが、ちょっと納得できない意見が
後に続いたので。

なぁ、もうみんなこんな気持ちが磨り減る話やめて、板ルール
どおりエロ抜きのまったりに戻らないか?エロとか精神論とか
いらないよ。竜虎イチャイチャだけで十分だろ。

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 08:06:47 ID:/083mV89
一話IF雪山の俺だが、ちょっと落ち着こう。
段々、雰囲気と言葉遣いが悪くなってきてる。
話を聞いてるとみんなエロとの棲み分けが嫌なんじゃなく、途中撤退が嫌なんだと思う。
段々論点がズレてる気がする。
エロあるから投下しにくいってのは少なからずあるが、こんな話が出た以上他の書き手さんもガチエロは控えるだろうし、そうなれば見なければいい、なんて話し合いもしなくてすむ。
問題は途中撤退するかしないか。
正直俺も>>505見てなら俺も、とか思いかけたが、>>549が言ってくれたしがんばるつもり。
だからまたみんなで楽しくやっていこうよ。
大河×竜児のもとに集った仲間じゃん。

スイマセン偉そうなこと書いたけど続きまだなんです。
もうちょっと待ってね。

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 08:31:05 ID:ltPYcWAl
あとちょっとで480KBだしスレ立ての準備は整いました
テンプレに>>524を盛り込んで棲み分けを図ることにします、ということで

これで投下しづらい人も気兼ねなく投下出来るねッ♪

>>561
いい感じに2828出来たぜ どうもありがとう
まさかのWDW行きとは…

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 08:34:37 ID:ltPYcWAl
そういやテンプレまとめてるときに気付いたけどみのりんスレの方も分裂したんだね
そういう時期に来てるのかもしれないな

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 08:42:17 ID:dPvidqZS
>簡単に言ってくれるよな。書くほうはそれなりに頭かきむしって
>書いた作品なんだよ。所詮SSであっても自分なりに愛情があるん
>だよ。スレ維持のための土嚢みたいな考え方やめてくれよ。いや、
>考えてもいいけど書くなよ。
俺だって掌編やギシアンばかりとはいえ一応投下してきた人間だから、多少なり産みの苦しみはわかってるつもりだよ。
才能あんまり無いから、>>537ぐらいの作品でも2〜3日かけてああでもないこうでもないと考えてやっと捻り出してる。

とらドラ!にハマって、頭の中で妄想がぐるぐるして、ものすごく久しぶりに書かずにはいられなくなって、
そんな時にこのスレを見つけてすげー嬉しかったんだ、俺は。
だから、ここが寂びれていくのは我慢が出来ないんだよ。

エロスは住み分けるべきだと思う。
同時に普通の作品も積極的に投下するべきだと思う。
俺、そんなに無茶言ってるかな?

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 08:51:52 ID:qvR+f6t8
結局みんなGJが欲しいんだよね
エロ云々以前も「反応がないので〜」みたいな人はいたし

俺は文章じゃなくてイラストでサイトやってるけど基本的に反応来ないぞ
だからといって描くのを辞めようなんて思ったことは一度も無い

公開するのはたくさんの人に見てもらうためであって
反応してくれる人と馴れ合うためじゃないから
もちろんいい反応があった時は励みにもなるし交流は大事だけど
それで目的を見失ったら意味が無い

だから流れや空気云々で投下を控える発言や撤退発言見てるとモヤっとした気分になる



あとガチエロは好き嫌い云々以前に板ルールの問題なので履き違えないように

俺はこの板ではほとんどこのスレしか見てないから時々不安になるんだが
他スレでもガチエロがまかり通るくらいに全年齢というルールが形骸化していたりするの?

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 09:01:46 ID:GqFGeZXL
>>566
そんなに無茶は言ってないと思うよ。前のコメでも書いたけど、
俺、お前とだいたい同意見だと思うもん。単に「ただ、エロが
あるから普通のを投下しないってのは違うんじゃないかと思うのよ。 」
を、書く側だったか読む側だったか程度の差じゃないか。ま、
俺が神経質すぎるんだろう。すまん。

>>564
次すれ準備ありがとう。

次スレのテンプレだけどさ、ガチエロはエロパロってのは俺は賛成だし
板ルールだよな。ただ、ギシアンレベルまでって縛りが入ったので、
軽いエロは難しくなった。スレが荒れたので仕方が無いと思う。

エロについて考え直すいい機会だと思わないか? > arl

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 09:30:34 ID:26ixy16K
ガチエロNGは板ルールだから仕方ないよね。
ギシギシアンアンネタは直接描写ないし下ネタギャグみたいなもんだからおkだと思う。

軽いエロってどの辺りまでなんだろう。
個人的には、朝チュン、寸止めはおkで、ベロちゅーはエロくない描写ならおkだと思ってるんだけど。


570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 09:38:32 ID:NjEQyh/Q
>>563
にゃろうwいいこといったけど、続きまだかいw・・・まあ、俺の1話Ifもまだなんですがw

でも言わせてもらう。正直、ガチエロが普通にここで受け入れられるなら、俺はたぶん投下やめる。おとなし大河の作者に倣うわけじゃないけど、やはり嫌なんだな。大竜はガチでは無いと思うからかな?甘いと思うならそれでもいい。

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 10:44:16 ID:PDV4uxE0
前戯まではおk、それから先はギシアンってのを提案します。
ちょっと違うけど、>>261みたいなさ。
そうすれば荒れないしスレ的にも問題ないでしょ

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 10:48:48 ID:1EIGqwcU
>>567
君の意見、GJだw

でさ、そろそろこの話題やめにしようぜ
この空気で作品を投下しにくくなってる

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 11:49:20 ID:2BXHfeHI
全年齢板だからと安心して来たらエロスに引っかかって凹んだ俺が通りますよ
もうこのスレも終わりですね

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 11:49:21 ID:qvR+f6t8
避難所より
◆eaLbsriOas氏の代理投稿です。


◇ ◇ ◇

お昼に来たあなたになごみのSSS。

・フラグ立て

「大河ぁ、今日は何食べたい?」
「ドラゴンの丸焼き」
「あー、ドラゴンは売ってねえなあ」
「あんたの丸焼きよ」
「おう、おまえに食わすモンがひとっつも無くなったらな。いいぞ、俺を食え」
「うぐ……やだやだやだ今日食べるの!」


・悪夢

 1回目。
「どうか、どうか一緒になって下さい! 一匹ぽっちじゃ生きられねえ、どうか俺と結婚して下さい!」
「仕方ない……あんたがそこまで言うんなら、やぶさかではないわねえ」

 3回目
「どうか、どうか一緒になって下さい! 一匹ぽっちじゃ生きられねえ、どうか俺と結婚して下さい!」
「し、仕方ないわね……ああああんたがそこまで言うんなら、やさ、やぶか、やぶさかではないわ!」

 18回目
「どうか、どうか一緒になって下さい! 一匹ぽっちじゃ生きられねえ、どうか俺と」
「結婚して、って言うんでしょ。私知ってる。ねえ、あんた本気なの? 私で、いいの……?」

 37回目
「どうか、どうか一緒になって下さい! 一匹ぽっちじゃ生きられ」
「私だって駄目だもん! あんたがいなくちゃ嫌なの……っ!」

 62回目
「どうか、どうか一緒になって下さ」
「いいわよ」

 63回目
「どうか、ど」
「よくてよ」

 83回目
「ど」
「うん!」

 ――なんなんだ、どんどん悪化している気がする。なぜだ……?
 今朝も口をあけて待機している大河に、「あーん」と手づから飯を与えながら、
 竜児はしきりに首をひねっていた。

◇ ◇ ◇

作者メッセージ:

代理投稿可で。なごんでくれればいいのだけど……。

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 11:56:57 ID:wSZqtgxf
>>574
「悪夢」
その発想はなかったわ!敗北感を感じるほど素晴らしい。

竜児何回同じ夢見てんだよ(w 

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 12:12:03 ID:yNsSlg2c
>>574
これはwww

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 12:53:00 ID:bf+1d30J
>>574
大河がかわいらしいな

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 13:12:02 ID:XtahOiKc
>>571
せっかくまとまりかけてるのに、なんでまた下方修正をかけるのか理解できない。
チンコ入れる直前までが前戯とか言い出すつもりですか?

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 13:13:00 ID:Nh9zdkLq
大河が夜中に竜児の枕元で何か囁いてるんじゃないのかw

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 13:45:22 ID:NjEQyh/Q
>>574
吹きだした俺のファンタ返せwww

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 14:40:24 ID:V1gNgjOW
えと、このスレの皆様にお知恵を借りたく…

大河の弟がちょっと出てくるアフターの話を書き出してみたんだが、良い名前が思い浮かばない。
「弟クン」とかだと、なんかリアリティないし。

そこで「竜河」、「泰児」という、この板ほぼ公式の素晴らしい名前を考え出した皆様に、尋ねてみようと思いました。
弟が生まれたのは、大河が母親のもとに行ったあとだし、ちょっとぐらい名付けに参加してるかな? っていうイメージ。

思いつきでぜんぜんいいです。よろしくお願いしまーす。

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 14:41:57 ID:UfjWuy3D
遊園地にて

「お、ジェットコースターだ。大河、次はあれ行こうぜ!」
「じぇっと……こーすたー……」
「ああ。って大河もしかして……」
「こここ怖くなんてぜんっぜんないんだから! 行きましょ竜児! たたた楽しみだわー」グイッ
「え、あ、おい大河……」

「結構並んだなー」
「いいいいよいよね……スゥーハァー」
「なぁ大河……無理しなくていいんだぞ?」
「無理なんかしてないもん! 大丈夫だもん!」
「……そうか」

ガタッ

「お、動き出した!楽しみだなぁ大河?」
「ああああのね竜児」
「ん?」
「だめなの!」
「……もう、止まらんぞ?」
「だ!め!な!の!」
「おいおい、暴れると危ないって……お、来るぞ来るぞー」
「いやぁぁぁぁぁ」ガシッ
「……そのまま掴まっとけ、大河」「やだぁぁぁぁぁぁ」ギュウウウ

ガタン……カタン……カタ……

「いーやっほぉぉぉ!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ」
「あっはっはっは」
「        」

プシュゥー……ピタ

「あー終わっちまった。大丈夫か? 大河?」
「     」
「大河?」
「ハッ!……ままままぁまぁね!まぁまぁ……」
「……ごめんな? 怖い思いさせて」
「怖くなんてなかったもん!……その……りゅうじと一緒だったから……」
「大河……」

「お!写真だ」
「見なくていい」
「せっかくじゃねーか。見るだけ見てこうぜ」
「……知らない」
「どれどれ……お、これか。プッ……あっはっはっは!」
「笑わないでよ……」
「ごめんごめん! しかし大河」
「何よ……」
「やっぱりお前はかわいいな」
「!!……遺憾だわ」


目をつぶり、涙を浮かべて絶叫しながらしっかり竜児にしがみつく大河の写真は、今でも高須家の壁に飾ってあるそうな。

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 14:48:17 ID:UfjWuy3D
>>581
前の父親の匂いは消したいだろうからなぁ……。竜児に会えなくて寂しい思いと、自分みたいな人生は歩んでほしくないという思いを込めて、『恵児(ケイジ)』なんてのはどうでしょうか。

>>582
電車の中だけで考えた思いつきSSにつき、駄文容赦下さいな。

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 14:52:23 ID:bf+1d30J
そーいえば今って高校生はテスト期間中なんだな
さっき買い物に行ったらいっぱいいた
現役高校生の書き手もここに多いみたいだね

>>582
(*´Д`)ポワワ
なんか目をギュッとつぶって竜児にしがみつく大河が思い浮かんだ

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 15:51:01 ID:bf+1d30J
>>581
大河の対になる名前として「岳斗(ガクト)」
水資源繋がりで「大海(ヒロミ)」

蛇足だけど母親の再婚相手の名字は「釘宮」でどうでしょう

あと別に竜河は二次創作設定のひとつが受け入れられただけで
公式というのには語弊があるし、親子ネタで他の名前を使うのもアリなので
こだわりすぎない程度が良いかなと

原作のスピンオフで弟の名前が出てこないとも限らないしな

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 17:00:13 ID:0c0TEfxK
竜児「どうした大河」
大河「ん?これ書いてる作者が
『久しぶりにこのスレ来たしギシアンネタでも投下しようとしたけど、ギシアンネタがなんだか投下しづらくて涙が出ちゃう。だって男の子だもん』
ってわめいてるのよ……遺憾だわ……」
竜児「ああ、遺憾だな……え?」
大河「?どうしたの?」
竜児「い、いや……ギシアンネタが投下しづらいのが遺憾……つまりそんなに俺とギ、ギシアン、したいのか?」
大河「!!ちちちがう!そそそういう意味で言ったわけじゃないというかこここれは言葉のあやというかなんというか!
ま、まぁ駄犬がどどどうしてもと言うのなら!や、やさ、やぶさかではないわね!」
竜児「……」
大河「あ……」

ギシギシアンアン

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 17:05:46 ID:OKn19OfF
キャラクターに対する名付けはあまり賛同できないなあ
常にスレに張り付いてる住人ならいいんだけど、たまにしか来れない人だと
「こんなキャラクターいたっけ?」となりそう

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 17:43:24 ID:xUfErdoA
>>587
言ってる事矛盾してね?


「ねぇタイガー、二人はもうCまで行ったの?」
「はあ?いきなり何言って…んのよ…」
「? どうした大河?」
「(こ、こここで見縊られちゃダメよね。アホロンゲにも彼女いるんだし、ここで
 下手にキスしかしてないって言った日にゃ先輩面されるかも…)
 ふ、ふん。わわわ私達はあああ熱々だからもうえええっちまでしたわわわ」
「おい、大河…お前何言って…」
「あれれ?タイガーどゆこと?」
「あんたが聞いたんでしょうが!あんたはどうせ奥手でキスしかできてないんでしょうけど、
 私達はもういいい営みまで行ったんだから!!」
「……お前…」
「ええ? 英語の自主プリントの事行ってるんだけど…」
「…は?」
「えっと、確かタイガーって英語得意だったよね。だからCの長文とかやったのかなーって」
「……ごめん何言ってるかわかんにゃい」
「…お前何か勘違いしてるだろ…つーかお前公衆の面前で何口走って…」
「ひょー!やっぱり二人あちちなんだねウヒヒ!」

『えータイガーと高須君ってもうえっちまでしちゃったんだへぇー!』
『ふふ、タイガーったら可愛いわね。ドジなのは知ってたけどここまでとは思わなかったわ』
『…チッ。あとでからかってやろっと…あー亜美ちゃん帰ろっかなー」



589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 17:49:18 ID:UfjWuy3D
>>588
IDはおkなのに内容はNOと言いたいんですねわかります

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:00:55 ID:oIRPRiAQ
ちょっと早いけど次スレ立ててきます

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:02:06 ID:oIRPRiAQ
新すれです
【とらドラ!】大河×竜児【ワクワク妄想】Vol11
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1245146459/
仲良く使ってね

頭痛くてもう寝ます
おやすみなさい

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:03:13 ID:m0NDAlpD
>>591
おつ
ゆっくりやすんでくれ

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:33:42 ID:k7A4JAHL
スレ建ておつ、注意事項助かる。

それとみんなすまない…
文化祭で「オレンジ」を押したんだが無理だった…
「プレパレード」も上に同じく…

594 :581:2009/06/16(火) 19:40:14 ID:k83YOpwk
モバイルなのでID変わっているかもしれませんが、 >>581 です。
早速、大河弟の名前案を頂き、ありがとうございます。
もう少し見させてください

>>583
「恵」 という字、いいですね。設定も素敵です
SSもにっこりさせてもらいました

>>585
カコイイ 今っぽいですね。
「公式」って表現、誤りでした、スイマセン。 「よく使われている」に訂正します。
竜河、泰児は、なんかしっくりくるのでいいな、と思ってます。

>>587
アドバイス、ありがとうございます。多用せず、分かりやすいようにします。

>>591
おつです。
いろんな議論がありましたが、やはりこの板が大好きです。


595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:40:24 ID:BA8nVRXF
避難所がしたらばで立ったようです

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7850/1245088864/

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:52:50 ID:bf+1d30J
SSは創作小説の頭文字だとやっと気付いた
ショートショートだと一瞬思った


>>587
投下する前に

「このSSにはオリジナルキャラクターが登場します。
あくまで筆者の創作であり原作には登場しません」

とか

「このSSの大河の弟の名前は筆者による創作です」

と断り書きを入れたら良いんじゃね

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:53:29 ID:bf+1d30J
>>588
ドジっ子タイガーナイスw

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:53:49 ID:B2Lv4Jk7
>>588
わかんにゃいモエス

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 19:58:57 ID:bf+1d30J
携帯をモバイルという人を2chでは初めて見た
いいことですよ

普段はVIP発祥の電話という蔑称ばかり見てるからなあ

>>594
板じゃなくてスレッドね
板はこのアニキャラ個別板にあるスレッドの総称だ
細いことを突っ込むと大河ぶつけられそうだが
俺は今ね大河をぶつけられたいアンニュイな気分なのさ…

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:01:04 ID:UfjWuy3D

「うぅおりゃあああああああ」ダダダッ
「なっおいっ大河!?」
「すき!」




ギシギシアンアン




さて、勉強の続きだ。

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:03:01 ID:bf+1d30J
>>593
リアル高校生キタコリャ!
おじさんの時代は同級生にミニスカJKは……もういたぜ!

でも男子高だったんだ…

それはそうと希望通らなくて残念でしたね

>>595
したらばに作ったかー
あとで専ブラに登録しとくべ

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:13:05 ID:5AXTPxZP
スレ違い死ねよカス

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:13:18 ID:bf+1d30J
ギシギシアンアン


「おい大河、ベッド軋ませながらおはぎ食べるな。こぼれるだろう」

「うっさいわね。いいじゃない私のベッドなんだから」

「そんな行儀悪い子は許しません。それに口にあんこついてるぞ」


ぺろっ

「!!!!!!ななななにすんのよアンタ!//////」

「ん?嫌だったか?」

「/////……別に…嫌じゃない…けど……突然だった…から…」

「じゃあ今度はちゃんと口にするぞ。いいか?」
「ぅ〜〜〜〜、駄目!許さないんだから!」

ガバッ

「うわ大河押し倒すな!」

「ふふふ竜児、覚悟しなさい」


ギシギシアンアン

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:21:50 ID:k7A4JAHL
>>600
「うぅおりゃあああああああ!」ダダダッ
「「合体!」」


ギシギシアンアン


>>601
その世代はブルマだったんだよね。けしからんよね。

あ、男子校か…

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:42:25 ID:MSSgNKn5
>>604
一万年と二千年前から(大河を)愛してる〜♪

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:43:38 ID:SNefJexa
避難所より、代理投稿します。

◆eaLbsriOas氏作品

夕方にのぞいたあなたになごみのSSS

・フラグ立て2

「大河ぁ、今日は何食べたい?」
「ドラゴンの丸焼き」
「はいはい俺の丸焼きね……まあな、結構めんどくさいんだよな。献立決めんのって」
「……そうなの? 迷ったら肉でいいじゃない」
「おまえも肉以外で好きなものあるだろ? いろいろ食わせてえんだよ、ちっとは考えてくれよ。なあ、ほかに好きなもんないか?」
「……ドラゴンの丸焼き」
「はあ……なんも考えちゃくれねえ……」


・お風呂ソング

 ちゃぷん……
「バッカ犬〜バッカいぬ〜♪ ほ〜んとはだ〜い好っきバッカ犬〜♪ ふっふふふ〜ん……♪」
「大河ぁ、新しいシャンプーとリンス、ここ置いとくぞぉ? 聞こえたかぁ?」
 どばしょわっ! ばしょわっ!
「っ! っ!? ……バカ犬が〜死んじゃった〜♪ むしろ殺す〜方向で〜♪ い〜ぬ地獄〜未練ない〜♪」
「っ!? おまっ……世話してやってるのになんて……聞こえてるぞこの野郎!!」


・告白の……

「好きだ、大河っ」
「もっとぉ!」
「好きだ! 大河!」
「もっと声を大きくっ!」
「好きだ!! 大河!!」
「もっと気持ちを込めてぇ!」
「好きどぅあ!! たいぐぅあ!!」
「もっとお母さんみたいにっ!」
「っ? す、好きよ、大河、ほら早くご飯たべなさい」
「もっと馴れ馴れしくっ!」
「っ!? 好ーきー、みたいな? 大河ちゃ〜ん、的な?」
「もっと機敏にっ!」
「っ?? すっ、たいっ……ってもうわかんねえよ何だ機敏て。そもそもなんで名前が櫛枝じゃ駄目なんだ?」
「め、目の前にいる相手に気持ちを伝える練習だからいいのよ」
「なるほどそうか!……そうかあ? ……おう、おまえどうした震えて。寒いのか? 顔色も悪いぞ」
「……暑いんじゃバカタレがぁ! さあ告白の練習っ! もういっちょう!」


◇ 作者メッセージ ◇
SSS、3本立てでした。
省略かかるのがちょっとウザイよーな……?

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 20:51:04 ID:bf+1d30J
>>604
でも中学はブルマだったんぜ!

大河とみのりんはパンツラ防止のためにブルマはいてるはず!

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 21:34:04 ID:UfjWuy3D
「大河……」
「竜児……」



ギシギシアンアン




こう書けばとらドラ!だけど、



「大河……」
「竜児……」



合体



って書くと釣りバカ日誌になるんだよね。不思議!

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 21:44:38 ID:K0JFvV4f
>>608

その発想に同意すてしまった

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 22:11:35 ID:O4qxBV9J
ギシアン書きにくいとか言うなよ〜、濃厚な性描写がなければ何でもOKなんだからさ

楽しくやろうぜみんな


―――ハイここでこの話しは終わり―――

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 22:26:50 ID:fwcKcXOe
大河「というわけで、避妊所をよろしくね」
竜児「避難所だバカ」

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7850/1245088864/

竜児「・・・まぁ避妊も大事だよな」

ギシギシアンアン

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 22:31:58 ID:UfjWuy3D


「ふふん。竜児?」
「どうした大河?」
「私に何でも言ってきてごらんなさい! たちどころに論破してあげるわ!」
「なんの影響だそれ……」
「いいから! ほれほれ!」
「ったく……じゃあ……『俺は大河の事を愛している』、これでどうだ?」
「!!…………」
「どうした? 否定してくれよ?」
「……うぅ」
「理屈じゃねえんだよ」
「りゅうじ……」


ギシギシアンアン


>>610
冷静コメするくらいなら手伝うんだ

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 22:51:56 ID:k7A4JAHL
「竜児、そろそろ洗濯物『溜まってきた』んじゃない?」
「そんな事ないと思うが…」

「竜児、レースゲームやろう!今日こそ『抜いてやる』んだから!」
「…おう」

「そういえばさ、スーパー狩野屋ってこの先誰が『営んで』行くんだろうね?」
「オープンユアマインドだ、大河」
「…うん」


ギシギシアンアン

614 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/16(火) 23:44:02 ID:/083mV89
>>334(朝の>>563)だが、

>>337
ありがとう、そして生殺しすまない。切るところって難しいよな。

>>338
ありがとう。いつも?まぢですか?あわわわわがんばらねば!!

>>343
まぁまぁ落ち着いて。別に僕は木原や能登が嫌いなワケでは無いのです。設定上しかたなく、ね?だから影でデストローイ!!なんて……ね?

>>345
そう思っていただけたならしてやったり♪罫線は……がんば♪

>>346
この次はその涙腺を……いやなんでもない。

>>347
ありがとう。腰とか本当に大変らしいね。実はまだ経験無いから詳しくはわかんないけど。竜児がんば!!

>>570
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいw頑張るから許してっていうか、空っぽだったんだー!!のTUDUKI!!

(これで全部レスした筈……もれてたらスマソ&感想ありがとう)

まとめ人さんいつもお疲れ様です。

もう新スレかぁ。

では>>334続きいきます。

615 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/16(火) 23:45:11 ID:/083mV89
***

赤い、赤いランプが点灯する。
表示されるのは『手術中』の三文字。
私は、簡単な手当てを受けてからこの扉の前にいる。
分厚くて、関係者以外立ち入り禁止の、この扉。
この扉の向こうに、竜児がいる。
一歩前に踏み出す。
扉に体が近くなる。
二歩前に踏み出す。
見えないけど竜児に近づいた、筈。
三歩前に進もうとして、決して開かない扉に阻まれた。
これ以上、近づくことが出来ない。
「……うっうぅぅぅぅ……」
涙が、濁流となって溢れてくる。
なんて、なんて馬鹿なことをしたんだろう!?
竜児は背中が良く無かったじゃない!!
──わかってる。
竜児は私を避けてたじゃない!!
──わかってる。
竜児は……。
──わかってる。
そう、全部わかってる。
竜児の行動はいつだって、私のため。
いつも、ご飯を作ってくれて、掃除してくれて、水着を用意してくれて、私のところに走ってきてくれて、それから、それから……。
「竜児……」
すとん、と地べたに座り込む。
ひんやりとした床が体全体の体温を奪っていくけど、気にしない。
手を伸ばして開かない扉に触れる。
少しでも近づこうとして……けど、叶わない。
「うぅぅ……りゅうじっ……」
零れる涙ははたしてどれだけの量になるのだろう。
涙の量で竜児に少しでも償いが出来るだろうか。
出来るとしたら、一体どれほどの涙の量になるのだろうか。
自分のせいだと悔やめば溢れる涙。
竜児が手術室にいるというだけで溢れる涙。
竜児が痛い思いをしているというだけで溢れる涙。
流しても流しても、流れつくすということを知らない。
「りゅうじぃっ……!!」
扉の前で放つ涙声は、扉によって思い人へは届かない。

***

616 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/16(火) 23:46:11 ID:/083mV89
気がつけば、朝だった。
手術室の明かりは消えている。
ハッとして病院内を駆け回る。
「竜児?何処?」
走って、走って、そのうち看護婦とぶつかった。
「きゃっ!?もう、院内では走ってはいけませんよ!!」
「そんなことはどうでもいいのよ!!竜児は何処っ!?」
「竜児?誰かのお見舞いですか?でしたら……」
ダメだ、話にならない。
「やっぱいい。ナースステーションはどっち?」
「あ、その突き当りを右ですよ」
「そう、じゃ!!」
また走る。
「コラ!!走らない!!」
耳に看護婦の叱責が入ってくるが、無視。
まだ明け方のナースステーション。
時間帯の関係もあって患者や付き添いは皆無だ。
好都合、とばかりにベルを鳴らす。
「……はい」
窓口には、すぐに中年のおばさんナースが出てきた。
ナースキャップに線が一本入ってるから偉いんだろう。
一本だと主任さんだっけ?まぁそんなことはどうでもいい。
「今朝方まで手術してた高須竜児、今どこにいるの?無事手術は終わった?」
「はい?あ、えっと緊急外来の高須さんね。はい、彼なら……あら?手術後別の病院に搬送されてるわね」
「何ですって!?それ何処!?」
「あー……そのちょっと……」
「何よ?早く教えてよ!!会いに行くんだから!!」
「その、失礼だけど……高須さんの彼女さん?」
そうか、個人情報か。
「……そうよ」
ここは、こう言っておくのがベストだろう。
「じゃあまぁ……えっと高須さんはアメリカにいかれました」
「は?」
「アメリカです」
「ア、ア、ア、ア、アメリカァァァァァッァァァ!?!?!??!??!?!?!?」

***

ふと目を覚ます。
ここは、何処だろう?
「おや、目が覚めたのか、高須」
聞いた事のある声。
「……はい、……って、え?」
聞いた事はあるが、寝起きに聞く声としては激しく間違っている気がする。
「おはよう」
「……?」
目を開けて、首だけでそちらを向くと、やはり記憶と寸分たがわぬその人がいた。
「おはようと言ってるんだ高須。Good morning!!」
「あ、おはようございます……っては?」
何故に英語?と聞こうとして、
「ダメだな、そんなことでは。二週間とはいえ、アメリカで暮らすなら最低限の英会話は身に着けた方がいい」
我らが兄貴、大橋高校会長狩野すみれは「私は前会長だぞ」……はい?
「一体何がどうなって……?」
ワケがわからない、というか勝手に人の考え読まないで下さい。

617 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/16(火) 23:47:45 ID:/083mV89
***

「まず、順を追って説明するなら、私は単なる見舞いだ」
腕を組み、手じかにあったパイプ椅子に座って、自称前会長は語りだす。
「……はぁ」
「元気の無い奴だな。まぁいい。お前は修学旅行中に脊椎を強く損傷した、というか悪化させた」
「……はぁ……あ、ああそう言えば」
思い出す。
確かあの時は大河を背負って……そうだ、大河は?
「思い出したな?安心しろ、お前の脊椎はまたも奇跡的に脊髄を傷つけてはいなかった」
「あ、いや、そうですか。で、あの……」
「何だ?自分よりも背中に背負った女の方が心配か?全く……逢坂は軽傷だ、問題ない、と北村から連絡を受けている」
「そうですか」
心底安堵する。
で、それはそれとして、
「お前がここにいる理由だが、運がいいのか悪いのかわからんが脊椎の傷つき方が非常に珍しいらしく、この大学病院で是非診たいということなんだそうだ」
「……なんですかそれ」
俺はモルモットじゃない、そう言いかけたが、
「まぁそう腐るな。旅費、入院費共に大学持ち出そうだぞ。つまりお前にしてみればタダだ」
タダ。
それはなんて甘い言葉。
今、俺は忍たま●太郎に出てくるき●丸の気持ちがよくわかった。
「なら、仕方ないですね」
「現金な奴だな。それでだ、私がここにいるのはここに留学しているからだ」
「留学?」
「お前は入院等で知らないだろうが、生徒会選挙の後、私は留学したんだよ。今は北村が生徒会長のはずだ」
「ああ、そうなんですか」
「……北村は生徒会をきちんと営んでいるか?」
「え?ああ、はい。そりゃあもう」
「…………元気に、していたか?」
「?はい、見た感じ元気そうでしたけど」
「そうか」
何処かほっとした会長、もとい前会長の顔。
北村とこの人の間に何かがあったんだろうけど、それは尋ねちゃいけない気がした。
「さて、しばらくは寝たきりだそうだ。間違っても勝手に歩き回るなよ。たまに見舞いにはきてやる。二週間、日本に帰れるのは二月十五日だそうだ」
「わかりました」
「それと……これは私からの餞別だ、同じ高校のよしみで取っておけ」
渡されたのは、
『これで貴方もらくらく英会話、実際に使える言語1000』
とかいうタイトルの本だった。
「……ありがとうございます」
複雑な気持ちになりながらもお礼を言う。
どうやら、ここは本当にアメリカらしかった。

***

618 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/16(火) 23:48:52 ID:/083mV89
「大河、元気だしなよ」
みのりんが慰めてくれる。
「うん、大丈夫」
だから、何でもないように笑顔を振りまく。
学校にも、既に竜児がアメリカへ行ったとの報せが届いていた。
その翌日、木原麻耶と眼鏡、もとい能登久光が謝りに来た。
いわく、自分達のせいだ、と。
しかし、それは違う。
竜児の件に限って言えば、原因は私。
だから、怒るに怒れない。
竜児が帰ってくるのを待って謝ってあげて。
そう言うのが精一杯だった。
そしてその言葉はいつも自分に投げかけているものと同じ。
竜児が帰ってきたら、即座に謝りに行こう、と。
「ねぇ」
急に、声をかけられる。
「何、ばかちー?」
「亜美ちゃんはどうでもいいんだけど、アンタ耐えられんの?」
「……何が?」
「わかんないならいーや、まったね〜」
ばかちーは、あっそ、とばかりに踵を返して去っていく。
「……私も、帰ろう」
何もすることが無い私は、早足で竜児の家へと向かう。

***

「あ、大河ちゃん」
やっちゃんが笑顔で出迎えてくれる。
「やっちゃん、すぐに用意するね」
そう言って私は高須家のキッチンに立つ。
竜児のいない間、竜児の家の家事は全部私がやると、勝手に決めた。
やっちゃんは、
「ほえ〜、大河ちゃんいつでもお嫁にこれるねぇ〜」
なんて言ってくれる。
そんなやっちゃんに夕飯を作って送り出し、恒例の掃除。
竜児の部屋を隅々まで掃除する。
きっと、あいつが普段からしてるように。
と、少しだけクローゼットが開いているのに気付いた。
近づいてみると、竜児のYシャツがひっかかっている。
きちんと仕舞おうとして手を伸ばし、ふわぁと臭いがする。
……竜児の臭い。
「……竜児」
また、崩れ落ちる。
ここ数日、いつもこう。
待とうと決めた日から、何か竜児を感じるものを見るたびにこうなる。
さっとYシャツを胸に抱きかかえて、すぅっと臭いを嗅ぐ。
「竜児……」
数日ぶりの竜児の濃い臭い。
切なくなる、愛しくなる、寂しくなる。
我慢が……出来なくなる。
不意に、何故かばかちーの言葉が蘇った。
『アンタ耐えられんの?』
振り払うようにして首を振り、ふとカレンダーを見ると、もうじき二月十四日。
「あ、バレンタイン……」
竜児に、あげたい。
会いたい、竜児に。
もう待つなんて、出来ない、したく、ない
頭に浮かぶ自分の部屋のダンボールの中のパスポート。
私は、立ち上がっていた。

619 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/16(火) 23:50:18 ID:/083mV89
とりあえず今回はここまで。
次は次スレかなぁ?
ほんとスレまたぎすぎてスイマセン。

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 23:52:08 ID:iANoi/7z
>>619
GJ!!

掃除する大河。いいねぇ。

頑張っている大河っていいねぇ。

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/16(火) 23:57:08 ID:NjEQyh/Q
>>606
面白ーwやばいな。お風呂なんか最高w乙です♪

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 00:27:47 ID:8YcpVaPV
>>561
目覚めのキスがすごくイイ!
どんだけ周りを赤面させんだコンニャローって感じ!

>>619
うおおお!続きがwktkだぜ!

ちょっとだけキャッツアイを思い出した俺はオヤジ・・・orz

623 :まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY :2009/06/17(水) 01:47:29 ID:pj6YQuwN
まとめサイトに新しい避難所へのリンクを追加しました。
本格的な更新は週末にでも…できれば…いいなあ…

>>505
『大河がおとなしい女の子だったら』をまとめサイトから削除いたしました。
ぶっちゃけ超寂しいです。
ローカルには残しておきますので、気が変わったりした場合はぜひお知らせください!


◆eaLbsriOas氏の「竜虎並び寝る」9章、新避難所に投稿されました
ドエロコメですので読みたい方だけ、以下のURLをクリックしてください。

ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7850/1245088864/15-21



624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 01:54:10 ID:UgrUKCir
>>623
いつも乙です

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 04:56:25 ID:3BB8RACl
>>619
展開スゲーなw

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 06:04:56 ID:TMpsG+pM
>>619
GJ!
なんか展開が凄い方向に行ってるなw
続き楽しみにしてます

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 06:27:48 ID:I3Ev0IIH
>>623さん
いつもこまめにごくろうさま
頭の下がる思いです

【大河がおとなしい女の子だったら】のファンですが
個人的には【続け!】にして欲しかった…けど
本人様の希望ですしね

なかったことにされて、寂しいですが
スレの雰囲気が清浄になって書き手さんが
また書きたいって気持ちを起こしてくれることを待ってます

まとめサイトの人の気遣いにも応えてもらいたいなあ


ss作家のみなさん
竜虎ラブ※いつも楽しく読ませていただいてます

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 06:34:13 ID:2m/PdrVi
大河「油断したら その○○ ××××アタックカクゴ

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 07:38:32 ID:U6Uhi9T6
とらドラ!で三題噺
お題 「逢坂」「階下」「文句」



「ロミオとジュリエットって素敵よね」
 何に影響をうけたのか知らないが、大河が急にそんな事を言い出した。
「そうか?あれって確か悲劇だろ?」
「大きな障害にも負けずに惹かれあう運命の恋人……なんてロマンチック!」
 聞いちゃいねえし。いつものことだが。
「そう、私は窓を開けて階下の茂みに問いかけるの……『ああ北村君、あなたはなぜ北村君なの?』」
 ふわふわコットンを翻しながら立ち上がり、なにやらポーズなどを取る大河。
「いや、基本設定が違いすぎるだろ、北村とロミオじゃ」
「うるさいわね。文句ばっかり言ってないでほら、そこに跪いて続けなさいよ」
「俺が北村役かよ!」
 しかたがねえ、ちょっと付き合ってやるか。
「そうだな、北村なら……
 『ふむ、残念ながら北村という名字のルーツは知らないが、祐作の祐は「助ける」という意味だ。
 両親は俺に「人を助けられる人間になれ」との願いを込めてこの名前をつけたらしい』」
「ふんっ!」
 大河のローキックが炸裂。
「痛っ!今のはマジで痛かったぞ!」
「ま・じ・め・に・やりなさいよ。次ふざけたら……」
「あーもう、わかったよ。えーと、確か……
 『もし逢坂が、北村という名前が気に入らないのなら、もう僕は北村ではない、
 恋人とでも何とでも好きなように呼んでくれ』」
「……大根」
「うるせえ、俺に演技力を期待するな」
「もういいわ。なんか白けちゃったし、今日はもう帰る」
「おう、帰れ帰れ……気をつけてな」

「俺ももう寝るか」
 カップを片付けてざっと掃除をすまし、自分の部屋に戻って布団にもぐる……直前に大河からメール。
『窓を開けなさい』
「何だよ一体……」
 言われた通りにすると、大河も窓を開けてさっきと同じようなポーズを取り、
「ああ竜児、あなたはなぜ竜児なの?」
「そりゃもちろん、虎と……大河と並び立つためだ」
「……」
 なんか無表情でこちらを見つめる大河。そのまま無言で窓とカーテンを閉める。
「おい、せめてなんかリアクションしてくれよ!このままじゃ俺が馬鹿みてえじゃねえか!」

「まったくあの駄犬は……」
 竜児の喚きを窓越しに聞きながら、しかし大河の表情には次第に笑みが浮かんでくる。
「でもまあ、悪くないかもね」


 高須竜児と逢坂大河。
 二人が互いの『運命の恋人』を知るのは、まだもう暫らく後の話。


630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 08:39:43 ID:j8ekd2hi
朝から2828

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 09:20:59 ID:Tb6hszrE
幸福屋更新されていました。
竜児視点の大河……ぐふっ!!

632 :581:2009/06/17(水) 11:49:58 ID:2BBS1BpM
>>599
> 板じゃなくてスレッドね

お恥ずかしい限りです。 指摘してもらえるのは有難いです。
お察しのとおり、2ch超初心者ですので。 
生まれてはじめてスレに張り付く、っつーのをこのスレでやってます。
こんなんでSS投下とかできるんだろーか?

あ、ちなみに私もSSはショートストーリーと思ってましたw

オリジナルキャラの断り書きとかも参考にさせて頂きます。

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 11:58:22 ID:1R3ImgRk
>>632
初心者多いから雰囲気が独特なスレに成長してるのかもな
あと古参が親切なのも要因だとゆいたいですw

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 11:59:38 ID:TMpsG+pM
なんか外出してるとネタが大量に浮かぶのに、
帰宅すると一気にネタ忘れてしまう…
ぬう……同じ現象が起こる人なんていないよね

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 12:00:18 ID:1R3ImgRk
ところで俺はおっさんだし彼女いねえし妹とも仲悪いから聞けないんだが
胸が成長してきつくなったブラジャーって捨てる以外にどうにかする方法があるのか?
このスレは女の子多いから知りたい

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 12:13:22 ID:jWUxWCEa
>>634
携帯にメモとかすればいいと思うの…

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 12:55:25 ID:TMpsG+pM
>>635
誕生日プレゼントで妹から勝負下着貰ったことありぞい。誘ってんのか?
竜児なら新しく作り直すな、うん。んで殴られてそうだね

>>636
その手があったか!!


まさか「もし大河がおとなしかったら」の人は
女の人で、下品な話がいやだったからやめた…とか?

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 13:20:48 ID:1R3ImgRk
>>637
女の子と女にモテるやつは下ネタを嫌うのだよ
でも個が無い2chではまずスルーされます

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 13:42:04 ID:xUR6puNP
>>638
女の言う下ネタのが色々モロでキツくないか?

あと、下ネタ嫌いならモテる訳ではないよな
下ネタ嫌いの堅物より下ネタも使うが相応の笑いも取れる奴のが
人気だったりするのはさほど珍しくないし
ま〜つってもそういうキャラは「※ただしイケメンに限る」だけど

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 14:22:20 ID:U6Uhi9T6
>女の言う下ネタ

「THE 黒乳首!」byみのりん

「……ばかちーはね、ぼん!で、ぼん!で……っっぼぉん!……だった」by大河

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 15:53:54 ID:WTjL78Jl
「レレレ、レモンちゃんだ」
夕食を終え、面白みもない?番組を淡々と流しているTVを突然消し、
突然訳がわからない言葉を言い放った。いきなり何を言い出すのか、このエロ犬は。
「はぁ?何言ってんの?」
「レモンちゃんだ、お前は」
はい?またばかちーかなんかに何か吹き込まれたのだろうか?
顔を真っ赤に紅潮させながら呟く竜児は、もう悪魔とか魔人とかそういうレベルじゃなかった。
「…レモンちゃんって、なに?」
「つまりだな、お前の肌はどこもかしこもすべすべつやつやで張りも弾力も申し分なくて。
 男の夢というかロマンというか希望というか」
「落ち着いて、とりあえず落ち着きなさい。お願いだから。で、要点はなに?」
「えっちしようぜ?」
「うん!」


ギシギシアンアン

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 15:55:32 ID:2m/PdrVi
これはwww

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 17:14:58 ID:WTjL78Jl
「竜児、あんた女だったら誰でもいいわけ?」

平日はほぼ毎日行っている4時間の授業を終え、昼飯を頂こうと席についた時であった。
なぜか不機嫌モードの大河はいつにも増して機嫌が悪い。ご機嫌斜めどころか真上を行っている。
「突然なんだよ?俺が女に媚売ったとでも言いたいのか?」
「違うっ! 違うよ…でも、あんたはみのりんが好きなんでしょ?」
そうだよ。俺は櫛枝が好きだ、1年の頃から好きだ。そして今もそう、変わらない。
それがどうしたと言うのか。付き合ってもいない櫛枝を他所に浮気をしたとでも言うような言い草だな。
「そうだ。つか学校で堂々と言うな、誰かに気づかれたらどうする」
「…でも、好きな女の子がいるのにあれはないと思うよ」
あれ?あれってなんだ?
「だから、あんたさっき古文の授業の時後ろの席の子触ってたでしょ」
思わず口にしていた烏龍茶を吹き出しかける。
「あれは後ろの席の子が寝てたから。それでプリントが回らかったら他の人に迷惑だろう」
そう、竜児の席の後ろの子は、面白くもない古文の授業を放棄してドリームワールドで出かけていたのだ。
しかしそこは気遣いの高須、みすみす内申点が下がりつつある人を目の当たりにしてほっておくわけにはいかない。
それに、後ろにプリントを回すという寝てる人がいるだけで後ろの席の人にまで迷惑が掛かる、これは見過ごせない。
「あれは他人に迷惑がかかるから、それに本人のためにでもある。だから俺はわざわざ起こしてやった、それだけだ」
「でもあんた体に触れてたじゃない。鼻の下伸ばして」
「体って言っても肩、な。それに鼻の下など伸ばしてはいない。それに」
「それに、何よ」
「なんでお前がそんな事気にするんだ?」
すると、うっと空気がのどから漏れる仕草を見せる。若干顔が赤い、風邪か?
「…別に。あんたが気にする事じゃないわ」
「お前が勝手に言ってきたんだろうが…」
「だから!私が言いたいのはみのりんの事狙ってるんなら他の子に触るな、以上!」
そう言うと、こちらへ来た時と同じようにズカズカと自分の席へ戻っていった。
「…なんだってんだ?」

気遣いの高須と崇められてはいるが、この筋に関しては小学生よりも鈍い。
大河の気持ちに気づくまで、あと数ヶ月。大河と本当の意味で結ばれるまで、あと数ヶ月。


Fin

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 17:16:30 ID:WTjL78Jl
長編にしようかと思ったけど続ける自信ないのでキリのいい所でぷっつん。
一応大河と結ばれるまでの日常、って事で。
お目汚し申し訳ありませんでした。レモンちゃん的な意味で。

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 18:16:22 ID:csxcUBfI
夕方だけど◆eaLbsriOas氏のお昼に来たあなたになごみのSSS。
なごみSSSシリーズ第3弾。本スレへの代理投稿歓迎です。

***

・歩道にて

「ねぇ竜児、あんた何なの? やっぱ犬なの?」
「なんだよいきなり」
「さっきからちょいちょい私の右行ったり左行ったり。落ち着きないったら。うざいんだけど」
「ああ……昔、泰子にな、教えてもらったんだよ。男は車道側歩くもんだって。
 車から少しでも女の子を守れるようにって」
「……」
「ちょ、おまえ、何だよ!? 人の話聞いてなかったのか? なんでそっち歩くんだよ!」
「聞いてた。うっさい。どこ歩こうと私の勝手でしょ。この駄犬……」


・告白の……2

「なんだよ」
「なによ」
「いいじゃねえか。練習につきあってやるってんだからさ。
 俺にばっか恥ずかしい思いさせて、ずるいんだよおまえは。逃げんなよ」
「あーはいはい。わかったわよやればいいんでしょやれば。北村君好きでーす。はい終わり」
「おまえね……あらゆる意味で失礼かつ雑だぞそれは……」
「なによ」
「それにおまえ、俺に告白するんだろ?」
「えっ! ……あんたに!?」
「そうだよ。俺の練習の時はおまえに告白するようにさせたんだから、そうなるだろ?」
「えっ……そう……だけど……」
「目の前にいる相手に告白する練習なんだろ? さあ来い!」
「あんたに、告白……っ」
「おう、なんだおまえ唾なんか飲んで……なるほどそうか、そっから入るのか! いいぞ、次は?」
「……」
「おう、手で胸を押さえるのか。いい、すごくいいぞ。ナイス演出。
 参考にしてえくらいだ。って俺は男だから無理か。それで?」
「りゅ、竜児……」
「なるほどどもるのか。いいぞ大河、すごく伝わるもんがある。すごいじゃないか。それで……」
「竜児……私」
「……真っ赤になって、な、涙ぐむ、のか……?」
「私……りゅうじ……っ」
「おう……す、すごいぞ、大河。それなら、どんな奴だって、イチコロだ。どんな男だって……」
「私……竜児……あ、あんたの、あんたの、ね?」
「どんな男……お、俺? 俺、だって……?」
「私……あんたの……りゅ、竜児っ!」 
「た、大河……っ」
「私……あ、あんたの……あんたのっ……あんたのっ!バカっっっ!!」
「いでえ――――――っっっ!? ……っなんで突き飛ばすんだよバカっ!?」

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 18:20:57 ID:Tb6hszrE
>>645
思わずニヤケてしまった。
グッッッジョォォォォォォブ!!

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 18:31:59 ID:K7B+1nI8
なごむわぁwww

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 18:49:38 ID:2m/PdrVi
萌え殺す気か

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 18:52:10 ID:ILT16HY1
>>645
最高です!

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 20:52:14 ID:ydwQm+3S
>>645
うまいなぁ。ほんと脱帽もの。

>>643
いいね。最後の行、2番目の「数ヶ月」は間違いかな?

651 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/17(水) 20:55:36 ID:Fylc4Bf5
>>618だが、次スレに行かずにすみそうだ。
(ちなみに646でもあります。会社より)

>>620
そうだよねぇ、いいよねぇ。

>>622
ありがとう。いやギリセーフ。

>>625
確かにスゲーな(オイ!!)

>>626
自分も当初は日本のどっかの病院にしようと想ったんだけど、会長編やらないのは違和感あるかなーって思い返して、補足的に入れてみた。

>>629
成る程、と思わせるほどピッタリだった!!

まとめ人さんいつもお疲れ様です。>>505さんの件は自分も寂しいです。そして何スレもまたいでまとめにくい作品にしてしまい申し訳ありませんでした。
今回でラストです。この投下で今スレ使い切っちゃうかも。

では>>618続き

652 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/17(水) 20:56:58 ID:Fylc4Bf5
***

ドンガラガッシャーン!!
何だ?
「今日は今朝から騒がしいな……」
入院してしばらく経ち、ようやく少しの散歩を許されるようになった俺は、短い散歩の後、ベッドで横になりながら遠くの喧噪を聞いた。
今朝から何度か騒がしい音が聞こえてはいたが一体なんだというのだろう?
丁度検温に来た看護婦さんに尋ねてみる。
「今日は何かあったんですか?朝から少し騒がしいようですけど」
うん、バッチリな発音。
先輩のくれた本と日常のおかげで英語も日常会話くらいなら問題なくなってきた。
「ああ、それが患者さんのお見舞いに来た子がね、肝心の患者の病室がわからなくて奔走してるのよ。言葉は通じないし、多分アジア系の子ね」
「はぁ、そうなんですか」
納得しながら笑ってしまう。
なんてドジなやつだ。
お見舞いにいこうとして、相手の病室がわからない、なんてまるで大河みたいだ。
思い出して、少し寂しくなる。
アイツは今頃なにやってんだろうか。
ちゃんと飯食ってるかなぁ。

***

お腹減った……。
自分のバッグの中の弁当につい手が伸びる。
ううんダメ!!
これは竜児用なんだから!!
しかし……、
「何でここの病院ってこんなに広いのよぉ!!」
つい愚痴る、どころか叫ぶ。
What?と周りが不思議そうに私を見つめる。
もう、今自分は何処にいるのよ?竜児は何処?
ドン!!
「あいたっ!?」
誰かがぶつかってきた。
「AUCHI!!……?Japanesegirl?」
なんか怪しいおっさんだ。
しかも話しかけられてるっぽい。
関わらない方がいいかも。
「あっと……ほったいもいじんな!?」
「……?アー、At AM9:……Ann?」
私は、おっさんが時計を見たその一瞬の隙で近場の部屋に入り込む。
ふぅ、危ない危ない。
アメリカって恐い所ね。
さて、と。
パカッと携帯を開いて今の時間を見る。
圏外になっていても時間は……●×▲□!?
現在時刻、2月15日、AM0:12。
「う、そ……」
間に合わなかった……バレンタインに。
「うっうっ……うわぁ「……大河?」……あ?」
聞き慣れた声に振り返ると、そこには、凶眼と呼ぶに相応しい三白眼なのに優しい表情のそいつがいた。
「りゅう、じ……?」
やっと、やっと見つけた……私の、私が……傍にいるべき人。

***

653 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/17(水) 20:58:12 ID:Fylc4Bf5
「やっぱり大河?何でここに……おうっ?どうした?」
その場にへたりこんだ大河は後から後から涙を流しては手で拭ってまた涙を流す。
そんなに声を出してないのが不幸中の幸い……、
「うわあぁぁぁああああああぁぁぁぁぁああああああああん!!!」
訂正、いや、もう何も言うまい。
「お、落ち着け大河。ほら!!」
大河に近づき、まずはハンカチで涙を拭いてやる。
次いでティッシュ。
鼻にあてて「チーン!!」おうっ!?大量だ……。
「う……う……」
いかん、まだ泣きそうだ。
「お、落ち着け大河、な?」
ポン、と頭を撫でてやる。
がしっ!!
がし?
手を掴まれた。
???
「うわぁぁぁっぁぁぁぁっぁあん!!!!」
「おわっ!?ちょっ待てっ!?」
手を大河の胸元に引き寄せられて尚泣かれる。
何度拭ってやっても止まらない涙。
それほどまでに、俺は大河を泣かせるような事をしたのか?
大河がわざわざ国境を越えてまで来ようとするほど、大河を追いつめていたのか?
今の俺にできることは……。
ぽんぽん、と背中を叩いて、
「……大河」
名前を呼んでやることだけだった。

***

大河がようやく泣きやんだ、と同時に、
ぐぅ〜〜っ♪
大河のお腹が鳴る。
急に、現実感が湧いてきた。
これでこそ……大河だ。
「ぷっ……ははははは!!何だ大河、腹減ってるのか?」
最初、家の前でお腹を鳴らしたことを思い出す。
「な、なによぅ……アンタには関係ないでしょ……」
変わってないな、と思いつつ気付いた。
そうだ、こいつは変わっていない。
変わったのは……俺だ。
あの時は、こいつのことをここまでカワイイ奴だと思わなかった。
「それより竜児こそお腹減ってない?減ってるよね?減ってるはずっ!!」
有無を言わさずにバッグから取り出し物を「うげっ!?」俺の顎にぶち当てる。
「痛てて……なんだ一体……弁当?」
そこにあるのは、見覚えのある弁当箱だった。

654 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/17(水) 20:59:07 ID:Fylc4Bf5
「大河、これ……」
それは俺の弁当箱。
たしか修学旅行の日に大河に奪われていたはずだ。
「うん、結局返せなくて……」
俯きながらも、手は弁当を差し出したまま。
「……サンキュ」
それだけ言って俺は弁当を受け取る。
他にも、いろいろ言いたい事はあった。
大変だったろ、とか、何でわざわざアメリカまで、とか、ちゃんと生活してたか、とか。
でも、大河の震えながら差し出す弁当箱を見て、そんなものはすべて吹き飛んでしまっていた。
ぱかっと開いて、驚愕に次ぐ驚愕。
中身はチャーハンだった。
弁当にチャーハン。
別におかしくはないが、これだけってのは珍しい。
「それ食べながらでいいから……ううん食べなくてもいいから聞いて」
大河がは顔を伏せたまま、しかし口調はハッキリと語り出す。
「私ね、本当は帰ってくるまで待つつもりだった。今行っても迷惑をかけるだけだって。竜児に無理させて、もっとひどくさせるのが関の山だって」
「………………」
「でも、我慢できなかった。竜児がいないのに、耐えきれなかった。伝えたいこの気持ちを、抑えきれなかった。だから……」
バッグからゆっくりとソレを取り出す。
「それチャーハンだけって変なの、って思ったでしょ?でも、私はアンタとそうやって、チャーハンから始まったの」
ゆっくりと、震えながら、
「もう過ぎちゃったけど、私の気持ち。アンタが、私の為を思って私を避けてたのはわかってる。それでも、私はアンタと……竜児といたい」
はい、と可愛らしく梱包されたそれを、……チョコレートを渡される。
「私は、アンタが────好きだから」
「────っ!!」
組み立てた、気付かされた壁を、こいつはいつだって簡単にぶち破る。
いや、違うか。
簡単なわけじゃないんだ。
でも、こいつは諦めるということを知らない、真っ直ぐな奴なんだ。
でも……やはりドジだな。
「なぁ大河」
「……な、何?」
びくっと震え、答えを聞くのが恐いとばかりに怯えている。
「棚の上のデジタル時計、見てみろ」
「へっ?」
見当違いな事を言われて、きょとんとしながらも大河が見据えた先にはデジタル時計in日付アリバージョン。
ただいまの時刻、February.14 AM9:42。
「あ……れ?」
大河は慌てて携帯を見直し、
「りゅ、竜児?だって携帯では……あ!?」
気付いたか。
「日本ではもう過ぎてても、『こっち』じゃバレンタイン真っ盛りなわけだ」
「あ、あぅあぅ……」
「さて、それじゃあ早速チャーハンを貰うかな」
大河が恨めしそうに見つめる最中、あえてチョコには手を出さずにチャーハンを食べる。
「……美味い」
驚いた、ベラボウに美味かった。
いつの間に、ここまでの味を引き出せるようになったのだろうか。
「こんなチャーハンなら毎日でも食べたくなるぞ、もう何処に出しても恥ずかしくないな、大河」
「……チョコも、手作りだから」
驚きって奴は、思いの外続くらしい。神様だってビックリだ。
そしてそれを俺がもらえるのが、一番ビックリだ。

655 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/17(水) 21:00:56 ID:Fylc4Bf5
***

竜児がチャーハンを美味しそうに食べる。
それはいいんだけど……そわそわする。
返事を聞いてない、チョコにはまだ手をつけていない。
早く食べなさいよ!!とも思うけど、返事を聞くのはやっぱり恐いからゆっくりでいい。
「竜児、背中は?」
一応、気になった事を尋ねた。
「おぅ、全く問題無い。逆に一度酷くしてから治療したおかげで治りは早くなった、とか言われたな」
ほっと一安心。
「ごちそうさま」
ほっと、ひと……息はつけない。
ゴクリと唾を飲み込む。
「さて、じゃあ横になるか」
「……って、ええぇえええ!?」
竜児?ひょっとしてわざと?
「冗談だ」
ニッと凶悪な顔をさらに凶悪に歪めて笑う。
アンタそれ、私でもちょっといかがなものかと思うわよ。
ゆっくりとチョコの箱に手を伸ばして梱包を解いていく。
中には、これでもか!!ってくらい大きなハート型のチョコ。
私の思いの強さを大きさで表してみた。
「おおぅ、でかいな」
「うん」
竜児は、端からぱくっと噛みついて食べ始める。
「ど、どう?」
「う……」
う?
「う……」
あああああ?ヤバイ?私何かまたドジった?
「うまーーーい!!」
コケ。
「もう、紛らわしいの止めてよ!!」
本当に緊張してたんだから。
「ああ、悪い。本当に美味くてさ、好きな子からチョコもらうなんて初めてだしよ。良くできてるなこれ」
「そう?まぁあんたのその顔じゃ……なんですって?」
冷静になる。
竜児は今、なんと言った?
「もう一回、言って?」
「あ、ああ悪い」
「その次」
「本当に美味くてさ」
「その次っ!!」
「良くできてるなこれ」
「その前よ!!もう!!言いなさいよバカァ!!」
ぽかぽかと頭を叩く。
「……好きだ」
「えっ?」
「俺も、いつの間にか、いや、きっともうずっと、ずっと前から惹かれてた」
「あ……」
「脊椎がこんなだから迷惑かけるくらいなら近づかない方が……って思ってたけど、好きすぎて無理だった。好きだ、大河。ありがとう」
あ、あああああ、ああああああああああああああああああ!!!!!!!
顔が熱く……竜児が私を好きだと……好きだと……言った!!
ようやく、ようやく、ようやく、簡単には手に入れられないそれを、手にすることができた。

656 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/17(水) 21:05:32 ID:Fylc4Bf5
***

『もう一回言って』
『好きだ』
『もう一回』
延々とこのやり取りを繰り返しているうちに、竜児は検査とやらで呼ばれてしまった。
私は病室で待機。でも、口元が緩んで仕方ない。
「好きだ……だって。ふふふふ……」
笑いが止まらない。好きってことは愛してるってことよね?
ずっと前からってことはやっぱり私は勘違いしていなかったってことよね?
「ぐふふふふふ」
ああ、ニヤケがとまらない。あら?竜児ったら私の作ったお弁当、全部食べた後そのままにして行ったのね。
これも美味しいって言ってくれて……ん?
『こんなチャーハンなら毎日でも食べたくなるぞ』
つまり、私の料理を毎日食べたいってことね?ハッ?
『もう何処に出しても恥ずかしくないな、大河』=お嫁にいつでも行ける=嫁に来い!!
な、なななな、なぁんてことぉう!?!?!?!
あれあれあれあれってププププロップロセスチーズ!!……じゃなかった、プロポーズだったのね!?
いけないわ!!こうしちゃいられない!!
慌てて私は手紙を書く。

***

「大河お待た……?」
あれ?大河がいねぇ。トイレか?とも思ったがメモがある。
『愛しい竜児へ』
愛しい、だってよ。わ、悪くねぇな。
『私は一足先に日本に帰ります』
はぁ?何で?
『いろいろ準備あるし、やっちゃ……お母さんにも改めて挨拶しないと』
……は?お母さん?この『やっちゃ』に二重線引いて消してるのは何だ?お母さんって、大河の母親か?
『その、早く帰って来てよね!!』
無茶言うな、いや書くな。
何か、嫌な予感しかしないのは何故だろう?
嫌な予感、それも性急すぎというかなんというか。
何か、また勘違いしてるような気がしないでもない。
「でもまぁ、大河だしな」
これからも、俺はアイツの起こす騒動に巻き込まれて……いや自ら入り込んでいくだろう。
だがそれは決して嫌な事では無い。

──24時間ずっと──

なぜなら俺は竜で、

──キミのこと想うたび──

あいつは虎だから。

──もどかしいこの気持ち──

これからもずっと、俺はあいつの傍らでたくさんの未来を歩んでいく。

──ただ溢れかえってく──

そういうふに、できている。



ただ、竜児が大河の思惑に気付くのはまだ先で、それはまた、いつかどこかの別な話。

657 : ◆QHsKY7H.TY :2009/06/17(水) 21:07:36 ID:Fylc4Bf5
これで終了です。
話だけで86レス、容量180kbにものぼりました。
ホント一人で使いすぎてスイマセン。
たくさんの感想ありがとうございました!!
それともう一人のIFの人、竜児幼児化の人、続きを渇望してるぜ!!

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 21:25:41 ID:QQ1RuiLv
乙すぎて鼻血出そうw

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 21:26:37 ID:0F1Zr/75
>>657

ブラァァァボォォォウ!!面白かったぜ!次回作も期待してます!

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 21:32:56 ID:JR6na7QJ
>>657

乙!!!


よかった!!!

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 21:46:29 ID:0F1Zr/75
さて、埋めネタの時間だ


「ハイッいきんで!もう少しですからねぇー」
「あああああああーっっ!!ハァ……ハァ……」
「大丈夫か大河?頑張れ!」

分娩室に入り既に2時間。元々小柄な大河は――予想されていた事だが――難産であった。
こんな時に当たり前の事しか言えない自分が情けない。しかしここはどうしようもない。
自分に唯一出来ること。それは大河の手を握ってやることだけだった。

「はいっいきましょう!次で終わらせますよ!」
「大河!俺がついてるからな!頑張れ!」
「あぁぁぁぁああああうぅぅぅおりゃああああああああっっ!!!」
「もう少し!あとちょっと!」

その瞬間、大河の雰囲気が変わったように見えた。
次の瞬間。有り得ない、としか言いようの無い力が手に篭る。

「りゅうじっっ!!こいつがっっ!!あたしとあんたの子だああああああああっっっっ!!!」

ミシミシと骨が軋む音がする。激痛が体を襲う。

でも。大河はそんなものは比にならない痛みを耐えているんだ。それに比べればこんな痛み――屁でもねぇぜ。

「大河!頑張れ!!」

精一杯の笑顔で声援を送る。頑張れ。頑張れ!

「おおおるあぁぁぁぁぁぁっっっ!!」

「はいっ……生まれましたよ!」

「はあっ……はあっ……」
「大河……」

大河の荒々しい呼吸だけが分娩室を支配する。
1秒、2秒……永遠のように長く感じる。

オ……オギャッ……オギャアアアアアーーーー

「「泣いた!」」
「はいっ!元気な男の子ですよ!ほらお父さん!こことここを持って!」

お父さん……そうか……。

「大河……見えるか?俺達の子だ!」
「ああ……見える……見えるよ竜児!」


この世に生まれた愛の結晶。大切に大切に育てていこう。
その名前は――――



みなさんの想像にお任せします。

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 21:48:46 ID:0F1Zr/75
母は強し。

この世に不変の真理ですね。

埋まったかな?

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 21:58:48 ID:WTjL78Jl
スレがっ!埋まるまで!書き込むのをやめないっ!

>>661
埋めネタなだけに生めネタって事ですね、分かります。

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 22:01:14 ID:0F1Zr/75
>>663

まさか気づいてもらえるとは!ww

いや、真面目に書きましたよ。

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/17(水) 22:02:15 ID:rEL93uM0
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